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JWK形式での図形登録
このページでできるようになること
Jw_cadの図形登録で、通常のJWS形式ではなく JWK形式(.jwk) で図形ファイルを保存できるようになります。あわせて、JWK形式とJWS形式の 違い・使い分け、形式切替の手順、DOS版Jw_cadとの互換運用、現代の実務でJWKを採用すべきケース・避けるべきケースまでを把握できます。
背景: JWKは DOS版Jw_cadで使われていた図形ファイル形式 です。現在主流のWindows版(Jw_cad)はJWS形式を標準としていますが、図形登録時に形式を選ぶことで DOS版Jw_cadでも使える図形ファイル を作れます。現代の新規運用ではJWS一択で問題ありませんが、過去のJWK図形資産を扱う場合や、レガシー環境と互換を取る必要がある場合に重要な選択肢になります。
このページの位置づけ
| 関連記事 | 役割 |
|---|---|
| 図形登録(書出) | 図形登録の基本フロー(JWS主体)。この記事の前提知識 |
| 図形読込(パーツ貼り付け) | 登録した図形を呼び出す側(JWS/JWK両対応) |
| この記事 | JWK形式特有の事情・形式切替手順 |
図形登録の基本操作(範囲選択 → 選択確定 → 図形登録 → 保存先指定)は 図形登録(書出) と共通です。この記事では 形式選択の部分とJWK固有の事情 に絞って解説します。
JWK形式とJWS形式の違い
| 項目 | JWS形式(.jws) | JWK形式(.jwk) |
|---|---|---|
| 由来 | Windows版Jw_cad標準 | DOS版Jw_cad由来 |
| 拡張子 | .jws | .jwk |
| 互換性 | Windows版Jw_cadのみ | Windows版+DOS版双方で使える |
| 表現力 | 線・円・文字・寸法・ハッチ・点マーカ等を保持 | 基本要素中心。新しい要素は保存されない可能性あり |
| 現在の主流 | ◎(標準) | △(互換目的のみ) |
| 配布図形ライブラリ | JWS主流 | 古い時代の配布物にJWK混在 |
背景: DOS版Jw_cad(Jw_cad 2.0系列)は1990年代後半まで広く使われていた前世代のソフトです。現在は事実上Windows版に置き換わっていますが、官公庁の古いCAD資産や、長く運用されている事務所のローカル図形ライブラリには JWK形式の図形ファイルが残っている ことがあります。
PERSCの推奨: 新規に図形を作る場合は 特別な理由がない限りJWS形式 を選んでください。JWK形式は表現力に制約があり、現代のJw_cad機能(点マーカ・新しい線種等)が正しく保存されない可能性があります。JWKを使うのは「DOS版Jw_cadと互換を取る必要がある」「既存のJWK資産を更新したい」といった具体的な理由がある場合に限ります。
起動方法
JWK形式での図形登録は、通常の図形登録コマンドの中で形式を切り替える ことで行います。コマンド自体は 図形登録(書出) と同じです。
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| メニューバー | 「その他」→「図形登録」 |
| ツールバー | 「その他(1)」ツールバー内の「図登」ボタン |
画像準備中 — 「図形登録」コマンドの起動方法(共通)
JWK形式で登録する手順
手順サマリー(全7ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 「図形登録」コマンドを起動 | 数秒 |
| 2 | 範囲選択 → 選択確定 → 基準点指示 | 数十秒 |
| 3 | コントロールバー「図形登録」をクリック | 数秒 |
| 4 | ファイル選択ダイアログで 「ファイルの種類」を「.jwk」に変更 | 数秒 |
| 5 | 「新規」ボタンをクリック | 数秒 |
| 6 | 新規作成ダイアログで名前を入力し「OK」 | 約30秒 |
| 7 | JWKファイルとして保存完了 | 数秒 |
ステップ1〜3、5〜7は 図形登録(書出) と共通です。ステップ4の「ファイルの種類」を「.jwk」に切り替える 部分だけがJWK固有の操作です。
手順1〜3: 通常の図形登録と同じ
- メニュー「その他」→「図形登録」、またはツールバー「図登」で起動
- 登録したい図形を範囲選択(文字を含めるなら 終点右クリック)
- コントロールバー「選択確定」→ 基準点を指示 →「図形登録」をクリック
詳細は 図形登録(書出) の手順1〜6を参照してください。
画像準備中 — 範囲選択 → 選択確定 → 基準点指示 → 「図形登録」クリックまでの流れ(共通フロー)
手順4: ファイルの種類を「.jwk」に変更
「図形登録」をクリックすると ファイル選択ダイアログ が開きます。ここでダイアログ上部の 「ファイルの種類」プルダウン をクリックして「.jwk」を選択します。
画像準備中 — ファイル選択ダイアログの「ファイルの種類」プルダウンで「.jwk」を選択
要確認: 「ファイルの種類」プルダウンの正確な名前(「ファイルの種類」「種類」等)、選択肢の表示順は実機で確認します。
背景: この「ファイルの種類」を切り替えないと、後続の保存はJWS形式になります。同じ「図形登録」コマンドからJWS/JWKどちらにも保存できる仕様で、形式選択は ダイアログ側で行う設計 になっています。
手順5: 「新規」ボタンをクリック
形式を「.jwk」に切り替えた状態で、ダイアログ上部の「新規」ボタンをクリックします。新規作成ダイアログ が表示されます。
画像準備中 — 「.jwk」選択時の「新規」ボタンクリック
手順6: ファイル名を入力
新規作成ダイアログで以下を入力します。
- ラジオボタンで「ファイル」を選択
- 「名前」に図形名(例:
dos_door_900)を入力 - 「OK」をクリック
画像準備中 — 新規作成ダイアログでのJWK図形名入力
PERSCの推奨: JWK形式で保存する図形は、ファイル名の先頭または接頭辞に「jwk_」「dos_」等を入れて区別 しておくと、後でJWS図形と混在したフォルダから探しやすくなります。
手順7: 保存完了
「OK」で指定フォルダに 名前.jwk が保存され、コマンドが終了します。
画像準備中 — 保存完了直後のエクスプローラー(フォルダ内に .jwk ファイルが追加された状態)
JWK形式の図形を読み込む
JWK形式で登録した図形は、通常の 図形読込 コマンドで呼び出せます。ただしファイル選択ダイアログで 「ファイルの種類」を「.jwk」に切り替え ないとリストに表示されません。
読込時の手順差分
- メニュー「その他」→「図形」で起動
- ファイル選択ダイアログで 「ファイルの種類」を「.jwk」に変更
- JWK図形がサムネイル/リスト表示される
- ダブルクリックで仮表示 → 通常通り貼り付け
画像準備中 — 図形読込ダイアログで「.jwk」に切り替えた状態
Tips: JWS図形とJWK図形を 同じフォルダで混在管理 している場合は、ダイアログを開くたびに「ファイルの種類」を切り替える必要があり手間です。可能なら JWS用フォルダとJWK用フォルダを分けて管理 することをおすすめします。
要確認: 「ファイルの種類」を「すべてのファイル」相当に切り替えた場合、JWS/JWKが両方表示されるかどうかは実機で確認します。
JWK形式の制約事項
JWK形式はDOS版互換のため、Windows版で追加された一部の表現が 保存時に失われる可能性 があります。次の要素を含む図形をJWK形式で登録する際は、登録後に再度読み込んで再現性を確認してください。
| 要素 | JWS | JWK | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 直線・円・円弧 | ◯ | ◯ | 基本要素は両方で保持 |
| 文字 | ◯ | △ | DOS版で使えなかった文字種は変換される可能性 |
| 線色(色番号) | ◯ | ◯ | 色番号で保持 |
| 線種(標準線種) | ◯ | ◯ | DOS版互換の線種に変換 |
| 線種(ユーザー定義) | ◯ | △ | DOS版になかったユーザー定義線種は標準線種に置換される可能性 |
| 点マーカ | ◯ | △ | 一部マーカ種類が保持されない可能性 |
| ハッチ | ◯ | △ | ハッチパターンの保持範囲に制約 |
| ソリッド | ◯ | △ | DOS版にない機能のため保持されない可能性 |
| 寸法図形 | ◯ | △ | 寸法図形化情報の保持に制約 |
| ブロック | ◯ | × | DOS版にブロック概念がないため非対応 |
要確認: 上記の各要素について、JWK形式で保存して再読込した際の保持範囲は実機で正確に検証する必要があります。一部「△」は経験則ベースのため、現バージョンでの実機確認後に表を更新します。
注意: 上記の制約があるため、ハッチ・ソリッド・ブロック・寸法図形を含むパーツはJWK形式に向きません。これらを含む図形はJWS形式で登録してください。
派生パターン
パターンA: 既存JWS図形をJWK形式に変換する
直接の変換コマンドはありません。次の流れで実質的に変換できます。
- JWS図形を 図形読込 で作図ウィンドウに貼り付け
- 範囲選択で同じ図形を再選択
- 「図形登録」コマンドで 形式を「.jwk」に切り替えて再登録
注意: この変換でハッチ・ソリッド・ブロック等が失われた場合、貼り付けた図形は変換できません。変換後は必ず読込みテストで再現性を確認してください。
パターンB: 既存JWK図形をJWS形式に更新する
逆方向(JWK→JWS)も同じ手順です。古いJWK資産を順次JWSに置き換えていく場合は次の通り。
- JWK図形を読込で貼り付け
- 範囲選択して再登録(形式は「.jws」を選択)
- 元のJWKファイルは別フォルダにアーカイブ
JWS化することで、最新の機能(ブロック・新しい線種等)を後から追加しても保持されるようになります。
パターンC: DOS版Jw_cadとの図形共有
DOS版Jw_cadを実環境で運用しているケースは現代では稀ですが、互換性が必要な場合は JWK形式で登録 → DOS版で読込テスト という手順を踏みます。Windows版で正常に保存できても、DOS版側の対応範囲外の要素は読み込めない可能性があるため、シンプルな線・円・標準文字主体の図形に限るのが安全です。
実務での使い方 ★PERSC独自
現代の実務でJWK形式が必要なケース
PERSC編集部の運用判断として、JWK形式を採用する典型的なケースは以下の通りです。
| ケース | 対応 |
|---|---|
| 取引先がDOS版Jw_cadを継続使用 | JWK形式で図形を提供 |
| 過去の社内資産がJWK形式で蓄積 | JWS化リプレースの過渡期で両形式併用 |
| 公的機関の古いCAD資産をリファレンス | JWK読込→現代図面に貼り付け |
| 線・円のみのシンプルな汎用パーツ | JWK保存で旧環境互換も確保 |
それ以外の 新規パーツ作成は原則JWS で運用しています。
古いJWK資産の段階的JWS化
事務所内に大量のJWK図形資産があり、移行の手間が大きい場合の段階的運用を推奨します。
- 棚卸し: 全JWKファイルをリストアップ(フォルダ単位でカウント)
- 使用頻度仕分け: 過去1年で使用したファイルを優先
- JWS化: 優先順位の高いものから読込→再登録でJWS化
- アーカイブ: 元のJWKは
_archive_jwk\フォルダに退避 - ドキュメント化: 移行履歴を
migration_log.txtに記録
PERSCの推奨: 古い資産の一括JWS化は 半年〜1年スパンの計画作業 として進めるのが現実的です。普段の業務に影響を与えないよう、月1回1時間程度のペースで進めます。
JWS/JWK混在フォルダの管理ルール
混在を避けられない場合、フォルダ内に _format_note.txt を置いて以下を明記すると混乱を防げます。
このフォルダの図形ファイル形式について
- 主形式: JWS(.jws)
- JWK混在: あり(旧資産・XX社互換用)
- JWK図形ファイル一覧:
- dos_door_900.jwk
- dos_window_1650.jwk
...
- JWK使用時の注意: ハッチ・ソリッドが含まれませんつまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 図形登録時に「.jwk」が選択肢に出てこない
→ ダイアログ上部の「ファイルの種類」プルダウンを開いてください。「.jws」「.jwk」(およびバージョンによっては「すべてのファイル」相当)が表示されます。
Q: JWKで保存したらハッチが消えた
→ JWK形式は DOS版互換の制約 で、ハッチ・ソリッド・ブロックといったWindows版で追加された要素を完全には保持できません。これらを含むパーツは JWS形式で登録 してください。
Q: JWS図形をダブルクリックしても開かない
→ ファイル選択ダイアログの「ファイルの種類」が「.jwk」になっている可能性があります。「.jws」または「すべてのファイル」相当に切り替えてください。
Q: DOS版Jw_cadで読み込めない
→ DOS版で対応していない要素(ハッチ・ソリッド・新しい線種・点マーカ等)が含まれていると読み込めない、または一部欠落して読み込まれることがあります。シンプルな線・円・標準文字のみ の図形に限ってJWK化するのが互換性確保のコツです。
Q: JWK形式の図形はJWS環境でも普通に使える?
→ はい、Windows版Jw_cadの「図形読込」で「.jwk」に切り替えれば普通に貼り付けられます。ただし 読み込んだJWK図形を編集して別物に作り変えた場合、再保存はJWS形式で行うのが安全です(JWK形式の制約に引きずられないため)。
Q: JWK形式の図形ファイルサイズはJWSと比べて大きい・小さい?
→ 一般的には JWK の方がやや小さい傾向にあります(保持できる情報量が少ないため)。ただし誤差程度であり、現代のストレージ容量では実用上の問題にはなりません。
Q: 既存のJWS図形を一括でJWK形式に変換するツールはある?
→ Jw_cad本体には一括変換機能はありません。1ファイルずつ「読込→再登録(JWK)」の手順を踏む必要があります。大量変換が必要な場合、外部の変換ツール(JacConvert / JWC2JWW 等 ※準備中)の併用も検討してください。
関連項目
- 図形登録(書出) — 図形登録の基本フロー(この記事の前提)
- 図形読込(パーツ貼り付け) — JWS/JWK両形式の図形を呼び出す
- 登録選択図形(一時図形貼付) — ファイル化せず一時的に登録した図形を貼り付ける
- JWW形式とJWC形式の違い — 図面ファイル形式の違い(図形ファイルとは別系統)
- ファイル形式変換ツール(JacConvert/JWC2JWW) ※準備中 — 古い形式の変換補助ツール
- PERSC推奨初期設定 ※準備中 — 図形フォルダ運用込みの推奨設定
まとめ
- JWK形式(.jwk) はDOS版Jw_cad由来の図形ファイル形式
- 通常の「図形登録」コマンドで 「ファイルの種類」を「.jwk」に切り替える だけでJWK保存できる
- 表現力に制約があるため、ハッチ・ソリッド・ブロック等を含むパーツには不向き
- 現代の新規運用は JWS形式が標準。JWKは互換目的でのみ使う
- 既存のJWK資産は段階的にJWS化していくのが運用のベストプラクティス