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未検証

角度取得(線角・鉛直・X軸・2点角ほか)

このページでできるようになること

Jw_cadの「角度取得」コマンドを使って、すでに作図されている線や2点間の角度を コントロールバーの「傾き」テキストボックスに自動入力 できるようになります。線の角度を目で読んで電卓で入力する作業が不要になり、「同じ角度の線をもう1本引きたい」「斜めの線に直角の補助線を引きたい」「他人の図面の角度をX軸に揃えたい」といった場面で大きな時短になります。線角・鉛直・X軸・2点角・数値角度・軸角の6種類の使い分けまで通しで理解できます。

背景: 角度取得は 計測コマンド(測定)の角度測定とは別物 です。測定は「角度の数値を画面に表示するだけ」なのに対し、角度取得は「次に作図するコマンドの傾きテキストボックスに角度を流し込む」のが目的です。同じ「角度を読む」操作でも、目的が「確認」か「再利用」かで使うコマンドが分かれます。


このコマンドでできること

「角度取得」は、すでに作図されている図形から角度を読み取り、選択中の作図コマンドに 取得した角度を即座に流し込む コマンドです。

できること取得元主な使い道
線角度(線角)線・円接線同じ角度の線をもう1本引く
線鉛直角度(鉛直)線・円接線斜めの線に直角の補助線を描く
X軸角度(X軸)2点間X軸に対する任意の角度を流し込む
2点間角度(2点角)3点(基準2点+角度点)任意の基準線からの相対角度
数値角度数値だけの文字図面に書かれている角度値を流用
軸角線・円接線取得した角度を 軸角に固定

取得結果は 作図ウィンドウの左上 に表示されると同時に、「傾き」テキストボックスを持つコマンド(線・矩形・複線・2線・点・寸法など)に値が自動入力されます。

委譲: 角度を 数値として確認したいだけ(傾きへの流し込み不要)の場合は、計測コマンドの角度測定を使います → 測定コマンドの基本(距離・座標・角度測定)。軸角を 数値で直接設定 する操作は → 軸角・オフセット設定 ※準備中。


起動方法

起動方法操作
メニューバー設定(S)」→「角度取得(A)」→ サブメニュー6項目から選択
ツールバー設定」ツールバー内の「線角」「鉛直」「X軸」「2点角」ボタン
クロックメニュー線角度: 線上で 右ドラッグ → 4時方向 → 左クリック / 線鉛直角度: 線上で 右ドラッグ → 1時方向 → 左クリック

要確認: メニューバー「設定(S)」→「角度取得(A)」のサブメニューの並びと、各項目のショートカット文字(線角度(L) / 線鉛直角度(E) / X軸角度(X) / 2点間角度(P) / 数値角度(S) / 軸角(K))の正確性は実機で確認します。ツールバーには 数値角度・軸角は出ていない ため、これらはメニュー経由で起動します。

注意: 角度取得コマンドの選択中は クロックメニューが使用できなくなります。クロックメニューと併用したい場合は、起動方法をクロックメニュー経由に切り替えるか、いったん別コマンドに戻ってから操作を組み立てます。


角度取得6種類の全体像

#コマンド指示の数取得される角度
1線角度(線角)線1本線の 水平方向からの角度
2線鉛直角度(鉛直)線1本線の 垂直方向からの角度(線+90°)
3X軸角度(X軸)2点2点を結ぶ直線の 水平方向からの角度
42点間角度(2点角)3点(基準2点+角度点)基準2点を結ぶ線からの 相対角度
5数値角度文字1個文字に書かれた 数値そのもの
6軸角線1本線の角度を 軸角に固定

背景: 「線角」と「鉛直」は 取得元が同じ線でも結果が90度ずれる ペアです。例として30°の線を線角で取得すると30°、鉛直で取得すると-60°(または120°)になります。これは「その線と同じ向き」を取りたいか「その線と直角」を取りたいかの違いから来ています。


線角度(線角)

基本操作

線の 水平方向からの角度 を取得します。

  1. 線を引きたいコマンド(例: 線・矩形・複線)を先に選択
  2. 線角」ボタンをクリック(またはメニュー「設定」→「角度取得」→「線角度」)
  3. 取得したい線を 左クリック で指示
  4. 作図ウィンドウ左上に取得角度が表示され、「傾き」テキストボックスに自動入力される
  5. そのまま線などを描き始めると、取得した角度で作図できる

クロックメニューでの起動

線の上で 右ドラッグ → 4時方向 → 左クリック で、コマンド起動と線の指示が同時に行われます。マウスを動かす量が少ない実務用の起動方法です。

円の接線角度を取得

「線角度」中に 円を左クリック すると、円接線の角度取得モードに切り替わります。続けて 円上の点を指示 すると、その点を通る接線の水平方向からの角度が取得されます。


線鉛直角度(鉛直)

基本操作

線の 垂直方向からの角度(線に直角な方向の角度)を取得します。

  1. 線・矩形・複線などを先に選択
  2. 鉛直」ボタンをクリック
  3. 取得したい線を 左クリック で指示
  4. 線に対して直角な方向の角度が「傾き」に自動入力される
  5. 始点・終点を指示すると、対象線に対して 直角な線 が描ける

用途

水平・垂直でない斜めの線に対して直角の線を描きたい場面で使います。「線角」で角度を取って手で90度足す手間を省けます。

Tips: 30°の線に対して鉛直角度を取ると -60° または 120° の値になります。値の符号は線の向き(始点→終点の方向)で決まるため、結果が±180°ずれて見えても直角の関係は成立しています。

要確認: 角度測定の結果に1°程度の誤差が出る場合は、小数点以下の表示桁数(基本設定)を調整するか、取得後に手で値を修正します。フリーソフトの内部演算精度に起因する挙動です。


X軸角度(X軸)

基本操作

2点を指示して、2点を結ぶ直線の水平方向(X軸)からの角度 を取得します。

  1. 線・矩形などを先に選択
  2. X軸」ボタンをクリック
  3. 基準点を 右クリック(読取点)または左クリック(任意点) で指示
  4. もう一方の点を 右クリック(読取点)または左クリック(任意点) で指示
  5. 2点を結ぶ直線の水平方向からの角度が「傾き」に自動入力される

用途

他人の図面の通り芯やフレームに 平行な線・矩形を描きたい ときに重宝します。基準となる通り芯の両端を2点指示するだけで、その通り芯と平行な角度がコマンドに流れ込みます。

円中心を基準点にする

基準点指示のときに 円を右クリック すると、その円の中心点を指示できます。柱の中心(円で表現されている場合)を基準点に取りたいときに使えます。

Tips: X軸機能は 次に描くコマンドが何か で意味が変わります。線・矩形・2線・複線など「直線で構成された図形」を選択してから使うと意味があります。文字や円を選択中だと角度取得しても活かしどころがありません。


2点間角度(2点角)

基本操作

3点を指示して、基準2点を結ぶ直線からの相対角度 を取得します。

  1. 2点角」ボタンをクリック
  2. 基準点1を 右クリック で指示
  3. 基準点2を 右クリック で指示(基準2点が基準線になる)
  4. 角度点を 右クリック で指示(基準線からの角度が取得される)

用途

基準線が水平・垂直でない場面、たとえば 斜めに振れた敷地既存建物に対して斜めに増築する 設計で、既存軸からの相対角度を取りたいときに使います。

円中心を基準点1にする

基準点1のときに 円を右クリック すると、その円の中心点を指示できます。

Tips: 各基準点は 必ず右クリック(読取点) で取りましょう。左クリックの任意点だと、わずかなズレで角度が小数点以下まで狂います。


数値角度

基本操作

数値だけが書かれている 文字 を指示して、その数値を角度として取得します。

  1. メニュー「設定」→「角度取得」→「数値角度」を選択(ツールバーには無し)
  2. 図面中の数値文字(例: 45, 30.5)を 左クリック で指示
  3. その数値が「傾き」テキストボックスに自動入力される

用途

仕様書や寸法表に書かれた角度値を、わざわざ手入力せずに引き継ぎたいときに使います。全角の数値文字 も取得できるとされています(実機検証で確定)。

要確認: 全角文字の取得可否、および小数点・マイナス記号付き文字の取り扱いは実機で確認します。


軸角

基本操作

線を指示して、その 線の角度を軸角として固定 します。一度指定すると、以降の作図コマンドすべてが「その軸を基準にした水平・垂直」で動作するようになります。

  1. メニュー「設定」→「角度取得」→「軸角」を選択(ツールバーには無し)
  2. 軸にしたい線を 左クリック で指示
  3. 画面右下の「軸角・オフセット」表示が、その線の角度に切り替わる

用途

斜めに振れた建物・敷地・部材 を扱うとき、その軸を一度固定しておくと、以降は「水平・垂直の感覚そのまま」で作図できます。図面を斜めに描きながらマウスは水平・垂直に動かせるイメージです。

円接線を軸にする

軸角の取得対象として 円を左クリック すると、続いて 円上の点を指示 することで、その点を通る接線の角度が軸角になります。

PERSCの推奨: 軸角は便利な反面、設定したまま忘れると次の図面で混乱の原因 になります。仕事を区切るときは画面右下の「軸角・オフセット」表示を確認し、不要になった軸角は 0°に戻して からファイルを閉じるのを習慣にすると事故が減ります。


派生パターン

パターンA: 既存図面を引き継いで増築線を引く

  1. 既存通り芯を X軸 で取得
  2. 通り芯と平行に新規の柱割を入れる
  3. もう一度 X軸(または軸角)で別軸を取り直す

パターンB: 屋根勾配を取得して同じ勾配の補助線を引く

  1. 「線」コマンドを選択
  2. 線角」で既存屋根線を指示
  3. 取得した勾配で新規の屋根線を描く

パターンC: 取得した角度を軸角に転用

  1. X軸」で既存軸の角度を取得(コントロールバーに入る)
  2. その値を画面右下「軸角・オフセット」のダイアログにコピペ
  3. 以降の作図はその軸基準の水平・垂直で動作

実務での使い方 ★PERSC独自

古い図面の通り芯を取得して再現する

紙でしか残っていない古い建物図面をスキャン → Jw_cad上に画像として配置 → 通り芯を X軸 で取得し、その角度で新規線を引いていく、という流れで 既存図面の再デジタル化 ができます。線角ではなく X軸を使う理由は、「線が描かれていない通り芯(=2点指示で再構成)」を扱えるからです。

屋根伏図の谷・棟線を「鉛直」で割り当てる

屋根伏図で谷・棟・隅棟を描くとき、軒先の傾きに対して直角な線を引きたい場面が頻発します。鉛直 で軒先の角度を取り直角線を引けば、複雑な勾配計算なしで描けます。

2点角で「他社図面の振れ角」を測って自社軸に揃える

他社からもらった敷地図がX軸基準で描かれていない場合、自社の標準軸(X軸)と他社軸の角度差を 2点角 で測り、その角度分だけ図面を回転させることで自社の標準軸に揃えられます。

軸角設定で「斜めに振れた建物」を水平垂直感覚で描く

敷地が振れていて建物も斜めに配置するケースでは、設計初期に 軸角 で建物の主軸を固定すると、以降の作図がすべて「建物の正面方向=水平」感覚で進められます。図面の見た目は斜めでも、操作感はまっすぐです。

PERSCの推奨: 軸角を多用するプロジェクトでは、ファイル名の末尾に _axis30.jww のような 軸角値メモ を入れておくと、後で開いた人が混乱しません。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 角度取得を実行したのに「傾き」に値が入らない

次に描くコマンドを先に選択していますか? 角度取得は「次のコマンドの傾き欄に流し込む」仕組みのため、線・矩形などの作図コマンドを 角度取得より前に 選択しておく必要があります。

Q: 「鉛直」で取った角度が-60°などマイナスになる

→ これは正しい挙動です。線の向き(始点→終点)と直角の方向の関係でマイナス値になることがあります。直角の関係は成立 しているので、そのまま線を引けば対象線に直角な線が描けます。値が気になる場合は手で 120 などプラスに書き換えても結果は同じです。

Q: 角度取得中にクロックメニューが反応しない

→ 角度取得コマンドの選択中は クロックメニューが無効 になります。クロックメニュー操作が必要なら、いったん別のコマンド(線・矩形など)に戻ってから操作を組み立ててください。

Q: 「軸角」を解除したい

→ 画面右下の「軸角・オフセット」表示をクリックしてダイアログを開き、軸角を 0 に戻して「軸角設定」のチェックを外せば解除できます。詳細は → 軸角・オフセット設定 ※準備中。

Q: 数値角度がツールバーに無い

→ 数値角度と軸角は ツールバーに配置されていません。メニューバー「設定」→「角度取得」→「数値角度」または「軸角」から起動してください。よく使う場合はショートカットキーを割り当てると効率的です。

Q: 取得した角度に1°程度の誤差が出る

→ 小数点以下の桁数設定や、対象線の端点が完全に同一座標でない場合に発生することがあります。基本設定の桁数を増やす、または取得後に手で数値を整数に丸めるなどの対処をします。

Q: 円の角度を取りたいが「線角」で取れない

→ 円自体には角度がありません。円接線の角度 を取りたい場合は、線角・鉛直・軸角のいずれかで 円→円上点の順 に指示すると、その点を通る接線の角度が取得できます。


関連項目


まとめ

  • 角度取得は「測定」とは別。次の作図コマンドの傾きに流し込む のが目的
  • 6種類: 線角・鉛直・X軸・2点角・数値角度・軸角
  • ツールバーから起動できるのは 線角・鉛直・X軸・2点角 の4種類。数値角度・軸角はメニュー経由
  • 必ず 次に描くコマンドを先に選択 してから角度取得を実行する
  • 取得結果は 作図ウィンドウ左上「傾き」テキストボックス に表示される
  • 角度取得中は クロックメニュー無効。併用したい場合はクロック起動を使う
  • 軸角は 斜めに振れた建物の作図に強力。設定したら忘れずにリセットする運用がおすすめ