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未検証

図面枠の規格(A1/A2/A3/A4サイズ別の余白・とじ代)

このページでできるようになること

建築図面で使う 図面枠(外枠+表題欄+シート表) の規格、特に 用紙サイズごとの寸法・余白・とじ代の標準値 を体系的に理解できるようになります。JIS A 0150(建築製図通則)と関連する JIS Z 8311(製図用紙のサイズ及び図面の様式)が定める A1/A2/A3/A4 の用紙寸法、外周余白、とじ代の規格値を整理した上で、建築実務で実際にどう運用されているか・Jw_cadでどう設定するかを通しで把握できます。図面枠の作成手順は別記事(Ch.12)に委譲し、この記事は 「どんな寸法・配置で作るか」の規格解説 に集中します。

背景: 図面枠は単なる飾りではなく、「どこからどこまでが図面なのか」「どこに何を書くのか」を読み手に伝える共通フォーマット です。JIS規格は用紙サイズと外周余白を厳密に定めており、この枠組みを共有することで、設計事務所・施工会社・確認検査機関のあいだで図面のやりとりがスムーズに行えます。建築新人がまず押さえるべき製図ルールのひとつです。


図面枠とは何か

図面枠を構成する3つの要素

建築実務で「図面枠」と呼ばれるものは、厳密には次の3要素から構成されます。

#要素役割
1外枠(輪郭線)用紙端から一定距離内側に引かれる長方形の枠。図面の作図エリアを示す
2表題欄(タイトルブロック)外枠の右下または下辺に配置される情報欄。図面名・図番・縮尺・作成者・日付などを記載
3シート表(リスト表記)図面一覧・改訂履歴・凡例などを記入する補助欄。プロジェクトによっては省略

背景: 「図面枠を作る」と言ったとき、最低限の運用では 外枠+表題欄 の2要素を指すことがほとんどです。シート表まで含めるかは案件規模・社内ルールによります。住宅規模の確認申請図面では外枠+表題欄のみのシンプルな構成、ゼネコン物件では外枠+表題欄+シート表+改訂履歴欄まで揃った定型フォーマットが使われる、という傾向があります。

Jw_cadでの「用紙枠」と「図面枠」の違い

Jw_cad には 「用紙枠(ようしわく)」 という表示機能があり、これは図面枠とは別物です。

用語意味性質
用紙枠(Jw_cadの設定項目)設定 → 基本設定 → 一般(1)タブの「用紙枠を表示する」をONにすると、選択した用紙サイズの外形が点線で表示される表示のみ。印刷されない・データとしては書き込まれない
図面枠(製図上の概念)用紙の内側に作図する 実線の長方形 +表題欄等。.jww データに線として保存される実体ある作図要素。印刷される

注意: Jw_cad の「用紙枠」をONにしても、それは 画面上の参照線 に過ぎず、印刷時には出力されません。図面として印刷したい外枠は、別途 線コマンドで実際に作図 するか、印刷コマンドの「枠書込」機能で書き込む必要があります。詳しくは 印刷範囲枠の書込み を参照。


JIS規格が定める用紙サイズ

A判(Aシリーズ)の寸法

建築図面で使われる用紙サイズは JIS Z 8311 に基づき、A0〜A4 の5種類が標準です。

サイズ寸法(mm)寸法比主な用途(建築実務)
A0841 × 11891:√2大型構造物の配置図・平面図
A1594 × 8411:√2戸建住宅〜中規模建築の 標準サイズ。配置図・平面図・立面図
A2420 × 5941:√2A1の半分。詳細図・矩計図・部分図
A3297 × 4201:√2A1の1/4。打合せ図・社内検討図・確認申請の縮小図
A4210 × 2971:√2文書添付の小判・部分詳細・凡例ページ

背景: A判は 「長辺を半分に折ると次のサイズになる」 という相似性が特徴で、これにより縮小コピー時の縦横比が変わりません。A1 を A3 に縮小しても図面の縦横バランスが崩れない設計です。1:√2 という比率を持つこのシリーズは、ヨーロッパの DIN 規格を起源に持ち、現在は ISO 216 として国際規格化されています。

要確認: 用紙寸法は実機検証フェーズで JIS Z 8311 の最新版(および Jw_cad の用紙サイズ選択肢)と完全照合します。

B判は建築実務ではあまり使わない

JIS には A判のほかに B判(B0=1030×1456 mm 等) もありますが、建築図面では基本的に使われません。理由は次のとおりです。

観点A判が選ばれる理由
国際整合ISO 216 として世界標準。海外案件・BIM出図でも整合
プロッタ・複合機の標準建築事務所のA1プロッタ・A3複合機は A判を前提に設計 されている
確認申請の運用行政の受付ではA判が前提。B判で出すと事実上扱われない

PERSCの推奨: 建築実務で B判を使う必要はほぼありません。A1(標準)/A2(詳細図)/A3(打合せ)/A4(添付資料) の4サイズを使い分けるのが基本運用です。


JIS規格が定める余白・とじ代

外周余白(c寸法)

JIS Z 8311 は、図面枠の外枠線(輪郭線)を 用紙端から一定距離内側 に引くと定めています。この外周余白は用紙サイズによって異なります。

用紙サイズ外周余白(c寸法)標準値備考
A020 mm大判用紙のため余白を広く取る
A120 mm同上
A210 mm中型用紙の標準
A310 mm同上
A410 mm小判用紙の標準

背景: 大判(A0/A1)と中小判(A2/A3/A4)で外周余白が異なるのは、プロッタの印字可能範囲用紙の取り扱い時に縁が傷つくリスク を考慮しているためです。大判ほど縁の汚れ・破れが起きやすく、また製図機・プロッタの マージン(印字不可帯域) も大判ほど広い傾向があります。

要確認: 「20 mm/10 mm」の標準値は、JIS Z 8311 の最新版で再確認します。改訂で値が変わっている可能性があるため、規格本文との照合が必要です。

とじ代(綴じ代・綴じ余白)

図面を ファイリング(綴じる) ことを前提として、用紙の 左辺 には外周余白に加えて追加の余白を設けます。これが とじ代 です。

項目標準値
とじ代の追加幅一般に 20 mm(最小25 mmという説もあり)
配置位置用紙の左辺(横向き図面の場合)

つまり、横向きA1図面の左辺余白は 外周余白20 mm + とじ代20 mm = 計40 mm になります(規格・流派により値の差異あり)。

要確認: とじ代の標準値は「20 mm」「25 mm」の両説があり、JIS Z 8311 の現行版での明文値は実機検証フェーズで確定します。建築実務では 20 mm 運用が多数派 という肌感覚ですが、組織によっては25 mm を採用しています。

背景: とじ代は、穴あけパンチでファイリングしたとき、図面の重要部分が穴で欠けない ようにするための余白です。建築設計図書はA1で50枚以上になることがあり、ファイリング時に左辺が穴あけ・綴じ金具で隠れます。図面枠を左辺ギリギリまで広げてしまうと、フォルダに綴じた瞬間に外枠線が綴じ部分に隠れてしまうため、追加の余白が必要になります。

余白+とじ代の早見表

横向き図面の場合、外枠の位置は次のようになります(標準値で計算)。

用紙用紙寸法外周余白とじ代追加左余白合計上下右余白外枠の作図エリア
A0841 × 118920 mm20 mm40 mm各20 mm781 × 1149 mm
A1594 × 84120 mm20 mm40 mm各20 mm534 × 801 mm
A2420 × 59410 mm20 mm30 mm各10 mm380 × 574 mm
A3297 × 42010 mm20 mm30 mm各10 mm257 × 400 mm
A4210 × 29710 mm20 mm30 mm各10 mm170 × 277 mm

要確認: この計算表の値は規格の標準値前提です。実プロジェクトでは社内テンプレート・発注者仕様書による独自値が優先されることがあります。


図面枠の標準スタイル

基本構成(外枠+表題欄)

建築実務でもっとも使われるのは 外枠+表題欄 の2要素構成です。横向き(ランドスケープ)配置を例にとると、次のようになります。

┌─────────────────────────────────────────┐ ← 用紙端
│                                         │
│  ┌───────────────────────────────────┐  │ ← 外枠線(輪郭線)
│  │                                   │  │
│  │                                   │  │
│  │       作図エリア                   │  │
│  │                                   │  │
│  │                                   │  │
│  │                                   │  │
│  │                                   │  │
│  │                              ┌────┤  │
│  │                              │表題│  │
│  │                              │欄  │  │
│  └──────────────────────────────┴────┘  │
│                                         │
└─────────────────────────────────────────┘
  ↑とじ代       ↑外周余白

表題欄の配置パターン

表題欄の位置は 「右下隅」「下辺全面」 の2パターンが主流です。

パターン配置採用される傾向
右下隅型外枠の右下に長方形で配置A1/A2 図面の標準。コンパクトに収まる
下辺全面型外枠の下辺全体に帯状に配置A3/A4 図面で多用。図面情報+シート一覧を入れる

詳細は 表題欄の項目と配置ルール で扱います。

補助記号(必要に応じて)

JIS Z 8311 が定める補助記号として、次のようなものがあります。建築図面で必須運用されるものは少なく、官公庁納品図面など一部で使われます。

補助記号役割
中心マーク用紙各辺の中心に配置する短い線分。マイクロフィルム化時の位置基準
方位マーク図面の向き(北向き)を示す矢印・記号
比較尺度(スケールバー)縮小コピーされても実寸が判別できるよう、棒目盛りを枠内に配置
裁断マーク(トリムマーク)印刷物として裁断される位置を示す。出版・印刷物用

要確認: 補助記号の必須/任意の区分は JIS 規格本文で確定します。建築実務での実運用では、方位マークは配置図に必須・中心マーク等は省略 が一般的です。


縮尺との関係

図面枠と縮尺は連動する

図面枠の寸法は 「実寸(mm)」 で作図しますが、その中に描かれる建物・敷地は 縮尺をかけた寸法 で作図されます。Jw_cad の場合、レイヤグループごとに縮尺を設定できるため、図面枠は 1/1(原寸)レイヤグループ に作図し、建物本体は 1/100 や 1/50 のレイヤグループ に作図する運用が標準です。

レイヤグループ用途縮尺設定作図内容
図面枠・表題欄1/1外枠・表題欄・文字
建物(平面図本体)1/100通り芯・柱・壁・建具
詳細部(必要に応じて)1/30 や 1/20矩計詳細・部分詳細

背景: Jw_cad はレイヤグループごとに独立した縮尺を持てるのが大きな利点です。これにより 「1枚の図面に異なる縮尺の図を同居」 できます(A2図面に1/100平面と1/30矩計を並べて配置するなど)。図面枠は 1/1 で作図しておけば、レイヤグループの縮尺を変えても枠の見え方は変わりません。

用紙サイズと縮尺の典型的な組み合わせ

建築実務での 「用紙サイズ × 縮尺 × 図面種別」 の典型パターンを示します。

用紙縮尺主な図面種別
A11/100配置図・各階平面図・立面図(戸建〜中規模建築)
A11/200〜1/500配置図(大規模・敷地が広い案件)
A21/50矩計図・断面詳細図
A21/30部分詳細図(玄関ポーチ・階段詳細 等)
A31/100確認申請の縮小添付図・打合せ用
A31/50矩計図のA3版(簡略版)
A41/200配置図のサムネイル版・道路占用申請添付

詳細は 縮尺の標準 で図面種別ごとに整理します。


Jw_cadで図面枠を扱う流れ

用紙サイズの設定

Jw_cadで作図を始める前に、メニューバー「設定」→「用紙サイズ」から使用する用紙サイズを選択します。A0〜A4が選択肢として表示されます。

背景: Jw_cad の用紙サイズは 作図エリアの想定サイズ を意味し、印刷時の用紙サイズとは別物です。Jw_cad で「A1」を選んでおいても、印刷時に「A3」を選べばA3で出力されます(縮小印刷)。設定詳細は 用紙サイズと縮尺 を参照。

用紙枠の表示ON

設定」→「基本設定」→「一般(1)」タブの「用紙枠を表示する」にチェックを入れると、作図ウィンドウに選択した用紙サイズの外形が 点線 で表示されます(s-projects FAQ「用紙枠を表示する・書き込む」解説)。

Tips: 用紙枠の表示は作業時の 目安線 として使えます。実際に作図する図面枠の 外枠線(実線) とは別物なので、両方表示しておくと「どこが用紙端か/どこが図面枠か」が一目で分かります。

図面枠の作図方法(概要のみ)

実際の図面枠(外枠線)の作図方法は以下の2ルートがあります。

方法概要詳細記事
印刷範囲書込みから作る印刷コマンドで印刷範囲を指定 → コントロールバー「枠書込」で実線として書き込み印刷範囲枠の書込み
線コマンドで自作する矩形コマンドで外枠を描き、寸法を直接指定して作る図面枠の作り方(簡易版) ※準備中

PERSCの推奨: 標準的な余白で良い案件では 印刷範囲書込み が手早く、JIS準拠の独自余白を厳密に取りたい場合は 線コマンドで自作 するのが確実です。後者の場合、この記事の「余白+とじ代の早見表」の数値をそのまま使って作図できます。


実務での使い方 ★PERSC独自

案件タイプ別の図面枠運用

PERSC編集部が建築実務で見聞きしてきた範囲では、案件タイプによって図面枠の作り込み度合いが大きく異なります。

案件タイプ用紙サイズ運用図面枠の作り込み特徴
個人住宅(新築)A1主体/確認申請A3添付シンプル(外枠+表題欄のみ)工務店・設計事務所のテンプレを流用。表題欄は手書き相当のシンプル構成
個人住宅(リフォーム)A3主体/A2併用簡易(外枠+小型表題欄)打合せ重視のため装飾は控えめ。改修前後の比較図が入ることも
共同住宅(マンション・アパート)A1主体/A2詳細図中程度(外枠+表題欄+シート表)確認申請物件はシート表で図面一覧を入れる
ゼネコン物件(事務所ビル等)A1標準/A0配置図重装備(外枠+表題欄+シート表+改訂履歴欄+承認欄)社内製図基準書に従う。承認印・押印エリアを枠内に配置
公共建築(学校・庁舎等)A1標準/設計図書一式最重装備(社内基準+発注者指定書式)公共建築設計業務委託共通仕様書の様式を踏襲
構造設計事務所A1主体中程度+特殊欄構造特記事項欄・配筋表記欄が標準で入る
設備設計事務所A1主体/A2併用中程度+系統凡例欄設備記号凡例が表題欄横に配置される

要確認: 公共建築の様式規定は「公共建築設計業務委託共通仕様書」「公共建築改修工事標準仕様書」等の最新版で参照表現を確認します。

設計事務所の標準テンプレート整備

新人時代に図面枠で苦労する原因の多くは、事務所ごとに標準テンプレートが整備されていない ことです。PERSC編集部の推奨するテンプレ整備方針は次のとおりです。

#整備項目内容
1サイズ別テンプレ4種A1・A2・A3・A4 をそれぞれ .jww ファイル化
2縮尺別バリエーションA1の中で 1/100・1/50・1/30 の3バリエーション(レイヤグループ縮尺だけ違うもの)
3表題欄の事務所ロゴ・社名固定表題欄テンプレートに事務所情報を埋め込み済み
4改訂履歴欄テンプレ公共物件で必要になる改訂履歴欄を別レイヤで用意
5用紙枠表示ON済み基本設定で「用紙枠を表示する」をON状態で保存

PERSCの推奨: テンプレートは 「すべての項目を埋めない」状態で保存 するのが運用の肝です。事務所ロゴ・社名のみ埋めて、案件名・図面名・図番は 空欄のまま保存 することで、案件ごとに上書きできます。すべて埋めたテンプレを作ってしまうと、案件追加のたびに書き換え漏れが発生します。

kantancad配布テンプレの活用例

参考解説サイト「kantancad」では A1〜A4の4種類×縮尺1/10/1/30/1/50/1/100の4種類 の図面枠テンプレートを無料配布しています(メールフォームから請求形式)。

観点概要
サイズA1 / A2 / A3 / A4(4種類)
縮尺1/10 / 1/30 / 1/50 / 1/100(各サイズで4縮尺)
形式.jww 形式(無地・サイト名なし・縮尺記入欄あり)
配布元https://kantancad.com/Jw_cad-drawingparts/Jw_cadentry27.html

PERSCの推奨: 実務初心者の方は、まず kantancad 等の 配布テンプレを叩き台 にして、自分の事務所仕様に合わせて改造していくのが効率的です。ゼロから作ると寸法・余白の取り間違いをやりがちなので、規格に沿った既製品から始めるのが安全です。ただし配布元の利用規約(再配布禁止等)は必ず確認 してください。

A2サイズの「使いどころ」

建築実務でやや影が薄くなりがちな A2サイズ ですが、以下の用途では真価を発揮します。

用途A2が選ばれる理由
矩計図・断面詳細図A1だと余白が広すぎ、A3だと窮屈。1/50・1/30の詳細図がちょうど収まる
部分平面詳細図玄関・トイレ・階段など部分詳細を1/30で描くのに適サイズ
確認申請の中型添付図A3縮小すると判読困難な詳細図を、A2で出すと適度な可読性
矩形比のいい配置図細長い敷地でA1だと余白が偏るとき、A2が収まりよく見える

Tips: 「A1とA3の中間が欲しい」と感じたら、A2が最適解 であることが多いです。プロッタもA2出力に対応しているケースが多く、運用のハードルは低めです。

印刷時の縮小と図面枠の見え方

A1で作図した図面を A3で縮小印刷 する運用はよくあります。このとき、図面枠の 線太さ・文字サイズが縮小されてつぶれる リスクがあります。

元図印刷縮小率注意点
A1A11.0倍想定通りに印刷される
A1A30.5倍線太さ0.13 mm が0.065 mm 相当になり消える可能性
A1A40.354倍文字2.5 mm が0.88 mm に縮小され判読困難

PERSCの推奨: A3縮小での配布が前提の案件では、最小線太さ・最小文字サイズを A3で見えるサイズで設計 するのが堅実です。具体値は 印刷時の線太さ標準文字サイズの標準 を参照。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: A1で作った図面枠を、別案件のA2に流用したい

そのままコピーすると枠が大きすぎてA2用紙に収まりません。図面枠は用紙サイズごとに専用テンプレを用意するのが安全です。サイズ違いに変換する場合、外枠線・表題欄を削除して新規作図し直すのが結局は早いです。社内テンプレを A1・A2・A3・A4の4種類セット で整備しておくと使い回しがききます。

Q: 「用紙枠を表示する」をONにしたのに、印刷したら枠線が出ない

→ Jw_cad の 「用紙枠」は表示専用の機能 で、印刷されません。実際に印刷したい外枠は、線コマンドで実線として作図 するか、印刷コマンドの「枠書込」機能 で書き込む必要があります。詳しくは 印刷範囲枠の書込み を参照。

Q: 余白20 mm と書いてあるが、どこを基準に20 mm なのか分からない

→ JIS の外周余白は 「用紙端から外枠線までの距離」 を指します。たとえばA1(594×841 mm)の場合、用紙の上端から20 mm 内側に外枠の上辺が来ます。とじ代を含めると、左辺は用紙端から 40 mm(外周20 mm + とじ代20 mm)の位置に外枠の左辺が来ます。

Q: とじ代は左辺だけ? 縦向き図面ではどうなる?

→ とじ代の位置は 「綴じる側」 に取ります。横向き図面なら左辺、縦向き図面なら上辺または左辺(運用による)です。建築図面はほぼ横向き(ランドスケープ)運用なので、左辺にとじ代 が事実上の標準です。

Q: 表題欄は外枠の中に入れる? 外枠の外?

外枠の中(作図エリア内) に配置します。表題欄は 作図エリアの一部 として扱い、外枠線と表題欄の枠線が共有されているデザインが多いです(外枠の右下を切り取ったような形)。詳しくは 表題欄の項目と配置ルール を参照。

Q: 確認申請ではA1で出すべき? A3で出すべき?

→ 行政によりますが、正本はA1、副本(控え)と添付図はA3 という運用が多数派です。最近は電子申請(建築確認のオンライン申請)が増えており、PDFで提出する場合は A3 PDF が主流になりつつあります。提出予定の建築主事・指定確認検査機関に事前確認するのが確実です。

Q: Jw_cad の用紙サイズに「A2」がない?

→ Jw_cad の用紙サイズ選択肢には A2が含まれている はずです(A0〜A4の5種類)。表示されない場合はバージョン違い・カスタム設定の可能性があるため、最新版で再確認してください。詳細は 用紙サイズと縮尺 を参照。

Q: 図面枠と建物本体で、線の太さを変えたい

→ Jw_cad では 線色ごとに印刷時の線太さ を割り当てられます。たとえば「線色1=0.13 mm、線色2=0.18 mm、線色4=0.5 mm」のように設定し、図面枠の外枠線は線色4(0.5 mm)、表題欄の罫線は線色2(0.18 mm)、建物外形は線色2(0.18 mm)、というように使い分けます。詳しくは 線色運用の標準 を参照。

Q: 配布されている図面枠テンプレートを使うのは問題ない?

配布元の利用規約を必ず確認 してください。kantancad のように「個人利用OK/再配布NG」を明記しているサイトもあれば、利用規約が不明確なサイトもあります。事務所で使う場合は 規約上問題ないテンプレ を選び、改造して自社仕様にする運用が安全です。配布元への謝意も忘れずに。


関連項目


まとめ

  • 建築図面の用紙サイズは JIS Z 8311 に基づき A0〜A4 の5種類。建築実務の主力は A1(標準)/A2(詳細図)/A3(打合せ)/A4(添付)
  • 図面枠は 「外枠+表題欄+(必要に応じて)シート表」 の3要素で構成
  • JIS が定める 外周余白 は A0/A1=20 mm、A2/A3/A4=10 mm。これに とじ代(左辺、20 mm) が追加される
  • Jw_cad の 「用紙枠」(点線表示) は印刷されない。実際の図面枠は 線コマンドで作図 するか 印刷コマンドの「枠書込」 で書き込む
  • 用紙サイズ・縮尺・図面種別は連動する。A1×1/100×平面図 が建築実務の標準パターン
  • 図面枠は 設計事務所単位で標準テンプレート(.jww 4種セット) を整備するのが運用の王道
  • 図面枠の 作成手順は Ch.12 に委譲。この記事は「どんな寸法・配置で作るか」の規格解説に集中