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未検証

面積測定(複雑形状・円弧含む)

このページでできるようになること

Jw_cadの「測定」コマンドにある 面積測定 で、多角形・円・円弧を含む複雑形状の面積を画面上で読み取れるようになります。あわせて、複数の領域を順に測ったときの 累積値、円を「足す/引く」で扱う マイナス値の運用、円弧を含む辺の指示方法、測定結果を文字として図面に書き込む手順までを通しで身につきます。求積図そのものの作成手順、三斜面積計算式は別記事に委譲しますので、この記事では「測定コマンドで面積を求める」基本機能に集中します。

背景: Jw_cadの面積測定は、内部的には 三斜法(多角形を三角形の集合に分割して合計する手法)で計算されています。土地測量の正式な求積で使われる手法と同じため、敷地面積・部屋面積・残地面積などの実務にそのまま応用できます。電卓で1個ずつ三角形を計算する必要はなく、頂点をクリックしていくだけで合計面積が出ます。

注意: 本記事は Jw_cadで面積測定を行う方法 の解説であり、建築面積・延床面積・敷地面積の算定の適法性を保証するものではありません

  • 建築面積・延床面積・容積対象面積の算定基準は、建築基準法・建築基準法施行令・特定行政庁の取扱い・JIS A 0150(建築製図通則)で異なります(バルコニー・庇・吹抜・PS等の参入要否)
  • 測定値が建築面積・延床面積として法令適合と判断するのは、設計者・確認検査機関・特定行政庁の責任です
  • 敷地面積は確定測量図・地積測量図に基づくものであり、Jw_cadで描いた図面からの読み取り値で代用してはいけません(境界の正本性は土地家屋調査士の測量成果で担保されます)
  • Jw_cadで測定した面積値は 設計検討用・社内検算用 であり、確認申請添付の求積書・登記用の地積測量図には別途専門業務(求積図・求積表の作図、土地家屋調査士業務、測量成果簿)が必要です

関連: 建築基準法施行令第2条(面積、高さ等の算定方法) / 測量法 / 特定行政庁・指定確認検査機関への確認


このコマンドでできること

できること用途
多角形の面積測定任意の頂点を順に指示して囲んだ範囲の面積を測る
単独円の面積測定円を1クリックで指示してその円の面積を測る
円弧を含む辺の面積測定円弧を辺として含む形状の面積を測る
累積値(複数領域の合計)複数の閉領域を順に測って合計を取る
マイナス値(控除)円を右クリックで指示して累積値から引く
測定結果書込測定値を文字として図面に書き込む

PERSCの推奨: 求積図そのもの(求積表・色分け・線種ルール含む)の作り方は 求積図の作り方 ※準備中、ヘロン公式による三斜面積計算は 式計算(日影倍率・ヘロン公式・三斜面積・RC断面算定) ※準備中、天空率関連の三斜は 天空率 ※準備中 で扱います。


起動方法

面積測定は 「測定」コマンドのコントロールバー内 にあるサブ機能です。単独コマンドではないため、まず測定コマンドを起動する必要があります。

手順

  1. メニューバー「その他」→「測定」を左クリック(または「その他(1)」ツールバーの「測定」ボタン)
  2. コントロールバーの「面積測定」ボタンを左クリック(または 2 キー)

要確認: 「面積測定」ボタンの正確な表記とコントロールバー内の位置(左から2番目)は実機で確認します。

詳しい起動手順全般は 測定コマンドの基本 ※準備中(並行執筆中)を参照してください。


基本操作(多角形の面積を測る)

多角形面積測定 サマリー(全6ステップ)

#操作何が起きるか
1測定コマンドを起動コントロールバーが測定モードに切替
2「面積測定」をクリック始点指示待機状態になる
3始点を左クリックまたは右クリック始点が確定し、マウスポインタへ仮線が伸びる
4次の頂点を順に左クリックまたは右クリック仮線で範囲が形成されていく
5終点(最後の頂点)を指示範囲が閉じて面積が自動計算され、ステータスバーに表示
6「測定結果書込」で値を図面に書込(任意)図面内に文字として面積値が書き込まれる

合計の操作はおおむね20〜30秒で完了します。それぞれの詳細手順は以下のとおりです。

ステップ1〜2: 測定コマンド起動 →「面積測定」を選択

詳細は 測定コマンドの基本 ※準備中 を参照してください。

ステップ3: 始点を指示

範囲の始点を左クリック(任意点)または右クリック(読取点)で指示します。図形の角を正確に拾いたい場合は 右クリック(読取点) を使うのが基本です。

Tips: 建築の部屋面積など、壁の交点で正確に閉じたい場合は右クリックの読取点指示が必須です。任意点で拾うと数mmずれて累積値に微差が出ます。

ステップ4: 次の頂点を順に指示

始点を指示すると、マウスポインタの動きに合わせて仮線が表示されます。範囲の次の頂点を順に左クリックまたは右クリックで指示していきます。3点目以降を指示すると、仮線で囲まれた範囲が閉じた形になり、その面積が 自動的にステータスバーに表示 されます。

ステップ5: 終点を指示

最後の頂点(始点に戻る位置 or 最後の角)を指示すると、その時点までの範囲面積が確定します。

累積値(次の領域の合計)

続けて別の閉領域を測ると、ステータスバーには 2番目に測った面積の値と、最初の領域との合計(累積値)【累積値】 測定値 の形式で表示されます。複数の部屋面積を順に測って総床面積を出す、といった用途に有効です。

操作表示例(仮)
1領域目(リビング 20.0m²)【20.0】 20.0
2領域目(ダイニング 12.0m²)【32.0】 12.0
3領域目(キッチン 8.0m²)【40.0】 8.0

ステップ6: 測定結果書込(任意)

コントロールバーの「測定結果書込」ボタンを押して、書き込みたい位置を左クリックすると、ステータスバーの測定値が文字として図面に書き込まれます。文字基点は左下です。

書込時の文字種・桁数の設定は「書込設定」ボタンから行います。詳細は 測定コマンドの基本 ※準備中 を参照してください。


円弧を含む辺の面積測定

辺の一部が円弧になっている形状(円弧入りの間取り、弓形の敷地など)の面積を測る場合は、「弧 指定」 を併用します。

操作手順

  1. 「面積測定」を選択して始点・複数の頂点を指示しているところまで進める
  2. 円弧を辺にしたい区間に入ったら、コントロールバーの「弧 指定」ボタンを左クリック
  3. 円(または円弧)を指示
  4. 円上の点(その円弧の終点)を指示
  5. 次の頂点を続けて指示し、最後に終点で確定

これで指定区間の辺が円弧として扱われ、その面積が累積値に反映されます。

Tips: 弧指定は「円→円上点」の2ステップ指示です。1点目で「どの円か」、2点目で「その円のどこまでが辺か」を伝えます。順序を間違えるとうまく辺が取れないので注意。


単独円の面積測定

円1個だけの面積を測りたい場合は、「単独円指定」 を使うのが最速です。

操作手順

  1. 「面積測定」を選択
  2. もう一度「面積測定」を押す → 「弧 指定」が「単独円指定」に切り替わる
  3. 単独円指定」を左クリック
  4. 測定したい円を左クリック で指示
  5. 円の面積がステータスバーに表示される

Tips: 一度も点を指示していない状態で「弧 指定」を選択しても、ボタンの表示は変わりませんが機能は単独円指定として動作します。最初の1個目から円面積だけ測りたい場合に便利です。

円を「右クリック」するとマイナス値(控除)になる

単独円指定で 円を右クリック すると、その円の面積が マイナス値 として扱われ、累積値から引かれます。

操作表示例(仮)
多角形領域 100.0m² 測定後【100.0】 100.0
単独円 5.0m² を 左クリック【105.0】 5.0
単独円 3.0m² を 右クリック【102.0】 -3.0

PERSCの推奨: 「左クリック=足す」「右クリック=引く」というルールで、外壁面積から窓・ドア面積を控除した正味壁面積を一発で計算できます。塗装・サイディング見積もりで重宝する操作なので、このパターンは覚えておきましょう。


派生パターン

パターンA: 部屋面積の総和(累積値だけ取る)

複数の部屋を順に多角形指示で測り、最後にステータスバーの累積値を確認します。書込みが不要なら測定結果書込は触らなくて構いません。

  1. 測定コマンド起動 → 面積測定
  2. リビングを多角形で囲む → 累積値=リビング面積
  3. ダイニングを多角形で囲む → 累積値=リビング+ダイニング
  4. ・・・繰り返し
  5. 最後の累積値=総床面積

パターンB: 外壁面積から開口部を引く(控除パターン)

塗装見積もりで多用する控除パターンです。

  1. 測定コマンド起動 → 面積測定
  2. 外壁外形を多角形で囲む → 累積値=外壁全体
  3. 単独円指定に切り替える
  4. 各窓・ドア(円形開口)を 右クリック で順に指示 → 累積値から引かれていく
  5. 最後の累積値=正味の外壁面積

矩形の窓・ドアを引きたい場合は、上記の単独円指定ではなく、もう一度多角形指示で領域を囲み、囲み終わってから「面積測定」を押し直してその領域分を加減する運用になります(詳細は別途)。

パターンC: 円弧入りの不整形敷地

弓形の敷地、Rのついた建物外形などを測るパターンです。

  1. 測定コマンド起動 → 面積測定
  2. 直線辺の頂点を順に指示
  3. 円弧区間の手前で「弧 指定」を押す
  4. 円→円上点の順に指示
  5. 直線辺の続きを順に指示
  6. 終点で確定

実務での使い方 ★PERSC独自

部屋面積一覧の作成

平面図から各部屋の面積を測って、測定結果書込 で部屋名の隣に書き込んでいくと、求積表を別途作らなくても面積一覧が完成します。新築・リフォーム提案書の補助資料として有効です。

塗装・サイディング見積もりの正味面積算出

外壁面積から窓・ドアを引く運用には、単独円の右クリック(マイナス値)が有効です。窓が多い物件では電卓計算より大幅に速く、ミスも減ります。

敷地求積の下調べ

正式な求積図は別途作成するとしても、企画段階で「この敷地はざっくり何m²か」を素早く確認したいときに面積測定が便利です。三斜法で計算されているため、結果は正規の求積図と同じ手法に基づきます。

PERSCの推奨: 確認申請書類に添付する正式な求積図は、専用記事 求積図の作り方 ※準備中 の手順に従ってください。測定コマンドの結果はあくまで設計時の確認用です。

控除面積の検算

求積図の三斜計算結果と、測定コマンドの累積値が一致するかを 検算 に使えます。手計算の数値ミスを発見できる二重チェックとして有効です。

円弧入り間取りの面積算定

弓形のリビング、Rコーナーの和室など、矩形だけで描けない部屋の面積を、「弧 指定」を含めた多角形指示で1回で計測 できます。手計算なら扇形面積を別計算して合算する必要があるところが、Jw_cadなら頂点指示と弧指定の組み合わせだけで済みます。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 面積を測ったのに値がマイナスになっている

→ 「単独円指定」で 円を右クリック すると面積はマイナス値として扱われます。これは累積値から円面積を引く意図的な機能なので、足したい場合は 左クリック で指示し直してください。

Q: 多角形が閉じないまま終わってしまった

→ 面積測定では、点を指示するたびに 3点目以降は始点と直前の点をつないで自動的に閉領域を計算 しています。意識的に「閉じる」操作は不要です。最後の頂点を指示した時点でステータスバーに表示されている値が、その範囲の面積です。

Q: 円弧を辺にしたいのにうまく入らない

→ 「弧 指定」は 円→円上点 の順に2点指示が必要です。順序を逆にすると意図と違う円が選ばれることがあります。また、弧指定は「面積測定」が選択され、かつ点を1つ以上指示済みのときだけ有効です。

Q: 累積値をリセットしたい

→ コントロールバーの「書込設定」が、測定中(点を指示中)には「クリアー」に切り替わります。これを押すと指示済みの点と測定結果が すべて削除 されます。または別の測定種別ボタンを押し直せば、累積値もリセットされます。

Q: 単位がmm²で表示されているがm²で見たい

→ コントロールバーの 単位切替ボタン(mm / m)を押すとmm²とm²が切り替わります。【】で囲まれている方が現在選択中の単位です。

Q: 面積測定ボタンを2回押したら表示が変わった

→ それは 意図通りの仕様 です。「面積測定」をもう一度押すと「弧 指定」が「単独円指定」に切り替わります。単独円1個の面積だけ測りたい場合に使うモードです。

Q: 求積図に使ってよいか?

→ 設計時の確認・検算には十分使えますが、確認申請書類の正式な求積図は 求積表・三斜の番号付け・色分け・線種ルール など別途要件があります。正式な求積図の作成手順は 求積図の作り方 ※準備中 を参照してください。


関連項目


まとめ

  • 面積測定は 「測定」コマンドの中の機能。単独コマンドではない
  • 多角形は 頂点を順にクリック するだけ。3点目以降は自動的に閉領域として面積計算される
  • 計算は 三斜法(多角形を三角形の集合に分解)。電卓不要
  • 円弧入りの形状は 「弧 指定」+ 円→円上点 の組み合わせで辺にできる
  • 単独円は 左クリックで足す、右クリックで引く(マイナス値)。控除計算が一発でできる
  • 複数領域を順に測ると 累積値(合計) がステータスバーに表示される
  • 「測定結果書込」で図面内に文字として書き込み可能。基点は左下