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連続印刷(複数ファイル一括)
このページでできるようになること
Jw_cadのファイル連続印刷機能を使って、複数の .jww ファイルを一度の操作でまとめてプリンタへ送れるようになります。1ファイルずつ開いて印刷ボタンを押す手間を省けるため、図面一式(平面図・立面図・断面図・矩計図…)の最終提出や青焼き出力で大幅な時短が可能です。あわせて、コントロールバーの「出力方法設定」ダイアログの全体像、出力順位(レイヤ順/線色順)の設定、連続印刷時のつまずきパターンと対処まで理解できます。
背景: 設計事務所では、1案件で数十枚の図面を一括印刷する場面が日常的にあります。1ファイルずつ印刷していると、ファイルを開く→印刷モード入る→範囲確認→印刷ボタン→閉じる、を毎回繰り返すことになり、20枚で30分以上かかることも珍しくありません。連続印刷機能を使えばファイル選択1回+印刷ボタン1回で完結するため、提出前の最終出力で特に効果を発揮します。
連続印刷でできること・できないこと
| できること | できないこと |
|---|---|
| 複数ファイルの一括出力 | 各ファイルで異なる用紙サイズの自動切替 |
| 現在編集中のファイル+追加選択ファイルの連続印刷 | フォルダ単位の自動取り込み |
| 出力順位(レイヤ順/線色順)の指定 | 印刷ジョブのプリンタキューでの個別操作 |
| カラー/モノクロの統一指定 | 一部ファイルだけ別プリンタへ送る |
要確認: 「フォルダ一括取り込み」「ファイル数の上限」「途中キャンセルの可否」は実機で要確認。仕様によっては別アプローチ(バッチ処理ツール等)の併用案内が必要です。
連続印刷の基本フロー(全6ステップ)
サマリー
| # | 操作 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 1 | 連続印刷の先頭にしたい .jww を開く | 編集中ファイルが連続印刷対象の1番目になる |
| 2 | Ctrl+P(印刷コマンド起動)→ プリンタ選択「OK」 | 印刷モードに入り赤い印刷範囲枠が表示される |
| 3 | コントロールバー「出力方法設定」をクリック | 「プリント出力形式」ダイアログが表示される |
| 4 | ダイアログ内「ファイル連続印刷」をクリック | 「ファイル選択」ダイアログが開く |
| 5 | 連続印刷したいファイルを複数選択 → 「選択確定」 | 元のダイアログに戻る |
| 6 | 「OK」→ コントロールバー「印刷(L)」または作図画面で左クリック | 編集中ファイル+選択ファイルが連続印刷される |
合計の操作はおおむね1〜2分。ファイル数が多くてもこの手順は変わりません。
画像準備中 — 連続印刷フロー全体図
ステップ1: 連続印刷の先頭ファイルを開く
エクスプローラーから .jww ファイルをダブルクリックするか、Jw_cadメニュー「ファイル」→「開く」で連続印刷の先頭にしたい図面を開きます。
要確認: 連続印刷時に「現在編集中のファイル」が出力順序の先頭になるか後尾になるかは実機で要確認。順序が決まっていれば、提出前の表紙ページなどを編集中ファイルとして開くのが運用しやすくなります。
画像準備中 — 編集中ファイルの確認
ステップ2: 印刷コマンドを起動してプリンタを選ぶ
Ctrl+P を押すか、メニューバー「ファイル」→「印刷」をクリックします。「印刷」ダイアログでプリンタを選択し、「OK」をクリックして印刷モードに入ります。作図画面に赤い印刷範囲枠が表示されます。
詳しくは 印刷コマンドの基本 を参照してください。
画像準備中 — 印刷モード(赤枠表示)
ステップ3: 「出力方法設定」ダイアログを開く
印刷モード中、画面上部のコントロールバーに「出力方法設定」ボタンがあります。これを左クリックすると、「プリント出力形式」ダイアログが表示されます。
画像準備中 — コントロールバー「出力方法設定」ボタンの位置
「プリント出力形式」ダイアログの主要項目
| 項目 | 機能 |
|---|---|
| ファイル連続印刷 | 追加印刷したいファイルを選択するダイアログを開く |
| レイヤ順 | カラー印刷時の出力順位をレイヤ番号順にする(カラー印刷チェックON時のみ有効) |
| 線色順 | カラー印刷時の出力順位を線色番号順にする(カラー印刷チェックON時のみ有効) |
| OK | 設定を確定 |
| キャンセル | 設定を破棄してダイアログを閉じる |
画像準備中 — 「プリント出力形式」ダイアログ全体
ステップ4: 「ファイル連続印刷」をクリック
ダイアログ内の「ファイル連続印刷」ボタンを左クリックします。「ファイル選択」ダイアログが開きます。
画像準備中 — 「ファイル連続印刷」ボタンの位置
ステップ5: 連続印刷したいファイルを選択
「ファイル選択」ダイアログで、連続印刷したい .jww ファイルを選びます。Ctrl を押しながら左クリックで複数選択、Shift を押しながら左クリックで範囲選択ができます。
選び終えたら「選択確定」ボタンをクリックします。「プリント出力形式」ダイアログに戻ります。
画像準備中 — ファイル選択ダイアログでの複数ファイル選択
Tips: 案件フォルダごとに「平面図.jww/立面図_南.jww/立面図_北.jww/…」のようにファイル名を連番+種別で命名しておくと、ファイル選択時に並び順で迷いません。ファイル命名規則は ファイル命名規則 を参照してください。
要確認: 「ファイル選択」ダイアログでフォルダをまたいだ選択ができるか(ダイアログを閉じずに別フォルダから追加できるか)は実機で要確認。
ステップ6: OK で確定して印刷を実行
「プリント出力形式」ダイアログの「OK」ボタンをクリックします。続けてコントロールバーの「印刷(L)」ボタンをクリックする(または作図画面で左クリックする)と、現在編集中のファイル+ステップ5で選択したファイルが連続で印刷されます。
画像準備中 — 連続印刷の実行
注意: 連続印刷の途中でキャンセルしたい場合、Jw_cad側ではなくWindowsの印刷キュー(タスクトレイのプリンタアイコンから開く)でジョブを削除する必要があります。Jw_cad側に「途中キャンセル」ボタンは用意されていません。
出力順位(レイヤ順/線色順)の設定
「プリント出力形式」ダイアログの「レイヤ順」「線色順」は、カラー印刷チェックがONのときだけ有効になる設定です。複数色の線が重なっている図面で、どちらの色を上に印刷するかを制御します。
出力順位の使い分け
| 設定 | 印刷順 | 適した図面 |
|---|---|---|
| レイヤ順 | レイヤ番号順に1色ずつプリントヘッドを動かす | 「下地→仕上げ」のレイヤ構成で組まれた図面 |
| 線色順 | 線色番号順に1色ずつプリントヘッドを動かす | 「太線を最後に重ねたい」など線色で重なり順を決めたい場合 |
背景: モノクロ印刷では全部黒一色なので重なり順を意識する必要がありませんが、カラー印刷では「赤い壁線が下にある黒い寸法線で隠れる/その逆」が起きます。出力順位設定は、紙へインクを乗せる順番を制御する仕組みです。カラー印刷チェック自体の操作は カラー印刷とモノクロ切替 を参照してください。
画像準備中 — レイヤ順/線色順ボタンの有効/無効状態の比較
要確認: レイヤ順/線色順がカラー印刷チェック時のみ有効という仕様は、s-projects 出典の記述ベース。実機で「モノクロ時はグレーアウト」されることの確認が必要。
連続印刷時の各ファイルの設定はどうなるか
連続印刷で気になるのが、各ファイルの印刷範囲・倍率・カラー設定がどう扱われるかです。
| 設定項目 | 連続印刷時の挙動(推定) |
|---|---|
| 印刷範囲(赤枠位置・基準点) | 各ファイルの保存時設定が引き継がれる |
| 印刷倍率(コントロールバーの拡大縮小率) | 各ファイルの保存時設定が引き継がれる |
| 図面縮尺(レイヤグループの縮尺) | 各ファイル固有の値(連続印刷の影響を受けない) |
| 90°回転 | 各ファイルの保存時設定が引き継がれる |
| カラー印刷ON/OFF | 編集中ファイルでの設定が連続印刷全体に適用される |
| 出力順位(レイヤ順/線色順) | 編集中ファイルでの設定が連続印刷全体に適用される |
| プリンタ・用紙サイズ | 編集中ファイルで選んだプリンタ・用紙が連続印刷全体に適用される |
要確認: 上表は推定挙動です。各ファイルの個別設定の引き継ぎ vs 編集中ファイルからの一括上書きの境界は実機で要確認。特に「ファイルAはA3横、ファイルBはA4縦」のような混在ケースの挙動を実機テストしてください。
Tips: 連続印刷を使う前に、対象ファイルすべてを同じ用紙サイズ・同じ向きで揃えておくのが安全運用です。混在させたい場合はファイルごとに個別印刷したほうが確実です。
実務での使い方 ★PERSC独自
提出図面一式の最終出力
確認申請・実施設計の最終提出時、図面一式(平面図・立面図・断面図・矩計図・各部詳細図…)を一度に出力する用途が連続印刷の最大の使いどころです。
| シーン | ファイル数の目安 | 連続印刷のメリット |
|---|---|---|
| 確認申請副本一式 | 10〜20枚 | 1ファイルずつ印刷する手間を1/10に短縮 |
| 実施設計図一式 | 30〜100枚 | 印刷ミス(ファイル開き忘れ・印刷ボタン押し忘れ)を予防 |
| 工事監理用青焼き原稿 | 20〜50枚 | 同じ設定で一気に出力できるため線幅・印刷倍率の不整合を防げる |
| 顧客プレゼン資料 | 5〜10枚 | カラーで揃えた出力を一気に作れる |
「印刷リハーサル」用ファイルセットの活用
提出直前に1〜2枚だけのテスト用ファイルセットで連続印刷を試し刷りしておくと、線幅・倍率・カラー設定の事故を本番出力前に発見できます。「いきなり50枚連続印刷」はリスクが高いので、リハーサルを挟むのが現場のセオリーです。
リハーサルチェックリスト:
- プリンタの用紙残量・トナー残量
- 用紙サイズ(A3/A4等)と向き(縦/横)の合致
- カラー/モノクロのチェック状態
- 線幅設定(細線/太線が判別できるか)
- 印刷倍率(100% で出すか縮小で出すか)と各ファイルの図面縮尺の整合
- 表題欄の図面番号・日付の記載
「フォルダ単位印刷」の代替手段
Jw_cadの連続印刷は「ファイルを1つずつ選択」が必要で、フォルダ単位の一括取り込みはできません。フォルダ内の全 .jww を一気に印刷したい場合は、Windowsエクスプローラー側で全ファイルを選択 → 右クリック →「印刷」を選ぶ運用も検討できます(プリンタドライバ経由でJw_cadが順次起動して印刷します)。
要確認: 「Windows右クリック→印刷」での挙動はOSバージョン・関連付け設定で変わります。安定運用したい場合は素直に連続印刷を使うのが無難です。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 「出力方法設定」ボタンが見つからない
→ コントロールバーは印刷モード中のみ表示されます。Ctrl+P で印刷コマンドを起動し、プリンタ選択「OK」後に作図画面に赤い印刷範囲枠が出ている状態を確認してから、画面上部のコントロールバーを探してください。
Q: 「ファイル連続印刷」ボタンを押してもファイル選択ダイアログが開かない
→ Jw_cad のフォーカスが他のウィンドウに奪われていないか確認してください。タスクバーで Jw_cad を選び直し、もう一度クリックしてみましょう。
Q: 選択したファイルの一部だけ印刷されなかった
→ ファイルが読み取り専用になっていたり、別のJw_cadインスタンスで開かれている可能性があります。エクスプローラーで該当ファイルのプロパティを確認し、Jw_cadを完全に終了してから再試行してください。
Q: 連続印刷したら、ファイルごとに違う用紙サイズで出力したかった図面が全部同じ用紙で出てきた
→ 連続印刷中の用紙サイズは編集中ファイルで選んだものが全体に適用されます。用紙サイズが混在する場合は連続印刷ではなく個別印刷を選んでください。
Q: 連続印刷を途中で止めたい
→ Jw_cad側に途中キャンセル機能はありません。Windows のタスクトレイ(時計の左隣)にプリンタアイコンがあるので右クリック → 「通常使うプリンタを開く」 → 印刷キューから該当ジョブを選び「キャンセル」を選んでください。
Q: ファイルを20個選んだのに10個しか印刷されない
→ プリンタ側のジョブキューが満杯になっているか、プリンタドライバが固まっている可能性があります。プリンタの再起動と、印刷キューのクリアを試してください。連続印刷可能なファイル数の上限についてはJw_cad本体の仕様より、プリンタドライバ・OS側の制約のほうが先にぶつかることが多いです。
Q: 連続印刷中にエラーで止まった
→ 1ファイルだけ壊れている/開けない状態だと、そのファイルで止まります。エラーが出たファイルを特定し、個別に開いて正常に印刷できるか確認してください。問題のあるファイルだけ除外して連続印刷をやり直しましょう。
関連項目
- 印刷コマンドの基本 — 印刷コマンドの起動・基本フロー
- プリンタ設定(用紙サイズ・向き) — プリンタプロパティでの詳細設定
- 印刷範囲の指定(基準点・回転) — 赤枠の位置・回転
- 印刷倍率(拡大・縮小・任意倍率) — A3→A4縮小・任意倍率/図面縮尺との違い
- カラー印刷とモノクロ切替 — 出力順位ボタンが有効になる条件
- 印刷時の線幅変更 — 連続印刷時の線幅統一
- PDF出力 — PDFプリンタへの連続出力(PDF プリンタも印刷先の一種)
- ファイル命名規則 — 連続印刷で並び順を整える命名
- フォルダ構成・プロジェクト管理 — 連続印刷対象を一箇所に集める運用
まとめ
- 連続印刷は「出力方法設定」→「ファイル連続印刷」→ ファイル選択 → OK → 印刷実行 の流れ
- 現在編集中のファイル+追加選択したファイルが一括で印刷される
- 出力順位(レイヤ順/線色順)はカラー印刷チェックON時のみ有効
- 用紙サイズ・カラー/モノクロ・線幅は編集中ファイルの設定が全体に適用されるため事前統一が必須
- 提出前は1〜2枚の「印刷リハーサル」を挟むのが事故予防の鉄則