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SXF対応の線色・線種設定
このページでできるようになること
Jw_cad で図面を描く際の線色・線種を、SXF(SFC/P21)形式での書き出しを意識して整える方法を理解できます。SXF 互換の線属性で統一しておくことで、他の CAD ソフトや発注者の検証ツールとの互換性を確保しやすくなります。
背景: SXF(Scadec data eXchange Format)は国交省 CALS/EC の枠組みで定められた CAD データ交換形式の総称です。SXF にはレベル区分(Lv1〜Lv4)があり、Lv2 以降では拡張線色(256色)や拡張線種など、Jw_cad の標準8色・標準8線種を超える属性表現が含まれます。電子納品で使われる SFC/P21 はこの SXF の実装形式です。
要確認: Jw_cad が対応する SXF レベル、および SXF 拡張線色・拡張線種への対応範囲は、本記事では断定せず、公式情報と OCF 検定の認証情報、および実機での検証で確定する必要があります。
Jw_cad の標準線色とSXF線属性の関係
Jw_cad は標準で 8色・8線種を持ちます。この標準属性と SXF(特に Lv2 以降の拡張線色・拡張線種)との対応は、書き出し・読み込みのいずれの方向でも完全一致するとは限りません。
| 線色番号 | Jw_cad 標準色名(要実機確認) | 一般的な作図用途の例 |
|---|---|---|
| 1 | 黒系 | 主要な輪郭線・構造体 |
| 2 | 赤系 | 新設・強調 |
| 3 | 黄系 | 既存・解体 |
| 4 | 緑系 | 補助・建具 |
| 5 | 水色系 | 参考・斜線 |
| 6 | 紫系 | 寸法・注記 |
| 7 | 白系 | 背景反転表示用 |
| 8 | 濃灰系 | サブ図・参考図 |
注意: 上記の用途例は一般的な作図慣行で、国交省 CAD 製図基準が定める層・線色のルールとは別です。発注者要領で線色・レイヤ名・線種が個別に指定される場合があり、用途は発注者の指示が優先されます。各色の正確な色名・RGB 値・SXF 出力時のマッピング挙動は実機検証で確定してください。
要確認: 「黒は壁・柱・梁」「赤は新設」「黄は既存」のような建築用途への直接対応は、発注者要領や事務所内ルールに依存します。プロジェクト開始時に 客先の指定仕様を必ず確認してください。線色標準の運用ルールは Ch.11 線色の運用ルール に委譲します。
SXF対応の線種体系
国交省CAD製図基準における線種は、以下の5タイプが基本です。
| 線種 | 線パターン | 用途 | ピッチ |
|---|---|---|---|
| 実線 | ─ | 主要な図形・輪郭線 | — |
| 破線 | ─ ─ ─ | 隠れ線・仮設線 | 3.5mm(推奨) |
| 一点鎖線 | ─ ・ ─ ・ ─ | 中心線・基準線 | 7mm / 1mm(推奨) |
| 二点鎖線 | ─ ・・ ─ ・・ | 対称軸・投影線 | 7mm / 1mm(推奨) |
| 太実線 | ━ | 強調線・重要な輪郭 | — |
背景: これらの線種規則は ISO 128(技術図面の一般原則)に基づいており、国際的にも通用する標準です。
線属性設定の起動方法
Jw_cad で SXF対応の線色・線種を設定するには、以下の3つの方法があります。
方法1: メニューバーから「線属性」を起動
メニューバー「設定」→「線属性」をクリックします。
画像準備中 — メニューバー「設定」から「線属性」を選択
方法2: 線属性アイコンから起動
ツールバーの「線属性」アイコン(筆の形)をクリックします。
画像準備中 — ツールバーの線属性アイコン
方法3: 右ボタンメニューから起動
画面上で右ボタンをクリックして表示されるコンテキストメニューから「線属性」を選択します。
画像準備中 — 右ボタンメニュー内の「線属性」
線属性ダイアログの操作
線属性ダイアログには、以下の主要項目があります。
書込み線(これから描く線の属性)
| 項目 | 意味 | 設定方法 |
|---|---|---|
| 線色 | 新しく描く線の色番号(1~7 または独自色) | プルダウンから選択、または番号直入力 |
| 線種 | 新しく描く線の種類(実線・破線・鎖線等) | プルダウンから選択 |
| 線幅 | 新しく描く線の太さ(標準・太い・細い) | プルダウンから選択 |
Tips: 「書込み線」を設定してから描くコマンドを実行すると、新しい線は自動的にこの属性で作成されます。
既存線の属性を変更
ダイアログ下部の「既存線」セクションで、既に描かれている線の属性を変更できます。
- 線属性ダイアログを開く
- 「既存線」セクションで目的の色・線種を選択
- 線種を変更したい線をクリック
- 自動的に属性が切り換わる
画像準備中 — 線属性ダイアログで既存線の色を変更する例
SXF出力時の属性マッピング(要実機検証)
Jw_cad の線属性が SFC/P21 形式で書き出される際、Jw_cad の標準色・標準線種は SXF 上の対応する線属性として記録されます。ただし、「自動的に国交省 CAD 製図基準の意味付け(壁/新設/既存 等)が付与される」わけではありません。SXF が記録するのは線色・線種・線幅といった図形的属性であり、用途(壁・新設・既存)の意味付けは作図時のレイヤ運用や発注者要領に従って人が割り当てるものです。
出力時に注意したい点
- 任意色(256色拡張色): SXF Lv2 以降の拡張線色との互換性は、Jw_cad の対応レベル次第。要実機検証
- 任意線種(ユーザー定義線種): SXF 標準線種への変換または除外が起こり得る
- 線幅: SXF では線幅の扱いが標準化されているが、Jw_cad の線幅設定との対応は要実機検証
- レイヤ名: 発注者要領で命名規則が指定されている場合は、作図段階で要領どおりに設定する
要確認: Jw_cad → SXF(SFC/P21)の属性変換テーブルは、代表要素入りのテスト図面で「Jw_cad で作図 → SFC/P21 書き出し → SXF ブラウザ等で確認 → Jw_cad で再読み込み」の往復検証を行ってから確定してください。
PERSCの推奨: SFC/P21 で書き出す前に、作図段階から SXF 互換の線色・線種で統一しておくことが最も確実です。任意色や独自線種の多用は、互換性トラブルの原因になりやすいので、納品が想定される図面では避けてください。なお、SXF 出力で「基準準拠が自動保証される」わけではないため、納品前は発注者要領との照合と検証ツールでの確認が必須です。
基本設定から線種ピッチを調整
国交省基準に準拠した線種を使用する場合、各線種のピッチ(線と空白の間隔)を適切に設定する必要があります。
ピッチ設定の起動
メニューバー「基本設定」→「線種 タブ」を開きます。
画像準備中 — 基本設定「線種」タブ
推奨ピッチ値
国交省CAD製図基準では、以下のピッチが推奨されています。
| 線種 | 用紙上の長さ | Jw_cad での図面単位設定例(1/100スケール) |
|---|---|---|
| 破線 | 3.5mm | ピッチ約350(単位: 図寸) |
| 一点鎖線 | 7mm / 1mm | ピッチ長約700 / ピッチ幅約100 |
| 二点鎖線 | 7mm / 0.5mm | ピッチ長約700 / ピッチ幅約50 |
背景: 印刷時に「見やすい線種」として認識されるには、用紙上で一定の大きさを保つ必要があります。スケールが変わると、図面単位でのピッチ値も調整が必要です。
ピッチ設定手順
- 基本設定「線種」タブを開く
- 調整したい線種(例:破線)をリストから選択
- 「ピッチ」欄に推奨値を入力
- 「OK」をクリックして確定
画像準備中 — 破線のピッチを350に設定する例
SXF形式での検証手順
SFC・P21形式で書き出した図面の内容を確認するには、国交省 CALS/EC 関連で公開されている「SXFブラウザ」等の検証ツールを使います。
注意: 電子納品で SFC/P21 形式を使う場合、必ず発注者の電子納品要領を確認してください。形式指定(P21指定/SFC指定/両方可/拡張子.zip 同梱方式 等)は発注者・年度・業務種別で異なります。CAD製図基準(国交省 CALS/EC)は概念基準であり、実案件は発注者要領が優先されます。
PERSCの推奨: 検証ツールで「警告/エラー」が出た場合は Jw_cad に戻って属性を修正してから再度保存します。ただし 「検証ツールでエラーが出ない = 発注者要領を満たす」ではない点に注意してください。要領で個別指定された項目(レイヤ名・形式・SXF レベル・命名規則等)の充足は別途確認が必要です。
検証ツール実行後の確認項目
検証ツールおよび要領との照合で、以下の項目を確認してください:
- 線色・線種の意図一致: 自分が描いた線色・線種が SXF 出力後も意図どおりに記録されているか
- 線種ピッチの再現: 印刷時に視認可能な間隔で破線・鎖線が表示されるか
- レイヤ名の妥当性: 発注者要領で指定されたレイヤ命名規則に従っているか
- 図面情報(メタデータ): 図面番号・作成者等が要領どおりに記録されているか
- 要素の欠落: 任意色・ブロック・画像・ソリッドなどが意図せず欠落していないか
実務での使い方 ★PERSC独自
マルチプロジェクト対応の線属性運用
複数の建築事務所が協力して大型プロジェクト(百貨店・集合住宅など)を進める場合、各事務所が独立して図面を作成しつつ、最終的に1つのSXFデータベースで管理する運用があります。
対応フロー
- 事前ミーティング: 全事務所で線色・線種ルールを統一確認
- 各事務所で設計: Jw_cad で図面作成(統一ルール遵守)
- SFC形式で出力: 各事務所がSFC形式で成果物化
- 統合検証: 発注者が全図面をSXF検証ツールで一括確認
- 最終納品: 確認検査機関へSFCファイルを提出
既存図面の属性一括修正
古い図面や外部から受け取った図面が、国交省基準の線色・線種に準拠していない場合、Jw_cad で一括修正できます。
背景: Jw_cad の「線属性」機能を使えば、「すべての黒線を赤に変更」といった一括置換が可能です。ただし意図しない修正を避けるため、修正前に必ず複製ファイルで試行してください。
SXF非対応要素の事前削除
複雑なブロック定義や外部参照をSFC形式で保存しようとすると、警告が出て自動削除される場合があります。これを避けるため、SFC形式での保存前に以下を確認してください:
- ブロック化されているか: 複雑な図形がブロック化されていないか確認
- 外部参照の有無: 「ファイル」メニューで外部参照がないか確認
- 画像の有無: BMP以外の画像が挿入されていないか確認
PERSCの推奨: 納品予定の図面は、早めにSFC形式で試験保存して警告の有無を確認しておくと、直前での慌ただしい修正を避けられます。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 線属性ダイアログで色を変更しても、実際の線の色が変わらない
→ 「既存線」セクションで色を選択した後、変更したい線をクリックしなければなりません。ダイアログを閉じずに、画面上の対象線をクリックして属性を適用してください。
Q: SFC形式で保存すると警告ダイアログが表示される
→ Jw_cad 独自の任意色・任意線種・ブロック・画像など、SXF 標準の範囲を超える要素が含まれている可能性があります。線属性ダイアログで現在の線色・線種を確認し、SXF 互換の標準色・標準線種に統一してから再度書き出してください。具体的な警告文言・除外される要素は要実機検証です。
Q: 破線のピッチが大きすぎて「点々」に見える
→ スケール(縮尺)が小さい場合、ピッチ値も按分して調整する必要があります。用紙上で見やすいサイズ(5~10mm程度)になるよう、ピッチ値を調整してください。詳しくは「基本設定から線種ピッチを調整」を参照。
Q: 他のCADソフトから受け取ったSXFファイルの線色が Jw_cad で表示されない
→ 受取側の色設定と発信側の色設定がズレている可能性があります。線属性ダイアログを開いて線色番号を確認し、基本設定「色・画面タブ」で対応する色が正しく割り当てられているか確認してください。
Q: 「線種」メニューに見たことのない線種がたくさんあって、どれを選べばよいか分からない
→ 国交省 CAD 製図基準で一般的に使われるのは、実線・破線・一点鎖線・二点鎖線などの基本線種です。詳しくは「SXF対応の線種体系」を参照。SXF 標準で扱える線種に絞ると互換トラブルが減ります。ただしどの線種を使うべきかは発注者要領が優先ですので、納品前に必ず要領を確認してください。
関連項目
まとめ
- Jw_cad の標準8色・標準線種で作図することが、SXF(SFC/P21)互換性を高める基本方針
- 線属性ダイアログで「書込み線」を設定してから描くと、新規線が自動的に指定属性で作成される
- 既存線の属性は、「既存線」セクションで色・線種を選択後、対象線をクリックして適用
- SXF 出力時の属性マッピング挙動(任意色・任意線種・拡張線色の扱い)は要実機検証
- 「SXF 出力 = 国交省基準準拠が自動保証される」ではない。意味付け(壁/新設/既存 等)は作図段階で人が割り当てる
- 電子納品の形式・線色・線種・レイヤ名は発注者要領が最優先。納品前に必ず要領と検証ツールで照合する