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未検証

印刷倍率(拡大・縮小・任意倍率)

このページでできるようになること

Jw_cadの印刷時に、図面を拡大したり縮小したりして紙に出せるようになります。「A3で作図した図面をA4に縮小したい」「打ち合わせ用に2倍の大きさで部分を出したい」「正確に75%で印刷したい」といった、用紙サイズと図面サイズを合わせる調整が自在になります。

背景: 「図面縮尺」と「印刷倍率」は 別概念 です。両者を混同すると、本来意図しない縮尺で印刷されるトラブルにつながります。

用語意味設定箇所
図面縮尺作図時の「実寸 ÷ 図面上の長さ」比率(例: 1/100、1/50)レイヤグループの縮尺設定(縮尺設定 / ステータスバー縮尺表示)
印刷倍率印刷ダイアログでの「図面 → 用紙」の拡大縮小率(例: 100%、80%)印刷モードのコントロールバー(本記事の主題

図面縮尺 1/100 を 印刷倍率 80% で印刷すると 1/125 相当の出力となります。図面縮尺の 建築標準値(1/100、1/50、1/30 など)は 縮尺の標準 を参照してください。本記事は後者の「印刷倍率」(=印刷時の拡大縮小)を扱います。


印刷倍率の起動位置

印刷倍率は、印刷モード中(赤枠が表示されている状態)のコントロールバーで設定します。

操作場所
倍率プルダウンコントロールバーの「100%」と表示されている部分の右にある「
任意倍率入力上記プルダウンから「任意倍率」を選択

Tips: 倍率の初期値は 100%(等倍) です。図面で作図したサイズそのままで印刷されます。


倍率の考え方

倍率印刷結果赤枠の見え方
100%作図サイズで印刷(等倍)図面に対して標準サイズの赤枠
200%(拡大)2倍の大きさで印刷図面に対して赤枠が小さくなる(同じ用紙に収まる図形の量が減る)
50%(縮小)半分の大きさで印刷図面に対して赤枠が大きくなる(同じ用紙に収まる図形の量が増える)

背景: 「拡大すると赤枠が大きくなる」と直感的に思いがちですが、Jw_cadは逆の挙動をします。赤枠は「用紙の大きさ」を図面上で表すため、図形を2倍に拡大して印刷したい=同じ用紙には半分しか入らない=赤枠が小さくなる、という関係になります。最初は混乱しやすいので、表で整理して覚えておくと安心です。


既定倍率(プルダウンから選ぶ)

Jw_cadには、よく使う拡大・縮小率があらかじめ用意されています。プルダウンから選ぶだけで設定できます。

既定倍率リストの例

プルダウンには、倍率と用紙サイズ変換の両方が並んでいます。括弧内は用紙サイズの変換目安です。

倍率主な用途
100%等倍標準
200%2倍に拡大部分図を大きく見せたい
70.7%A3→A4縮小相当A3図面をA4で確認
50%半分に縮小全体像を小さく出す
141.4%A4→A3拡大相当A4図面をA3で大きく見たい
.........

要確認: プルダウン内の正確な選択肢一覧は実機で確認。A0〜A5間の主要倍率が列挙されているはずです。

操作手順

  1. 印刷モード中のコントロールバーで、倍率表示部分の「」をクリック
  2. リストから希望の倍率(または用紙サイズ)を左クリック
  3. 赤枠のサイズが新しい倍率に応じて変わる

任意倍率(数値で直接指定)

既定倍率の選択肢にない値で印刷したい場合は、「任意倍率」を選んで数値を直接入力します。

操作手順

ステップ1: 倍率プルダウンから「任意倍率」を選択

倍率プルダウンを開き、リストの中から「任意倍率」を左クリックします。

ステップ2: 倍率を入力

印刷倍率入力」ダイアログが開きます。希望の数値を半角で入力し、「OK」をクリックします。

入力例結果
1100%(等倍)
2200%(2倍拡大)
0.550%(半分縮小)
0.7575%(3/4縮小)

要確認: 入力フォーマット(小数点表記か、パーセント表記か)と数値範囲は実機で確認。本文は小数表記前提で記述しています。

ステップ3: 赤枠の変化を確認

入力した倍率に応じて、作図画面の赤枠サイズが変わります。希望の図形が枠内に収まっているか目視で確認しましょう。


A3→A4縮小印刷の実例

実務で最も頻度が高い「A3図面をA4に縮小して印刷したい」ケースの完全な手順です。

手順サマリー

#操作設定値
1図面はA3で作図済図面側の用紙サイズ=A3
2印刷コマンド起動Ctrl+P または「印刷」ボタン
3プリンタのプロパティで用紙=A4を選択A4にする
4「OK」で作図画面に戻る赤枠が表示される
5コントロールバーで倍率=70.7%プルダウンから選ぶ or 任意倍率で入力
6赤枠の中に図面が収まることを確認範囲調整は 印刷範囲の指定
7「印刷(L)」で実行A4用紙に縮小印刷される

70.7%の根拠

A3 (297×420mm) と A4 (210×297mm) の比率は、ちょうど 1 : √2 です。つまりA3の長辺がA4の長辺の√2倍。縮小率は 1/√2 ≒ 0.707 となるため、約70.7% で縮小すれば寸法比を保ったままA4に収まります。

背景: 紙のAサイズ規格(A0〜A5)は、すべて隣り合うサイズが √2 : 1 の関係になっています。だから A3→A4 も A4→A5 も、すべて 70.7% で縮小できます。逆方向(A4→A3)の拡大は 141.4%(√2倍)です。

縮小印刷時の注意

項目注意点
文字サイズ縮小すると小さくなる。A3で6mm文字→A4では約4.2mmに
線の太さ細い線は印刷で消えることがある
寸法線・寸法値読み取りにくくなることがある

PERSCの推奨: 縮小印刷は確認用・記録用に限定し、現場で使う本印刷は元のサイズで出すのが基本です。文字や寸法が読めない図面は、現場でのトラブルの原因になります。


部分拡大印刷の使い方

特定の部分(納まり詳細、特定の通り芯まわりなど)を大きく印刷したいケースです。

手順

  1. 印刷モードに入る
  2. コントロールバーで倍率=200%(または任意倍率で2.0)に設定
  3. 赤枠が小さくなるので、拡大したい部分に赤枠を移動
  4. 「印刷(L)」で実行

これで、図面の一部分だけを2倍の大きさで紙に出せます。詳細図を別作成しなくても、印刷時の倍率変更だけで対応できる手軽さがメリットです。

Tips: 部分拡大は「ちょっと細部を確認したい」打ち合わせ時にも便利です。印刷せずに画面で拡大表示する場合は 画面表示の操作 を参照。


よくある倍率の早見表

元サイズ → 出力サイズ倍率用途
A0 → A170.7%大判縮小
A1 → A270.7%大判縮小
A2 → A370.7%中判縮小
A3 → A470.7%最頻出パターン
A4 → A570.7%メモサイズ縮小
A4 → A3141.4%A4を1段大きく
A3 → A2141.4%A3を1段大きく
A2 → A1141.4%中判→大判
等倍確認100%寸法どおり印刷
部分拡大200% / 300%詳細確認
全体縮小50% / 25%全体像把握

図面縮尺と印刷倍率の違い(再掲・実例編)

冒頭の整理表で触れた2つの概念を、計算式と実例でもう一度確認します。

概念設定場所何のための値
図面縮尺ステータスバー右下「縮尺」/レイヤグループの縮尺設定実寸(実際の建物寸法)を図上の何分の1で描くか。例: 1/100
印刷倍率印刷モードのコントロールバー描いた図面をさらに何倍にして紙に出すか。例: 100%、70.7%

違いを実例で

例えば、図面縮尺 1/100 で描いた建物の平面図を印刷倍率 100% で出すと、紙に出てくるのは「実寸の1/100の大きさ」になります。同じ図面を印刷倍率 50% で出すと、「実寸の1/200の大きさ」になります。

つまり最終的に紙に出るサイズ = 実寸 × (1/図面縮尺) × 印刷倍率 という関係です。

図面縮尺印刷倍率紙上のサイズ
1/100100%実寸の 1/100
1/10070.7%実寸の 1/141
1/50100%実寸の 1/50
1/5050%実寸の 1/100

PERSCの推奨: 寸法精度が必要な図面では、できるだけ印刷倍率は100%に固定し、図面縮尺側で調整するのが基本です。印刷倍率で縮小すると、印刷物上で寸法を直接スケールで測ったときに正しい長さが取れなくなります。図面縮尺の建築標準値は 縮尺の標準 を参照してください。


実務での使い方 ★PERSC独自

「3点セット」で打ち合わせに出す

打ち合わせには次の3パターンを揃えると便利です。

  1. A3原寸(100%): 寸法を測れる正確な図面
  2. A4縮小(70.7%): 配付用・記録用
  3. 部分拡大(200%): 詳細を見せたい箇所

A3原寸を1部、A4縮小を出席者分、部分拡大を1〜2枚、というのが定番セットです。

任意倍率の入力で精密調整

既定倍率にない値(例: 75%、85%、120% など)が必要なケースもあります。任意倍率に 0.75(75%)や 1.2(120%)を入力すれば、好きな倍率で印刷できます。プレゼン用に「ちょっとだけ大きく」「ちょっとだけ小さく」したいときに重宝します。

1.5倍程度の「読みやすさ重視」拡大

A3図面の細かい部分を見せたいけれど、A2出力は手間、というケースでは、150%(任意倍率 1.5)でA3用紙に印刷する手があります。図面の上下左右がカットされる代わりに、文字と線が見やすくなります。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 倍率を変えたら赤枠が画面の外に出てしまった

→ 縮小(50%など)すると赤枠が大きくなり、画面に収まりきらないことがあります。画面表示の操作 で全体表示に切り替えるか、印刷範囲を 範囲変更 で動かして見える位置に置きましょう。

Q: 任意倍率に「150%」と入力したら150倍になった

→ 入力フォーマットは小数点表記1.5)です。150 と入力すると150倍になり、A3用紙に対して米粒のような赤枠が表示されます。間違えたら再度プルダウンを開いて「100%」に戻してください。

Q: A3→A4縮小のはずが、なぜか赤枠がA3のまま

→ プリンタ側の用紙サイズがA3のままだと、印刷倍率を70.7%に変えても赤枠の物理サイズはA3です。先に プリンタ設定 で用紙をA4に切り替えてから印刷倍率を設定しましょう。

Q: 縮小して印刷したら寸法線の数値が読めない

→ 印刷倍率で縮小すると寸法精度を犠牲にします。寸法を読む必要がある図面は、印刷倍率100%(原寸)で印刷するか、必要部分だけを拡大して印刷してください。

Q: 倍率設定が次回印刷時にも残ったままになっている

→ Jw_cadは印刷モードを抜けても印刷倍率の設定を保持することがあります。次の図面で意図せず縮小印刷になっていないか、印刷直前に必ず倍率表示を確認しましょう。

Q: 図面縮尺を変えれば印刷倍率を変えなくてよい?

→ 用途によります。「最終的に紙の上で何分の1の大きさになるか」を調整したいだけなら、図面縮尺を変える方法と印刷倍率を変える方法のどちらでも結果は同じです。ただし、図面縮尺を変えると寸法値の表示や文字サイズの相対関係も変わるため、作図段階で意図した縮尺は固定し、用紙サイズに合わせるための一時的な調整は印刷倍率で行うのが基本です(縮尺の標準 も参照)。

Q: 100%で印刷したのに微妙にサイズが違う

→ プリンタドライバ側で「ページに合わせる」「フィット印刷」がONになっていることがあります。プリンタのプロパティで「等倍印刷」「実際のサイズ」設定になっているか確認してください。

Q: 部分拡大したい場所が赤枠から外れる

→ 倍率を上げてから 範囲変更 で赤枠を拡大したい部分の上に移動してください。基準点を「中・中」にして対象の中心点で右クリックすると、ぴったり中央配置できます。


関連項目


まとめ

  • 印刷倍率は印刷モード中のコントロールバー「100%」プルダウンから設定
  • 既定倍率のリストにある値を選ぶか、「任意倍率」で小数表記の数値を入力
  • A3→A4縮小は 70.7%(=1/√2)。Aサイズ規格はすべて 70.7% で1段縮小できる
  • 「拡大すると赤枠が小さくなる」のがJw_cadの挙動。直感と逆なので注意
  • 図面縮尺(1/100 等)と印刷倍率(100% 等)は別概念。寸法精度が必要なら印刷倍率は100%固定、図面縮尺で調整するのが基本
  • 図面縮尺の建築標準値は 縮尺の標準 を参照