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印刷時の線幅変更
このページでできるようになること
Jw_cadで作図した線の印刷時の太さを、線色ごとに自由に変更できるようになります。設定箇所は基本設定の「色・画面」タブにある「プリンタ出力 要素」というブロックで、線色1〜8それぞれに「線幅」の数値を割り当てる仕組みです。あわせて、画面表示の線幅と印刷時の線幅が別管理になっている理由、線が細すぎる/太すぎるトラブルが起きたときの調整手順、建築実務でよく使う線幅の目安まで理解できます。
背景: 「画面では普通の太さで見えていたのに、印刷したら細すぎてかすれた/太すぎて潰れた」というつまずきは、Jw_cadを始めて最初に当たる壁の一つです。これは画面表示の線幅とプリンタ出力の線幅が完全に別設定になっているためで、画面側をいくら調整しても印刷結果は変わりません。線幅は「色・画面」タブのプリンタ出力 要素側で線色ごとに数値指定するのが正解です。
なぜ「色・画面」タブで線幅を設定するのか
Jw_cadは、線の属性として「線色」「線種」「レイヤ」を持ちますが、「線幅」という属性はありません。代わりに、線色1〜8それぞれに「印刷時にこの太さで出す」という設定を割り当てる方式を採っています。
| 一般的なソフトの考え方 | Jw_cadの考え方 |
|---|---|
| 線1本ずつに太さを指定(0.13mm、0.25mm 等) | 線色ごとに「印刷時の太さ」を指定し、図形は線色を持つだけ |
| 線種・線色・線幅は独立した属性 | 線色を変えると印刷時の太さも変わる(同一線色は同一太さ) |
背景: この設計は、線幅を線色に紐付けることで**「線色を見れば印刷時の太さがわかる」**という、製図規約に沿った運用がしやすくなる利点があります。逆に「同じ線色で太さだけ変えたい」はできません。「太い線が必要なら別の線色を使う」のがJw_cadの作法です。
役割分担: 本記事は「色・画面タブのプリンタ出力 要素で線幅を設定する 操作手順」に集中します。線幅の mm 標準値(細線 0.13mm/中線 0.25mm/太線 0.5mm 等)と線色との対応の 建築標準 は 印刷時の線太さ標準 を参照してください。
設定の場所と全体像
設定の場所
メニューバー「設定」→「基本設定」→「色・画面」タブを開きます。右側に「プリンタ出力 要素」と書かれたブロックがあり、線色1〜8の色見本ボタンの下に「線幅」を入力する数値欄が並んでいます。
画像準備中 — 基本設定「色・画面」タブの「プリンタ出力 要素」全体
設定項目の構成
| エリア | 設定対象 | 影響範囲 |
|---|---|---|
| 画面要素 | 画面表示の色・線幅 | 編集中の見え方 |
| プリンタ出力 要素 | 印刷時の色・線幅 | 紙への出力結果 |
「画面要素」と「プリンタ出力 要素」は左右に並んで表示され、それぞれ線色1〜8の設定欄があります。線幅変更で印刷結果に影響するのは「プリンタ出力 要素」側だけです。
要確認: 「プリンタ出力 要素」「画面要素」のブロック名・並び順は実機で確認。バージョンによりラベル表記が異なる可能性があります。
「色・画面」タブの全項目(背景色設定/画面要素/プリンタ出力 要素/カラー印刷時の表示色など)の詳細は 基本設定 色・画面 タブ で解説しています。
線幅変更の手順
手順サマリー(全5ステップ)
| # | 操作 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 1 | 「設定」→「基本設定」を開く | 基本設定ダイアログが表示される |
| 2 | 「色・画面」タブを選択 | 線色設定エリアが表示される |
| 3 | 「プリンタ出力 要素」枠内の線幅欄に数値を入力 | 入力した線色の印刷時の太さが変わる |
| 4 | 「OK」で基本設定を閉じる | 設定が保存される |
| 5 | 印刷コマンドで試し刷り | 設定した太さで線が出力される |
詳細手順
ステップ1: 基本設定ダイアログを開く
メニューバー「設定」→「基本設定」をクリックします。
画像準備中 — メニューバー「設定」→「基本設定」
ステップ2: 「色・画面」タブを選択
ダイアログ上部のタブから「色・画面」を選択します。左に「画面要素」、右に「プリンタ出力 要素」が並んだ画面が表示されます。
画像準備中 — 「色・画面」タブを選択した状態
ステップ3: 線幅を入力
「プリンタ出力 要素」枠内、各線色の下にある「線幅」欄に数値を入力します。たとえば線色1を「2」に、線色8を「6」にすると、線色1で描いた線は細く、線色8で描いた線は太く印刷されます。
画像準備中 — 線幅欄に数値を入力する様子
要確認: 線幅欄の数値の単位(「1=0.01mm」相当か、別の換算か)は実機で要確認。多くの環境では
1は最小線幅(プリンタ機種によりドット幅)、数値を増やすと比例して太く印刷されますが、正確な mm 換算は実機計測で確定する必要があります。
ステップ4: OK で確定
「OK」ボタンをクリックして基本設定ダイアログを閉じます。
ステップ5: 試し刷りで確認
Ctrl+P で印刷コマンドを起動し、A4などで試し刷りをして、線の太さが意図どおりかを確認します。線が細すぎる/太すぎる場合はステップ1に戻って数値を調整します。
Tips: 一度に全線色を一気に確定せず、1〜2線色ずつ調整 → 試し刷りを繰り返すのが安全です。プリンタ機種により最小線幅・線幅の出方が変わるため、現場で使うプリンタごとに調整値が異なる場合があります。
線幅設定の目安(マスター記事への委譲)
線色 × 印刷時の太さ(mm 基準)の建築標準は、本記事ではなく Ch.11 のマスター記事で一元管理しています。
線幅 mm の標準値 は 印刷時の線太さ標準(mm基準・建築実務値) を参照してください。線色番号 × 用途 の建築標準は 線色運用の標準 を参照してください。本記事は「プリンタ出力 要素」タブで線幅を設定する 操作手順 に集中します。
操作上の目安(イメージ把握用・厳密値はマスター記事側)
実際の数値設定はマスター記事を参照する前提で、操作の感覚をつかむための大まかなイメージは次のとおりです。
| イメージ | 感覚 |
|---|---|
| 細線 | 補助線・寸法引出線の太さ |
| 中線 | 一般の建具・家具・部位線の太さ |
| 太線 | 仕上げ線・断面線の太さ |
| 極太線 | 外形線・強調線の太さ |
要確認: Jw_cadの線幅入力数値(例:
246)と mm の換算は、プリンタ機種・解像度ごとに変わります。マスター記事の標準値を達成する入力数値は、現場プリンタごとに試し刷りで決めてください。
背景: 「細線→中線→太線」の3段階で図面の見え方の階層が決まります。すべて同じ太さで印刷すると、構造線(壁)と寸法線が同じ強度に見えてしまい、図面が読みづらくなります。
カラー印刷との連動
「プリンタ出力 要素」では色と線幅を線色ごとに同時に設定します。つまり、ここで設定した「線色1の色」と「線色1の線幅」はセットで印刷時に適用されます。
| 印刷モード | 色の出力 | 線幅の出力 |
|---|---|---|
| カラー印刷 ON | プリンタ出力 要素の「色」設定 | プリンタ出力 要素の「線幅」設定 |
| カラー印刷 OFF(モノクロ) | 黒一色(または濃淡) | プリンタ出力 要素の「線幅」設定 |
線幅設定はカラー/モノクロ問わず適用されます。モノクロ印刷でも「細線/太線の階層」は線色ごとの線幅設定で表現できます。カラー印刷チェックの操作は カラー印刷とモノクロ切替 を参照してください。
線幅0と線幅1の違い
「線幅 0」は「プリンタが出せる最小線幅(1ドット相当)」で出力されることが多く、プリンタ機種により出方が変わる注意点があります。
| 線幅入力 | 出力結果 |
|---|---|
| 0 | プリンタ最小線幅(機種依存) |
| 1 | 設定上の最小線幅(最も細い) |
| 2〜数値増加 | 数値に比例して太く |
要確認: 線幅0と線幅1の挙動の差はプリンタ機種ごとに変わります。同じ図面を別のプリンタで印刷したときの差を実機検証して、本文の表に補記する必要があります。
Tips: 細い補助線で**「画面では見たいが印刷時はほとんど消したい」**用途の場合、線幅0を割り当てて「印刷時は最小線幅で目立たなくする」運用もあります。ただしプリンタにより線が消えてしまう場合があるため、現場プリンタで必ず試し刷りしましょう。
実務での使い方 ★PERSC独自
プリンタ機種別に「設定セット」を持っておく
オフィスのレーザープリンタとA3インクジェット、現場の中継プリンタでは、最小線幅・線幅出力の比率がそれぞれ違います。プロジェクトで使うプリンタが複数ある場合は、プリンタ機種別の線幅設定セットを環境設定ファイル(jw_win.jwf)として用意しておくのがおすすめです。
| プリンタ用途 | 環境設定ファイル名(例) | 線幅セットの特徴 |
|---|---|---|
| オフィスA3レーザー | jw_win_office.jwf | 標準値(細線2/中線4/太線6) |
| 現場A3インクジェット | jw_win_field.jwf | やや太め(細線3/中線5/太線8) |
| プロッタ大判出力 | jw_win_plot.jwf | 1段階細め(細線1/中線3/太線5) |
環境設定ファイルの切替方法は 環境設定ファイル(jw_win.jwf) を参照してください。
モノクロ印刷でも「線の階層」を作る
カラー印刷でなくても、線色ごとに線幅を変えれば「壁→中線、寸法→細線、断面記号→太線」というように図面の読みやすさを大きく改善できます。「モノクロ印刷だから線幅は気にしない」は誤りで、むしろモノクロ印刷時こそ線の太さの差で情報の階層を作るのが重要です。
試し刷り用「線幅見本図」を作っておく
線幅1〜8それぞれを長さ100mmの直線として並べた線幅見本図を1ファイル作っておき、プリンタを変えるたびに印刷して比較すると、設定値と実際の出力幅の対応関係が一目でわかります。プロジェクト立ち上げ時の標準作業として組み込むと、線幅トラブルが激減します。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 設定を変えたのに印刷時の線の太さが変わらない
→ 「画面要素」側で線幅を変えていないか確認してください。「プリンタ出力 要素」側の線幅欄に入力しないと印刷結果には反映されません。左右で並んでいて見間違えやすいので注意。
Q: 全部の線が同じ太さで印刷される
→ 「プリンタ出力 要素」の線色1〜8の線幅欄が全部同じ数値になっていないか確認してください。線幅は線色ごとに設定するため、線色1〜8で違う数値を入力しないと階層が出ません。
Q: 細線と太線の差が小さくて読みにくい
→ 細線=2、太線=4 程度の小さな差ではほぼ見分けがつきません。最低でも 2倍以上の差(例: 細線=2、太線=6)を取るのが目安です。プリンタの解像度が低い場合はさらに差を広げましょう。
Q: 設定変更が次回起動時に消える
→ 基本設定変更後、Jw_cadを正規終了していない可能性があります。メニューバー「ファイル」→「Jw_cadの終了」から終了してください。詳しくは 設定が保存されない ※準備中 を参照。
Q: 印刷したら全部の線がかすれて見えない/全部黒く太く潰れる
→ プリンタドライバ側の「経済モード」「インク節約」「トナー節約」がONになっていないか確認してください。これらをONにすると、線幅設定値に関係なく細線が省略されたり潰れたりします。プリンタプロパティの設定箇所は プリンタ設定(用紙サイズ・向き) を参照。原因が複合的な場合は 印刷時に線が太すぎる・細すぎる ※準備中 で切り分けます。
Q: PDFに出力すると画面プレビューと線の太さが違う
→ PDF出力プリンタ(CubePDF / Microsoft Print to PDF 等)も印刷先プリンタの一種なので、プリンタ出力 要素の線幅設定がそのまま適用されます。PDFプリンタ用の線幅セットを別に持つことで解決できます。詳しくは PDF出力 を参照。
Q: 線幅を 0 にしたら印刷で線が消えてしまった
→ プリンタ機種によっては線幅0を「印刷しない」と解釈する場合があります。最小線幅で出したい場合は 0 ではなく 1 を割り当て直してください。
関連項目
- 印刷コマンドの基本 — 印刷コマンドの起動・基本フロー
- プリンタ設定(用紙サイズ・向き) — プリンタプロパティでの詳細設定
- 印刷範囲の指定(基準点・回転) — 赤枠の位置・回転
- 印刷倍率(拡大・縮小・任意倍率) — A3→A4縮小・任意倍率/図面縮尺との違い
- カラー印刷とモノクロ切替 — 線色ごとの色設定との連動
- 連続印刷(複数ファイル一括)
- PDF出力 — PDFプリンタ用の線幅セット(PDF プリンタも印刷先の一種)
- 基本設定 色・画面 タブ — 色・画面タブの全体構造
- 環境設定ファイル(jw_win.jwf) — プリンタ別の設定セット切替
- 線色運用の標準 — 建築実務での線色割り当て(マスター)
- 印刷時の線太さ標準 — 線幅 mm の建築標準値(マスター)
- 印刷時に線が太すぎる・細すぎる ※準備中
- 設定が保存されない ※準備中
まとめ
- 印刷時の線幅は「色・画面」タブの「プリンタ出力 要素」で線色ごとに設定する
- Jw_cadには線1本ずつの線幅属性はなく、線色を変えることで太さを変える設計
- 線幅設定はカラー/モノクロ問わず適用される(モノクロでも階層を作れる)
- 線幅0と線幅1はプリンタ機種で挙動が変わるため、現場プリンタで試し刷り必須
- プリンタ機種ごとに線幅セットを
jw_win.jwfで持つと運用が安定する