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3点指示で円・円弧を作図
このコマンドでできること
Jw_cadの円コマンドにある「3点指示」チェックをONにすると、**3つの通過点を順にクリックするだけで、その3点を通る円(または円弧)を1ストロークで作図できるようになります。中心と半径がわからない円でも、円周の上にある3点さえ拾えれば一発で確定するため、既存R壁の中心が不明なときの輪郭作図、曲線壁から外接円を起こす作業、3つの通過点を結ぶ配管経路、古い手描き図面からの円形遺構復元といった、「中心は分からないが、通過する位置はわかる」**シーンを最短手順で処理できます。
背景: 数学的に「同一直線上にない3点」が決まれば、その3点を通る円はただ1つに定まります(外接円の幾何学的性質)。Jw_cadの「3点指示」はこの性質をそのまま操作モードにしたもので、中心点や半径を計算で求めなくても、通過点だけで円を確定できる仕組みになっています。
注意: この記事は円コマンドの「3点指示」チェックON時の作図だけを扱います。円コマンドの起動方法・通常の中心+円周作図は 円コマンドの基本 を参照してください。3点を通る楕円(接楕円)は別コマンドで、接楕円の3点指示 で扱います。
3点指示の作図サマリー(半径未指定・全5ステップ)
3点指示は、コントロールバーで1つチェックを入れてから3つの通過点をクリックする流れです。基本の円作図に「チェック1個」が加わるだけなので、慣れれば10秒以内で1個の円が確定します。
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 円コマンドを起動(ツールバー「○」、または「作図」→「円弧」) | 数秒 |
| 2 | コントロールバー「3点指示」にチェックを入れる | 数秒 |
| 3 | 通過点1(1点目)で右クリック(任意点なら左クリック) | 数秒 |
| 4 | 通過点2(2点目)で右クリック。仮表示が出始める | 数秒 |
| 5 | 通過点3(3点目)で右クリックして円を確定 | 数秒 |
画像準備中 — 3点指示の作図フロー(チェックON→1点目→2点目→3点目)
「3点指示」チェックの位置と起動
円コマンドを起動すると、画面上部のコントロールバーに「3点指示」のチェックボックスが表示されます。「円弧」「半径」「扁平率」「傾き」「半円」「3点指示」「多重円」「中央/外側」「基点」と並ぶオプション群の中の1つで、チェックを入れるとその時点から作図モードが「中心+円周」から「3点を通る円」に切り替わります。
要確認: 「3点指示」チェックの正確なラベル文言と表示位置は実機で確認します。バージョンや解像度によっては「3点指示円」と表示される可能性も含めて検証してください。
画像準備中 — 円コマンド起動時のコントロールバー(「3点指示」チェックの位置にマーカー)
Tips: 「3点指示」のチェックは、円コマンドを抜けて再び円コマンドに戻ったときも保持されることがあります。次の図面で意図せず3点指示モードに入ったまま「中心点+円周点」のつもりで2クリックしても円が確定せず、「あれ、円が描けない」と詰まる事故が起きやすいポイントです。円コマンドを起動したら、コントロールバーの「3点指示」チェック状態を一度確認するクセをつけましょう。
基本操作: 3点を順にクリックして円を描く
3点指示の基本は、通過点1 → 通過点2 → 通過点3 の順にクリックするだけです。線コマンドが「始点 → 終点」、円コマンド通常モードが「中心点 → 円周点」だったのに対し、3点指示モードでは3つのクリックすべてが「円のフチに乗る点(通過点)」として扱われます。
手順1: 円コマンドを起動
左側ツールバーの「○」アイコンを左クリックします。コントロールバーが円コマンド用の表示に切り替わります。詳しくは 円コマンドの基本 を参照してください。
画像準備中 — 円コマンド起動直後のコントロールバー表示
手順2: 「3点指示」にチェックを入れる
コントロールバーの「3点指示」チェックボックスを左クリックして、チェックを入れます。これでコマンドの作図モードが「3点を通る円」に切り替わります。
画像準備中 — 「3点指示」チェックボックスにチェックが入った状態
手順3: 通過点1(1点目)を指示
円のフチに乗せたい1つ目の点で右クリックします。既存の点・端点・交点などの読取点に合わせる場合は右クリック、任意の位置で良ければ左クリックを使います。
Tips: 3点指示の用途上、ほとんどの場面で「既存の図形上の点」を通過点に拾うことになります。たとえば既存R壁のフチから3点拾う/3つの柱位置を通る円を描く/既存の点記号を通過点として使う、といった使い方です。右クリック(読取点)が主役になると覚えておきましょう。
画像準備中 — 通過点1(1点目)で右クリックする様子
手順4: 通過点2(2点目)を指示
2つ目の通過点で右クリック(任意点なら左クリック)します。1点目と2点目を結ぶ仮表示の線(または仮円の一部)が表示され、これから3点目で確定する円のヒントが画面に出始めます。
要確認: s-projectsの記述では「1点目と2点目を指示すると赤い仮線が表示される」とあります。半径未指定時は2点目時点で円のサイズはまだ確定しないため、仮線で2点を結ぶ表示になります。実機で表示の様態(仮線か仮円の一部か)を確認します。
画像準備中 — 通過点2(2点目)を指示した直後の仮表示
手順5: 通過点3(3点目)を指示して円を確定
3つ目の通過点で右クリック(任意点なら左クリック)します。これで3点を通る円がただ1つに確定し、現在の書込線色・線種・書込レイヤで作図されます。
画像準備中 — 通過点3(3点目)を指示して円が確定した状態
手順6: 続けて次の3点指示の円を描く
円が1つ確定すると、円コマンドはそのまま次の3点指示を待ち受ける状態に戻ります。「3点指示」のチェックは入ったままなので、続けて別の3点を順にクリックしていけば、次の円が同じモードで作図できます。
Tips: 3点指示モードを終えて通常の中心+円周作図に戻りたい場合は、コントロールバーの「3点指示」チェックを外します。チェックを入れたままだと、次の円も3点指示モードで描かれます。
3点を通る円の幾何学的意味(外接円)
3点指示で描かれる円は、数学的には「3点が外接する円(3点の外接円)」です。同一直線上にない3点を決めれば、その3点をすべて通る円は1つだけに定まり、中心は3点が成す三角形の外心(各辺の垂直二等分線の交点)に位置します。
3点の位置関係と円の関係
| 3点の配置 | 確定する円 |
|---|---|
| 同一直線上にない3点 | ただ1つの円が確定(普通のケース) |
| 同一直線上にほぼ並ぶ3点 | 半径が極端に大きい円になる(直線に近い) |
| 完全に同一直線上の3点 | 円が確定しない(無限遠に中心が飛ぶ) |
| 3点のうち2点が極端に近い | 半径が極端に小さい・大きい円になる |
Tips: 「うまく円が描けない」「とんでもなく大きい円が出る」と感じたときは、まず選んだ3点が同一直線上に並んでいないかを疑ってください。建築図面の通り芯は直交していることが多く、つい等間隔で水平に並んだ3点を拾ってしまうと、円ではなく直線に限りなく近い巨大な円が確定してしまいます。
背景: 3点が成す三角形の3辺の垂直二等分線は1点で交わり、その点が外心になります。外心からどの頂点までの距離も等しいので、外心を中心とした円が3点をすべて通ります。これは「外接円」と呼ばれる、中学・高校の数学で扱う性質そのものです。3点指示は、この計算をJw_cadが内部で自動的に行ってくれる仕組みです。
画像準備中 — 3点(A・B・C)と確定した外接円・外心の関係図
「3点指示」+「円弧」併用: 3点を通る円弧を描く
「3点指示」チェックに加えて「円弧」チェックも入れると、出力が3点を通る円弧(円の一部)になります。このとき作図される円弧の形は、s-projectsの記述によれば「1点目と2点目の間がなくなる円弧」になります。1点目→3点目→2点目の順に弧が走り、1点目と2点目の間の弧は描かれません。
円・円弧の出力差
| チェック状態 | 出力 |
|---|---|
| 「3点指示」のみON | 3点を通る円(閉じた360°) |
| 「3点指示」+「円弧」ON | 3点を通る円弧(1点目-2点目の間が抜けた弧) |
画像準備中 — 「3点指示」+「円弧」併用で描いた円弧(1点目と2点目の間が抜けている)
要確認: 「3点指示」+「円弧」併用時に「1点目-2点目の間がなくなる」円弧として描かれる挙動は、s-projects記述からの転記です。実機で1点目・2点目・3点目を時計回り/反時計回りで指示した場合の弧の方向も確認します。
Tips: 「3点指示」+「円弧」は、通過点が3つわかっているがどこが端点でどこが中間点かを問わない円弧を描きたい場面で便利です。たとえばアーチ・楣(まぐさ)の曲線形状を、両端と山なりの頂点の3点だけで決めたいときに使えます。
半径指定との併用: 2つの仮円から選ぶ
「3点指示」チェックを入れた状態で、コントロールバーの「半径」テキストボックスに数値を入れると、3点指示の挙動が変わります。s-projectsの記述によれば、1点目と2点目を指示した時点で、その2点を通る指定半径の円が2つ仮表示され、3点目のクリック位置(マウスポインタの位置)でどちらの仮円を採用するかを選ぶ動きになります。
半径指定併用時の流れ
- 円コマンドを起動し、「3点指示」にチェックを入れる
- コントロールバー「半径」に半径の数値(mm単位)を入力する
- 通過点1で右クリック
- 通過点2で右クリック → 2つの仮円が表示される(指定半径で2点を通る円は左右に2つ存在)
- 採用したい側で左クリック(読取点なら右クリック)して円を確定
半径指定併用の幾何学的意味
通常の3点指示は「3つの通過点」で円を一意に決めますが、半径を固定した状態だと「2点を通る指定半径の円」は左右に2つ存在します(円の中心は2点を結ぶ線分の垂直二等分線上のどこかにあるため、半径の長さでその位置が2か所に決まります)。3点目のクリック位置はどちらの中心側に円を寄せるかを選ぶスイッチとして使われます。
画像準備中 — 「3点指示」+「半径」併用で2つの仮円が表示されている状態
要確認: 「半径」+「3点指示」併用時の2つの仮円表示の挙動は、s-projects記述からの転記です。kantancadの記述では「2点を指示後、マウスポインターを移動して方向を決めて左クリック」とあり、表示の様態が異なる可能性があります。実機で再現確認が必要です。
Tips: kantancadの記述では「3点指示にチェックは入れているが、基準となる2点を指示して後は描込む方向を指示するだけなので、厳密には3点指示とは言えない」と注釈されています。半径指定併用は「2点+方向で円を決める」モードに近く、純粋な3点指示とは性格が異なる、という認識でよいです。
1点目と2点目の距離が「最小直径」になる(半径未指定時)
半径未指定の3点指示には、もう1つ覚えておきたい性質があります。kantancadの記述によれば、1点目と2点目の距離が、確定する円の最小直径になります。3点目の位置をどこに動かしても、1点目と2点目の間隔より小さい円は描けません。
1点目-2点目の距離が円のサイズを縛る理由
3点指示で確定する円は、3点をすべて通る外接円です。1点目と2点目は必ず円のフチに乗るため、**1点目と2点目を結ぶ線分は、その円の弦(または直径)**になります。3点目をどう動かしても、円が1点目-2点目を弦として持つ性質は変わらないので、1点目-2点目の距離が円の弦の最大長=直径以下、という制約がかかります。
| 3点目の位置 | 円のサイズ |
|---|---|
| 1点目-2点目の中点を通る垂線上に3点目を遠く置く | 大きい円(弦に対して中心が遠い) |
| 1点目-2点目の中点を通る垂線上に3点目を近く置く | 小さい円(弦に対して中心が近い) |
| 1点目-2点目を結ぶ線分のちょうど中点に3点目 | 直径=1点目-2点目の最小円(円が確定しない極限) |
Tips: 1点目と2点目に**「描きたい円の対角に近い2点」**を選ぶと、3点目を動かしただけでサイズの幅広い調整がしやすくなります。逆に1点目と2点目を近接させすぎると、3点目をどこに置いても極端に大きい円になりやすく、コントロールが難しくなります。
画像準備中 — 1点目-2点目の距離と確定する円のサイズ関係(3つの3点目位置で比較)
「3点指示」と他オプションの併用
「3点指示」チェックは、円コマンドの他のオプションとも併用できます。
半径指定との併用(既述)
→ 上記「半径指定との併用」を参照。1点目+2点目で円が左右2つ仮表示され、3点目のクリック位置で採用側を選ぶ流れになります。
円弧チェックとの併用(既述)
→ 上記「3点指示+円弧併用」を参照。1点目と2点目の間がない円弧として作図されます。
多重円との併用
「3点指示」+「多重円」を組み合わせると、3点を通る円を外周円として、内側に同心円が同時に描かれることが想定されます。古い円形遺構の輪郭+内側の段差リングを一括で出すような使い方が考えられます。
要確認: 「3点指示」+「多重円」の挙動は実機で確認します。多重円の数値(正の整数・小数・負の数)が3点指示モードでどう作用するかを再現します。詳しくは 多重円の作図 を参照。
扁平率・傾きとの併用
「扁平率」「傾き」と「3点指示」を併用しても、Jw_cadの円コマンドでは原則として真円が確定する設計です。3点を通る楕円を描きたい場合は、別コマンドの「接楕円」の3点指示モードを使います。
要確認: 円コマンド側で「3点指示」+「扁平率」を併用したときの実機挙動を確認します。3点を通る楕円が描けるのか、扁平率が無視されて真円になるのかを再現します。3点を通る楕円が必要な場合は 接楕円の3点指示 を参照。
半円との併用
「半円」と「3点指示」は、どちらも作図モードを切り替えるチェックなので、同時にONにすると挙動が衝突します。一方が優先される設計と思われますが、実務上はどちらかだけをONにして使うのが安全です。
要確認: 「3点指示」+「半円」併用時の優先順位を実機で確認します。
3点指示で描いた円のデータ上の扱い
3点指示モードで描いた円は、データ上は通常の円コマンドで描いた円とまったく同じ単一要素として記録されます。範囲選択コマンドでかこむと1要素として選ばれ、後から消去・複写・移動・線種変更などの編集も普通の円と同じ操作で効きます。
| 作図方法 | データ上の扱い |
|---|---|
| 円コマンド通常モード(中心+円周) | ひとつの円要素 |
| 円コマンド「3点指示」モード | ひとつの円要素(通常モードと同じ) |
| 円コマンド「3点指示」+「円弧」併用 | ひとつの円弧要素 |
背景: 3点指示は「円を確定する手段」が違うだけで、最終的に作図されるデータは中心+半径を持つ通常の円です。後から中心点を読取点として拾えば、その円の中心がそのまま取得できます(クロックメニューの3時方向「中心点取得」が使えます)。詳しくは 読取点の操作(中心点・端点・交点) を参照。
実務での使い方 ★PERSC独自
既存R壁の中心が分からないときの輪郭作図
リフォーム・リノベーションの実測図で、既存のR壁(曲線壁)の中心がどこにあるか分からないことがよくあります。古い図面が手描きで寸法が読み取りにくい、現場で実測したけどR壁の中心は壁の向こう側にあって測れない、といったケースです。
このとき、R壁のフチに沿って3点を実測値から拾い、3点指示で円を起こせば、R壁の正確な中心と半径が同時に決まります。確定した円の中心点はクロックメニューの3時方向(中心点取得)で読取点として後から拾えるため、図面に中心マークを入れたり、R壁の延長部分を描き足したりする作業が一気に進みます。
既存図面の曲線壁から外接円を起こす
歴史的建造物の保存図面、教会のアーチ部分、古い民家の丸屋根など、曲線形状を含む既存図面を新規CADデータに起こす作業では、曲線部分のフチを通る3点を選んで3点指示で円を確定するのが定石です。手描きの曲線を「これは半径いくらの円弧か」と推測しなくても、3点さえ拾えれば数学的に一意の円が出ます。
3つの柱を通る配管経路・通り芯円
設備図で「3本の独立柱を通るリング状の配管」「3つの基準点をなめらかに通る境界線」を描く場面では、3点指示が最短ルートです。3つの柱中心を順に右クリックで拾えば、3柱の外接円が一発で確定します。配管の延長部分は後から円弧化または分割編集で整えます。
円形遺構・古井戸・池の復元作図
考古学的な遺構図面、庭園の池や古井戸の現況図など、**「円形だが中心位置の記録がない」**対象を新規にCAD化するときに3点指示が活躍します。現場で円周上の3点を実測座標で取得し、3点指示で外接円を起こせば、本来の中心と半径が復元できます。
サッシ・建具のRトップ(曲線まぐさ)
アーチ窓・Rトップサッシ・教会の楣(まぐさ)など、上部に弧を持つ建具では、両端と頂点の3点で円弧を決めることが多いです。「3点指示」+「円弧」併用モードで、両端2点+頂点1点を順にクリックすれば、Rトップの形状が一発で出ます。手描きの建築意匠図からCAD化するときに重宝します。
古い図面のR復元(円弧寸法が記されていないケース)
古い図面では、R寸法が記載されていない円弧が残ることがあります。図面上の円弧フチから3点を読み取り(できればルーラーで実測)、新しいCADで3点指示すれば、ある程度の精度で元のR寸法を逆算できます。完全な復元はできませんが、リノベ設計の初期段階で「だいたいこのくらいのR」というアタリを取るには十分です。
PERSCの推奨: 3点指示は測定不可能な円の輪郭を「3点の実測値だけで」起こせる唯一に近いコマンドです。リフォーム・リノベ・歴史建築・遺構図面など、既存物の現況把握が必要な現場では、通常の中心+半径作図よりも3点指示のほうが活躍する場面が多いです。実測の段取りを「3点を取る」という視点で組み直すと、現場作業の効率も上がります。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 「3点指示」にチェックを入れたのに2クリックで円が描けない
→ それが正しい挙動です。3点指示モードでは、3クリック目までは円が確定しません。1クリック目・2クリック目は通過点を仮確定する段階で、3クリック目(または半径指定併用時は3クリック目で仮円選択)で初めて円が描かれます。「2クリックで描けない」と感じたら、3点目をクリックする操作が抜けていないか確認してください。
Q: 中心点+円周点で描いていたつもりが、勝手に3点指示モードになっている
→ コントロールバー「3点指示」のチェックが入ったままです。チェックは円コマンドを抜けても保持されることがあるため、別コマンドから戻ってきたときに残っている可能性があります。チェックを外すと通常の中心+円周モードに戻ります。
Q: 3点を指示しても円が確定しない・とんでもなく大きい円が出る
→ 選んだ3点が同一直線上に並んでいる可能性があります。3点指示は「3点が成す三角形」の外接円を描く仕組みのため、3点が直線に近づくほど円の半径が大きくなり、完全に直線上だと円が確定しません。3点目を意識的に1点目-2点目を結ぶ線から離して選ぶようにしてください。
Q: 1点目と2点目の距離より小さい円が描けない
→ それが3点指示の幾何学的な制約です。1点目-2点目の距離は、確定する円の弦(直径以下)になるため、これより小さい円は数学的に存在しません。小さい円を描きたい場合は、1点目-2点目を近接させて選ぶか、3点指示ではなく通常の中心+円周モードで描いてください。
Q: 半径を指定しているのに2つの仮円が出てきて迷う
→ 半径指定併用時の正常な挙動です。「半径+通過点2つ」だと円は左右に2つ存在するため、3点目のクリック位置でどちらを採用するかを選ぶ仕組みになっています。マウスポインタを採用したい円の中心に近い側に動かしてからクリックすると、その側の仮円が確定します。
Q: 3点指示で描いた円弧の方向が思ったのと逆
→ 「3点指示」+「円弧」併用時、s-projectsの記述によれば「1点目-2点目の間がなくなる円弧」になります。1点目→3点目→2点目の順に弧が走り、1点目-2点目間の弧は描かれません。希望と逆向きの円弧になった場合は、いったんEsc・元に戻すで取り消し、1点目と2点目の役割を入れ替えて指示し直してください。
Q: 既存の円から正確に3点を拾えない
→ 既存の円のフチに点記号や交点がない場合、左クリック(任意点)でフチをなぞるしかなく、精度が落ちます。既存の円に対して放射状に3本以上の補助線を引き、円との交点を3点として右クリックで拾うのが定石です。補助線は後から消去すれば良いので、精度を出すために手数をかけても元が取れます。
Q: 3点指示と接楕円3点指示の違い
→ 円コマンドの「3点指示」は3点を通る真円を描きます。3点を通る楕円を描きたい場合は、別コマンドの接楕円で3点指示モードを使います。詳しくは 接楕円の3点指示 を参照。
Q: 「3点指示」のチェックが見当たらない
→ 円コマンドが起動できていないか、コントロールバーが非表示になっています。
- メニューバー「作図」→「円弧」、またはツールバーの「○」アイコンで円コマンドを起動
- ステータスバーに「円弧」と表示されているかを確認
- 「表示」メニューで「コントロールバー」が有効になっているかを確認
詳細は 円コマンドの基本 を参照してください。
Q: 3点指示で描いた円を後から「半径いくつか」確認したい
→ 描いた円のフチで右クリックして読取点として拾いつつ、メニュー「設定」→「中心点取得」または「測定」コマンドで中心と半径を読み取れます。3点指示で描いた円も、データ上は通常の円とまったく同じなので、後から半径や中心座標を取得できます。詳しくは 読取点の操作(中心点・端点・交点) を参照。
Q: 3点指示モードを終わりたい
→ コントロールバー「3点指示」のチェックを外すと通常の中心+円周モードに戻ります。別のコマンド(線・消去など)に切り替えても3点指示チェックは保持されるため、明示的にチェックを外すのが確実です。
関連項目
- 円コマンドの基本(中心・半径指定) — 円コマンドの起動・通常モードでの作図
- 多重円の作図 — 同心円の一括作図
- 円弧の基本 — 始点・終点・半径による円弧の描き方
- 楕円の作図 — 扁平率・傾き指定による楕円
- 半円の作図 — 2点を直径とする半円
- 接楕円の3点指示 — 3点を通る楕円
- 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) — 線の基本作図
- 矩形コマンドの基本(始点・対角点) — 矩形の基本作図
- 読取点の操作(中心点・端点・交点) — 既存図形の点を正確に拾う
- クロックメニュー入門 — 中心点取得・コマンド起動
- 線属性(線色・線種)の設定 — 書込線色・線種の切替
まとめ
- 「3点指示」チェックをONにすると、3つの通過点をクリックするだけで、その3点を通る円が一意に確定する
- 数学的には3点の外接円を描くコマンドで、中心と半径は内部で自動計算される
- 半径未指定の場合、3点目のクリックで円が確定する。1点目-2点目の距離が円の最小直径になる
- 半径指定併用時は、2点目時点で2つの仮円が表示され、3点目のクリック位置でどちらを採用するか選ぶ動作になる
- 「3点指示」+「円弧」併用で、1点目-2点目の間がない円弧として作図できる(アーチ・Rトップに便利)
- 既存R壁・古井戸・遺構・Rトップ建具など、**「中心は分からないが通過点は分かる」**シーンで通常の中心+円周作図を上回る効果を発揮する
- 3点指示で描いた円はデータ上は通常の円とまったく同じ単一要素として扱われ、後の編集も同じ操作が効く