Appearance
レイヤ(シート)操作
このページでできるようになること
図面作業で最も頻繁に使う「レイヤの切り替え」「書込レイヤの変更」「レイヤ名の変更」といった個別レイヤ操作をマスターできます。レイヤバーのボタン操作とレイヤ一覧ウィンドウの使い方を学び、複数のレイヤを効率よく管理して、必要な要素だけを表示・編集できるようになります。
背景: Jw_cad では個別レイヤ(レイヤグループ内の 0〜F)の操作は、画面左側のレイヤバーを右クリック・左クリックすることで瞬時に切り替え可能。建築図面の編集では、このレイヤ操作が 1 日の作業の中で数十回、数百回繰り返されるため、キーボード操作なしでマウスだけで素早くできることが重要です。
レイヤバーの基本操作
書込レイヤ(アクティブレイヤ)の切り替え
「書込レイヤ」とは、現在新しい図形を描き込めるレイヤです。言い換えれば「今、作図中のレイヤ」のことです。
書込レイヤを変更する方法
レイヤバーのボタンを右クリックします。
- クリック直後、そのレイヤボタンの周囲が 赤い枠 で囲まれます
- これが「書込レイヤが変わった」サイン
- 新しく線を描いたり文字を入力すると、そのレイヤに直接配置されます
Tips: 右クリック後、赤い枠が出ているレイヤが「現在の書込レイヤ」です。画面上どこに図形を配置しようとしても、必ずこのレイヤに記録されます。
右クリックする場所
- 通常: レイヤバーの「0」から「F」までのボタンをそのまま右クリック
- 複数レイヤを確認したい場合: レイヤ一覧ウィンドウ(後述)から選択
画像準備中 — レイヤバーの右クリック操作と、赤い枠で示された書込レイヤ
レイヤの状態を切り替える(左クリック・右クリックの使い分け)
レイヤの「状態」とは、そのレイヤが「見えるか見えないか」「編集できるか」という、レイヤの可視性・編集可能性のことです。レイヤバーでの操作は、対象が 書込レイヤ か 書込以外のレイヤ かで挙動が変わります。
操作の早見表
| 操作 | 対象 | 結果 |
|---|---|---|
| 右クリック | 書込にしたいレイヤ | そのレイヤが書込レイヤになる(赤い枠が出る) |
| 左クリック | 書込以外のレイヤ | 「編集可能 → 表示のみ → 非表示」を 1 回ずつ循環 |
| 左クリック | 書込レイヤ自身 | 状態は変わらず、レイヤ内図形が選択色で強調表示される |
書込指定は 右クリック のみ。左クリックは書込以外のレイヤに対して 3 状態を循環させる操作です。
注意: 「左クリックで 4 状態すべてを循環させる」操作は 存在しません。書込にしたいときは右クリック、状態の切替は左クリック(書込以外のレイヤ)と覚えてください。詳しくは レイヤ状態切替 を参照してください。
各状態の表示
| 状態 | ボタンの表示 | 図形の見え方 | 書込 | 編集 |
|---|---|---|---|---|
| 書込(書込可能) | 数字が黒く・赤い枠 | ✓ 見える | ○ | ○ |
| 編集可能 | 数字が濃いグレー | ✓ 見える | × | ○ |
| 表示のみ | 数字がさらに薄く | ✓ 見える | × | × |
| 非表示 | 数字がほぼ消える | × 見えない | × | × |
要確認: ボタン表示の色合い・赤枠の見え方は実機での撮影時に確定します。
注意: 「編集可能」状態では、既に描かれた図形を移動・複写・削除することはできますが、新たに線を描いたり文字を追加することはできません。新規作成には書込レイヤ(右クリックで指定)への切り替えが必須です。
画像準備中 — 4 種類の状態のボタン表示の違い(並べて比較)
レイヤバー全体の見方・読み方
標準表示時のレイヤバー
Jw_cad 起動時、画面左側に表示される「レイヤバー」は以下の要素で構成されています:
【グループ切替ボタン】
┌─────────────────────────┐
│ ◎(Gp.0) ◎(Gp.1) ... ◎(Gp.F) │ ← レイヤグループバー
└─────────────────────────┘
【レイヤ選択バー】
┌──────────────────────────┐
│ 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F │ ← レイヤバー
│ ● ● ● ● ● ○ ○ ─ ─ ─ ... │ ← ボタン状態表示
└──────────────────────────┘- 上段(グループバー): 四角いボタン 0〜F(グループ 0〜グループ 15)
- 下段(レイヤバー): 丸いボタン 0〜F(グループ内のレイヤ 0〜15)
Tips: グループバーのボタンが「四角」、レイヤバーのボタンが「丸」という見分けは、実務で瞬時に「どちらを操作しているのか」を判断する時に重要です。
レイヤ一覧ウィンドウの使い方
「レイヤ一覧ウィンドウ」は、レイヤバーよりも詳しく、全レイヤの状態を一覧表示できます。複数のレイヤの属性を同時に確認・変更したい場合に便利です。
開き方
メニューバー → 「設定」→「レイヤ設定」 をクリック、または画面を右クリックしてコンテキストメニューから選択します。
要確認: 最新バージョンのメニュー位置・ラベル名を実機で確認
一覧ウィンドウの構成
レイヤ一覧ウィンドウは以下の列で構成されます:
| 列 | 内容 | 操作 |
|---|---|---|
| 番号 | レイヤの番号(0〜F) | 選択・ソート |
| 名前 | レイヤの任意の名前(「通り芯」「柱」など) | ダブルクリックで変更 |
| 状態 | 書込 / 編集可 / 表示のみ / 非表示 | クリックで状態切替 |
| 色 | 表示色(印刷時の出力色) | ダブルクリックで変更 |
| 線種 | 線の種類(実線・破線など) | ダブルクリックで変更 |
レイヤ名の変更
一覧ウィンドウから(推奨)
- レイヤ一覧ウィンドウを開く
- 「名前」列の対象レイヤをダブルクリック
- テキスト入力ダイアログが表示されるので、新しい名前を入力
- Enter または「OK」をクリック
Tips: レイヤ名は「通り芯」「柱」「壁」など、その層の内容を示す日本語名が分かりやすいです。建築実務での推奨命名規則は レイヤ命名規則 ※準備中 を参照。
レイヤバーから(クイック操作)
一覧ウィンドウを開かずに、レイヤバー上で右クリック→メニューから「名前変更」を選択することもできます。
画像準備中 — レイヤ一覧ウィンドウの全体表示(複数レイヤが見える状態)
画像準備中 — レイヤ名変更ダイアログのテキスト入力画面
レイヤ操作の実践パターン
パターン 1: 通り芯を参照しながら壁を描く
- 現在のグループを確認: 平面図のグループ 0 を選択(グループバーで対象グループを右クリック)
- 壁レイヤを書込レイヤに: レイヤ 3(壁)を 右クリック → 赤い枠が出る
- 通り芯レイヤを「表示のみ」に: レイヤ 1(通り芯)を 左クリック 1 回 で「表示のみ」状態(書込以外なので循環が進む)
- 壁を描く: 2 線コマンドで壁を描き込む(通り芯は見えるが編集されない)
Tips: 通り芯レイヤがすでに「表示のみ」になっている場合、左クリックすると次の「非表示」へ進みます。状態確認はボタンの数字の濃淡で判断します。
パターン 2: 複数レイヤを一時的に非表示にして検証
- 寸法線が見づらい場合: レイヤ 5(寸法)を左クリック 2 回(編集可→表示のみ→非表示) → 「非表示」状態
- 設備配線も隠したい: レイヤ 7(設備)も同様に左クリックで「非表示」状態へ進める
- 図面の主要な要素だけを確認
- 再度表示: 各レイヤを左クリック → 「編集可能」に戻る(3 状態循環)
パターン 3: 施工図作成時に通り芯だけを参照
- 施工図用の新規ファイルを開く(または別グループで新規作図)
- 図面参照用に古い平面図を開く
- 参照用平面図の通り芯レイヤだけを「表示のみ」に、他は「非表示」に
- 参照枠の内側に平面図をスナップさせて配置 → 通り芯だけが見える参照状態
レイヤの複数同時操作
複数レイヤを一括で非表示にしたい場合
レイヤ一覧ウィンドウで:
- 対象レイヤを Ctrl キーを押しながら クリック(複数選択)
- 「状態」列で「非表示」を選択 → 一括適用
注意: 範囲選択(Shift+クリック)では連続レイヤが選択されるため、「柱」「壁」「建具」を一括選択したい場合に便利です。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 「レイヤ切り替えてるのに、描いた線がどこに行ったのか分からない」
原因: レイヤを切り替えたつもりが、グループを切り替えていた可能性があります。グループが違うと、全く別の図面になります。
対処:
- グループバー(上段の四角いボタン)が目的のグループ(例:グループ 0)になっているか確認
- グループが正しければ、レイヤバー(下段の丸いボタン)で目的のレイヤを右クリック
- 赤い枠が出たら書込可能状態に切り替わったサイン
- それでも見つからない場合は「編集」→「全体表示」で全レイヤを表示
Q: 「レイヤ 0 を非表示にしたら、図面枠が消えた」
原因: レイヤ 0 に図面枠が配置されており、非表示にすると見えなくなっています。
対処:
- レイヤバーのレイヤ 0 ボタンを左クリック(書込以外なら 3 状態循環で「編集可能」に戻る)
- それでも見えない場合は、ALL ボタンを 右クリック で全レイヤを「編集可能」に統一
- 図面枠を編集したくない場合は「プロテクトレイヤ」に設定するのが推奨 → プロテクトレイヤ
Q: 「レイヤ名をつけたのに、保存後に消えてしまった」
原因: Jw_cad を「×ボタン」で強制終了した可能性があります。設定は正常終了(ファイル→Jw_cad の終了)でのみ保存されます。
対処:
- 今後は メニュー「ファイル」→「Jw_cad の終了」から終了する習慣をつける
- 重要な設定は環境設定ファイル(
jw_win.jwf)として書き出すことで、複数 PC 間で共有できます → 環境設定ファイル 既完成
Q: 「複数のレイヤを一気に非表示にしたい。左クリックを 10 回やるのは面倒」
解決方法: レイヤ一覧ウィンドウを使い、Ctrl+クリックで複数選択してから状態を一括変更します。
- レイヤ一覧ウィンドウを開く
- 非表示にしたいレイヤを Ctrl キーを押しながら順に クリック(複数選択)
- どれか 1 つの「状態」列をクリック → 「非表示」を選択
- 全選択レイヤが一括で非表示に
関連項目
- レイヤとは(2階層構造) — レイヤの基本コンセプト
- レイヤグループ操作 — グループの切り替え・状態切替
- レイヤ状態切替 — 書込指定(右クリック)と 3 状態循環(左クリック)の詳細
- レイヤ設定ダイアログ — レイヤ名・色・線種の詳細設定
- プロテクトレイヤ — レイヤ保護機能
- レイヤ命名規則 ※準備中 — 建築実務の標準名付け方
まとめ
- レイヤバーの 右クリック = 書込にしたいレイヤを書込レイヤとして指定(赤い枠が出る)
- レイヤバーの 左クリック(書込以外のレイヤ)= 「編集可能 → 表示のみ → 非表示」を 1 回ずつ循環(3 状態循環)
- 書込レイヤ自身を左クリックすると、状態は変わらず レイヤ内図形が選択色で強調表示 される
- レイヤ一覧ウィンドウで詳しく管理できる(レイヤ名・色・線種の同時確認)
- レイヤ名は「通り芯」「柱」など内容を示す日本語名が分かりやすい
- 複数レイヤの一括操作はレイヤ一覧ウィンドウの Ctrl+クリック選択が便利