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角面取り(C面取り・寸法指定/一辺指定)
Jw_cadの「面取」コマンドにある「角面」(C面取り)は、2本の直線が交わるコーナーを斜めの直線でカットする機能です。建築図面・機械図面・家具図面など、角をC面取りで処理したい場面で使います。
この記事では、面取りの寸法を「角からの距離(辺寸法)」で指定する方法と「面取り線そのものの長さ(面寸法)」で指定する方法の違いと使い分けを解説します。
背景: C面取りとは、コーナーを斜め45°にカットした形状を指す言葉です。機械加工では「C2」のように「C+寸法」で図示します。Jw_cadの「角面(辺寸法)」がこの表記に対応する寸法指定方式です。
面取コマンドの起動方法
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| メニューバー | 編集 → 面取 |
| ツールバー | 編集(1)ツールバーの「面取」ボタンをクリック |
| クロックメニュー | 実機確認要(後述) |
要確認: クロックメニューから面取コマンドを起動する方向(AM/PM・何時位置か)を実機で確認してください。
画像準備中 — 編集(1)ツールバー上の「面取」ボタンの位置
コントロールバーの構成
面取コマンドを起動すると、ウィンドウ上部のコントロールバーに面取の種類と寸法の入力欄が表示されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 角面(辺寸法) | コーナーから各辺へ測った距離を寸法として指定するC面取り |
| 角面(面寸法) | 作成される面取り線の長さを寸法として指定するC面取り |
| 丸面 | 指定半径の円弧で面取り(→ 5-25 chamfer-round ※準備中) |
| L面 | L字型に凹ませる面取り(→ 5-24 chamfer-l ※準備中) |
| 楕円面 | 楕円弧で面取り(→ 5-26 chamfer-ellipse ※準備中) |
| 寸法 | 選択した方式の寸法値をmm単位で入力する欄 |
要確認: コントロールバーの各項目の正確なラベル名・ラジオボタンの配置順を実機で確認してください。
画像準備中 — 面取コマンドのコントロールバー全体(角面(辺寸法)が選択された状態)
2つの方式の違い
角面(辺寸法)— コーナーから辺への距離を指定する
「辺寸法」とは、コーナー(交点)から各辺の上をどれだけの距離で面取り始点を置くかを指定する方式です。
たとえば「辺寸法 = 10」に設定すると、交点から各辺の上を10mmの位置に面取り始点が置かれ、2点をつなぐ直線が引かれます。2本の線がちょうど90°の角度で交わっている場合、この方式で作成されるC面の両辺は等辺(同じ長さ)になります。
機械図面の「C2」「C5」のような表記と直接対応するのはこの方式です。建築図面でも「角から〇mm以内でカット」のような指示に使います。
画像準備中 — 辺寸法=10で角面取りを行った結果(角から10mm位置に始点が並ぶ)
角面(面寸法)— 面取り線の長さを指定する
「面寸法」とは、作成される面取り線そのものの長さを指定する方式です。
たとえば「面寸法 = 14」に設定すると、出来上がった斜めの面取り線の長さが14mmになります。90°の交角では辺寸法≒10に相当しますが(辺寸法 × √2 ≈ 面寸法)、斜め角度の交差では辺寸法と面寸法の関係が変わります。
面取り線の仕上がり長さを優先したい場合(たとえば「面の長さを12mmに揃えたい」など)に使います。
画像準備中 — 面寸法=14で角面取りを行った結果(面取り線の長さが14mm)
2方式の使い分けまとめ
| 状況 | 推奨方式 |
|---|---|
| 機械図面の「C〇」表記と合わせたい | 角面(辺寸法) |
| 建築図面で「角から〇mm逃げ」の指示がある | 角面(辺寸法) |
| 90°交角で等辺C面取りを行いたい | 角面(辺寸法) |
| 斜め交差でも面取り線の長さを一定に揃えたい | 角面(面寸法) |
PERSCの推奨: 建築図面・機械図面とも「C〇」寸法指示の多くは辺寸法を意味します。迷ったときは「角面(辺寸法)」を選んでおけば、図面の寸法指示と直接対応させやすいです。
基本操作フロー
角面(辺寸法)の操作手順サマリー(全4ステップ)
| # | 操作 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 面取コマンドを起動する | 編集メニューまたはツールバーから |
| 2 | コントロールバーで「角面(辺寸法)」を選択し寸法を入力する | 例: 「10」と入力 |
| 3 | 1本目の線を左クリックする | 選択色に変わることを確認 |
| 4 | 2本目の線を左クリックして確定する | 面取り線が引かれ元の線が整形される |
ステップ詳細
ステップ1: 面取コマンドを起動する
メニューバーの「編集」→「面取」またはツールバーの「面取」ボタンをクリックしてコマンドを起動します。コントロールバーが面取用の表示に切り替わります。
ステップ2: 方式と寸法を設定する
コントロールバーで「角面(辺寸法)」のラジオボタンをクリックして選択します。つぎに「寸法」の入力欄に数値を入力します。単位はmm(実寸)です。
例として、角から10mmのC面取りを行う場合は「10」と入力します。
Tips: 前回入力した寸法値が残っています。毎回確認してから操作を始める習慣をつけてください。
画像準備中 — コントロールバーで辺寸法を選択・寸法「10」を入力した状態
ステップ3: 1本目の線を左クリックする
面取りを行う2本の線のうち、片方の線の上を左クリックします。選択された線は選択色(ピンク色など)に変わります。
注意: 直線にしか面取りコマンドは使えません。円・円弧は選択できないので注意してください。
ステップ4: 2本目の線を左クリックして確定する
もう片方の線の上を左クリックします。面取り線が自動的に描かれ、元の2本の線はコーナー部分が整形されます。
選択した2線がどれだけ伸縮しても交点が見つからない場合は「計算できません」と表示されます。
画像準備中 — 1本目の線を選択した状態(選択色になっている)
画像準備中 — 2本目の線を選択して面取り線が引かれた完成状態
線が離れている場合・交差している場合
C面取りコマンドは、2本の線がぴったり交点でつながっている状態だけでなく、次の状態でも操作できます。
線が離れている場合(端点が手前で止まっている)
面取りコマンドは、選択した2線を自動的に延長して交点を求め、そこから面取り処理を行います。
線が交差している場合(端点を超えて伸びている)
交点まで自動的に短縮した上で面取り処理を行います。
Tips: 壁の入隅(いりすみ)や出隅(ですみ)の処理で、コーナーの線がきれいにそろっていないときにも面取りコマンドはそのまま使えます。
画像準備中 — 線が離れた状態から面取りを行い、線が自動延長されてC面が付いた結果
矩形作図時の面取りとの使い分け
C面取りに関係する操作として「矩形作図時の面取り」があります。Ch.4 の矩形コマンドのコントロールバー「多重」欄に「0, -10」のように負の数値を入力すると、矩形の作図と同時にすべてのコーナーに等辺C面取りを入れることができます。
この記事(5-23)の面取コマンドとの違いは次のとおりです。
| 操作 | タイミング | 対象 |
|---|---|---|
| 矩形コマンドの面取り | 矩形を描くと同時に面取りも入れる | 矩形の全コーナーに一括適用 |
| 面取コマンド(この記事) | すでに描かれた線に後から面取りを行う | 任意の2直線のコーナーを個別に指定 |
後から特定のコーナーだけに面取りを加えたい場合や、矩形以外の形状のコーナーを面取りしたい場合は、この記事で解説した面取コマンドを使います。矩形作図と同時に面取りを入れる方法の詳細は 面取り矩形(矩形作図時の面取り) を参照してください。
実務での使い方
柱断面のC面取り(構造図・詳細図)
RC造の柱断面を描くとき、コーナーをC面取りで表現することがあります。たとえば500mm角の柱の4隅を「C30」(角から30mmのC面)で面取りする場合、面取コマンドの辺寸法に「30」と入力し、柱の各コーナーを構成する2辺を順番に選択していきます。
柱断面の4コーナーを面取りするには、4つのコーナーそれぞれに同じ操作を繰り返します。同一寸法なら前回の設定が残っているので、コマンドを継続しながら次の2線を選択するだけです。
家具・建具の見えがかり(平面図・立面図)
家具の平面図や扉の立面図では、デザイン上の面取りを図示することがあります。「角を10mm面取りして丸みのないシャープな印象に」といった指示の場合、辺寸法で「10」と入力し、対象のコーナー2辺をクリックします。
外構・舗装の切り欠き(配置図)
配置図で道路の隅切り(角を斜めにカットした歩道との取り合い)を表現するときにも使います。法規や設計方針で隅切り寸法が定められている場合(例: 角から2000mmの等辺隅切り)は辺寸法に「2000」と入力すれば1操作で正確に描けます。
Tips: 建築基準法に基づく隅切りは通常「2辺が等しい等辺三角形」を切り取る形です。90°交角の場合は辺寸法を使えば自動的に等辺になります。
鉄骨部材の開先形状(詳細図)
鉄骨造の詳細図では、フランジやウェブの端部に開先(かいさき)を表示することがあります。C面取りでの表示が必要な場合、辺寸法で指定した面取りを使うと設計寸法と直接対応する図示ができます。
つまずきポイントと対処
Q: 「計算できません」と表示されて面取りが実行されない
→ 2本の線を延長しても交点が存在しない状態です。平行な2直線には面取りできません。また、延長したときに交点ができる向きとは逆方向に選択クリックした場合も「計算できません」と表示されることがあります。選択する線上の位置(クリックする場所)を変えて再度試みてください。
Q: 辺寸法と面寸法、結果が同じに見えるのですが
→ 2本の線が90°で交差している場合、辺寸法10に対して面寸法は約14.14(10 × √2)になります。見た目はほぼ同じですが、斜め角度の交差では結果が大きく異なります。90°交角での図示が多い建築実務では、辺寸法をメインに使い、図面指示の「C〇」値をそのまま入力するのが安全です。
Q: 円弧のコーナーをC面取りしたい
→ 角面(辺寸法・面寸法)は直線同士の組み合わせのみに使えます。円・円弧を含む場合は面取コマンドでは選択できません。円弧との交差を整形したい場合はコーナー処理(5-22)を検討してください。
要確認: 円弧を含む2線への面取コマンドの動作(エラーメッセージの内容)を実機で確認してください。
Q: 4コーナー全部に同じ寸法で面取りしたいが、1つずつ操作するしかないですか
→ 面取コマンドは2線ずつ選択する操作なので、4コーナーの場合は4回操作が必要です。矩形を作図する段階から面取りが決まっているなら、矩形コマンドで作図時に一括で面取りを入れる方法(面取り矩形)が効率的です。
Q: 線を右クリックしたら面取りではなく別の操作になってしまった
→ 面取コマンドが起動中に線を右クリックすると、線の切断モードに入ります。面取りは左クリックで線を選択してください。切断モードになった場合は Esc キーでコマンド操作を戻してから再度左クリックで選択し直します。
要確認: 右クリックでの切断モード移行の動作と、Escキーで操作を戻した場合の挙動を実機で確認してください。
関連項目
- コーナー処理 ※準備中 — 2線の端点をつなぐ整形操作
- L面取り ※準備中 — L字型に凹ませる面取り
- 丸面取り ※準備中 — 円弧で角を丸くする面取り
- 楕円面取り ※準備中 — 楕円弧で角を処理する面取り
- 面取り矩形(矩形作図時の面取り) — 矩形の作図と同時に全コーナーへ面取りを入れる方法
- 伸縮 — 線の端部を伸ばす・縮める操作
まとめ
- 角面(辺寸法)はコーナーから各辺へ測った距離で面取り位置を指定します。機械図面の「C〇」表記や建築図面の隅切り指示と直接対応し、建築実務で最も出番が多い方式です。
- 角面(面寸法)は作成される面取り線の長さで指定します。斜め交差で面取り線の長さを統一したい場合に向いています。
- どちらの方式も操作手順は同じで、コントロールバーのラジオボタンで切り替えるだけです。迷ったときは辺寸法を選んでおけば、図面の寸法指示と対応させやすいです。