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未検証

オフセット(基準点ずらし読取り)

このページでできるようになること

Jw_cadで「既存の点から指定した距離だけずらした位置」を、補助線を引かずにピンポイントで読み取れるようになります。オフセットダイアログの起動方法、X/Y方向の数値入力、1回だけ使う指定と常駐指定の使い分け、クロックメニュー(右ドラッグ6時方向)からの呼び出し、解除手順までひととおり押さえます。「壁芯から仕上げ面まで12.5mmずらした位置」「開口部の端から200mm逃げた位置」「柱中心から50mm内側」など、建築実務で頻発する「数値ずらし読取り」を強力に支援する機能です。

背景: オフセットは「読取点を指定するときの補助スイッチ」として機能します。線を1本も増やさず、仮点も打たず、ただ「右クリックで拾った点から数値だけずらして読む」ことができます。補助線を引いて消す手順を全部スキップできるため、レイヤを汚さずに正確な作図ができるようになります。


オフセットの起動方法

オフセットは「軸角・目盛・オフセット」コマンドの一機能として実装されています。起動経路は3通りです。

経路操作開くもの
メニューバー「設定」→「軸角・目盛・オフセット」「軸角・目盛・オフセット 設定」ダイアログ
ステータスバー画面下部の現在軸角表示ボタン(「∠0・」など)をクリック同上
クロックメニュー既存の読取点上で右ボタンを押し、6時方向(下方向)にドラッグしてボタンを離す「オフセット」入力ダイアログ(その場で値を入れて1回だけ読取)

Tips: オフセットを「これから何回も使う」のか「いま1回だけ使いたい」のかで、起動経路を分けるのが実務的です。1回だけならクロックメニュー、何点も連続でずらしたいならダイアログから「常駐」が早く決まります。

要確認: 軸角ボタンの正確な表記(「∠0・」など)と、クロックメニュー6時方向の表示ラベル文言は実機で確認してください。


「軸角・目盛・オフセット 設定」ダイアログのオフセットブロック

オフセット設定は単独のダイアログを持たず、軸角・目盛と1つのダイアログにまとめられています。このページではオフセットに関係する項目だけを扱います。軸角・目盛はそれぞれの記事を参照してください。

ブロック設定対象このページで扱う
軸角X軸の傾き角度いいえ → 軸角設定
目盛目盛間隔・基準点・表示制御いいえ → 目盛設定 ※準備中
オフセットオフセット1回指定・オフセット常駐はい

オフセットブロックの主要項目

#項目役割
1オフセット1回指定(チェックボックス)チェック+OK後、次の1回だけ読取点指示時にオフセットダイアログが開く。1回使ったら自動的に解除
2オフセット常駐(チェックボックス)チェック+OK後、読取点を指示するたびに毎回オフセットダイアログが開く。明示的にOFFにするまで継続

要確認: 上記2項目のラベル文言(「オフセット1回指定」「オフセット常駐」表記の正確性)は実機ダイアログで確認してください。

背景: 軸角・目盛と同じダイアログにまとめられているのは、これら3つがいずれも「読取り・作図の基準を変える」グローバル設定だからです。座標基準の傾き(軸角)、視覚的な格子(目盛)、読取点のずらし量(オフセット)と、いずれも作図全体の挙動に影響します。


オフセット入力ダイアログの中身

クロックメニューや「1回指定」「常駐」を有効にした状態で読取点(右クリック)を指示すると、その瞬間に小さなオフセット入力ダイアログが開きます。ここに数値を入れて確定すると、右クリックで拾った点からX方向・Y方向にその数値だけずらした位置が読み取られます。

項目内容
X入力欄拾った読取点からのX方向ずらし量(mm単位)
Y入力欄拾った読取点からのY方向ずらし量(mm単位)
OK入力値を確定して、ずれた位置を読取点として渡す
キャンセルオフセットを取りやめ、もとの読取点をそのまま使う/入力を中止する

要確認: ダイアログ内の入力欄ラベル(「X」「Y」表記なのか「X方向」「Y方向」なのか、または「オフセット位置」のような総称ラベルか)と、ボタン名(「OK」「キャンセル」「数値」など)の正確性を実機で確認してください。

数値の符号規則

入力値効果
X = 正の値(例: 100)読取点から右方向に100mmずれた位置
X = 負の値(例: -100)読取点から左方向に100mmずれた位置
Y = 正の値(例: 50)読取点から上方向に50mmずれた位置
Y = 負の値(例: -50)読取点から下方向に50mmずれた位置
X = 0 / Y = 0その軸方向にはずらさない(片方だけずらしたい場合は他方を0に)

要確認: 上記のX正方向=右、Y正方向=上 が現行バージョンで一致するか実機で確認してください。座標系は軸角設定中は軸角に追従する可能性があるため、軸角ON状態での挙動も合わせて確認します。

Tips: 「X方向だけずらしたい」場合はY欄に 0 を入れる、「Y方向だけずらしたい」場合はX欄に 0 を入れるのが基本です。空欄のまま確定したときの挙動は実機検証中ですが、明示的に 0 を入れておくほうが事故が少なく安全です。


クロックメニューでオフセットを使う(最頻出パターン)

実務でいちばん使う頻度が高いのは、クロックメニュー経由の「次の1回だけオフセット」です。設定ダイアログを開かずに、その場で値を入れてサクッとずらせます。

手順

  1. 何かを作図するコマンドを実行します(例: 「線」「円」「点」など)
  2. 点を指定する場面で、基準にしたい既存の読取点(端点・交点など)の上にカーソルを置きます
  3. その位置でマウスの右ボタンを押したまま、6時方向(下方向)にドラッグします
  4. クロックメニューに「オフセット」が表示されたらマウスの右ボタンを離します
  5. オフセット入力ダイアログが開くので、X / Y にずらしたい数値を入力します
  6. 「OK」で確定すると、基準読取点からX / Yの値だけずれた位置が読取点として渡されます

背景: クロックメニューのオフセットは、メニューカスタマイズで割当てを変更できない固定機能です。基本設定の「クロックメニュー」タブで他コマンドの並びを変えても、6時方向の「オフセット」は常にこの位置にあります。覚えてしまえば一生使える操作です。

PERSCの推奨: 1回だけのオフセットは、ダイアログから「1回指定」をONにするよりクロックメニュー直叩きのほうが速く決まります。マウスを動かす量が最小で済み、入力欄→OKまでの手順が一気通貫になります。CADを始めたばかりの方ほど、このクロックメニュー経路を最初に体に覚えさせるのが推奨です。


オフセット1回指定(次の1回だけオフセット)

「次に右クリックで拾う読取点1回だけ、オフセットダイアログを出したい」場合の指定です。クロックメニューを使わずにメニューバーから操作したい場合や、別のコマンドの最中に切り替えたい場合に使います。

手順

  1. 「設定」→「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. ダイアログ最下段の「オフセット1回指定」チェックボックスにチェックを入れます
  3. 「OK」をクリックしてダイアログを閉じます
  4. 通常通り作図コマンドを実行し、次に右クリックで読取点を指示すると、オフセット入力ダイアログが開きます
  5. X / Yの値を入れて「OK」で確定 → ずらされた位置が読み取られます
  6. 1回使うと自動的に「オフセット1回指定」のチェックは解除され、その後の右クリックは通常の読取点取得に戻ります

要確認: 1回使ったあとに本当にチェックが自動でOFFに戻るかは実機で確認してください。バージョンによっては手動OFFが必要な可能性があります。

Tips: 1回指定を使ったあと、「もう1回だけずらしたい」と思ったときはクロックメニュー(6時方向)に切り替えるのが最短です。再びダイアログを開いて1回指定をONにし直すよりずっと速いです。


オフセット常駐(読取りのたびに毎回オフセット)

「同じオフセット値で複数の点を連続して打ちたい」「壁芯から仕上げ面まで12.5mmずらした位置を10ヶ所連続で取りたい」といった場面で使うのが「常駐」モードです。

手順

  1. 「設定」→「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. ダイアログ最下段の「オフセット常駐」チェックボックスにチェックを入れます
  3. 「OK」をクリックしてダイアログを閉じます
  4. その後は右クリックで読取点を指示するたびに毎回オフセット入力ダイアログが開きます
  5. 同じオフセット値を使い続ける場合、ダイアログを開くたびに「OK」を押すだけで前回値が再適用されます
  6. オフセットが不要になったら必ず「常駐」のチェックを外して解除します(後述の「解除」節を参照)

注意: オフセット常駐をONにしたままダイアログを「キャンセル」で閉じると、オフセットなしで読取点が渡される挙動になりますが、常駐モード自体は解除されないため、次の右クリックでまた同じダイアログが開きます。「常駐は明示的にOFFにするまで残り続ける」と覚えておきましょう。

要確認: 「常駐モード中にダイアログをキャンセルした場合の挙動」(オフセットなしで通すのか、読取自体が中断されるのか)は実機で確認してください。

常駐の前回値再利用

オフセット入力ダイアログには前回入力した値が残っているため、同じずらし量で連続作業する場合は「OK」を押すだけで進めます。値を変えたいときだけ入力欄を書き換えます。

Tips: 「壁芯から仕上げ面まで12.5mm内側」のような連続ずらし作業では、最初に12.5を入力してOKを1回押せば、以降の右クリックは「ダイアログが開く → OK」の2アクションで連続ずらしが続きます。Enterキーで「OK」を押せる場合はさらに高速化できます。


オフセット中のステータス表示

オフセットを使っている最中、Jw_cadは現在の状態を画面上に表示してくれます。「いま自分がオフセットモードに入っているか」を確認するために、表示位置を覚えておくと安心です。

表示位置表示内容
作図ウィンドウ左上「オフセット」など現在の取得モード名
クロックメニュー実行時6時方向に「オフセット」と表示される
ステータスバーの軸角ボタンオフセット常駐中は表示が変わる場合あり(要確認)

要確認: オフセットモード中に作図ウィンドウ左上やコントロールバーに表示される正確な文字列、ステータスバーの軸角ボタンの表記変化は実機で確認してください。


オフセットを解除する

オフセットの解除方法は、設定したモードによって異なります。

1回指定の解除

「オフセット1回指定」は1回使えば自動的に解除されます。手動で解除する必要はありません。1回使う前に取りやめたい場合のみ、ダイアログでチェックを外します。

常駐の解除(必須操作)

「オフセット常駐」は明示的に解除しないと残り続けます。これを忘れると、別作業に入ったあとも右クリックのたびにオフセットダイアログが開いてしまい、「右クリックがおかしい」と混乱する原因になります。

解除手順

  1. 「設定」→「軸角・目盛・オフセット」を開きます
  2. オフセット常駐」チェックボックスのチェックを外します
  3. 「OK」をクリックします
  4. これ以降は通常の読取点取得(右クリック)に戻ります

クロックメニュー経由オフセットの解除

クロックメニュー6時方向で1回ずつ使うオフセットは、もともとそのときその場限りの1回読取なので、解除という概念がありません。次の右クリックは通常の読取点取得に戻ります。

PERSCの推奨: オフセット常駐の連続作業が終わったら、作業終了時に必ず「ステータスバー軸角ボタン → オフセット常駐OFF → OK」までを1セットの動作として体に覚えさせるのが推奨です。「あとで戻そう」と思っているうちに別作業に入ってしまい、オフセットが残ったまま右クリックして事故、というのが現場で頻発するパターンです。


オフセットと軸角・縮尺・座標の関係

オフセット値(X / Y)の解釈は、ほかの設定と相互作用する場面があります。よくある誤解を整理します。

項目オフセットへの影響
縮尺(1/100など)影響なし。オフセット値は実寸mm単位で入力する(縮尺と無関係)
用紙サイズ(A3など)影響なし
既存図形の座標影響なし。オフセットは「読取り時のずらし量」であって、図形を移動させるわけではない
軸角設定影響あり(要確認)。軸角がONのときX / Yが軸角に追従するか、画面の水平垂直のままかは実機検証
目盛設定影響なし。目盛は表示と読取点の追加であって、オフセット値の解釈には関わらない

要確認: 軸角ONの状態でオフセットを実行したとき、X方向が「軸角の水平方向」と「画面の水平方向」のどちらになるかを実機で確認してください。一般的には軸角に追従するはずですが、現行バージョンの挙動を一次情報として確定させる必要があります。

背景: オフセットは「読取り時の数値ずらし」を担う設定で、図形そのものを動かすわけではありません。図形をずらしたい場合は編集コマンドの「移動」を使います。「読取りでずらす」のと「図形を動かす」のは別物として頭の中で区別しておくと、コマンド選択を間違えなくなります。


オフセットと他の読取り機能との使い分け

「ある点からずらした位置を取りたい」というニーズには、オフセット以外の解決手段もあります。状況に応じて使い分けるのが実務的です。

ニーズ推奨手段
既存読取点から数値だけずらした位置を読みたいオフセット(このページ)
既存線の中点(ちょうど真ん中)を取りたい中心点取得読取点取得
既存線の上の任意位置を取りたい線上点・交点取得読取点取得
既存図形を実際に距離だけ動かしたい移動コマンド(数値指定移動)→ 図形複写・移動 ※準備中
既存線から平行な線を距離指定で引きたい複線コマンド(複線間隔を数値指定)→ 複線 ※準備中
既存線の端から距離指定で点を打ちたい距離指定点(点コマンドの距離指定モード)→ 点(実点・仮点)

PERSCの推奨: 「読取り時にだけずらしたい」=オフセット、「図形そのものを動かしたい」=移動・複線・距離指定点、と境界をはっきり持っておくのが推奨です。オフセットを使うべき場面で複線を使ってしまうと、不要な線が増えてレイヤが汚れます。逆に複線を使うべき場面でオフセットを使うと、毎回の点入力が冗長になります。


実務での使い方 ★PERSC独自

1. 壁芯から仕上げ面までずらして点を打つ

木造住宅の平面図で、通り芯から内壁仕上げ面まで12.5mm(石膏ボード厚)または15mm(プラスターボード+クロス)ずらした位置に点・線を打ちたい場面は日常的に発生します。

推奨ワークフロー

  1. 通り芯の交点(既存読取点)にカーソルを合わせる
  2. 右ボタン押し → 6時方向ドラッグ → 「オフセット」表示でボタンを離す
  3. オフセットダイアログでX = -12.5(仕上げが左側にあれば負)、Y = 0 を入力
  4. OKで内壁仕上げ面の位置に始点が決まる

PERSCの推奨: 仕上げ厚をオフセット値として頻用する場合、事務所内で「仕上げ厚の標準値リスト」を共有メモに残しておくのが推奨です。「PB12.5 / PB15 / 一般造作壁面50 / RC内壁打放し50」など、よく使う値を即座に参照できる状態にしておくと、入力ミスが減ります。

2. 開口寸法を端から200mm逃して描く

建具開口の柱面・壁面からの逃げ寸法(一般的には200mm前後)を、補助線なしでオフセットで読み取るパターンです。

推奨ワークフロー

  1. 柱面または壁面の端点(既存読取点)にカーソルを合わせる
  2. クロックメニュー6時方向でオフセットダイアログを開く
  3. X = 200(逃がしたい方向に応じて符号を調整)、Y = 0 を入力
  4. OKで開口の片側端部位置が決まる
  5. もう一方の端部も同じ手順で開口幅+200mmを入れて読み取る

背景: 開口の逃げ寸法は法規(採光・換気・避難)や納まり都合(巾木・回り縁・スイッチ位置)から決まる重要な数値です。補助線で出すと修正のたびに線を消す手間が発生しますが、オフセットで直接読めばその場限りの読取りで完結し、修正にも強くなります。

3. 柱中心から内側に均等に芯を振る

RC造の柱列で、柱中心から各方向に均等距離(例: 50mm、100mm、150mm)の補助点を一気に打ちたい場面では、オフセット常駐が威力を発揮します。

推奨ワークフロー

  1. 「設定」→「軸角・目盛・オフセット」→「オフセット常駐」をONにしてOK
  2. 点コマンドを起動
  3. 各柱中心を右クリック → ダイアログ表示 → 50, 0 入力 → OK で右側50mm点が打たれる
  4. 同じ柱中心を再度右クリック → -50, 0 入力 → OK で左側50mm点が打たれる
  5. すべての柱で繰り返した後、「オフセット常駐」を必ずOFFに戻す

注意: 常駐モード作業の終わりには、必ずステータスバーから常駐を解除してください。解除し忘れたまま別の作図に入ると、右クリックのたびにダイアログが開く「謎現象」に陥ります。

4. 設備機器の取付寸法を一括で打つ

コンセント・スイッチ・スイッチプレートの取付高さ(一般的にFL+250mm、FL+1100mm、FL+1300mmなど)を立面図上の壁面端点から一括でオフセット読取りする使い方も実務的です。

推奨ワークフロー

  1. 立面図の床面ライン(FL)と壁面の交点を読取点として準備
  2. オフセット常駐ON
  3. 各取付位置の壁面側端点を右クリック → 0, 250 / 0, 1100 / 0, 1300 と順次入力
  4. すべての設備機器位置が一括で点として打たれる
  5. オフセット常駐OFF

5. 既存図面のチェック・寸法測定にも転用できる

オフセットは作図だけでなく、既存図面の寸法チェックにも使えます。「ある点から本当に300mm離れているか」を確認したいとき、点コマンド+オフセットで仮点を打ち、目で見て一致を確認する手法です。

PERSCの推奨: チェック用に打った仮点は、確認後に「全仮点消去」で一括削除できます → 仮点の消去。仮点なら印刷にも出ないので、仕事中の検算用途として安心して使えます。

6. オフセット運用の事務所ルール

オフセット常駐は「便利だが解除忘れの事故も多い」ダブルエッジな機能です。事務所内で以下のような運用ルールを共有しておくと、トラブルが減ります。

  • 常駐ONにしたタイミングで、作業内容を口頭または手書きメモに残す(「FL+1100で常駐中」など)
  • 連続作業が終わったら即座に常駐OFF + Ctrl+S で保存
  • ファイルを別スタッフに渡す前に、常駐がOFFになっているかをステータスバーで確認

つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 右クリックしたら知らないダイアログが開いた

オフセット常駐がONになっています。「設定」→「軸角・目盛・オフセット」を開き、最下段の「オフセット常駐」のチェックを外して「OK」を押してください。前任者がONにしたまま保存した図面を引き継いだ場合に発生しがちです。

Q: クロックメニューでオフセットを呼び出せない(6時方向に出ない)

→ クロックメニューは作図ウィンドウ内で、既存読取点を指示できる位置から右ボタンを押し、そのままドラッグを開始する必要があります。ドラッグなしの「右クリック単発」では出ません。それでも出ない場合は基本設定でクロックメニューがONになっているか確認してください → 基本設定 一般(1)タブ

Q: オフセットダイアログで「OK」を押しても何も読み取られない

→ オフセットは作図コマンドの最中に読取点を指示する場面でのみ機能します。「点」「線」「円」など作図コマンドが起動していない状態でクロックメニューを呼び出しても、ずらした点を渡す先がないため何も起きません。必ず作図コマンドを先に起動してから使ってください。

Q: オフセット値を入れたが、思った方向と逆にずれた

→ 符号規則は X正=右 / X負=左 / Y正=上 / Y負=下 が基本です(軸角OFF時)。逆方向にずれた場合は符号を反転させて再入力してください。軸角ONの場合はX / Yが軸角に追従する可能性があるため、軸角の値も確認します。

Q: オフセット1回指定をONにしたのに、何回もダイアログが開く

→ 「1回指定」と「常駐」の両方にチェックが入っている可能性があります。両方を一度OFFにしてから、目的に合うほうだけにチェックを入れ直してください。

Q: オフセット値を空欄のままOKしたらどうなる?

→ 実機検証中ですが、X / Yの一方を空欄、もう一方を 0 にすると意図しない方向にずれる可能性があります。ずらしたくない方向は明示的に 0 を入力するのが安全です。

Q: オフセット入力ダイアログが画面の隅に小さく出てしまう

→ ダイアログ位置はバージョンや前回位置を引き継ぐことがあります。マウスで掴んで好きな位置に動かせます。詳しくは ダイアログ位置の固定・記憶 ※準備中 を参照。

Q: オフセットと複線・距離指定点・移動の使い分けが分からない

→ 「読取りのときだけ数値ずらしたい」のがオフセット、「図形そのものを引きたい・動かしたい」のは複線・距離指定点・移動です。「線の途中に点を打つ」=オフセット、「壁芯から平行に内壁線を引く」=複線、と切り分けます。

Q: ファイルを開いたら勝手にオフセット常駐がONになっていた

→ オフセット常駐の保存先はjw_win.jwfまたは図面側いずれかにあるため、別環境で保存された図面を開くと前任者の設定が引き継がれることがあります。新規作業を始める前にステータスバーから設定状態を確認する習慣をつけましょう → 環境設定ファイル(jw_win.jwf) ※準備中

Q: 軸角設定中にオフセットを使ったら、X方向が画面の右じゃなくて斜めになった

→ 軸角ONの状態では、オフセットのX / Y方向も軸角に追従する可能性が高いです。45度配置の住戸を斜め基準で作図中なら、オフセットのX = 100は「軸角方向の100mm」(画面上は斜め右上方向)になります。「画面の右に100mmずらしたい」場合は、いったん軸角を0度に戻すか、軸角を考慮した値(X / Yを三角関数で換算した値)を入力します → 軸角設定


関連項目


まとめ

  • オフセットは「右クリックで拾った読取点から数値だけずらした位置を読み取る」補助機能。図形は増えない・動かない
  • 起動はメニュー「設定」→「軸角・目盛・オフセット」、ステータスバーの軸角ボタン、クロックメニュー6時方向の3経路
  • 1回だけずらしたいならクロックメニュー6時方向が最速
  • 複数の点を同じ値で連続ずらししたいなら「オフセット常駐」が便利。ただし解除し忘れに注意
  • 数値はmm単位、X正=右 / X負=左 / Y正=上 / Y負=下(軸角OFF時)
  • 「読取り時のずらし」=オフセット、「図形を動かす」=移動・複線・距離指定点、と機能を区別する
  • 壁芯〜仕上げ面、開口の逃げ寸法、設備取付高さなど建築実務での出番が多い。事務所内で標準値リストを共有しておくと事故が減る