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未検証

属性別選択(文字のみ・線色別・レイヤ別)

このページでできるようになること

範囲選択コマンドの「属性選択」機能を使うと、広い範囲をまとめて選択したあとで「文字だけ残す」「特定の線色だけ絞り込む」「指定レイヤの図形だけを対象にする」といった属性ごとの絞り込みができるようになります。建築図面で室名や注記だけをまとめて移動したい、特定の線色で描かれた設備配管だけを削除したい、書込みレイヤの図形だけをまとめて変更したい、といった場面で活用できます。

背景: 範囲選択の基本操作(窓選択・追加選択・解除)については 範囲選択の基本 をご覧ください。この記事では「選択したあとに属性で絞り込む」操作に絞って解説します。


属性選択の全体像

範囲選択コマンドの操作は、大きく「選択前」と「選択後」でコントロールバーの表示が変わります。

フェーズコントロールバーこの記事との関係
選択前範囲外選択・切取り選択・前範囲 など「範囲外選択」を取り上げる
選択後属性選択・属性変更・文字位置・集計 など「属性選択」を中心に解説

選択後のコントロールバーに現れる「属性選択」ボタンが、この記事の主役です。選択後の「属性変更」ボタン(属性を変更するコマンド)とは別物ですので、混同しないように注意してください。

注意: 「属性選択」は選択済みの中から絞り込む機能です。まだ何も選択していない状態では「属性選択」ボタンは表示されません。必ず先に何かを選択してからボタンを押してください。


起動方法

範囲選択コマンドを起動します。「属性選択」はその後の操作として現れます。

方法操作
ツールバー ★推奨編集(1)ツールバー内の「範囲」ボタンを左クリック
メニューバー編集」 → 「範囲選択」を左クリック
クロックメニュー作図ウィンドウ内でAM4時方向に左ドラッグ

要確認: クロックメニューの起動方向(AM4時方向)は実機で確認します。クロックメニューの基本については マウス操作の基本(左右クリック・ダブルクリック) を参照。


属性選択の基本手順

属性選択は「まず全体を選んで、あとで絞り込む」という2段階の操作です。

手順サマリー(全4ステップ)

#操作所要
1範囲選択コマンドを起動数秒
2対象を含む範囲をドラッグして選択数秒〜10秒
3コントロールバー「属性選択」ボタンをクリック数秒
4ダイアログで属性を指定してOK数秒

手順1: 範囲選択コマンドを起動

編集(1)ツールバーの「範囲」ボタンを左クリックして、範囲選択コマンドを起動します。コントロールバーが範囲選択用の表示に切り替わります。

手順2: 選択したい図形・文字を含む範囲を囲む

始点を左クリックし、終点を左クリックまたは右クリックで確定します。

終点の操作選択される内容
左クリック赤枠内の線・円・点(文字は選択されない)
右クリック赤枠内の線・円・点・文字すべて

Tips: 属性選択でのちほど「文字だけ残す」絞り込みをするなら、この段階では右クリック(文字込み)で大きめに選択しておくと効率的です。

注意: 範囲から少しでもはみ出している図形は選択されません。はみ出している図形も含めたい場合は、終点をダブルクリックして確定してください。詳しくは 範囲選択の基本 を参照。

手順3: 「属性選択」ボタンをクリック

図形が選択された状態(ピンク色に変化)になったら、コントロールバーに「属性選択」ボタンが現れます。これを左クリックします。

手順4: 属性選択ダイアログで絞り込む

属性選択ダイアログが表示されます。

ダイアログには以下のチェックボックスが並んでいます。

チェックボックス絞り込み対象
文字指定文字のみ(線・円等は除外)
寸法指定寸法図形のみ
ブロック指定ブロック図形のみ
指定線色指定指定した線色の図形のみ
指定線種指定指定した線種の図形のみ
指定レイヤ指定指定したレイヤの図形のみ

要確認: ダイアログ内のチェックボックスラベルの正確な文言は実機で確認します。

ダイアログ下部には**「指定属性選択」「指定属性除外」**のいずれかを選ぶ切り替えがあります。

モード意味
指定属性選択チェックした属性に一致する図形だけを選択状態にする
指定属性除外チェックした属性に一致する図形の選択を解除する(残りを選択)

チェックを入れて「OK」をクリックすると、絞り込みが完了します。

要確認: 複数チェックを入れたときの動作(AND条件・OR条件)は実機で確認します。s-projectsサイトには「複数選択した場合その全てに該当する要素が選択される(AND)」とありますが、実機での確認が必要です。


パターン別: 属性選択の使い方

パターン1: 文字だけを選択する

室名・注記・寸法値など、文字だけをまとめて操作したい場合に使います。

  1. 対象エリアを右クリックで囲む(文字込みで選択)
  2. コントロールバー「属性選択」をクリック
  3. ダイアログで「文字指定」にチェックを入れる
  4. 「指定属性選択」を選択して「OK」をクリック

これで文字だけが選択状態になり、線・円などは選択が解除されます。

Tips: 「属性変更」ではなく「属性選択」を使う利点は、「絞り込んだあとに別のコマンド(複写・移動・消去など)に切り替えられる」点です。属性変更は属性の変更専用で、選択後に別コマンドへ引き継げません。

パターン2: 特定の線色の図形だけを選択する

設備図と建築図が同一ファイルに混在している場合など、線色で図形を分けている場合に有効です。

  1. 対象範囲を囲む
  2. 「属性選択」をクリック
  3. ダイアログで「指定線色指定」にチェックを入れる
  4. 表示される「線属性」ダイアログで対象の線色を左クリックし「OK」
  5. 属性選択ダイアログに戻るので「指定属性選択」→「OK」

背景: 線色の設定体系については 線属性設定(書込み線色・線種) および Jw_cad線色の製図規約 を参照してください。

パターン3: 特定の線種の図形だけを選択する

実線・破線・一点鎖線など、線種で図形を管理している場合に使います。操作手順は線色指定と同じです。

  1. 対象範囲を囲む
  2. 「属性選択」をクリック
  3. ダイアログで「指定線種指定」にチェックを入れる
  4. 線属性ダイアログで対象の線種を選択して「OK」
  5. 「指定属性選択」→「OK」

パターン4: 指定レイヤの図形だけを選択する

複数のレイヤに分散している図形のうち、特定レイヤの図形だけを操作したい場合に使います。

  1. 対象範囲を囲む(全選択でも可)
  2. 「属性選択」をクリック
  3. ダイアログで「指定レイヤ指定」にチェックを入れる
  4. レイヤ設定ダイアログで対象のレイヤを選択して「OK」
  5. 「指定属性選択」→「OK」

Tips: 書込みレイヤの図形だけを一括選択したい場合は、コントロールバー「全範囲」ボタンを使ったあとで、属性選択「指定レイヤ指定」で書込みレイヤを指定すると効率的です。

背景: レイヤの概念・設定方法は レイヤ操作全般 を参照してください。レイヤ機能はCh.6で体系的に解説しています。


範囲外選択の使い方

範囲外選択は「選択枠の外側にある図形を選ぶ」機能です。「ここだけは触らずに、それ以外を全部選ぶ」という場面で活躍します。

起動方法

コマンド起動直後(選択前)のコントロールバーに「範囲外選択」チェックボックスがあります。

  1. 範囲選択コマンドを起動
  2. コントロールバー「範囲外選択」にチェックを入れる
  3. 通常の範囲選択と同様に始点・終点を指示する

範囲外選択の動作ルール

図形の状態選択結果
赤枠の完全ににある線・円選択される
赤枠にまたがる線・円赤枠の外側部分だけが切り取られて選択される
赤枠の完全ににある線・円選択されない
文字(位置問わず)赤枠の外にあるものはすべて選択される

注意: 範囲外選択では、赤枠の外側にある文字はすべて選択されます。赤枠にまたがる文字の扱いは実機で確認してください。「文字だけ除外したい」場合は、範囲外選択後に属性選択で「指定属性除外(文字指定)」を組み合わせると対応できます。


端点連結選択(連続線選択)の使い方

端点同士でつながっている線・円弧をまとめて選択できる機能です。部屋の輪郭線(壁芯)や、外形形状の全ループを一発で選ぶときに便利です。

操作方法

範囲選択コマンド起動後、コントロールバーには「左クリック: 範囲内選択」「右クリック: 連続線選択」の2つの動作が割り当てられています。

  1. 範囲選択コマンドを起動(コントロールバーを確認)
  2. 連続して選択したい線・円弧のどれか1本を右クリックする
  3. その線・円弧から端点でつながっているすべての線・円弧が一括選択される

Tips: 連続線選択は追加選択にも対応しています。1回目の選択後、さらに別の連続線グループを右クリックすると、選択が追加されます。

注意: 円(閉じた円形)は端点がないため、連続線選択では選択できません。また、線が交差しているだけでは「つながっている」と判定されません。端点と端点がぴったり一致していることが条件です。

要確認: 連続線選択で円弧が選択対象になるかどうか(円弧の端点と他の線の端点がつながっているケース)は実機で確認します。


実務での使い方 ★PERSC独自

シーン1: 平面図の室名・注記を一括移動する

住宅平面図を見直した際に、部屋の配置変更に伴って室名(「リビング」「寝室」等)や面積表記をまとめて移動したいことがあります。

操作の流れ:

  1. 移動対象エリアを右クリックで広めに囲む(線・文字すべて選択)
  2. 「属性選択」→「文字指定」にチェック→「指定属性選択」→「OK」
  3. コントロールバー「移動」コマンドに切り替えて移動先をクリック

線や図形は選択から外れ、文字だけが移動対象になります。図形は動かさずに注記だけ位置を調整できます。

PERSCの推奨: 平面図では室名・面積・通り芯記号などを専用のレイヤに分けて管理しておくと、属性選択がさらに快適になります。文字レイヤ+指定レイヤ選択の組み合わせで、他のレイヤへの影響を完全にゼロにできます。

シーン2: 設備図面の線色別一括削除

設備設計者から受け取ったJw_cadデータに、電気・給排水・空調の各設備が線色で分けられているケースがあります。このとき「電気配線(線色X)だけ削除して、残りを建築図面として使いたい」という操作が発生します。

操作の流れ:

  1. 「全範囲」(または対象エリアを広く囲む)
  2. 「属性選択」→「指定線色指定」でチェックを入れ、削除したい線色を指定
  3. 「指定属性選択」→「OK」
  4. コントロールバー「消去」コマンドに切り替えて実行

線色の意味・対応表については Jw_cad線色の製図規約 をあわせて参照してください。

シーン3: レイヤ別に図面要素を整理する

受け取った図面データでレイヤ管理が乱れている(すべての図形が同一レイヤに集中している)場合、種類ごとに分類し直す作業が必要になることがあります。

たとえば「建具図形だけを分けたい」場合:

  1. 書込みレイヤを整理先(例: レイヤ5)に設定しておく
  2. 対象エリアを囲んで全選択
  3. 「属性選択」は使わずに(または線種指定で建具の線種を絞り)、属性変更「書込みレイヤに変更」で移動
  4. この操作を属性ごとに繰り返してレイヤを整理する

背景: レイヤ変更は「属性選択」→絞り込み→「属性変更」→「書込みレイヤに変更」の組み合わせで行います。詳しくは レイヤ操作全般 を参照。

シーン4: 範囲外選択で「保護エリア以外を全選択」

図面の一部エリア(例: 既設部分)は変更せず、それ以外のエリアをまとめて削除したい場合に、範囲外選択が役立ちます。

  1. 「範囲外選択」にチェックを入れる
  2. 変更しない既設エリアを赤枠で囲む
  3. 赤枠の外側(変更対象)だけが選択された状態になる
  4. 「消去」コマンドに切り替えて実行

作図初期段階で「この区画だけは残す」という意図で使うのが実務的な使い方です。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 属性選択ボタンが表示されない

→ 「属性選択」ボタンは図形を選択したあとのコントロールバーにしか現れません。何も選択していない状態(コマンド起動直後)では表示されません。先に範囲を囲んで図形を選択してください。

Q: チェックを入れても何も変化しない

→ 選択した図形の中に、チェックした属性の図形がひとつも含まれていない可能性があります。たとえば「文字指定」でチェックしたのに、範囲内に文字がない場合は何も起こりません。終点を右クリックで確定して文字も含めて選択し直してください。

→ また「指定属性選択」ではなく「指定属性除外」が選ばれていないかも確認してください。除外モードの場合、指定属性の選択が解除されて「残り」が選択された状態になります。

Q: 文字指定を選んだのに線も一緒に選択されたまま

→ 属性選択のダイアログで「指定属性選択」にチェックを入れると、チェックした属性のみが選択状態になり、それ以外は解除されます。ダイアログの下部にある「指定属性選択」(または「指定属性除外」)のいずれを選択しているか確認してください。

Q: 端点連結選択で一部の線が選択されない

→ 線が端点でつながっていない(わずかに浮いている・交差しているだけ)可能性があります。Jw_cadの連続線選択は、端点同士が完全に一致していることを条件とします。データ上のずれを修正するには、伸縮コマンドやコーナー処理コマンドで端点を合わせてください。

→ 閉じた円(端点のない図形)は連続線選択できません。これは仕様です。

Q: 範囲外選択で文字が意図せず大量選択された

→ 範囲外選択では、赤枠の外にある文字はすべて選択される仕様です。文字を除外したい場合は、選択後に「属性選択」→「文字指定」→「指定属性除外」を実行して文字の選択だけ解除してください。

Q: 属性選択と属性変更の違いがわからない

→ 2つは別のボタンです。

ボタン目的次の操作
属性選択選択中の図形を属性で絞り込む絞り込んだあと別コマンドで編集可能
属性変更選択中の図形の属性を変更する変更が完了(別コマンドへの引き継ぎなし)

属性選択は「選択の精度を高めるツール」、属性変更は「属性を書き換えるツール」と覚えると区別しやすくなります。


関連項目


まとめ

  • 「属性選択」は図形を選択した後のコントロールバーに現れ、文字・線色・線種・レイヤで絞り込める
  • 「指定属性選択」で絞り込み、「指定属性除外」で除外というモード切替を意識する
  • 範囲外選択は「保護エリア以外を選ぶ」用途に使う。文字は枠外すべて選択される点に注意
  • 端点連結選択(右クリック)は端点が完全一致している線・円弧だけが対象で、閉じた円は非対応