Appearance
文字コマンド中にショートカットキーを使う方法
このページでできるようになること
Jw_cadで文字を書き込んでいる途中に、ショートカットキー(コマンドキー)で別のコマンドへ切り替える方法がわかるようになります。文字コマンド中はキー入力が文字入力ウィンドウに取り込まれてしまい、通常のショートカットが効かないという「あるある」を、マウス右ボタンを押した状態でキーを押すという1工夫で回避できるようになります。あわせて、文字コマンドから抜ける手順や、ショートカットが使えない場面の代替手段も整理します。
背景: Jw_cadはコマンドキーをキーボード1打で呼び出す仕様ですが、文字コマンドだけは文字入力欄にフォーカスが移るため、A〜Zの単打が「文字の入力」として吸われてしまいます。右ボタン押しながらのキー入力という回避策は、開発者の用意した正規のメカニズムです。
何が起きているか(症状の整理)
文字コマンド実行中に、ほかのコマンドへキーで切り替えようとすると、次のような状態になります。
| 状況 | 起こること |
|---|---|
| 文字コマンド中に「H」キー(線コマンド割当)を押す | 文字入力ウィンドウに「H」が入力される |
| 同じく「Y」キー(複線コマンド割当)を押す | 文字入力ウィンドウに「Y」が入力される |
Ctrl+Z(戻る)を押す | 文字入力ウィンドウ内のテキストが取り消される(描画は戻らない) |
つまり、文字コマンド中はキー入力の宛先が「コマンド呼び出し」ではなく「文字入力欄」に切り替わっているため、コマンドキーが本来の機能を果たさなくなります。
注意: ショートカットを使っている人ほど、この挙動で「キーが効かなくなった」と感じます。実際は壊れているのではなく、キー入力が文字側に持っていかれているだけです。
解決方法: 右ボタンを押しながらコマンドキーを押す
文字コマンド中にショートカットキーを効かせるには、マウスの右ボタンを押した状態(押しっぱなし)にしたまま、切り替えたいコマンドのキーを押します。
操作手順
- 文字コマンドを実行中の状態のまま、作図ウィンドウ上にマウスカーソルを置きます
- マウスの右ボタンを押し続けます(クリックして離すのではなく、押しっぱなし)
- 右ボタンを押したまま、切り替えたいコマンドキーを押します
- 例: 線コマンドへ →
H - 例: 複線コマンドへ →
Y - 例: 矩形コマンドへ →
B
- 例: 線コマンドへ →
- キーを押した瞬間に該当コマンドへ切り替わります
- 右ボタンを離してOK
画像準備中 — 文字コマンド実行中の画面(文字入力ウィンドウ表示中)
画像準備中 — 右ボタンを押したまま「H」を押した直後の画面(線コマンドに切り替わっている)
Tips: 右ボタンは「クリックして離す」ではなく「押し込んで保持する」のがコツです。マウスを動かしてしまうとコンテキストメニューや読取機能が誤発火することがあるので、右ボタンを押し込んだままその場で動かさず、もう片方の手でコマンドキーを押す感覚で行うとスムーズです。
背景: この仕様は、文字入力中にもキーボードショートカットを使えるよう、Jw_cadが用意した正規の入力モード切替です。右ボタンを押している間だけキーボードフォーカスが文字入力欄から外れる、というイメージで覚えると感覚的にわかりやすいです。
切り替えた後の挙動
右ボタン+キーで別コマンドに切り替えた瞬間、書きかけの文字入力ウィンドウの状態は次のように扱われます。
- 未配置の文字(位置指示前): 文字入力ウィンドウの内容は破棄され、新しいコマンドに切り替わる
- 書きかけの文字をどうしても残したい場合: 右ボタン+キーで切り替える前に、いったん文字を作図ウィンドウ上に配置(左クリックまたは右クリックで位置指定)してから切り替える
要確認: 「書きかけの文字(未配置)」が切替時にどう処理されるか(破棄されるのか、メモリに保持されるのか)の正確な挙動は実機で再確認します。
文字コマンドから抜ける手順
ショートカットで別コマンドに切り替えるのではなく、いったん文字コマンドを終わらせたいだけなら、以下のいずれかで抜けられます。
| 方法 | 操作 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 別コマンドのアイコンをクリック | 左側ツールバーから次に使いたいコマンドのアイコンを左クリック | アイコン位置を覚えている人 |
| メニューバーから別コマンドを選ぶ | メニューバーで「作図」「編集」等を開いて選択 | アイコンが見つからないとき |
| 右ボタン+コマンドキー | 上記「解決方法」の手順 | ショートカット主体で操作している人 |
Esc キー | 文字入力ウィンドウにフォーカスがあっても文字コマンドを抜けられる | キーボード派の保険 |
要確認:
Escキーで文字コマンドから抜けられるか・どこまで戻るか(文字入力欄のクリアのみか、コマンド自体が解除されるか)は実機で確認します。バージョン差の可能性あり。
Tips: ショートカット主体で操作している場合でも、ツールバーアイコンクリックでの切替は常に効きます。右ボタン+キーが咄嗟に出てこない時の保険として覚えておくと安心です。
代替手段: ツールバー・メニューバーからの切り替え
ショートカットキー操作に慣れていない場合や、右ボタン+キーの操作がうまく決まらない場合は、ツールバーかメニューバーからコマンドを切り替えても問題なく動きます。
ツールバーから切り替える
Jw_cadの画面左側(または上下にも配置可)のツールバーアイコンをクリックするだけで、文字コマンドから別コマンドへ即座に切り替わります。
- 例: 線コマンド → 左側ツールバー「/」のアイコン
- 例: 複線コマンド → 左側ツールバー「複線」のアイコン
- 例: 範囲選択 → 左側ツールバー「範囲」のアイコン
メニューバーから切り替える
メニューバーの「作図」「編集」「設定」等のプルダウンから目的のコマンドを選択しても、文字コマンドから抜けて切り替わります。アイコン配置を覚えていない初心者にはこちらのほうが直感的です。
PERSCの推奨: 慣れないうちは「ツールバーアイコンクリックで切替」を基本にし、操作に慣れてきたら「右ボタン+コマンドキー」に切り替えていく順序を推奨します。最初から右ボタン+キーを使おうとすると、右ドラッグの読取機能やクロックメニューと混同してストレスの原因になります。
実務での使い方 ★PERSC独自
平面図の文字記入と作図を行き来する
住宅平面図で「室名(LDK・寝室・浴室・玄関ホール 等)」を一気に入れていく場面では、文字コマンドのまま壁線を1本足したり、寸法線を1本引きたいことがよくあります。文字を10〜20個入れているうちに「あ、ここの間仕切り壁を伸ばさなきゃ」「この床上げ部分の点線を足したい」といった作業が頻発するためです。
このとき、毎回ツールバーで文字→線→文字→線と切り替えるのは煩わしいので、右ボタン+キーで一瞬だけ線コマンドに飛んで1本引き、また右ボタン+「A」(文字割当の人なら)で文字に戻る運用にすると、手の動きが最小化されます。
詳細図で寸法値を打ちながらの作図補助
RC造の詳細図やサッシ詳細などで、寸法値を文字として直接打ち込みながら、通り芯と部材線を行き来するような作業でも有効です。詳細図は文字記入が大半・線作図が少なめという比率になりがちで、いちいち文字コマンドを抜けるのは効率が悪いため、右ボタン+キー切替が時間短縮効果を出しやすい場面です。
設備図の機器番号付与
設備図で機器番号(C-1、F-2 等)を多数記入していく際も、文字記入の合間に消去(DEL割当)や複写(C割当)を挟みたい場面で右ボタン+キー切替が効きます。番号体系を変更する際の連続編集でも、文字コマンドを抜けずに作業を続けられます。
PERSCの推奨: 文字記入が多い図面(平面図の室名・詳細図の寸法値・設備図の機器番号)では、右ボタン+キー切替の習得効果が大きいです。逆に作図が多くて文字記入が少ない図面では、無理に覚えなくてもツールバー切替で十分です。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 右ボタンを押してもコマンドが切り替わらない
→ マウスを動かしすぎている可能性があります。右ボタンを押した瞬間にカーソルが移動すると、Jw_cadが「右ドラッグ」と判定してクロックメニューや読取機能が起動することがあります。マウスはその場で固定したまま、押し込んだ状態でキーを押してください。
Q: 右ボタンを押した後、コンテキストメニューが出てしまう
→ それは「右クリック(押して離した)」になっています。離さずに押し続けるのが正しい操作です。マウスのボタンを物理的に押し込み続け、その状態でキーボード側でキーを押します。
Q: キーを押したら文字が文字入力ウィンドウに入ってしまった
→ 右ボタンを押す前にキーを押した、もしくは右ボタンを離したあとにキーを押した可能性があります。順序は「右ボタンを押し込む → そのままキーを押す → 両方離す」です。
Q: ショートカットキーを押しても切り替わらない(特定のキーだけ)
→ そのキーにコマンドが割り当てられていない可能性があります。基本設定の「KEY」タブでキー割当を確認しましょう。詳しくは ショートカットキー一覧 を参照してください。
Q: 文字コマンドが抜けない
→ Esc キーを押すか、ツールバーで別コマンドのアイコンをクリックしてください。それでも抜けない場合は、文字入力ウィンドウの「キャンセル」ボタンや「×」を押して文字入力を一度キャンセルすると、文字コマンド自体は継続するため、改めて別コマンドに切り替えられます。
Q: 書きかけの文字が消えてしまった
→ 右ボタン+キーで他コマンドに切り替えると、配置前の文字(文字入力ウィンドウ内のテキスト)は破棄されます。書きかけの文字を残したい場合は、いったん作図ウィンドウ上に左クリックで位置指定して文字を確定してから、コマンドを切り替えてください。
Q: 右ボタンを押しながらの操作がやりにくい
→ 物理的に手の負担が大きい場合は、無理せずツールバーアイコンクリックで切り替えてください。右ボタン+キーは「効率化のオプション」であって必須技ではありません。長時間の作業で手首に負担がかかるなら、片手はマウス・もう片手はキーボードに専念する運用のほうが疲労が少ないこともあります。
関連項目
- ショートカットキー一覧 — A〜Z・F2〜F9・Ctrl系の標準割当を辞書として参照
- 文字コマンドの基本 — 文字を書き込む基本操作
- マウス操作の基本(左右クリック・ダブルクリック) — 右ボタンの基本挙動
- クロックメニューの使い方 — 右ドラッグで起動するメニューとの混同回避
まとめ
- 文字コマンド中はキー入力が文字入力ウィンドウに吸われ、ショートカットが効かない
- 解決策は マウスの右ボタンを押したまま、切り替えたいコマンドキーを押す こと
- 右ボタンは「押して離す」ではなく「押し込んで保持」するのが正しい操作
- うまくいかない場合はツールバーアイコンクリックで代替できる
- 文字記入が多い図面(平面図の室名・詳細図の寸法値・設備図の機器番号)で習得効果が大きい