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戻る・進む(取り消し・やり直し)
このページでできるようになること
直前の操作をなかったことにする「戻る」(Undo)と、「戻る」をやり直す「進む」(Redo)の使い方を理解できるようになります。Jw_cadにおけるUndoの仕組み・回数の上限・効かないケースを知ることで、ミスを恐れずに試行錯誤できる作図環境を整えられます。
背景: 「戻る」は世の中のほぼすべてのアプリケーションに備わっている基本機能です。Jw_cadでも同等の機能が用意されており、キーボードショートカットの
Ctrl+Zや、メニューバーの「編集」→「戻る」から呼び出せます。「進む」(Redo)は、「戻る」を行いすぎたときに前の状態を取り戻す機能です。
「戻る」の起動方法
「戻る」コマンドは4つの方法で実行できます。どれを使っても同じ結果になります。
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| ショートカット ★推奨 | Ctrl + Z |
| Escキー | Esc キー単押し |
| メニューバー | 「編集」 → 「戻る」 |
| ツールバー | 「編集(1)」ツールバー内の「戻る」ボタンを左クリック |
PERSCの推奨:
Ctrl+Zが最もスムーズです。ただし、後述するようにコマンドを切り換えた直後はCtrl+Zが効かないことがあります。その場合はEscキーを使うのが安全です。EscキーはJw_cadのほぼすべての状態で機能します。
要確認: 「編集(1)」ツールバーの名称と、「戻る」ボタンの正確な位置は実機で確認します。
画像準備中 — 「編集(1)」ツールバー内の「戻る」ボタンの位置と、メニューバー「編集」→「戻る」の表示
「戻る」の基本動作
「戻る」を1回実行するたびに、直前に行った操作が1つ取り消されます。
- 線を1本引いた → 「戻る」で線が消える
- 図形を移動した → 「戻る」で移動前の位置に戻る
- 文字を削除した → 「戻る」で文字が復活する
「戻る」を繰り返すと、操作をさかのぼるかたちで次々と取り消せます。
注意: 「戻る」を実行できるのは、何らかの操作をした後です。Jw_cadを起動して何も操作していない状態や、「戻る」でこれ以上さかのぼれない状態では、コマンドは無効(グレーアウト)になります。
「戻る」の回数に上限がある
「戻る」で取り消せる操作の数(記憶している履歴の数)は、設定で決まった上限があります。上限を超えた古い操作は履歴から消えるため、取り消せません。
- 設定場所: メニューバー「設定」→「基本設定」→「一般(1)」タブ → 「Undoの回数」
- 設定可能な値: 1〜100の整数
- PERSCの推奨値: 30〜50
Tips: 「Undoの回数」の設定詳細は 基本設定 一般(1) タブ で解説しています。作業量が多い図面では50回、通常用途では30回程度が実用的です。
画像準備中 — 「基本設定」ダイアログの「一般(1)」タブ内「Undoの回数」入力欄
「進む」の起動方法
「進む」(Redo)は、「戻る」を実行しすぎたときに使う機能です。「戻る」で取り消した操作を、1つ前の状態に戻します。
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| ショートカット | Ctrl + Y |
| Shift + Escキー | Shift + Esc |
| メニューバー | 「編集」 → 「進む」 |
| ツールバー | ユーザーバーに「進む」ボタンを追加して左クリック |
背景: Jw_cadのデフォルトのツールバー(「編集(1)」ツールバーなど)には「進む」ボタンが用意されていません。ユーザーバー(カスタマイズ可能なツールバー)に自分で追加すると、ボタン操作でも「進む」が使えるようになります。ユーザーバーへの追加方法は ツールバーの表示設定 を参照してください。
要確認:
Ctrl+YおよびShift+Escで「進む」が実行されるかは実機で確認します。
画像準備中 — メニューバー「編集」→「進む」の表示(グレーアウト状態との比較)
「進む」の動作と制約
「戻る」の後でしか「進む」は使えない
「進む」コマンドは、「戻る」コマンドを実行した後でのみ有効です。「戻る」を1度も使っていない状態では「進む」は実行できません(メニューがグレーアウトします)。
- 「戻る」を3回実行した → 「進む」を最大3回使える
- 「戻る」を0回しか使っていない → 「進む」は使えない
「戻る」後に新しい操作をすると「進む」が無効になる
「戻る」で操作を取り消した後に新しい作図・編集操作を行うと、「進む」で使えた履歴が消去されます。これは「戻った状態から新しい分岐が始まる」という仕様で、多くのソフトウェアで共通の動作です。
注意: たとえば「5回戻った → 2回進んだ → ここで新しく線を1本引いた」という場合、この時点で「進む」の履歴は消えます。「あの状態に戻りたかった」とならないよう、「戻る」後に新しい操作を始める前に確認してください。
ショートカットキーが効かないときの対処
コマンド切換え直後は Ctrl+Z が効かないことがある
Jw_cadのコントロールバーにはテキスト入力欄やボタンがあります。コマンドを切り換えた直後は、コントロールバーの要素がフォーカスを持っているため、Ctrl+Z がコントロールバー側の操作とみなされ、「戻る」として機能しない場合があります。
対処方法:
- 作図ウィンドウ内を一度左クリックしてフォーカスを作図画面に戻す
- その後
Ctrl+Zを押す
Tips:
Escキーはコントロールバーのフォーカス状態に関わらず、ほぼすべての状態で「戻る」として機能します。Ctrl+Zが効かないと感じたら、まずEscキーで試してみましょう。
画像準備中 — コントロールバーにフォーカスがある状態(テキスト入力欄が選択状態)の例
「戻る」が効かないケースと対処
上限回数を超えた操作には戻れない
「Undoの回数」設定値を超えた古い操作は、履歴から消えています。これ以上「戻る」が実行できない状態では、メニューバーの「戻る」がグレーアウトしているため確認できます。
背景: 操作履歴をメモリ上に保持するため、設定回数が多いほどメモリ消費量が増えます。スペックの低いPCで「Undoの回数」を100に設定して大規模図面を編集すると、動作が重くなることがあります。30〜50が実用上のバランス点です。
ファイル保存後の「戻る」について
「戻る」はJw_cadが起動している間の操作履歴を記憶しています。ファイルを保存した後でも、保存前の操作まで「戻る」で遡ることは技術的には可能です。ただし、「戻る」で保存時点より前の状態まで遡ると、ファイルに記録されている状態と画面の図面が一致しなくなります。
- 現在の画面状態をファイルに反映させたい場合 → 上書き保存
- ファイルに保存されている状態に戻したい場合 → ファイルを閉じて再度開く
注意: 「戻る」で作業を遡った後は、ファイルの保存状態と画面の状態を意識してください。詳しくは 上書き保存・別名保存 を参照してください。
実務での使い方 ★PERSC独自
ミス修正フローを身につける
建築図面の作業でもっともよくある「戻る」の使い方は、操作ミスの即時修正です。
よくあるシーン:
- 壁線の端点を間違えた位置でクリックした → すぐに
EscまたはCtrl+Zで取り消す - 包絡処理で消えてはいけない線が消えた → 「戻る」で包絡前に戻り、対象範囲を見直す
- 図形を移動したら想定外の位置になった → 「戻る」で元の位置に戻し、移動量を数値入力で再試行
作業中は「とにかく試してみて、ダメなら戻る」という姿勢で進めるとスムーズです。Jw_cadの「戻る」は複数回使えるため、細かくステップを刻んで確認しながら作業できます。
PERSCの推奨: 「戻る」で確実に安全網があることを前提に、まず試してから判断するスタイルを取り入れましょう。躊躇しながら慎重に進めるより、やってみて戻すほうが作業全体のテンポが上がります。
試行錯誤・作業分岐への活用
設計の検討段階では「Aのパターンで試したいが、現状も残しておきたい」という場面があります。
活用パターン:
- 現状の図面を別名保存(例:
plan_v1.jww) - 新しいパターンを試す
- 気に入らなければ「戻る」を繰り返して元の状態まで遡る
- もしくはファイルを開き直す
「戻る」だけで試行錯誤するのは、Undoの回数上限があるため限界があります。大きく作業が分岐する場合は、別名保存を組み合わせた方が確実です。
Tips: 「とりあえず別名保存してから試す」習慣をつけると、Undoの回数を使い果たした後でも安全に元の状態に戻れます。自動保存の設定と組み合わせることで、さらに安心して作業できます。詳しくは 自動保存(オートセーブ) を参照してください。
包絡処理・消去後のやり直しが特に有効
Jw_cadの「包絡処理」や「消去」は、複数の線を一度に変更・削除する操作です。意図した結果と違う場合に1操作単位で「戻る」できるため、実務での試行錯誤に重宝します。
- 包絡処理で思わぬ箇所が消えた → 「戻る」1回で包絡前に戻る
- 範囲選択で削除しすぎた → 「戻る」1回で選択削除前に戻る
一度の「戻る」でどこまで戻るかは、「1コマンドの実行 = 1ステップ」が基本です。ただし連続複線など1コマンドで複数の図形を変更する操作は、一括で1ステップとして記録される場合があります。
要確認: 連続複線など「1コマンドで複数の図形を変更する操作」がUndoで何ステップに記録されるかは実機で確認します。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: Ctrl+Z を押しても何も変わらない
→ 2つの可能性があります。
1. コントロールバーにフォーカスがある: コマンドを切り換えた直後は、コントロールバーの入力欄などにフォーカスが移っているため、Ctrl+Z が作図ウィンドウに届いていません。作図ウィンドウ内を1回左クリックしてから再度 Ctrl+Z を押してください。
2. 履歴が空: まだ何も操作していないか、Undoの回数上限まで遡り済みの状態です。メニューバー「編集」→「戻る」がグレーアウトしていれば後者です。
Esc キーはほぼすべての状態で「戻る」として機能するため、Ctrl+Z が効かないときの代替として活用してください。
Q: 「進む」をしたかったのに、できなくなった
→ 「戻る」を実行した後に新しく何かの作図・編集操作をしたため、「進む」用の履歴が消えた状態です。新しい操作が始まった時点で「戻る」前の状態へ戻る方法は、ファイルを保存していれば「開き直す」しかありません。「戻る」後に「進む」を使う可能性がある場合は、新しい操作を始める前に確認しましょう。
Q: ツールバーに「進む」ボタンが見当たらない
→ Jw_cadのデフォルトのツールバーには「進む」ボタンが含まれていません。ユーザーバーにカスタム追加する必要があります。追加方法は ツールバーの表示設定 を参照してください。ボタンを追加するまでは、Ctrl+Y または Shift+Esc のショートカットか、メニューバー「編集」→「進む」で代用できます。
Q: 「戻る」の回数が足りない。もっと前に戻りたい
→ 「Undoの回数」の設定値が少ない場合に起こります。メニューバー「設定」→「基本設定」→「一般(1)」タブの「Undoの回数」を現在より大きい値(30〜50程度)に変更してください。ただし、この変更は次回作業から有効になります(現在の作業中にさかのぼれる回数が即座に増えるわけではありません)。
注意: 設定値の上限は100です。100に設定すると大規模図面での動作が重くなる場合があります。30〜50が実用上の推奨値です。設定詳細は 基本設定 一般(1) タブ を参照してください。
Q: 「戻る」を繰り返したら、保存したファイルと画面の状態がずれているような気がする
→ その認識は正しいです。「戻る」で保存時点より前の状態まで遡ると、ファイルに記録されている状態と画面の図面が一致しなくなります。画面の現状をファイルに反映させたい場合は「上書き保存」してください。ファイルに保存されている状態に戻したい場合は「ファイルを閉じて再度開く」で解決します。詳しくは 上書き保存・別名保存 を参照してください。
Q: Esc キーで「戻る」をしようとしたら、コマンドがキャンセルされた
→ Jw_cadでの Esc キーはコンテキスト(状況)によって「コマンド内の操作のキャンセル」と「確定済み操作の巻き戻し」の両方に機能します。コマンド実行中(たとえば線コマンドで始点を指示した直後)に Esc を押すと、そのコマンドの現在の操作(始点指示)がキャンセルされ、始点を指示する前の状態に戻ります。これはコマンド内のキャンセルです。コマンドを完了させた後に Esc を押したときに「戻る」として機能します。操作の段階を意識して使い分けてください。
関連項目
- 基本設定 一般(1) タブ — Undoの回数の設定場所と推奨値
- ツールバーの表示設定 — 「進む」ボタンをユーザーバーに追加する方法
- 上書き保存・別名保存 — 「戻る」後のファイル保存状態の整理
- 自動保存(オートセーブ) — 試行錯誤時の安全網としてのオートセーブ
- マウス操作の基本(左右クリック・ダブルクリック) — 左クリック・右クリックの基本
- キーボードショートカット一覧 —
Ctrl+Z/Ctrl+Y/Escの位置づけ
まとめ
- 「戻る」は
Ctrl+ZまたはEscキーで実行できる。Escキーのほうがほぼすべての状態で安定して動作する - 「進む」はデフォルトのツールバーにボタンがないため、
Ctrl+Y/Shift+Esc/ メニューバーで呼び出す - 「戻る」で遡れる回数は「基本設定」の「Undoの回数」で決まる。推奨は30〜50
- 「戻る」後に新しい操作をすると、「進む」の履歴は消える
Ctrl+Zが効かないときは作図ウィンドウを1回クリックしてからもう一度試す