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文字の行間・列間(連続入力)
このコマンドでできること
文字コマンドのコントロールバーにある「行間」欄に数値を入力すると、文字を1つ配置するたびに自動で次の行の位置にカーソルが進むようになります。1つ目の文字を配置 → 続けて2つ目の文字を入力 → 配置位置をクリック、を繰り返すだけで、行間隔がきっちり揃った文字列が並んでいきます。仕様書の箇条書き、特記事項の連番、住戸タイプ表の項目列、部屋面積一覧、設備機器の凡例リストなど、等間隔で文字を縦・斜めに並べたい場面で使うのが基本です。Enterキーによる改行入力(複数行を1要素として一気に書く)と組み合わせれば、複数行ブロックの行間も同じ欄で制御できます。
背景: 「行間」欄の名称は1つですが、実際には「行間」と「列間」の2つの数値をコンマで区切って入れる仕様です。行間 が縦方向の文字と文字の間隔、列間 が改行(または次の行送り)の際に先頭文字をどれだけ横にずらすかを決めます。建築図面では特記事項の連番のように行間だけ指定するケースが多いですが、列間と組み合わせると文字列を斜めに並べることもでき、表現の幅が広がります。
行間欄の基本: 数値2つをコンマで区切って入れる
文字コマンドを起動すると、画面上部のコントロールバーに「行間」というテキストボックスが現れます。ここに入れる数値は1つではなく、2つの数値をコンマで区切るのが正しい入力形式です。
入力フォーマット
行間 , 列間- 行間: 縦方向の文字と文字の間隔。前の行の文字位置を基準に、次の行が下方向にどれだけ離れるかを指定します。「文字高さ+間隔」の合計値として扱われます(高さ3mmの文字に行間「5」を入れると、行間に約2mmの余白が入る計算)。
- 列間: 改行または次の行送りの際、先頭文字を横方向にどれだけずらすかを指定します。0にすれば左詰めで先頭文字がそろい、正の値を入れると行を重ねるごとに右へ字下げされます。
入力例
| 入力値 | 効果 |
|---|---|
0,0 または空欄 | 行間・列間ともに無効。連続配置しても次の行へ自動で進まない |
5,0 | 縦に5の間隔で並ぶ。先頭文字は左揃え |
5,3 | 縦に5・横に3ずつずらして並ぶ(右下がりの斜め) |
10,10 | 縦横同じ量で並ぶ(45度方向の斜め配置) |
5 のみ(カンマなし) | 行間のみ指定。列間は0として扱われる場合が多い(実機要確認) |
要確認: 行間欄が単独入力(カンマなし)のときの挙動はバージョンによって扱いが異なる場合があります。実機で確認してから記述を確定します。
画像準備中 — コントロールバー「行間」欄に数値を入力した状態(例: `5,0`)
Tips: 行間欄の右側には▼(プルダウン)が付いています。一度入力した数値はプルダウンに履歴として残るため、同じ図面内で繰り返し使う行間値は、毎回打ち直さずプルダウンから選び直せます。仕様書・特記事項を別ページにも書き写す場合に時短になります。
行間と列間のイメージ
文字配置と行間・列間の関係を、平面図上の視点で整理します。
| 用語 | 方向 | 役割 |
|---|---|---|
| 行間 | 縦(下方向) | 1行目の文字位置から、2行目の文字位置までの距離 |
| 列間 | 横(右方向) | 改行・行送りで先頭文字がずれる量。0なら左揃え、正の値なら右への字下げ |
画像準備中 — 行間と列間の関係を矢印で示した図解(行間=縦間隔・列間=横ずれ)
背景: 「列間」というと横並びの間隔を想像しがちですが、Jw_cadでは改行時の先頭文字位置のずれ量を指します。新聞や書籍の段組(カラム)の意味の「列」とは別概念なので、最初は戸惑いやすい用語です。「縦に積み重ねる文字列の各行頭をどれだけ横にスライドさせるか」と読み替えると理解しやすくなります。
行間入力値と図面上の実寸の関係(縮尺の影響)
行間欄に入力する数値は、図寸(図面上のmm単位)として扱われます。実際の図面に反映される寸法は、現在の縮尺によって決まります。
計算式
実寸 = 行間入力値 × 縮尺の分母| 縮尺 | 行間入力値 | 図面上の実寸 |
|---|---|---|
| 1/1(原寸) | 5 | 5mm |
| 1/50 | 5 | 250mm |
| 1/50 | 10 | 500mm |
| 1/100(住宅平面図でよく使う) | 5 | 500mm |
| 1/100 | 10 | 1000mm |
背景: 行間値が「図寸」基準なのは、印刷物として図面を見たときの読みやすさを優先するためです。文字種(文字の高さ)も同じく図寸で管理されているため、文字高さと行間を同じ単位で揃えやすいというメリットがあります。
Tips: 行間「5」と入れたら印刷時の紙面上で5mmの間隔になる、と覚えておくと感覚が掴みやすくなります。住宅平面図1/100で室名(高さ3〜4mm)の真下に面積を書きたい場合、行間「5」前後が無難な値です。
要確認: 行間入力値が図寸(紙面上mm)固定なのか、文字種ごとの設定や用紙設定で変わるかは実機で確認します。
改行入力(Enter)との違い
文字入力ウィンドウの入力欄でEnterキーを押すと、入力欄内で改行できます。これは「行間」欄に数値を入れる方法とは別の機能です。両者は組み合わせて使えます。
| 方法 | 動作 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 入力欄でEnter改行(4-48 文字コマンドの基本(入力・配置) で解説) | 入力欄に複数行を打って一度に配置。複数行が1ブロックで作図される | 室名+面積など、セット情報を1コマンドで配置したい |
| 行間欄に数値を入力(この記事) | 文字を配置するたびに、次の行の位置に自動で移動。連続配置で連番リストを作る | 特記事項・凡例・部屋一覧など、行ごとに別の文字列を並べる |
| 両方を併用 | 「Enter改行で2行入力したブロック」を行間指定で連続配置 | 「室名+面積」のセットを複数部屋ぶん並べる |
画像準備中 — Enter改行で複数行入力した状態と、行間欄に数値を入れて連続配置した状態の比較
Tips: Enter改行のときも、行間欄の数値がEnterで改行された行同士の間隔として効きます。たとえば室名と面積を
リビングEnter16.5㎡の2行で入れた場合、行間欄に「5,0」が入っていれば、リビングと16.5㎡の縦距離は5(図寸mm)になります。両機能は競合せず、行間欄の値が常に「行と行の縦距離」を司ります。
連続配置の基本手順(同じ行間で複数行を並べる)
仕様書や特記事項のように、同じ行間で複数の文字列を縦に並べるのがいちばん典型的な使い方です。手順を順番に追います。
連続配置サマリー(全6ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 文字コマンドを起動(「文字」アイコン) | 数秒 |
| 2 | 書込み文字種を確認・必要なら切り替え | 数秒 |
| 3 | コントロールバー「行間」欄に 行間,列間 を入力(例: 5,0) | 数秒 |
| 4 | 文字入力ウィンドウに1行目の文字を打ち込む | 数秒〜 |
| 5 | 配置位置で左クリック(読取点なら右クリック) | 数秒 |
| 6 | 入力欄に2行目を打ち込み、左クリックで配置(以降繰り返し) | 数秒×行数 |
手順1: 文字コマンドを起動
左ツールバーの「文字」アイコンを左クリック、またはメニューバー「作図」→「文字」を選択します。コントロールバーが文字コマンド用の表示に切り替わります。
画像準備中 — 文字コマンド起動直後のコントロールバー全体
手順2: 書込み文字種を確認
コントロールバー左端の書込み文字種ボタンで、これから書く文字のサイズを確認します。仕様書本文用なら文字種2〜3、見出しを混ぜる場合は文字種を後で切り替えます。文字種の詳細は 文字種・フォント・角度の設定(文字スタイル) を参照。
手順3: 行間欄に数値を入力
コントロールバーの「行間」欄をクリックしてカーソルを置き、行間,列間 の形式で数値を打ち込みます。たとえば 5,0 と入力すれば、縦に5の間隔・列間なし(左揃え)の連続配置になります。
画像準備中 — 行間欄に `5,0` を入力した状態
Tips: 行間欄の入力値はコマンド切替で消えません。線コマンド・複線コマンドに移動して戻ってきても、同じ値が残ったままです。意図しない連続配置を防ぐため、文字コマンドを使い終わったら行間欄を
0,0または空欄に戻しておくと安全です。
手順4: 1行目を入力
文字入力ウィンドウの入力欄に、1行目の文字列を打ち込みます。たとえば「1.寸法はすべてmm単位」と入力します。
手順5: 配置位置を左クリック
作図ウィンドウ内で、1行目を置きたい位置を左クリックします。文字が確定し、同時に入力欄が空になり、次の行を待ち受ける状態に切り替わります。仮表示文字(赤い細字)の位置は、行間欄の値ぶん下にずれた位置に移動しています。
画像準備中 — 1行目を配置した直後の仮表示文字位置(次の行へ移動)
手順6: 2行目を入力 → 左クリック
入力欄に2行目(例: 「2.特記なき限り共通仕様書による」)を打ち込み、作図ウィンドウ内で左クリックします。1行目から行間ぶん下の位置に2行目が確定します。あとは入力 → 左クリックを繰り返すだけで、何行でも同じ間隔で並びます。
画像準備中 — 連続配置で5〜10行並べた仕様書サンプル
背景: この連続配置は、行間欄の値が空欄か0だと働きません。普通に左クリックで配置すると、次の文字も同じ位置に重ねて配置される(または最後のクリック位置に上書き配置される)動きになるため、必ず行間欄に値を入れてから始めましょう。
要確認: 連続配置の終了方法は、別コマンドへ切り替えるか、行間欄を空欄に戻すかが標準です。Escキー(操作の巻き戻し)で連続配置を抜けるかの正確な仕様は実機で確認します。
列間を使った斜め方向の連続配置
行間と列間の両方に値を入れると、文字列を斜め方向に等間隔で並べられます。階段詳細図のステップ番号、勾配記号、断面注記の引き出しなど、斜め配置を整えたい場面で使えます。
斜め配置の手順
- コントロールバーの「行間」欄に
10,10のように行間と列間を同じ量で入力します(45度の斜め)。 - 文字入力ウィンドウに1行目を打ち、配置位置を左クリック。
- 続けて2行目を打ち、左クリック。1行目から右下に10ずつずれた位置に確定します。
- 角度を変えたい場合は、行間と列間の比率を変えます(例:
10,5なら縦10・横5の斜め=より縦長の角度)。
画像準備中 — `10,10` で斜め配置したサンプル(例: ステップ番号 1,2,3...が階段に沿って並ぶ)
Tips: 列間をマイナス値にすれば、右上がり・左下がりの斜め配置も可能です。たとえば行間「10」・列間「-10」なら左下方向に文字が並びます。階段の昇り方向に合わせた番号配置などで使い分けます。
要確認: 列間にマイナス値を入れた場合の正確な挙動は実機で確認します。
配置の基準点(左下/中中/右上 等)との関係
文字コマンドのコントロールバー「基点」ボタンで設定する文字の配置基準点は、行間・列間の連続配置でもそのまま有効です。
| 基点設定 | 行間連続配置との関係 |
|---|---|
| 左下(初期) | 各行の左下端が基準。行間値ぶん真下に次の文字の左下が来る |
| 中・中 | 各行の中央が基準。行間値ぶん真下に次の文字の中央が揃う |
| 右下 | 各行の右下端が基準。文字数が違う行同士でも右端が揃う |
基点を「右下」に切り替えると、文字数が異なる行を右揃えで並べられます。これは部屋面積の数値(「16.5㎡」「8.0㎡」「10.25㎡」など桁数が違うもの)を右揃えにしたいときに重宝します。
Tips: 基点切替の詳細は 文字基点・周囲線(基点切替・囲み線) を参照。基点 + 行間の組み合わせで、左揃え・右揃え・中央揃えの連続配置が自由に作れます。
連続配置中の読取点(右クリック)
連続配置の途中で、特定の行だけを既存図形の点(線端・交点など)に正確に合わせたい場合は、右クリックで読取点を拾えます。基本ルールは線・矩形コマンドと同じく「左=任意点/右=読取点」です。
| クリック | 配置位置 |
|---|---|
| 左クリック | マウスポインタの現在位置(行間欄の値で算出された次行位置) |
| 右クリック | 既存図形の点に吸着した位置 |
注意: 連続配置の途中で読取点を使うと、その行だけ吸着位置に飛ぶため、それ以降の行送りの基準が読取点側に移ります。仕様書のように整然と縦に並べたい場面では、原則として左クリックで通すのが安全です。先頭の1行目だけを読取点に合わせ、2行目以降は左クリックで揃える運用が無難です。
Tips: 読取点の基本については 読取点の操作(中心点・端点・交点) を参照。
行間・列間のよく使う数値(建築実務)
実務でよく使う行間・列間の値を、用途別に整理します。あくまで目安で、最終的には現場ルール・縮尺・文字種に合わせて微調整します。
| 用途 | 文字種(高さ) | 行間 | 列間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 仕様書・特記事項(縦並び) | 文字種2〜3(2〜3mm) | 4〜5 | 0 | 1行ごとに番号付き |
| 室名+面積セット(Enter改行併用) | 文字種3〜4(3〜5mm) | 4〜5 | 0 | 1ブロックの行間 |
| 部屋面積一覧(右揃え) | 文字種2〜3 | 4〜5 | 0 | 基点を「右下」に切替 |
| 階段ステップ番号(斜め) | 文字種2 | 行2 | 行2 | 階段の踏面幅と蹴上げ高さに合わせる |
| 凡例リスト(記号+文言) | 文字種2 | 5 | 0 | 印刷時に詰まりすぎない最低値 |
| 連番の部屋番号(102→202→302など) | 文字種3 | 階高に応じた値 | 0 | 集合住宅で縦並びに使う |
Tips: 行間値は「文字の高さの1.3〜1.6倍」が読みやすさの目安です。文字種3(高さ3mm前後)なら行間4〜5前後、文字種5(高さ5mm前後)なら行間7〜8前後がバランスのよい数値になります。詳しい文字サイズ標準は 文字サイズの製図規約(住宅・RC造) を参照。
配置済み文字の行間を後から変更したい場合
すでに配置済みの文字列の行間を後から揃え直したい場合、文字コマンドの行間欄ではなく、**範囲選択コマンドの「文字位置・集計」**機能を使うのが標準ルートです。
- 範囲選択コマンドで文字を囲み選択
- コントロールバー「文字位置・集計」ボタンを押す
- 入力欄に「行間隔, 1行の文字数」を指定 → 基点を左クリックで整列実行
このとき指定する「行間隔」は、文字コマンドの行間欄と同じく**図寸(mm)**で扱われます。バラバラに配置してしまった文字を一気に整列できるため、最初の配置を雑に進めて後で揃える運用も実用的です。
Tips: 範囲選択側の文字整列の詳細は 選択した文字の整列・属性変更 ※準備中 で解説します。文字属性の一括変更(文字種・色・レイヤを後から変える)は 属性変更の基本(線色・文字種・レイヤ) ※準備中 を参照。
実務での使い方 ★PERSC独自
仕様書・特記事項の連番リストを作る
意匠図・構造図・設備図のいずれにも、図面の隅に特記事項を箇条書きで載せるのが標準です。「1.寸法はすべてmm」「2.特記なき限り共通仕様書による」「3.材料はJIS規格品とする」――この種の連番リストは、行間欄に値を入れた連続配置がいちばん効率的です。
実務的な手順は次の流れです。書込み文字種を仕様書本文用(文字種2〜3、高さ2〜3mm前後)に切り替え、行間欄に「4,0」と入れます。文字入力ウィンドウに「1.寸法はすべてmm単位」と打ち、図面右下の特記事項エリアの先頭位置で左クリック。続けて「2.特記なき限り共通仕様書による」と打って左クリック、で2行目が4ぶん下に確定します。10〜20項目を一気に並べても、行間が完璧に揃った特記事項リストが出来上がります。
PERSCの推奨: 特記事項は最初の1行目だけ**右クリック(読取点)**で図面枠の基準線に合わせ、2行目以降は左クリックで通すと、エリアの左端が揃ったきれいなリストになります。仕様書ブロックを別図面に流用する際にも整列が崩れにくくなります。
住戸タイプ表・部屋面積一覧の整列
集合住宅やオフィスビルの平面図には、住戸タイプ表(A・B・Cタイプの面積比較)や部屋面積一覧(リビング 16.5㎡、寝室 8.0㎡…)を表形式で記載する場面が多くあります。
この表は、面積数値だけ右揃えで並べたいニーズが頻出します。文字種を切替→基点を「右下」に変更→行間欄に「5,0」を入れて、面積数値を上から順に左クリック配置していきます。基点が右下なので、桁数の違う「16.5㎡」「8.0㎡」「10.25㎡」もすべて右端が揃います。室名側は基点を「左下」に切り替え、別の縦列として連続配置すれば、左に室名・右に面積の対表が完成します。
凡例リスト(記号+文言)の量産
設備図・電気図には、凡例(記号ごとの意味を列記したリスト)を作図枠の隅に配置します。「●:照明器具」「□:コンセント」「△:換気扇」――この種のリストも行間連続配置で量産できます。
凡例の記号部分は別コマンド(円・矩形)で先に書き、その隣に文字コマンドで「:照明器具」のように連続配置していくと、記号と文言の縦位置がきれいに揃います。記号と文字の縦間隔は、行間欄の値で完全コントロールできるため、凡例エリアの見た目が整います。
階段詳細図のステップ番号(斜め配置)
階段詳細図では、各踏面(階段の踏み板)にステップ番号(1, 2, 3, …)を斜めに記入します。階段の昇り方向に沿って番号が並ぶため、行間と列間の両方を使った斜め配置がぴったりです。
たとえば踏面300mm・蹴上げ200mm(縮尺1/30)の階段なら、行間欄に「6.7,10」(蹴上げ200÷30、踏面300÷30に近似)を入れて、1から順に左クリック配置していけば、各ステップの正確な位置に番号が並びます。階段の角度に合わせて行間と列間の比率を調整するのがコツです。
連番の部屋番号配置(マンション平面図)
集合住宅の各階平面図で、各住戸に「101」「102」「201」「202」「301」「302」のような部屋番号を入れる作業があります。同じ階の部屋番号は横並びなので、行間連続配置よりも単発配置の繰り返しが向きますが、バルコニー側立面図に部屋番号を縦に並べる場面では行間連続配置が活躍します。
行間欄に「階高÷縮尺」(例: 階高3000mm・縮尺1/100で「30」)を入れて、「101」「201」「301」と左クリックを繰り返せば、立面図の各階位置に番号が完璧に並びます。
室名+面積セットの効率配置(Enter改行と行間の併用)
平面図でもっとも頻繁に使うのが、室名(リビング・寝室など)と面積(16.5㎡など)を縦に並べたセット配置です。Enterキーで2行のブロックを作り、行間欄に「5,0」を入れた状態で左クリックすれば、「室名+面積」が上下に並んだブロックが1コマンドで配置できます。
部屋数が10〜20ある住宅平面図でも、「リビング Enter 16.5㎡ 左クリック」「ダイニング Enter 12.0㎡ 左クリック」と単純な動作の繰り返しで完了します。文字コマンドの基本配置については 文字コマンドの基本(入力・配置) を参照。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 行間欄に数値を入れたのに連続配置で次の行に進まない
→ 入力形式が原因の可能性があります。行間,列間 のコンマ区切りで2つの数値を入れているか確認してください。半角カンマ(,)が必要で、全角カンマ(,)や空白では認識されない場合があります。値を 5,0 のように半角で入れ直してみましょう。
Q: 行間が思っていた距離と違う(広すぎる/狭すぎる)
→ 行間欄の数値は**図寸(紙面上mm)**として扱われ、図面の縮尺によって実寸が変わります。住宅平面図の縮尺1/100で行間「5」を入れると、実寸500mmぶん下に次の行が来ます。距離が想定と違う場合は、現在の縮尺を確認し、実寸÷縮尺の分母 で逆算した値を入れ直してください。
Q: 行間欄が前の作業の数値のままで、想定外の連続配置になった
→ 行間欄の値は、コマンドを切り替えても保持されます。前回の作業で「10,10」を入れて斜め配置していた状態のまま新しい仕様書を書き始めると、意図せず斜めに並びます。文字コマンド起動時に必ず行間欄の値を確認する習慣をつけ、不要な値は 0,0 または空欄に戻しましょう。
Q: 列間を入れたら横ずれしすぎてリストが斜めに並んでしまう
→ 列間は0にしないと、改行や行送りの際に毎行ぶん横にずれていきます。仕様書のように左揃えで縦に並べたい場合は、必ず 行間,0 の形式(列間=0)で入力してください。誤って 5,5 のように列間にも値が入っていると、行ごとに右へずれていきます。
Q: 配置位置を右クリック(読取点)で合わせたら、次の行から位置が乱れた
→ 連続配置の途中で読取点を拾うと、行送りの基準位置が読取点側にリセットされる動作になります。仕様書のように整然と並べたい場合は、先頭1行目だけ右クリックで基準を取り、2行目以降は左クリックで通すのが安定します。
Q: Enter改行で2行入力したブロックの行間が、行間欄の値と違って見える
→ Enter改行された2行間の縦距離も行間欄の値が効きます。表示される行間が想定と違う場合は、行間欄の値・現在の縮尺・文字種の高さを順に確認してください。文字種を切り替えた直後は、文字高さが変わったぶん見た目の行間バランスが変わるので、新しい文字種に合わせて行間欄を調整するのが原則です。
Q: 同じ行間で連続配置していたのに、途中から行間が変わった
→ 連続配置の途中で行間欄を編集してしまった可能性があります。行間欄をクリックしてカーソルが入った状態で別の数値を打つと、その時点から行間が新しい値に切り替わります。配置中は行間欄に触らないか、意図的に切り替える場合のみ操作するのが安全です。
Q: 連続配置を終わらせるにはどうしたらいい?
→ 連続配置から抜けるには、(1) 行間欄を空欄または 0,0 にする、(2) 別のコマンド(線・消去など)を選ぶ、のいずれかが安定します。Escキー(操作の巻き戻し)で連続配置を抜ける挙動はバージョンによって異なる場合があります。Escの基本については Jw_cad ESCキーの巻き戻し挙動 を参照。
Q: 行間欄に履歴が溜まってプルダウンが汚い
→ 行間欄の右にある▼プルダウンは、過去入力履歴を保持します。図面ファイルを保存・再起動しても残るため、不要な履歴を消したい場合は環境設定ファイル(jw_win.jwf 等)の対応セクションを編集する必要があります。実務上は気にせず、必要な値をそのつど打ち直すのが手軽です。
Q: 配置済みの文字の行間が揃っていない。後から揃え直したい
→ 配置済みの文字を整列し直すには、**範囲選択コマンドの「文字位置・集計」**を使います。整列したい文字を範囲選択で囲み、コントロールバー「文字位置・集計」→「行間隔, 1行の文字数」を入力 → 基点を左クリックで実行すれば、選択範囲の文字が指定行間で整列します。詳しくは 選択した文字の整列・属性変更 ※準備中 を参照。
Q: 縦書きの行間も同じ欄で指定するのか?
→ 縦字(縦書き)モードでは、行間と列間の意味が縦書き向けに切り替わります(行間=横方向の列間隔、列間=改行時の縦ずれ)。縦書きでの行間制御は別記事で解説します。詳しくは 文字を縦書きにする を参照。
関連項目
- 文字コマンドの基本(入力・配置) — 文字コマンドの起動・基本配置とEnter改行入力
- 文字種・フォント・角度の設定(文字スタイル) — 書込み文字種の切替・サイズ設定
- 文字基点・周囲線(基点切替・囲み線) — 9点基点で右揃え・中央揃えの連続配置を作る
- 文字を縦書きにする — 縦書きモードでの行間・列間
- 外部エディタ・テキストファイル連携 — テキストファイル読み込み時の行間との関係
- 特殊文字を書く(上付・下付・式計算) — 行間連続配置との組み合わせ
- 読取点の操作(中心点・端点・交点) — 連続配置中に右クリックで読取点を使う場面
- マウス操作の基本(左右クリック・ダブルクリック) — 左クリック(任意点)と右クリック(読取点)の使い分け
- 基本設定[文字]タブ — 文字種1〜10のサイズ・色一括設定
- 属性変更の基本(線色・文字種・レイヤ) ※準備中 — 配置後の文字属性一括変更
- 選択した文字の整列・属性変更 ※準備中 — 配置済み文字の行間を後から揃える
- 文字サイズの製図規約(住宅・RC造) — 用途別の標準サイズと行間の目安
- 文字スタイルの製図規約 — 文字フォント・配置の慣例
- 部屋名・面積記入の実践(平面図) ※準備中 — 平面図での文字記入ワークフロー
まとめ
- 文字コマンドのコントロールバー「行間」欄に
行間,列間の形式で数値を入れると、配置するたびに次の行の位置へ自動で進む連続配置モードになる - 行間 = 縦方向の文字間隔、列間 = 改行・行送り時の横方向の字下げ量。
5,0のような半角カンマ区切りで入力する - 入力数値は**図寸(紙面上mm)**として扱われ、
実寸 = 入力値 × 縮尺の分母で図面上に反映される - Enterキーによる入力欄内改行と、行間欄による連続配置は別機能。両方を併用すると「室名+面積」セットを複数部屋ぶん連続配置する運用ができる
- 列間に値を入れると斜め方向の連続配置になる。階段ステップ番号など斜め配置の用途で使い分ける
- 仕様書・特記事項・部屋面積一覧・凡例リストなど、等間隔で文字を縦・斜めに並べたい場面が連続配置のメイン用途