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未検証

線切断(部分消去の前段/指示点で線を分ける)

Jw_cadの「線切断」とは、1本の線・円・円弧を指定した点で2つ以上に分割する操作です。線を切断するための専用コマンドは存在せず、コーナー処理・面取・伸縮・消去の4つのコマンドを通じて実行します。

「線切断」という操作を覚えることで、部分消去(5-17)・節間消し(5-18)の前段準備として切断を使う実務的な流れを身につけられます。また、円を塗りつぶす際の前処理としても頻繁に登場する操作です。


線切断の位置づけ

Jw_cadで「1本の線を途中で2本に分けたい」という場面はよくあります。たとえば次のような状況です。

  • 壁線の一部に開口部(窓・扉)を設けるために、指定の範囲だけ線を抜きたい
  • 円の一部分だけを着色するために、塗りつぶしの境界点で円を分割しておきたい
  • 複数の線が交差している箇所で、交点を境に線の属性を分けて管理したい

これらを実現するために、Jw_cadでは「切断」という操作を使います。

背景: Jw_cadには「線切断」という独立したコマンドボタンはありません。代わりに、コーナー処理・面取・伸縮コマンドで右クリック、または消去コマンドの始終点同一指定、という方法が切断として機能します。


切断ができるコマンド一覧

コマンド切断の起動方法特徴
コーナー処理線・円弧上を右クリック切断間隔を指定して切断
面取線・円弧上を右クリックコーナー処理と同様の切断
伸縮線・円弧上を右クリック切断間隔を指定して切断
消去左クリックで線を選択後、始点・終点を同一点に指定間隔0で切断(部分消去の応用)

最もよく使うのは「コーナー処理」または「伸縮」コマンドからの右クリック切断です。


基本操作:右クリックで切断する(コーナー処理・伸縮・面取)

操作手順サマリー(全4ステップ)

#操作補足
1コマンドを起動するコーナー処理 / 伸縮 / 面取のいずれか
2切断間隔を入力する(必要な場合)「切断間隔」欄に数値を入力
3実寸チェックを確認するON=縮尺mm、OFF=印刷mm
4切断したい線・円弧上を右クリック右クリック位置で切断が実行される

ステップ1:コマンドを起動する

コーナー処理・伸縮・面取のどれかを起動します。いずれのコマンドでも切断操作の手順は同じです。

コマンドメニューバーツールバー
コーナー処理編集 → コーナー処理編集(1)ツールバーの「コーナー」ボタン
伸縮編集 → 伸縮編集(1)ツールバーの「伸縮」ボタン
面取編集 → 面取編集(1)ツールバーの「面取」ボタン

ステップ2:切断間隔を入力する

コントロールバーの「切断間隔」欄に数値を入力します。この数値が、右クリックした点を中心として線が切り取られる長さになります。

  • 切断間隔「0」→ 右クリックした1点だけで分割。見た目の変化はなく、線は2本に分割される
  • 切断間隔「50」→ 右クリックした点を中心に50mmの幅が削除される(2点で切断)

注意: 切断間隔は数値入力しなくても右クリック操作で切断できます。その場合の切断間隔は「0」として扱われます。

要確認: 「切断間隔」欄の正確なラベル表記をJw_cad実機で確認してください。

ステップ3:実寸チェックを確認する

コントロールバーの「実寸」チェックボックスの状態によって、切断間隔の解釈が変わります。

実寸チェック切断間隔の解釈
チェックOFF(デフォルト)印刷したときのmm寸法
チェックONレイヤグループで設定している縮尺の実寸mm

縮尺1:1の場合はチェックON/OFFで差はありません。建築図面(1:100など)を描いている場合は、実寸で切断したいときはチェックONにします。

要確認: 実寸チェックON/OFFの動作(印刷mmと縮尺mmの違い)を実機で確認してください。

ステップ4:切断したい線上を右クリックする

設定が完了したら、切断したい線・円・円弧の上にマウスを移動し、右クリックします。

  • 切断間隔「0」の場合 → 右クリックした1点で線が2本に分割されます
  • 切断間隔に数値がある場合 → 右クリックした位置を中心に指定した間隔分だけ線が削除されます

消去コマンドを使った切断

「消去」コマンドでも切断ができます。消去コマンドの「部分消去」操作において、始点と終点を同じ点に指定すると、その位置で線が切断されます。

操作手順

  1. 消去コマンドを起動します(編集 → 消去 / ツールバーの「消去」ボタン / Deleteキー)
  2. 切断したい線の上で左クリックします(線が選択色に変わります)
  3. 切断したい位置で**左クリック(任意点)または右クリック(読取点)**します——これが始点
  4. 同じ位置を再度クリックします——始点と終点を同一点に指定することで切断になります

Tips: 始点と終点を同じ点に指定するのがポイントです。通常の部分消去は始点と終点の間が削除されますが、同一点を2回指定すると間隔「0」の切断になります。

要確認: 消去コマンドで始終点を同一点にした場合の切断動作を実機で確認してください。


円・円弧の切断

円や円弧も同じ手順で切断できます。コーナー処理・伸縮コマンドで円・円弧上を右クリックすると、その点で円弧が分割されます。

注意: 消去コマンドで円・円弧を部分消去する場合、始点から反時計回り(左回り)方向に向かって終点までが消去される仕様です。円弧の切断後に消去を行う際は、左回りの方向を意識して始点・終点を指定してください。

要確認: 円弧の部分消去における反時計回り方向の挙動を実機で確認してください。

Tips: 円を複数箇所で切断して、各区間を別々の色で着色(ソリッド塗りつぶし)する場合、まず交点部分で円を切断してから着色操作に進みます。切断を先に済ませておかないと、円全体が塗りつぶされてしまうので注意してください。


複数点での切断

同一の線を複数箇所で切断したい場合は、コマンドを維持したまま右クリックを繰り返します。コーナー処理・伸縮コマンドを使っている間、右クリックするたびに切断が実行されます。

PERSCの推奨: 複数点を切断する場合は、コーナー処理コマンドを使うのがシンプルです。伸縮コマンドは「基準線の指定→伸縮」が主操作のため、切断だけを目的とする場面ではコーナー処理の方が迷いなく操作できます。


実務での使い方

壁に開口部(窓・扉)を設ける(平面図)

住宅・集合住宅の平面図で窓や扉の開口を設ける際、まず壁線(2本の平行線)の開口部分を切断し、次に消去コマンドで不要な部分を消す流れが一般的です。

  1. コーナー処理コマンドを起動し、切断間隔を「0」に設定
  2. 壁線の開口起点・開口終点にあたる位置を読取点(右クリック)で切断
  3. 消去コマンドで切断された区間の壁線を選択して削除
  4. 扉・窓の記号を配置して完成

切断間隔に「0」を使うのは、後からの消去操作を前提にした「点だけで分割する」用途です。

構造図の梁断面表示(断面図)

RC造の梁断面を示す矩形の一部に、主筋・スターラップを描き込む際、矩形の線を交差部分で切断しておくと、個別の線として選択・属性変更できるようになります。

  • 外形線(実線)と断面ハッチングの境界を切断で管理
  • 切断後に各区間を個別に線種変更や色分け

円の一部を塗りつぶす(凡例・記号)

建築図面の凡例や設備記号で、円の一部を塗りつぶす場合の手順です。

  1. 円と直線の交点を求める(読取点で指定)
  2. コーナー処理コマンドで交点を右クリックし、円を4点で切断する
  3. ソリッド塗りつぶしコマンドで「円・連続線指示」をONにして塗りつぶし対象区間をクリック

切断を行わずに塗りつぶすと円全体が着色されてしまうため、切断は必須の前処理です。


つまずきポイント・対処

Q: 右クリックしても切断されず、コーナー処理が実行されてしまう

→ コーナー処理コマンドで2本の線を順番に左クリックすると「角合わせ」が実行されます。切断は「1本の線の上で右クリック」です。間違えて左クリックした場合は戻る・進む(Ctrl+Z)で取り消して右クリックし直してください。

Q: 切断したはずの線が1本のままに見える(切断間隔「0」の場合)

→ 切断間隔「0」での切断は見た目に変化が出ません。線が2本に分かれているかどうかは、切断後に消去コマンドで右クリックし、1クリックで全体消えるか部分だけ消えるかで確認できます。分割済みの場合は切断点を境に片側だけが消えます。

要確認: 切断間隔「0」での切断後に線が実際に2本に分割されているかどうかを実機で確認してください。

Q: 「実寸」チェックをONにしても期待した長さで切断されない

→ 「実寸」チェックONの切断間隔はレイヤグループの縮尺設定を参照します。縮尺が正しく設定されているか確認してください。縮尺1:1の場合はON/OFFで差はありません。

Q: 円の一部を消去しようとすると、意図しない側が消えてしまう

→ 消去コマンドの円弧消去は始点から反時計回りに向かって終点までが消去されます。消したい側と残したい側を確認してから始点・終点を指定してください。意図と逆になった場合はCtrl+Zで戻り、始点と終点を入れ替えて再操作します。

Q: コーナー処理で切断する際、他の線も変形してしまう

→ コーナー処理コマンドは本来「2本の線を交点まで伸縮させる」コマンドです。切断に使う場合は、1本の線の上で直接右クリックします。誤って左クリックで別の線を選択した場合は、Ctrl+Zで取り消してください。

Q: 伸縮コマンドから切断する場合、通常の伸縮操作と切断操作を間違えてしまう

→ 伸縮コマンドでは「左クリック = 線を選択して伸縮」、「右クリック = その位置で切断」です。切断だけを繰り返したい場合は、間違えにくいコーナー処理コマンドを使う方が操作ミスを減らせます。


切断後の次の操作

線切断単体で作業が完結することは少なく、多くの場合は次の操作と組み合わせて使います。

次の操作用途
部分消去(5-17)切断した区間を消去して開口部・欠損部を作る
節間消し(5-18)交点から交点の間を一発で消去する
伸縮(5-19)切断後の端部を別の線まで伸ばして接続する
コーナー処理(5-22)切断後の隅を整形する

PERSCの推奨: 開口部の作成作業では「切断 → 部分消去(5-17)」を2段階で行うのが確実です。最初から部分消去の始点・終点を開口寸法ピッタリに合わせることもできますが、切断してから消去する方が、消去する区間の確認がしやすくミスを減らせます。


伸縮の間隔切断・コーナーの間隔切断との使い分け

この記事で解説した「切断」は、指定した1点(または間隔)で線を分割する基本的な操作です。似た操作として次のものがあります。

操作違い
線切断(この記事)右クリックした1点で線を分割。部分消去の前段操作として使う
伸縮の間隔切断(5-21) ※準備中伸縮コマンドで複数の線を一括して切断する操作
コーナーの間隔切断(5-22) ※準備中コーナー処理で切断間隔を指定して連続的に切断する応用操作

1点での単純な切断が必要な場合はこの記事の手順で十分です。複数の線をまとめて切断したい場合や、複雑な切断間隔を扱う場合は5-21・5-22を参照してください。


関連項目


まとめ

  • Jw_cadの線切断は「コーナー処理・伸縮・面取で右クリック」または「消去コマンドで同一点を2回指定」で実行する
  • 切断間隔「0」は見た目が変わらないが内部的に線が2本に分割される。間隔に数値を入れると指定幅分が削除される
  • 切断は「部分消去の前段操作」として使うのが実務の定番。切断 → 消去の2段階で開口部を作る流れを身につけておくと作業効率が上がる