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壁の描き方(2線コマンドで内壁・外壁を一気に)
このページでできるようになること
Jw_cad の 2線コマンド を使って、平面図の 外壁・内壁・間仕切壁 を一気に描けるようになります。通り芯から壁芯へのオフセット、木造在来 120 壁/RC 造 200 壁/間仕切 65〜100 壁の描き分け、コーナーで残る不連続部の処理、開口部(建具)が入る位置の前段準備までを、実際の平面図作成の流れに沿って整理します。
背景: 平面図の壁は、図面の見た目を一気に建物らしくする要素ですが、ここで適当に描いてしまうと、後段の建具配置・寸法記入・包絡処理がすべて崩れます。2線コマンドを「両側線一気描き」で正しく使い、レイヤを分けて描くだけで、修正回数が大幅に減ります。
壁を描く前に決めておく 4 つのこと
平面図の壁は、勢いで描き始めると後から大幅な手戻りが発生します。まず以下の 4 点を確定させてから 2 線コマンドに入ります。
1. 壁厚を決める
| 構造種別 | 標準壁厚(外壁) | 標準壁厚(内壁・間仕切) |
|---|---|---|
| 木造在来軸組 | 120mm(柱寸法 105〜120 + 仕上) | 65〜105mm |
| 木造ツーバイフォー | 140mm(2×6)/ 89mm(2×4) | 89mm |
| RC 造(鉄筋コンクリート) | 150〜200mm | 120〜150mm |
| LGS(軽量鉄骨)+ PB | (外壁適用外) | 65〜100mm |
| 鉄骨造 | 150mm 前後(外装次第) | 65〜100mm |
要確認: 壁厚は構造設計・仕上仕様で決まります。実務では構造図・仕上表を確認した値を採用するのが原則です。練習用の平面図ならば「木造 120 / 内壁 100」程度を初期値にするとイメージしやすいです。
2. 壁芯と通り芯の関係を決める
通り芯(建物の柱位置を示す基準線)と壁芯(壁の中心線)は、必ずしも一致しません。
- 木造: 柱芯 = 通り芯 = 壁芯 となるのが基本(壁が柱の中心に乗る)
- RC 造: 柱の外面と壁の外面を揃える設計が多く、壁芯が通り芯から 片側にオフセット されるケースがある
- 間仕切壁: 通り芯ではなく独立した壁芯を引いて描く
PERSCの推奨: 壁芯位置は通り芯記入のフェーズで確定させておくと、2線コマンドの基準線指示で迷いません。詳しくは 通り芯の描き方 ※準備中 を参照。
3. 描画レイヤを決める
平面図の壁は、独立したレイヤに描き込むのが鉄則です。後から「壁だけ非表示」や「壁だけプロテクト」が 1 クリックでできるようになります。
| レイヤ番号(推奨) | 用途 |
|---|---|
| 1(編集可能 or 表示のみ) | 通り芯(参照のみで使う) |
| 2(編集可能 or 表示のみ) | 柱(描き終わり、参照のみで使う) |
| 3(書込) | 壁(このページで描き込む対象) |
詳しくは 建築図面のレイヤ分け実践 を参照。
4. コーナー処理の方針を決める
2 線コマンドで壁を一気に描くと、L 字や T 字のコーナーで線が交差して残ります。これを後処理する方法は 3 通りあります。
| 方式 | コマンド | 適用シーン |
|---|---|---|
| 連続 2 線で描き切る | 2 線(連続線モード) | 矩形に近い外壁を一気に閉じる |
| 包絡処理で一括清掃 | 編集→包絡処理 | 内壁・間仕切が交差する箇所をまとめて整える |
| コーナー / 伸縮で個別調整 | コーナー / 伸縮 | 包絡で意図しない結果になる箇所を個別補正 |
2線コマンドで壁を描く基本フロー
ここから実際の作図に入ります。2 線コマンド本体の解説は 2線コマンドの基本 に委譲し、ここでは「壁を描く文脈での使い方」に集中します。
壁作図サマリー(全 7 ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 通り芯レイヤを「表示のみ」、壁レイヤを「書込」に切替 | 数秒 |
| 2 | ツールバー「2 線」をクリック | 数秒 |
| 3 | コントロールバー「2線の間隔」に壁厚を入力(例: 60,60) | 数秒 |
| 4 | 通り芯(または壁芯)を左クリックで基準線指示 | 数秒 |
| 5 | 始点を読取点(右クリック)で指示 | 数秒 |
| 6 | 終点を読取点(右クリック)で指示/連続線で次の通り芯へ | 数秒〜 |
| 7 | コーナー残り部分を包絡処理 / コーナー / 伸縮で清掃 | 数十秒 |
合計: 1 部屋分の壁ならおおむね 1〜2 分で描き終わります。
手順 1: レイヤ状態を整える
書き込みレイヤを「壁」のレイヤ(例: レイヤ 3)に切り替え、通り芯と柱のレイヤは 表示のみ(黒い丸印)にします。これにより、通り芯の上を読み取りながら、壁レイヤだけに新しい線が描き込まれます。
画像準備中 — 通り芯=表示のみ/壁=書込のレイヤ状態
PERSCの推奨: 通り芯を 表示のみ にしておくと、2 線コマンドの基準線指示時に通り芯を選択できないように見える場合があります。その場合は一時的に「編集可能」(青い丸)に戻すか、通り芯と同じ位置に補助線を引く運用に変えます。
手順 2: 2 線コマンドを起動
ツールバー「作図(1)」の「2 線」をクリックします。メニューバーからは「作図」→「2 線」、クロックメニューからは作図ウィンドウ内で 10 時方向へ左ドラッグ中に右クリックでも起動できます。
画像準備中 — 2 線コマンドのアイコン位置
手順 3: 「2線の間隔」に壁厚を入力
コントロールバーの「2線の間隔」テキストボックスに、壁芯から壁面までの距離を 左右カンマ区切り で入力します。
| 壁厚 | 入力例 | 説明 |
|---|---|---|
| 木造 120mm(壁芯左右 60mm ずつ) | 60,60 または 60 | 1 つの数値だけだと両側同じ間隔 |
| RC 200mm(左右 100mm ずつ) | 100,100 または 100 | 同上 |
| 間仕切 100mm(左右 50mm ずつ) | 50,50 または 50 | 同上 |
| 外壁・内壁の振り分け | 60,40 等 | 通り芯から外側 60mm、内側 40mm 等の片寄せ |
Tips: 同じ間隔で描く場合は数値を 1 つだけ入力して
Enterを押せば、自動的にカンマ区切りで同じ数値が入ります。
要確認: コントロールバーの数値入力は 半角カンマ が前提です。全角カンマ「,」を入れると数値を読み取れない場合があるため、入力モードの切替時に注意します。
画像準備中 — 「2線の間隔」テキストボックスへの入力
手順 4: 基準線(通り芯または壁芯)を指示
通り芯の上を 左クリック で指示します。基準線は直線だけが対象で、円・円弧は基準線にできません。
注意: 通り芯レイヤを「表示のみ」状態にしている場合、左クリックしても基準線として認識されません。手順 1 で説明したとおり、通り芯レイヤを一時的に「編集可能」に戻すか、別レイヤに参照用補助線を引いておきます。
画像準備中 — 通り芯を左クリックして基準線指示
手順 5: 始点を読取点で指示
通り芯と通り芯の交点(柱位置)を 右クリック で読み取ります。読取点(右クリック)で指示することで、ピクセル単位ではなく交点に正確にスナップします。
画像準備中 — 通り芯交点を右クリックで読取
手順 6: 終点を指示/連続線で次の通り芯へ
パターン A: 1 区間だけ描く
終点となる通り芯交点を 右クリック すると、その区間の壁が描画されます。
パターン B: 連続線で次の壁へ折れ曲がる
終点を打たずに、次に基準線にしたい通り芯(直交する通り芯など)を 左ダブルクリック すると、基準線が変更され、壁が折れ曲がる形で仮線表示されます。これを繰り返して、矩形の外壁を一筆書きで囲うことができます。
画像準備中 — 連続 2 線で外壁を一周
背景: 連続 2 線で描き切ると、4 隅のコーナーで線がきれいに留まらず、わずかに突き出して残ります。これは仕様で、後段の包絡処理/コーナーで一括清掃します。
パターン C: 他の直線とつなげて終わる(包絡終了)
終点指示時に、つなげたい既存の直線(柱の外周など)を 右ダブルクリック すると、その直線と 2 線が自動で包絡処理され、コーナーが整います。
画像準備中 — 終点を右ダブルクリックで包絡終了
手順 7: コーナー残り部分を清掃
連続 2 線で描いた後の残りは、以下のいずれかで清掃します。
- 包絡処理: 編集メニュー →「包絡処理」で対象範囲を矩形指示すると、交差部の不要線が一括削除されます
- コーナー: コーナー処理で 2 本の線を選択すると、L 字に整います
- 伸縮: 伸縮で線端を基準線まで延ばす/縮める
画像準備中 — 包絡処理で 4 隅を一括清掃
「2線の間隔」の振り分けパターン
「2線の間隔」コントロールバーの数値は、左右で異なる値を入れることで、壁芯から片側に寄った壁を描けます。これは RC 造の外壁や、片側のふかし壁などで重宝します。
同間隔(基準線中心の壁)
2線の間隔: 60,60 または 60通り芯を中心に、両側 60mm ずつの壁を描きます。木造在来 120mm 壁の標準パターンです。
異間隔(基準線から片寄せ)
2線の間隔: 100,50基準線から片側 100mm、反対側 50mm の壁を描きます。RC 外壁で「外面を通り芯に揃える」設計(外側 0mm、内側 200mm)や、ふかし壁(既存壁に内側だけ追加)で使います。
間隔反転
異間隔で描き始めた後、コントロールバー「間隔反転」をクリックすると、左右の振り分けが反転します。同じコマンド設定のまま、L 字の片寄せ壁を一気に切り替えられるため、外壁→内壁の連続描画で活躍します。
注意: 「間隔反転」は左右の数値が異なる場合だけ有効です。
60,60のような同間隔では押せません。
画像準備中 — 間隔反転前後の壁の振り分け差
1/2 間隔・2 倍間隔
コントロールバー「1/2 間隔」「2 倍間隔」をクリックすると、現在の入力値の半分/倍の間隔で描けます。木造 120 壁を描いている途中で、間仕切 60 壁に切り替えるときなどに便利です。
Tips: 1/2 / 2 倍を使った直後は、入力値が変わったままになります。続けて元の壁厚で描く場合は「2線の間隔」を入力し直しましょう。
留線(とめせん)で壁の端を閉じる
2 線で描いた壁の端は、上下 2 本の線が平行に終わるだけで、端面は閉じません。コントロールバー「留線」または「留線常駐」にチェックを入れておくと、端に閉じ線(留線)が描かれます。
留線と留線常駐の違い
| 項目 | 動作 |
|---|---|
| 留線 | 始点側にだけ留線を描く。終点側には付かない。一度使うとチェックが外れる |
| 留線常駐 | 両端(始点・終点)に留線を描く。チェックが入ったまま継続 |
要確認: 「留線」のチェックを始点指示後にあらためて入れて終点を指示すると、終点側にも留線が付くという動作仕様。実機で確認の上、本ページの記述を最終確定する。
留線出(とめせんで)
「留線出」のテキストボックスに数値を入力すると、留線位置が始点・終点から指定数値分だけ外側にズレた位置に描かれます。壁端を柱の外側に少し突き出して描きたい場合に使います。
壁での留線の使いどころ
- 建具開口の端: 建具が入る位置の手前で壁を切るとき、留線で端面を閉じる
- 半間仕切壁の端: 部屋の中まで一部だけ伸びる仕切壁の端
- 既存壁との取り合い: 改修で新規壁を既存壁に突き付けるとき
画像準備中 — 留線あり/なしの端面比較
構造別の壁の描き方バリエーション
木造在来軸組(120 壁)
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 2 線の間隔 | 60,60(標準)/ 52.5,52.5(柱寸 105 のみ) |
| 基準線 | 通り芯 = 柱芯 = 壁芯 |
| 描画方針 | 柱と柱の間を 1 区間ずつ描く(柱位置で線が分割される) |
| コーナー | 連続 2 線で外壁を一周 → 包絡で清掃 |
| 留線 | 不要(柱と隣接するため) |
RC 造(200 壁・外面合わせ)
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 2 線の間隔 | 200,0 / 0,200(外面が通り芯と一致する設計) |
| 基準線 | 通り芯(柱芯と兼用) |
| 描画方針 | 通り芯から内側に 200mm の壁を一気描き。間隔反転で内壁・外壁を切替 |
| コーナー | 包絡処理で柱と一体化 |
| 留線 | 必要に応じて使用 |
背景: RC 造の壁厚は構造設計・耐火・遮音性能で決まります。実プロジェクトでは構造図の指定値を必ず転記します。本ページの 200mm は典型値の例示です。
間仕切壁(LGS + PB / 木造在来)
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 2 線の間隔 | 50,50(100mm 壁)/ 32.5,32.5(65mm 壁) |
| 基準線 | 間仕切専用の壁芯(通り芯ではない) |
| 描画方針 | 間仕切芯を補助線で先に引いてから 2 線で壁を描く |
| コーナー | 既存壁との取り合いを包絡で整える |
| 留線 | 半間仕切端で使用 |
既存改修での壁追加
既存図面に新規の間仕切を追加する場合、既存壁を削らずに新規壁を「突き付け」で描くのが基本です。
- 既存壁レイヤを「表示のみ」に
- 新規壁を別レイヤ(例: レイヤ A)に書込
- 突き付け部は留線で端面を閉じ、既存壁との接合部は包絡処理
- 必要に応じて新規壁の線色を変えて改修箇所を強調
画像準備中 — 既存図面への新規壁追加例
開口部(建具)の前段準備
壁を描き終わったら、次は建具を入れるための 開口部(壁の途切れ) を作ります。詳細は 建具を平面図に配置する ※準備中 で扱いますが、壁を描く段階で意識しておくべき点を整理します。
開口を空けるタイミング
方針 A: 壁を描き切ってから開口を切る(推奨)
- 壁を 2 線コマンドで通しで描く
- 開口部の位置を寸法で確定
- 「線切断」または「コーナー」で開口部の壁を削除
- 端部を留線で閉じる
方針 B: 開口を意識しながら 2 線で区切って描く
- 通り芯間を区間に分けて、開口位置で 2 線を一旦終了
- 開口の反対側からまた 2 線を描く
- 端部に留線を付けながら描き進める
PERSCの推奨: 初心者は 方針 A を推奨します。壁を通しで描いておくと、寸法ミスや開口位置変更時の修正が容易です。慣れてくると方針 B のほうが早く描けるようになります。
開口幅の標準寸法
| 建具種別 | 開口幅(標準) |
|---|---|
| 室内ドア(片開き) | 700/750/800/900mm |
| 引違い戸(押入) | 1650/1820mm |
| 玄関ドア | 850/900mm |
| 掃出し窓 | 1700/2550mm |
| 腰窓 | 700/1700mm |
画像準備中 — 壁を描き切ってから開口を切る流れ
実務での使い方 ★PERSC独自
シーン 1: 木造住宅の新築平面図
- 通り芯を Gp.0 のレイヤ 1 に描き終え、X1〜X5、Y1〜Y4 程度の交点を確定
- 柱(120 角)をレイヤ 2 に矩形で配置
- 壁レイヤ(レイヤ 3)に切替し、2 線コマンドで
60,60で外壁を一周 - 連続 2 線で 4 辺を描き終えたら、4 隅を包絡処理で清掃
- 内壁(部屋仕切)を間仕切芯から
50,50で描き、既存外壁との取り合いを包絡処理 - 開口位置を確定し、線切断 + 留線で建具開口を作る
このフローで 30〜40 坪の住宅平面図なら、壁作図はおおむね 15〜30 分で完了します。
シーン 2: RC 造マンションの基準階平面図
- 通り芯(X1〜X8、Y1〜Y6)と柱(500 角)をレイヤ 1, 2 に配置
- 外壁を 2 線で描く際、
200,0で外面合わせの片寄せ - 戸境壁(住戸間の遮音壁)は
100,100で別途 - 間仕切壁は
50,50(LGS + PB 100mm) - 各層の包絡処理で柱・外壁・戸境壁・間仕切壁の取り合いを整える
注意: RC 造では戸境壁の位置・厚さが住戸面積(壁芯/壁厚芯/内法芯)の算出方法に大きく影響します。施主向けの面積表記方針を事前に確認しましょう。
シーン 3: 既存住宅の改修(リノベーション)
- 既存平面図を別レイヤに読み込み(または描き起こし)し、レイヤを「表示のみ」に
- 撤去する壁を撤去マーク(破線・赤色など)で示す
- 新設壁を別レイヤに 2 線コマンドで描き加える
- 既存壁との取り合いは留線 + 包絡で清掃
- 新設壁・撤去壁・既存壁を線色で識別できるように分ける
シーン 4: 店舗・オフィスの間仕切計画
- 躯体(既存外壁・既存柱)を表示のみに
- テナント区画線を専用レイヤに描く
- 区画内の間仕切(パーティション・LGS+PB)を 2 線で
50,50〜32.5,32.5で描く - 開口部(出入口・サービスカウンター)は壁を通しで描いてから線切断
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 「2線の間隔」を入力したのに反映されない
→ 全角カンマ「,」が混入していないか確認します。半角カンマ「,」で 60,60 のように入力する必要があります。入力後 Enter を押すと確定します。
Q: 通り芯を左クリックしても基準線として認識されない
→ 通り芯レイヤが「表示のみ(黒い丸)」になっている可能性があります。「編集可能(青い丸)」または「書込(赤い円)」のレイヤだけが基準線として選択できます。一時的に通り芯レイヤを編集可能に戻して操作します。
Q: 連続 2 線で描いた壁の 4 隅がはみ出している
→ これは仕様です。連続 2 線は基準線が切り替わる位置で線が交差して残ります。後処理として「包絡処理」で 4 隅を矩形範囲指示すると一括清掃できます。詳しくは 包絡処理 を参照。
Q: 包絡処理しても線が残ってしまう
→ 包絡対象の線種にチェックが入っていない可能性があります。コントロールバーの線種チェックボックスで、対象(実線・点線など)にチェックを入れて再実行します。また、包絡範囲が小さすぎると意図した処理にならないため、範囲を少し大きめに指示します。
Q: 壁が通り芯を中心に描かれず、片側にズレる
→ 「2線の間隔」が 60,60 ではなく 100,20 のように偏った値になっていないか確認します。同じ間隔で描く場合は 60 だけ入力して Enter を押すと 60,60 になります。
Q: 留線が始点側ではなく終点側に付いてしまった
→ 「留線」のチェックを始点指示後に入れていないか確認します。始点指示前に「留線常駐」を入れておくと両端に確実に留線が付きます。挙動が不安なときは「留線常駐」を使うのが無難です。
Q: 木造で柱が 105 角なのに 60,60 で描いてしまった
→ 柱寸法 105 角の場合、壁芯から壁面まで 52.5mm が標準です。52.5,52.5 で描き直します。すでに描いてしまった壁は、属性変更や複線で柱面に合わせて補正するか、消して描き直すのが早いです。
Q: 異なる壁厚(外壁 120 と内壁 100)を同時に切り替えながら描きたい
→ コントロールバー「2線の間隔」の値を都度書き換えるか、「2 倍間隔」「1/2 間隔」を活用します。ただし、頻繁に切り替えるとミスのもとになるため、外壁を全部描き終えてから内壁に移る順序のほうが安全です。
Q: コーナー処理で意図しない方向に伸びてしまう
→ コーナーは選択する 2 本の線の「クリック位置」によって、伸ばす側/縮める側が変わります。線の 残したい側 をクリックします。意図と違ったらすぐに Esc または「戻る」で取り消し、選択し直します。
Q: 壁を描いた後で通り芯の位置を変更したい
→ 通り芯と壁は連動していません。通り芯を移動しても壁は元の位置に残ります。やり直す場合は壁を削除して描き直すのが確実です。大幅な変更がありそうなフェーズでは、壁の描画を後回しにする運用が安全です。
関連項目
- 2線コマンドの基本 — 2 線コマンド本体の詳細解説
- 線コマンド — 単線で壁を描く場合の基本
- 複線コマンド — 既存線から平行線を引く別アプローチ
- 包絡処理 — コーナーで残る不要線の一括清掃
- コーナー処理 — L 字コーナーの個別調整
- 伸縮 — 線端を基準まで伸ばす/縮める
- 建築図面のレイヤ分け実践 — 壁レイヤを含む構成
- 線種の使い分け — 壁の線種・線色の選定
- 平面図ワークフロー全体像 ※準備中 — 通り芯から仕上までの流れ
- 通り芯の描き方 ※準備中 — 壁の前段
- 柱の作図 ※準備中 — 壁と一体で扱う構造体
- 建具を平面図に配置する ※準備中 — 開口部の作成
まとめ
- 平面図の壁は 2 線コマンド で両側線を一気に描くのが基本
- 描く前に 壁厚・壁芯位置・描画レイヤ・コーナー処理方針 の 4 点を決めておく
- 「2線の間隔」は半角カンマ区切りで
60,60のように入力。同間隔なら数値 1 つでも可 - 連続 2 線で外壁を一筆書き → 4 隅の残りは包絡処理で一括清掃
- 留線は壁の端を閉じるための機能。建具開口の端や半間仕切端で活躍
- 木造 120 壁は
60,60、RC 200 壁は片寄せ200,0/100,100、間仕切 100 壁は50,50が目安 - 通り芯レイヤは「表示のみ」、壁レイヤは「書込」のレイヤ運用が手戻りを減らす
- 開口部は壁を通しで描き切ってから切るのが、初心者にとって安全なフロー