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未検証

軸角設定

このページでできるようになること

Jw_cadで斜めに配置された建物・敷地を作図するときに、X軸を任意の角度に傾けて「水平垂直キー」「2点指示」「範囲選択」がすべて傾いた基準で動くようにできます。軸角ダイアログの起動方法、角度の数値直接入力、既存線から軸角を取得するクロックメニュー操作、軸角を0度に戻す手順、軸角設定中の作図挙動の癖までひととおり押さえます。

背景: 軸角設定は「図面を回転させる」のではなく「作図の基準軸そのものを傾ける」機能です。X軸が傾いた状態で作図された図形は、データとしては傾いた座標で保存され、軸角を0度に戻しても図形の向きはそのまま残ります。45度配置の住戸・斜めに振られた敷地境界・北向きを真上にしたい配置図など、建築実務で頻繁に使う設定です。


軸角設定の起動方法

軸角設定は「軸角・目盛・オフセット」コマンドの一機能として実装されています。起動経路は3通りあります。

経路操作
メニューバー「設定」→「軸角・目盛・オフセット」
ステータスバー画面下部の現在軸角表示ボタン(「∠0・」など)をクリック
クロックメニュー作図ウィンドウ上で6時方向に右ドラッグ

Tips: 軸角はステータスバーから1クリックで開けるのがいちばん速い経路です。作図中に「あ、軸角が残ったままだ」と気づいた時、クロックメニューよりもステータスバーの軸角ボタンを直接押すほうが確実です。

要確認: ステータスバーの軸角表示ボタンの正確な表記(「∠0・」など)は実機で確認してください。バージョンによって表記が異なる可能性があります。


「軸角・目盛・オフセット 設定」ダイアログの全体像

軸角設定は単独のダイアログを持たず、「軸角・目盛・オフセット 設定」という1つのダイアログに目盛設定・オフセット設定とまとめられています。このページでは軸角に関係する項目だけを扱います。目盛・オフセットの詳細はそれぞれの記事を参照してください。

ブロック設定対象このページで扱う
軸角X軸の傾き角度はい
目盛目盛間隔・基準点・表示制御いいえ → 目盛設定 ※準備中
オフセットオフセット1回指定・常駐いいえ → オフセット ※準備中

軸角ブロックの主要項目

#項目役割
1軸角入力ボックスX軸を傾ける角度を数値で入力
2軸角設定(チェックボックス)チェック+OKで入力値が確定。チェックを外せば軸角が解除されて0度に戻る

要確認: 上記2項目のラベル文言(「軸角設定」表記の正確性)は実機ダイアログで確認してください。


軸角を数値で指定する

斜め配置の角度がすでに分かっている場合(例: 北30度東に振った配置図、45度配置の住戸)は、数値入力で軸角を設定するのがいちばん速い方法です。

手順

  1. 「設定」→「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. 「軸角」入力ボックスに角度を半角数字で入力します(例: 45
  3. 「軸角設定」チェックボックスにチェックを入れます
  4. 「OK」をクリックしてダイアログを閉じます
  5. ステータスバーの軸角表示が 45 に変わり、X軸が反時計回りに45度傾いた状態になります

角度の符号

入力値効果
正の値(例: 45)X軸が反時計回りに傾く
負の値(例: -30)X軸が時計回りに傾く
0軸角解除(初期状態)

背景: Jw_cadの座標系では「水平右方向」を0度として、反時計回りを正とする数学的な角度系を使います。「斜めに30度傾けたい」と言われたとき、時計回り方向(建築で言う「東傾」イメージ)なら -30、反時計回りなら 30 を入力します。事務所内で「+/- どっちが時計回りか」を一度すり合わせておくと、入力ミスが減ります。

度・分・秒の扱い

入力ボックスは小数の度(degree)入力が基本です。30.5 と入力すれば30度30分相当になります。

要確認: 「30.30.30」のような「度.分.秒」形式の入力が現行バージョンで受理されるかは実機検証が必要です。受理される場合は本文に追記します。


既存線からX軸角度を取得して軸角に設定する

すでに描かれた線の角度がわからないが、その線に揃えた軸角を設定したい場合は、クロックメニューの「軸角取得」を使うのが最短です。

手順(軸角取得 / 5時方向)

  1. 「軸角・目盛・オフセット」コマンドを実行(あるいは別コマンド中でもOKな場合あり)
  2. 角度を取りたい線の上で5時方向に右ドラッグします
  3. ドラッグ中に左クリックするとクロックメニューの「軸角取得」が実行され、その線の角度が軸角として確定します

手順((-)軸角 / 7時方向)

線の角度の符号を反転して軸角に設定したい場合は、同じ線の上で7時方向に右ドラッグしてから左クリックします。これでクロックメニューの「(-)軸角」が実行されます。

背景: 同じ線でも「線の始点側を基準とするか終点側を基準とするか」で角度の符号が変わります。たとえば「右下がりに30度の線」を取得したとき、軸角取得(5時)と(-)軸角(7時)の両方を試して、目的の傾きになる方を採用するのが実務的です。

Tips: 「角度取得」コマンド経由でも同じことができます。メニューバー「設定」→「角度取得」→「軸角」で実行可能です。クロックメニューを覚えるのが面倒な場合はこちらが分かりやすい経路です。


「X軸」コマンドとの違い

「軸角設定」と似た機能に「X軸」(X軸角度取得)コマンドがあります。両者は使い分けが必要です。

機能効果範囲用途
軸角設定軸角を固定。次の作図でも継続して傾いた基準が有効斜めに連続して作図したい場合
X軸(角度取得)次に1回だけ指定線に平行な作図を行う。直後に解除される既存線に1本だけ平行線を引きたい場合

PERSCの推奨: 「斜めに3本以上の図形を描く」「斜めの建物を全体的に作図する」場合は軸角設定を使い、「斜めの線に1本だけ平行な複線を引きたい」場合はX軸コマンドを使う、と切り分けます。軸角設定したまま忘れると後述の事故が起きやすいので、1回だけならX軸コマンドのほうが安全です。

X軸コマンドの操作詳細は別記事で扱います → X軸角度(角度取得) ※準備中


軸角設定中の作図挙動

軸角を設定した状態では、以下のすべての操作が「傾いた基準軸」で動きます。設定したことを忘れると違和感の元になるので、挙動を理解しておくことが大切です。

水平・垂直キーが軸角基準になる

線コマンド・矩形コマンドなどで「水平・垂直」を有効にしているとき、画面の水平垂直ではなく軸角の水平垂直で線が引かれます。

例: 軸角を45度に設定すると、「水平」を有効にして引いた線は画面上で45度傾いた線になります。

矩形・2線・複線の方向も傾く

矩形コマンドで描いた長方形は軸角の方向に傾いた長方形になります。2線・複線も基準線方向に対して常に軸角基準で振る舞います。

範囲選択の選択枠も傾く

「範囲選択」で枠を作るとき、選択枠も軸角に合わせて傾いた長方形になります。45度配置の住戸を範囲選択するときに便利な反面、軸角を解除し忘れると「水平に枠を引いたつもりが斜めの枠で誤選択」という事故になります。

注意: 軸角設定中は範囲選択枠が画面上で水平垂直になりません。「画面の水平垂直」で枠を引きたい場合は、いったん軸角を0度に戻してください。

印刷時の挙動

軸角を設定した状態でも用紙枠(印刷範囲)の向きは画面の水平垂直のままです。図形だけが傾いた座標で配置されているので、印刷物では「斜めに描いた図形がそのまま斜めの状態で出力される」ことになります。

要確認: 軸角設定中に「全体表示」「印刷」を実行したとき、用紙枠と図形の関係が実機でどう見えるかを確認してください。


軸角を解除する(0度に戻す)

斜め作図が終わったら、必ず軸角を0度に戻します。これを忘れると後の作図でズレ続ける事故の原因になります。解除方法は3通りあります。

方法1: ダイアログで「軸角設定」のチェックを外す

  1. 「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. 「軸角設定」チェックボックスのチェックを外します
  3. 「OK」をクリックします

方法2: 軸角入力ボックスに 0 を入力

  1. 「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. 入力ボックスを 0 に書き換えます
  3. 「軸角設定」にチェックを入れて「OK」

要確認: 方法1(チェックOFF)と方法2(0入力+チェックON)で挙動の差異があるかを実機で確認してください。一般的にはどちらも結果は同じですが、ダイアログの内部処理に差がある可能性があります。

方法3: ステータスバーから即時解除(最速)

ステータスバーの軸角表示ボタンをクリック → ダイアログ内で「軸角設定」のチェックを外す → 「OK」。

PERSCの推奨: 斜め作図セッションが終わったら即座にステータスバー経由で0度に戻す習慣をつけるのが推奨です。「あとで戻そう」と思っているうちに別作業に入ってしまい、軸角が残ったまま水平線を引いて事故、というのが現場で頻発するパターンです。


軸角と縮尺・用紙サイズ・座標の関係

軸角を変えても、以下の項目には直接の影響はありません。よくある誤解を整理します。

項目軸角の影響
縮尺(1/100など)影響なし。縮尺は別途レイヤグループ単位で管理
用紙サイズ(A3など)影響なし。用紙枠は画面の水平垂直のまま
図面の絶対座標影響なし。データ上の座標値は不変
既存図形の向き影響なし。軸角を変えても既存図形は回転しない
新規作図の方向影響あり。これから引く線・矩形が軸角基準になる

背景: 軸角は「これから作図する線・図形の基準軸」を変える設定です。すでにある図形を回転させる機能ではありません。既存図形を回転させたいときは、編集コマンドの「回転」を使います → 図形複写・移動 ※準備中


軸角の保存(jwfとjwwの関係)

軸角設定がどこに保存されるかは実務での共有ルールに直結する重要事項です。

保存先内容
図面ファイル(.jww)その図面を開いた時の軸角設定が再現される
環境設定ファイル(jw_win.jwf)起動時の初期軸角を別途保持する場合あり

要確認: 軸角がjw_win.jwfに保存されるのか、図面ファイル(.jww)側に保存されるのか、両方に保存されるのかは実機検証が必要です。検証結果は別記事 環境設定ファイル(jw_win.jwf) ※準備中 にも反映します。

Tips: 「斜め配置の物件用に軸角を設定したjwwテンプレート」を1つ作っておき、新規作図時にそれを開く運用にすると、軸角の入力ミスが減ります。物件番号フォルダの直下に template_skew.jww のような形で配置しておくと共有しやすくなります。


実務での使い方 ★PERSC独自

斜めに配置された住戸(45度配置・対角配置)の作図

集合住宅やコモンスペースを持つ住宅で、住戸が45度に配置されているケースは少なくありません。このとき軸角を住戸の向きに合わせて設定してから作図することで、平面図の壁・建具・什器をすべて住戸基準の水平垂直で描けます。

推奨ワークフロー

  1. 通り芯を画面の水平垂直で描く(軸角0のまま)
  2. 通り芯のうち、斜め配置住戸の基準軸となる線を1本決める
  3. その線の上で5時方向右ドラッグ→左クリック(軸角取得)で軸角を確定
  4. 住戸内部の壁・建具・什器を「水平垂直」キーで描く(自動的に住戸方向で描かれる)
  5. 住戸が完成したらステータスバーから軸角を0度に戻す
  6. 残りの直交住戸を再び画面水平垂直で描く

PERSCの推奨: 軸角を変えるたびにファイル保存しておくと、軸角を戻し忘れた事故が起きても直前状態に戻れます。Ctrl+Sで小まめに保存するクセが軸角運用と相性抜群です。

斜めに振られた敷地・道路に対する配置図

敷地境界が真北・真南に対して斜めに振られているケース(例: 北30度東に道路が走る)では、配置図全体を描く前に軸角を-30度(または+30度)に設定することで、敷地境界に揃えた建物配置をスムーズに描けます。配置完了後はステータスバーから0度に戻します。

北向きを真上にしたい配置図

竣工図やプレゼン用配置図で「北を真上」にレイアウトしたい場合、敷地の傾きと真北方位の差を計算し、軸角を北方位 - 90度(北向きをY軸正方向に揃える)に設定します。図形を回転させずに「描く方向だけ揃える」ことができるので、図形データは元の絶対座標のまま保持できます。

鉄骨造の斜め部材(ブレース・トラス)の作図

ブレース材(45度・60度の斜め鋼材)を多数描く場合、軸角を部材の傾きに設定してから矩形コマンドで部材形状を描くと、斜めなのに「水平垂直」で操作できて作業効率が大きく上がります。1本だけならX軸コマンド、複数本連続ならば軸角設定、という使い分けが現実的です。

軸角ジグの保存運用

物件ごとに軸角の値を「物件メモ」として残しておくと、再オープン時に正しい軸角を再現しやすくなります。たとえば物件フォルダのREADMEに「配置軸角: -22.5度(敷地境界の北傾分)」とメモしておくと、別スタッフが図面を開いた際にも軸角の意味がすぐ分かります。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 水平線を引いたつもりが斜めに描かれてしまう

軸角が残っています。ステータスバーの軸角表示を確認してください。0以外の数値が表示されていれば、そこをクリックして「軸角設定」のチェックを外せば0度に戻ります。

Q: 軸角を設定したが、X軸が傾いた様子が画面で確認できない

→ X軸自体が描画されるわけではないので、画面の見た目はほぼ変わりません。ステータスバーの軸角表示で角度が変わったかを確認します。実際の確認は「線コマンドで水平キーONで線を引いてみる」のがいちばん確実です。

Q: 軸角を取得したいが、5時方向の右ドラッグがうまく出ない

→ クロックメニューは作図ウィンドウ内で、線などの図形が指示できる位置から右ドラッグを開始する必要があります。ドラッグ前に軸角を取りたい線の近くにマウスポインタを置き、そこから右下方向(5時方向)に少しドラッグ → 表示されたメニューで左クリックの順です。クロックメニューが出ない場合は基本設定でクロックメニューがONになっているか確認してください → 基本設定 一般(1)タブ ※準備中

Q: 軸角を0度に戻したのに新しい線が斜めになる

→ 軸角入力ボックスに数値が残っていて「軸角設定」チェックがONのままだと、再びその角度で描かれます。チェックを外したことを確認してOKを押してください。あるいは入力ボックスを 0 に書き換えてからチェックONでも結果は同じです(実機検証の結果次第で本文を更新します)。

Q: 軸角設定を別の図面でも使いたい

→ 軸角は基本的に図面ファイル(.jww)側に保存されるため、別の新規図面を開くと0度に戻ります。同じ軸角で別物件を描く場合は、軸角を設定済みの図面を「名前を付けて保存」でテンプレート化し、そこから複製して使うのが推奨です。

Q: 軸角設定中に範囲選択がうまくできない

→ 軸角設定中は範囲選択枠も傾きます。画面の水平垂直で範囲選択したい場合は、いったん軸角を0度に戻してから範囲選択を行うのがおすすめです。

Q: 軸角と回転コマンドの違いがわからない

→ 軸角は「これから描く線の基準軸」を変える設定で、既存図形には影響しません。回転コマンドは「既存図形そのものを回す」コマンドで、座標データが変化します。「斜めに描きたい」のか「描いた図形を回したい」のかで使い分けます。

Q: 軸角ボタンがステータスバーに見当たらない

→ ステータスバー自体が非表示になっている可能性があります。メニューバー「表示」→「ステータスバー」を確認 → ステータスバー表示・非表示 ※準備中

Q: 角度入力で「30度30分」のような単位を入れたい

→ 標準は10進度(degree)入力です。「30度30分」なら 30.5 と入力します。「度.分秒」形式(例: 30.3030)が受理されるかは現行バージョンで実機検証中です。


関連項目


まとめ

  • 軸角設定は「これから描く線の基準軸」を任意の角度に傾ける機能。既存図形は回転しない
  • 起動はメニュー「設定」→「軸角・目盛・オフセット」、ステータスバーの軸角ボタン、6時方向クロックメニューの3経路
  • 数値入力は10進度。正の値で反時計回り、負の値で時計回り
  • 既存線から角度を取り込むなら5時方向右ドラッグ→左クリック(軸角取得)が最短
  • 設定中は水平垂直キー・矩形・2線・範囲選択のすべてが軸角基準になる
  • 作業終了後は必ず0度に戻す。残ったままだと水平作図でズレ続ける事故の元
  • 軸角は基本的に図面ファイル(.jww)側に保存される。別物件で使い回すならテンプレート化が有効