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未検証

長さを指定した線・寸法値付きの線

このページでできるようになること

Jw_cadの「線」コマンドで、コントロールバーの「寸法」入力欄にミリ単位の数値を入れて、決まった長さの線を作図できるようになります。あわせて、「寸法値」チェックボックスを使って線と寸法値(長さの数字)を同時に作図する方法、910・1820・3030といった建築モジュール寸法を効率よく入力するコツ、相対座標との違いまで理解できます。

背景: Jw_cadの「線」コマンドは、コントロールバーで角度・長さ・端部形状をその場で切り替えながら作図するつくりになっています。長さは「寸法」入力欄、角度は「傾き」入力欄、長さ表示の同時作図は「寸法値」チェックボックスと、入力欄ごとに役割が分かれているため、それぞれの組み合わせを覚えると作図スピードが大きく変わります。

要確認: 「線」コマンドの基本的な起動方法(メニュー/ツールバー/クロックメニュー)や、始点・終点の指示、水平・垂直の固定については 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) を参照してください。このページでは「長さを数値で指定して作図する」操作に絞って解説します。


このページが扱う範囲と扱わない範囲

範囲扱う / 扱わない委譲先
コントロールバー「寸法」欄に長さを入力して線を作図扱う
「寸法値」チェックボックスで線と長さ表示を同時作図扱う
建築モジュール(910 / 1820 / 3030)の入力例扱う
線コマンドの起動方法・始点終点・水平垂直扱わない線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直)
角度を指定した線の作図(傾き入力欄)扱わない角度を指定した線
端に矢印・実点を付けた線の作図扱わない矢印・実点付きの線
直線寸法・角度寸法など寸法コマンド本体扱わない直線寸法の作図
既に描いた線・図形の長さを取得する扱わない長さ取得

「寸法」入力欄で長さを指定して線を引く

長さ指定の操作サマリー(全4ステップ)

#操作補足
1線コマンドを起動ツールバー「/」または メニュー「作図」→「線」
2コントロールバーの「寸法」入力欄に長さ(mm)を入力例: 100 / 910 / 1820
3作図ウィンドウで始点を左クリック(読取点は右クリック)始点を打つと指定長さの仮線が表示される
4線を伸ばす方向にマウスを動かして左クリックで終点を確定仮線の長さは固定、方向だけマウスで決める

手順1: 線コマンドを起動

ツールバーの ボタン、または メニューバー「作図」→「」をクリックして線コマンドを起動します。コマンドの起動方法の詳細は 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) を参照してください。

手順2: 「寸法」入力欄に長さを入力

コントロールバーの「寸法」入力欄をクリックして、作図したい長さをミリ単位で入力します。たとえば100mmの線を引くなら 100 と入力します。

注意: 「寸法」欄に入力する値は mm 単位の実寸法(実際にできあがる寸法)です。図面の縮尺(1/100、1/50 など)を意識する必要はありません。Jw_cadが縮尺に応じて画面上の表示サイズを自動調整します。1/50 の図面でも 1/100 の図面でも、910 と入れれば「実物で 910mm の壁」が描けます。

手順3: 始点を左クリックで指示

「寸法」欄に長さを入力したまま、作図ウィンドウ内の好きな位置を左クリック(既存の点や線の交点に合わせたいときは右クリック)して始点を指示します。

始点を指示した瞬間に、入力した長さで固定された赤い仮線が表示されます。マウスを動かしても仮線の長さは変わらず、向きだけがマウスの位置に追従します。

手順4: 終点方向を決めて左クリック

仮線を描きたい方向にマウスポインタを動かし、その向きで左クリックします。終点の位置そのものはマウスでは決められず、方向だけマウスで指示する形です。終点の位置は「始点+指定した長さ」で自動的に決まります。

Tips: コントロールバー「水平・垂直」にチェックを入れた状態で長さ指定すると、上下左右4方向のどちらかに固定して描けます。建築図面の壁・柱・基準線はほぼ水平・垂直なので、この組み合わせが日常作業の主役になります。「水平・垂直」のチェック挙動については 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) を参照してください。


「寸法値」チェックで線と長さの数字を同時に作図する

「寸法値」チェックでできること

コントロールバーの「寸法値」にチェックを入れると、線を描くと同時にその線の長さを数字(文字)として作図ウィンドウ上に表示できます。寸法コマンドを別途起動して寸法線を引かなくても、線1本ごとに長さ表記が付くので、ラフ図やDIY向け簡易図面で重宝します。

注意: 「寸法値」で同時に書き込まれる数字は**文字要素(テキスト)**として配置されます。後述するJw_cadの正式な「直線寸法」コマンドが作る寸法線・引出線・寸法値のセット(寸法図形)とは別物です。寸法線・引出線が必要な正式図面では 直線寸法の作図 のほうを使ってください。

寸法値同時作図の操作サマリー(全5ステップ)

#操作補足
1線コマンドを起動ツールバー「/」
2「寸法値」チェックボックスをオンコントロールバー右側の「寸法値」
3(任意)「寸法」欄に長さを入力入れなければマウスで決めた長さがそのまま表示
4始点を左クリック / 右クリック通常の線作図と同じ
5終点を左クリック / 右クリック線と数字が同時に作図される

手順1: 「寸法値」にチェックを入れる

線コマンドを起動した後、コントロールバーの「寸法値」のチェックボックスを左クリックしてオンにします。

手順2: 始点・終点を指示

通常の線作図と同じく、始点と終点をクリックで指示します。終点を確定した瞬間、線と一緒に長さの数字(例: 910 1820.5 等)が線の近くに作図されます。

要確認: 同時に作図される寸法値の小数点以下の桁数は、小数第二位を四捨五入して表示される(参考: jwdojo drawing/0108.html)。最終的な桁数や四捨五入の挙動は実機で再確認します。

Tips: 「寸法」入力欄で長さを指定して、同時に「寸法値」チェックも入れておくと、指定した長さの線+その長さの数字が一度に描けます。「910mmの壁を1本引いて、長さも書き込みたい」というラフ作図のときに最短手順です。

線と寸法値はそれぞれ独立した要素

「寸法値」チェックで同時作図された数字は、線とは別の文字要素として扱われます。後から線だけ消したり、数字だけ消したりが可能です。

要確認: 線を消去・移動しても寸法値の数字は連動しない(数字側は別個の文字要素として残る/追従しない)想定。実機で確認します。


派生パターン

パターンA: 建築モジュール寸法を高速入力する

木造住宅の図面では「910」「1820」「2730」「3030」「3640」など、決まった長さが繰り返し登場します。「寸法」入力欄に毎回数字を打ち直すのではなく、よく使う寸法を覚えてしまうのが結局いちばん速い、というのが実務の感覚です。

用途入力値説明
木造の半間910尺モジュール
木造の1間1820半間×2
押入れ・廊下幅910 / 1365半間 / 半間+1/2
畳の長辺(中京間目安)18201820×910
階高(一般的な木造2階建ての目安)27002900床から床までの高さ
RC・鉄骨の柱スパン目安5000 6000 7000グリッド設計でよく使う値

PERSCの推奨: 寸法入力欄に直接数字を打ち込むワークフローを基本にしてください。建築モジュールが頭に入っていると、「壁の長さは半間/1間/1.5間どれだろう」と逆算する習慣が付き、後の見積・拾い出しでもスピードが落ちません。

パターンB: 計算式を直接入力する(要確認)

要確認: Jw_cadの数値入力欄全般では、+ - * / ( ) の四則演算をその場で計算して値として確定できる、というのがユーザー間で広く知られている挙動です。「寸法」入力欄でも 910*2(=1820)や 910+455(=1365)のように打って Enter で確定すると計算結果が反映される想定。線コマンドの「寸法」欄での挙動は実機で再確認の上、有効ならパターンとして本節を残します。

パターンC: 「寸法」欄を空欄にしてマウスで自由長を描く

「寸法」欄を空欄のまま線を描けば、長さはマウスで決めた位置のまま自由に作図されます。「寸法値」チェックだけオンにしておくと、自由長の線にだけ長さ表示が付く運用も可能で、ラフな図でだいたいの長さを把握したいときに便利です。

Tips: 「寸法」欄に値が残っていると、次に線を描くときも同じ長さで固定され続けます。長さ指定を解除したいときは、入力欄をクリックして数値を消すか、別の数値で上書きします。「さっきの線の長さで固定されたまま戻らない」と感じたら、まず「寸法」欄を確認しましょう。


コントロールバーの主な設定項目(このページで扱う範囲)

項目役割入力例 / 状態
寸法(入力欄)線の長さを mm 単位で固定100 / 910 / 1820 / 空欄=自由長
寸法値(チェック)線と同時に長さの数字を作図オン=数字を一緒に作図 / オフ=線のみ
水平・垂直(チェック)上下左右4方向に固定オン=4方向固定 / オフ=任意角度

注意: 上の表は「長さ指定」「寸法値同時作図」と直接関わる項目だけを抜粋したものです。「傾き」「15度毎」「●」「<」など他の設定項目は、それぞれ専用の解説ページに分けています。コントロールバー全体の意味は 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) を参照してください。


実務での使い方 ★PERSC独自

シーン1: 木造平面図の通り芯・壁芯を引く

平面図の最初の作業は、通り芯(建物の柱位置を示す基準線)と壁芯(壁の中心線)を引くことです。住宅の場合、通り芯間隔の基本は 910mm(半間) または 1820mm(1間) なので、「寸法」欄に 9101820 を入れて水平・垂直チェックをオンにすれば、グリッドを刻むようにテンポ良く基準線が引けます。

実務上は「先に通り芯をすべて引き切ってから、壁・建具を載せていく」という順序がスタンダードです。最初に長さ指定で通り芯を正確に引いておくことで、後の壁作図・寸法記入がすべて整合した状態で進められます。

シーン2: 建具・家具の見付寸法を確認しながら描く

建具表や家具姿図など、寸法そのものが図面の主役になる場面では「寸法値」チェックを使うと圧縮された確認時間で作業できます。たとえば引違い戸 W1820×H2030 を描くとき、横線に 1820・縦線に 2030 と入れて寸法値チェックをオンにしておけば、線を引きながら数字も同時に書き込まれ、後から寸法線を引き直す手間が減ります。

PERSCの推奨: 「寸法値」チェックはラフ図・確認図用と割り切るのがおすすめです。本図(提出図面・施工図)では引出線・寸法線が体系的に並んだ「直線寸法」コマンドで寸法を整理したほうが、JIS製図規約に沿った見やすい仕上がりになります。

シーン3: 現調メモから簡易平面図を起こす

現場調査(現調)で測ったメモを清書するとき、最初は寸法線を整える前に「線+数字」のセットでざっくり起こしたい場面があります。「寸法値」チェックを使えば、引いた線の長さがそのまま図面上に乗るので、ヒアリング図や調査記録としては十分な情報量になります。後で本図に整える段階で、不要な数字を消して直線寸法コマンドで引き直す流れがスムーズです。

シーン4: DIY・家具製作の簡易図

棚・テーブルなど木工DIYの図面を描くとき、寸法コマンドの引出線まで揃える必要はないケースが多いです。「線」コマンド+「寸法値」チェックの組み合わせだけで、線と長さがそのまま図に残り、ホームセンターでの材料カットの依頼書としても使えます。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 「寸法」欄に数字を入れたのに線が指定の長さで描けない

→ 以下の3点を順に確認してください。

  1. 数字を入力した後、Enterキーで確定したか(入力欄から外れたか)
  2. 「寸法」欄に古い値や空白が残っていないか(クリックして全選択 → 入力し直す)
  3. 始点クリック後、本当に仮線の長さが固定されているか(マウスを動かして仮線長が変わるなら未固定)

Q: cm や m で入れたら短く(長く)なってしまった

→ Jw_cadの「寸法」欄は mm 固定です。91 と入れると 91mm(9.1cm)の超短い線、1.82 と入れると 1.82mm(ほぼ点)になります。910mm9101.82m1820 と打ちましょう。

Q: 「寸法値」チェックを入れたのに数字が出ない/数字が小さすぎて見えない

→ 「寸法値」で作図される数字は、寸法設定ダイアログで指定された文字サイズ・色で書き込まれます。図面の縮尺と寸法設定の文字サイズが釣り合っていないと、極端に小さい・大きい数字になることがあります。寸法設定の調整方法は 寸法設定 を参照してください。

Q: 入力した「寸法」の値が次の線でも残っていて困る

→ Jw_cadは「寸法」欄に入れた値をそのまま保持します。長さ指定を解除したいときは、コントロールバーの「寸法」欄をクリックして数値を消す(空欄に戻す)必要があります。これは仕様で、連続して同じ長さの線を引きたいときには逆にメリットになります。

Q: 線と一緒に書かれた寸法値の文字が、後から消えない/うまく選択できない

→ 「寸法値」チェックで作図された数字は、Jw_cadからは文字(テキスト)要素として扱われます。線を消しても文字は残るので、「消去」コマンドで文字を直接クリックして消してください。線・文字・寸法線の見分け方は 線・文字・寸法の違い ※準備中 で整理する予定です。

Q: 相対座標入力(@や数値座標)と何が違う?

→ 「寸法」欄は 長さだけを固定し、向きはマウスで決めます。一方、相対座標入力(座標入力欄に 100,200 のような形式で入れる方法)は 始点からの XY 距離を直接指定するので、長さも向きも一発で確定します。

  • 「水平・垂直に決まった長さの壁を引きたい」→ 「寸法」欄方式が手数が少ない
  • 「始点から右へ100、上へ200の点まで斜めに線を引きたい」→ 相対座標入力が便利

要確認: Jw_cadの座標入力欄での @(前回値再利用)の有無、座標入力欄と「寸法」欄の優先順位は実機で再確認します。座標入力の詳細は 座標入力(数値指定) ※準備中 で扱います。

Q: 計算式を入れたら反映されなかった

→ Jw_cadの数値入力欄では + - * / ( ) を使った簡単な四則演算が一般的に通る、とされています。910*2 1820+455 のような形式でEnter確定すると計算結果が入る想定ですが、実機での挙動は要確認です。動作しない場合は電卓で計算した値を直接入力する運用に切り替えてください。


関連項目


まとめ

  • コントロールバー「寸法」入力欄に mm 単位の数字を入れると、その長さで固定された線が描ける(縮尺は意識不要)
  • 始点を打った後の仮線は長さが固定され、向きだけマウスで決める
  • コントロールバー「寸法値」チェックをオンにすると、線と同時にその長さの数字が文字として作図される
  • 木造の 910 / 1820 / 3030 など、建築モジュール寸法を頭に入れておくと作業速度が上がる
  • 「寸法値」で書かれた数字は文字要素のため、本図にはJIS規格に沿った 直線寸法 を併用するのが推奨