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文字種・フォント・角度の指定
このコマンドでできること
Jw_cadの「文字」コマンドで作図する文字について、文字種(サイズ・色のセット)/フォント/太字・斜体/文字角度を切り替えられるようになります。図面のタイトル文字は大きく、室名はやや大きめに、寸法補足はやや小さめに、注記は細字で、というように用途別に文字を使い分けるための中核操作です。文字コマンド自体の起動・基本入力は別記事に分けてあり、この記事では「どんな見た目の文字を書き込むか」を決める操作に絞って解説します。
背景: Jw_cadには「文字種1〜10」という10段階の文字サイズ・色プリセットがあり、図面ごとに使い分けます。タイトル・室名・寸法・注記でそれぞれ別の文字種を割り当てるのが標準的な運用です。フォントや太字・斜体は文字種とは別軸で指定でき、文字種=寸法、フォント=書体、と役割を分けて捉えると整理しやすくなります。
文字の見た目を決める3つの軸
「文字」コマンドで書く文字の見た目は、次の3軸の組み合わせで決まります。それぞれ操作場所と意味が違うので、最初に整理しておきます。
| 軸 | 操作場所 | 決まること |
|---|---|---|
| 文字種(1〜10/任意サイズ) | コントロールバー左端の「文字種ボタン」 | 文字の幅・高さ・間隔・色のセット |
| フォント | 文字入力ダイアログ右側のプルダウン/書込み文字種変更ダイアログ内 | 文字の書体(MS ゴシック/メイリオ等) |
| 角度・装飾 | コントロールバー「角度」欄/「水平」「垂直」チェック/書込み文字種変更ダイアログの「斜体」「太字」 | 文字の傾き/太字/斜体 |
PERSCの推奨: まず文字種だけを使い分け、フォント・太字・斜体は触らずに運用するのが図面の見た目を揃える一番シンプルな方法です。組織で図面を共有する場合、フォントが入っていないPCでは別フォントに置き換わって見た目が崩れることがあるため、フォントは原則「MS ゴシック」固定が無難です。
書込み文字種(1〜10/任意サイズ)
「文字種」とは、文字の幅・高さ・間隔・色を1セットにしたプリセットです。Jw_cadには文字種1〜10の10段階が用意されており、書込み文字種を切り替えてから文字を書き込むと、その文字種の寸法・色で作図されます。
背景: 線に「線色1〜8」があるのと同じ発想で、文字にも「文字種1〜10」というプリセット番号がふられています。1つの図面のなかで「室名は文字種5、寸法は文字種3、注記は文字種2」のように番号で管理することで、後から一括変更したいときに楽になります。
コントロールバーの「文字種ボタン」
文字コマンドを起動すると、コントロールバーの左端に現在の書込み文字種を示すボタンが表示されます。ボタン上には現在選択中の文字種番号と、その横幅(W)・縦幅(H)・間隔(D)の数値が並びます。
画像準備中 — 文字コマンド起動直後のコントロールバー全体(左端の文字種ボタンを矢印で示す)
「書込み文字種変更」ダイアログの開き方
コントロールバー左端の文字種ボタンを左クリックすると、「書込み文字種変更」ダイアログが開きます。このダイアログから文字種1〜10、または任意サイズを選択し、フォント・太字・斜体もまとめて指定できます。
画像準備中 — 書込み文字種変更ダイアログの全体像(番号ラジオボタン・フォント欄・斜体/太字・OKボタンを矢印で示す)
要確認: コントロールバー左端ボタンの正確な表記形式(W/H/D表記の順序、文字種番号の表示位置)は実機で確認します。
手順サマリー(文字種を切り替えて書き込む全6ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 文字コマンドを起動 | 数秒 |
| 2 | コントロールバー左端の文字種ボタンを左クリック | 数秒 |
| 3 | 「書込み文字種変更」ダイアログで文字種1〜10のラジオボタンを選択 | 数秒 |
| 4 | 必要に応じてフォント・斜体・太字を指定 | 数秒 |
| 5 | 「OK」をクリックしてダイアログを閉じる | 数秒 |
| 6 | 文字入力ダイアログに文字を入れて、書込み位置を左クリック(読取点なら右クリック) | 数秒 |
任意サイズで書き込む
文字種1〜10で対応できない特殊なサイズの文字を書きたいときは、ダイアログ内の「任意サイズ」を選択し、横幅・縦幅・間隔・文字色(色No.)を直接入力します。
Tips: 任意サイズは便利ですが多用すると文字寸法が散らばり、図面全体の統一感が崩れます。まずは文字種1〜10の枠内で運用し、どうしても合わないときだけ任意サイズに逃げるのが推奨です。
要確認: 「任意サイズ」入力欄の項目名・並び順(W/H/D/色No.の表示順)は実機で確認します。
画像準備中 — 書込み文字種変更ダイアログで「任意サイズ」を選択し、横幅・縦幅・間隔・色No.を入力した状態
文字種1〜10の中身は基本設定で決まる
「文字種3とはどんな寸法なのか」というプリセットの中身は、メニューバー「設定」→「基本設定」→「文字」タブで決まっています。横幅(W)/縦幅(H)/間隔(D)/色No.の4つを文字種ごとに登録できます。
画像準備中 — 基本設定「文字」タブの文字種1〜10設定画面
背景: つまり「書込み文字種変更ダイアログ」と「基本設定の文字タブ」は別物です。前者はその場で「どの番号を使うか」を切り替える、後者は「番号ごとの中身(寸法・色)」を編集する、という役割分担になります。
文字種1〜10の数値の意味・推奨値・既存文字へのサイズ変更反映オプションなど、設定値の詳細は 基本設定「文字」タブの設定値 を参照してください。建築実務での文字サイズ標準(A1図面でタイトル文字何mmなど)は 図面に書く文字サイズの標準 を参照してください。
フォント(任意フォント)の指定
Jw_cadは文字種とは別に、**フォント(書体)**も指定できます。フォントは2か所から指定できますが、書き込む文字すべてに適用したい場合は書込み文字種変更ダイアログ側で指定するのが一般的です。
フォントの指定箇所
| 場所 | 役割 |
|---|---|
| 書込み文字種変更ダイアログ 内のフォント欄 | これから書き込む文字すべての既定フォント |
| 文字入力ダイアログ 右側のフォント欄 | その場の書き込みのみ一時的に変えるとき |
どちらも、PCにインストールされているフォントの一覧から選択する形になります。
画像準備中 — 書込み文字種変更ダイアログ内のフォントプルダウン
画像準備中 — 文字入力ダイアログ右側のフォントプルダウン
よく使うフォント
| フォント | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| MS ゴシック ★標準 | 等幅・くっきり・どのPCにも入っている | 図面文字の標準。官公庁提出や社外配布で安全 |
| MS 明朝 | 細めの線で読みやすい・公文書系 | 提出書類の表紙・凡例タイトル |
| メイリオ | 画面表示で読みやすい・やや太め | プレゼン用パース説明・社内検討用 |
| Yu Gothic(游ゴシック) | スマートな見た目・モダン | 提案資料・営業向け |
PERSCの推奨: 図面の本体(寸法値・室名・注記)は MS ゴシック で統一するのを推奨します。MS ゴシックはWindows標準で必ず入っており、別のPCで開いても文字化け・置換が起きません。プレゼン用に1〜2か所だけメイリオや游ゴシックを使うのは構いませんが、1図面で3種類以上のフォントを混在させないのが見た目を整える基本です。詳しい運用ルールは 図面に書く文字種・フォントの運用ルール を参照してください。
「フォント読取」で既存文字のフォントを拾う
書込み文字種変更ダイアログには「フォント読取」というチェックボックスが用意されています。これにチェックが入った状態で作図済み文字を選択すると、その文字のフォントが自動的にフォント欄に読み込まれます。
Tips: 既存図面に追記する作業で、もとの文字と同じフォントを揃えたいとき便利です。チェックを外して同じ操作をすると、選択した文字は今ダイアログで指定中のフォントに置き換わってしまいます。意図しないフォント置換を防ぎたいなら、フォント読取チェックは入れたままにしておくのが無難です。
要確認: 「フォント読取」チェックの正確な位置と、移動・複写コマンド時の挙動詳細は実機で確認します。
太字・斜体
書込み文字種変更ダイアログには「斜体」「太字」のチェックボックスがあり、ここで指定すると以降に書き込む文字に斜体/太字/両方が適用されます。
画像準備中 — 書込み文字種変更ダイアログの「斜体」「太字」チェックボックス
| チェック | 結果 |
|---|---|
| 斜体のみ | イタリック体で書き込まれる |
| 太字のみ | ボールド体で書き込まれる |
| 両方 | ボールド・イタリック |
| 両方なし | 通常体(デフォルト) |
Tips: 太字は強調したいタイトルや警告注記に有効です。斜体は変数・記号など「特殊な意味の文字」を区別したいときに使います。多用すると図面が騒がしくなるので、1図面あたりタイトル数か所までに抑えるのが見やすさを保つコツです。
要確認: 太字・斜体が画面表示と印刷出力でどこまで一致するかは、フォントとプリンタドライバによって差が出ます。実印刷で確認するのが安全です。
文字角度の指定
文字を斜めに書き込みたいときは、コントロールバー「角度」欄に角度を半角数字で入力します。線コマンドの「傾き」と同じく、画面の右方向(X+)を0度として反時計回りがプラスです。
画像準備中 — コントロールバー「角度」欄に「30」と入力して書き込まれた30度の文字
手順サマリー(角度付き文字を書き込む全5ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 文字コマンドを起動 | 数秒 |
| 2 | コントロールバー「角度」欄に角度を半角数字で入力(例: 30、-45) | 数秒 |
| 3 | 文字入力ダイアログに文字を打ち込む | 数秒 |
| 4 | 書込み位置で左クリック(読取点なら右クリック) | 数秒 |
| 5 | 続けて同じ角度で書き込むか、角度欄を空にして通常書き込みに戻す | 数秒 |
Tips: 「角度」欄はプルダウンになっており、過去に使った角度値が記録されています。よく使う角度(30/45/60/-45 など)は2〜3回入れれば履歴から選べるようになり、毎回手入力しなくて済みます。
「水平」「垂直」チェックは角度入力より優先される
コントロールバーには「水平」「垂直」のチェックボックスもあります。
| チェック状態 | 意味 |
|---|---|
| 水平 | 角度0度(横書き) |
| 垂直 | 角度90度(縦に立てる) |
| 縦字+垂直 | 角度-90度相当(縦書き全体を寝かせない方向) |
これらにチェックが入っている間は、「角度」欄の入力値より「水平」「垂直」が優先されます。意図して角度指定したのに反映されないときは、この2つのチェックが入っていないかまず確認してください。
背景: 「水平」と「垂直」は文字角度の使用頻度が高いため、ワンタッチでオン/オフできる専用チェックボックスとして用意されています。実務では大半の文字が水平か90度なので、このチェックボックスだけでこなせる場面が多いです。
要確認: 縦字(縦書き)と「垂直」を組み合わせた時の角度挙動(-90度相当か)は実機で確認します。
軸角を回している場合の角度
軸角を設定する と画面の水平・垂直方向そのものが回ります。文字コマンドの「角度」欄も、軸角を基準とした相対角度として解釈されます(角度0は軸角の方向)。
要確認: 軸角設定中の文字角度の解釈(軸角基準の相対角度かどうか)は実機で要確認です。
Tips: 敷地が23度傾いた図面で、敷地境界線に沿わせて室名を入れたいときは、軸角を23度に設定しておけば角度欄を空のままで(水平チェックON)境界線に沿った文字が書き込めます。境界線ごとに角度を計算して入れるより手間が大きく減ります。
「角度継続」チェックボックス
書込み文字種変更ダイアログには「角度継続」というチェックボックスがあります。これにチェックを入れておくと、他のコマンドを使った後に文字コマンドへ戻ってきても、直前の角度設定が引き継がれます。
Tips: 同じ角度の文字を、線・円コマンドを挟みながら何度も書きたい場面(傾いた看板・サインの図面、傾いた階段の踏面表記など)で時間短縮になります。逆に1回限りの角度なら、チェックは外しておく方が他図面に影響が残らず安全です。
要確認: 「角度継続」チェックの正確な位置・コマンドまたぎ時の挙動は実機で確認します。
コントロールバーの設定項目(文字スタイル関連)
| 項目 | 操作 | 影響範囲 |
|---|---|---|
| 文字種ボタン(左端) | クリックで「書込み文字種変更」ダイアログ表示 | 以降書き込む文字すべて |
| 角度 | 半角数字を入力(例: 30、-45) | 以降書き込む文字すべて(空欄で水平に戻る) |
| 水平 | チェックボックス | 角度入力より優先・横書き固定 |
| 垂直 | チェックボックス | 角度入力より優先・90度(縦字併用で-90度相当) |
| 縦字 | チェックボックス | 縦書きに切替(詳細は 縦書き文字の作図 を参照) |
「書込み文字種変更」ダイアログ側の設定項目は次のとおりです。
| 項目 | 役割 |
|---|---|
| 文字種1〜10 / 任意サイズ | 寸法・色のプリセット選択 |
| フォント | 書体名を選択(PC内のフォントから) |
| フォント読取 | チェックON時、選択した既存文字のフォントを読み込む |
| 斜体 | チェックONで斜体(イタリック)になる |
| 太字 | チェックONで太字(ボールド)になる |
| 角度継続 | チェックONで他コマンドをまたいでも文字角度を保持する |
派生パターン
パターンA: 文字種を切り替えてタイトル・室名・寸法を書き分ける
A2図面の標準的な書き分け例です。図面サイズによって基準値は変わるので、A1なら全体的にやや大きく、A3なら小さく、と縮尺と紙サイズに合わせて調整してください。
| 用途 | 文字種 | フォント | 太字 |
|---|---|---|---|
| 図面タイトル | 文字種8〜10(大) | MS ゴシック | あり |
| 通り芯記号(X1, Y1...) | 文字種5〜6(中) | MS ゴシック | なし |
| 室名(リビング、寝室等) | 文字種4〜5(中) | MS ゴシック | なし |
| 寸法値 | 文字種3(やや小) | MS ゴシック | なし |
| 注記・凡例 | 文字種2〜3(小) | MS ゴシック | なし |
| 部屋番号(101等) | 文字種3〜4 | MS ゴシック | なし |
PERSCの推奨: タイトル文字以外は太字を避け、サイズ差だけで階層を表現するのが図面の読みやすさを保つコツです。建築実務での具体的な数値(W/H/Dをいくつにすればいいか)は 図面に書く文字サイズの標準 と 図面に書く文字種・フォントの運用ルール を参照してください。
パターンB: 図面タイトルだけフォントを変える
図面のタイトル(例: 「1階平面図」「断面図 A-A'」)はやや目立たせたい場面が多いため、本体は MS ゴシックで統一しつつ、タイトルだけメイリオや游ゴシックに変える運用もあります。
- 通常の文字(室名・寸法など)は文字種3〜5+MS ゴシックで書き終える
- タイトル位置に来たら、書込み文字種変更ダイアログを開く
- 文字種を8〜10(大)に切り替え、フォントをメイリオに変更
- 太字にチェックを入れる
- OKを押してタイトルを書き込む
- タイトルを書き終えたらダイアログを再び開いて文字種・フォント・太字を元に戻す
注意: フォント・太字の戻し忘れは、後続の本体文字までフォントが変わってしまう原因の1つです。タイトル書き込み直後にダイアログで戻す癖をつけましょう。
パターンC: 屋根伏図の方位記号や勾配記号を斜めに書く
屋根伏図で勾配方向を示す矢印には、勾配数値(4寸勾配など)や方向ラベルを斜めに添えます。
- 文字コマンドを起動
- コントロールバー「角度」欄に勾配方向の角度を入力(例: 4寸勾配なら
21.8) - 文字種3+MS ゴシック+太字なし
- 文字「4寸」を書き込む
- 別の方位なら角度欄の値を書き換え、続けて書き込む
Tips: 勾配の角度値は線コマンドの「傾き」記事 角度を指定した線の作図(15度毎含む) と同じです。同じ値を使い回すなら、線→文字でコントロールバーをまたぐときに「角度継続」を活用すると入力の手間が減ります。
パターンD: 既存文字のフォントを拾って同じフォントで追記
既存図面に追記する場合、もとの文字とフォント・サイズを揃えたいことが多いです。「フォント読取」と次の手順で揃えられます。
- 文字コマンドを起動
- 書込み文字種変更ダイアログを開き、「フォント読取」にチェックを入れてOK
- 文字入力ダイアログが空の状態で既存文字を左クリック
- その文字の文字種・フォントが書込み側にコピーされる
- テキストボックスに追記したい文字を入力し、書込み位置を指示
背景: 文字コマンドはテキストボックスが空のまま既存文字をクリックすると「移動・編集」モードに入る仕様で、このとき書込み側へ属性が拾われます。詳しくは 文字の編集(移動・複写・変更) を参照してください。
書込み文字種を切り替えても、書き込み済み文字は変わらない
文字種・フォント・太字・斜体・角度はすべて、**「これから書き込む文字」**に対する設定です。書込み文字種を変えても、すでに書いてある既存文字には影響しません。
既存文字の文字種・フォントを変えたい場合は、次のいずれかで対応します。
| 目的 | 操作 |
|---|---|
| 1か所だけ既存文字を別文字種・別フォントにしたい | 文字コマンドで該当文字を左クリック → 書込み文字種変更ダイアログで設定し直して再配置(文字の編集 を参照) |
| 図面全体の文字種3を一括で大きくしたい | 「設定」→「基本設定」→「文字」タブで該当文字種の数値を変え、「既に作図されている文字のサイズも変更する」にチェック(基本設定「文字」タブの設定値 を参照) |
| 範囲選択した文字の文字種だけ別番号に変えたい | 範囲選択 → 属性変更で文字種番号を変える(属性変更の基本 ※準備中 を参照) |
Tips: 「いったん書いた文字は書込み文字種を変えても変わらない」というのは、実は安全装置として働いています。設計途中で文字種を切り替えても既存文字が崩れないので、安心して新しい文字種で続きを書けます。
実務での使い方 ★PERSC独自
通り芯記号を文字種5+丸囲みで書く
住宅平面図やRC造(鉄筋コンクリート造)の通り芯(建物の柱位置を示す基準線)には、X1・X2・Y1・Y2 のような通り芯記号を端部に添えます。建築実務では、通り芯記号用に文字種5(中サイズ)を割り当て、フォントは MS ゴシック、太字なしが標準です。記号の周りには直径3〜5mmの円を別途描いて囲み、視認性を上げます。
書込み文字種変更ダイアログで文字種5を選び、文字基点を「中・中」(文字の書き込み基点を指定する を参照)にしておくと、丸の中心に記号がぴったり収まります。
室名は文字種4+通り芯記号より一段小さく
「リビング」「寝室1」「キッチン」などの室名は、通り芯記号より一段小さい文字種4を割り当てるのが見やすいです。室名と通り芯記号でサイズを変えることで、図面に情報の階層ができ、ぱっと見でどれがメインの情報かわかるようになります。
PERSCの推奨: 室名はあまり長く書かず、必要なら下の行に補足を書くスタイルが見やすいです。「LDK 18.5帖」のように室名と面積を1行で書く運用と、「LDK」「18.5帖」を2行に分ける運用がありますが、2行運用の方が後から面積だけ修正しやすいためPERSCでは2行運用を推奨します。
寸法値は文字種3+全角寸法表記との混在に注意
Jw_cadの寸法コマンドは独自の寸法設定ダイアログ(寸法設定 ※準備中)で文字種を指定するため、ここで文字種3を指定しておけば寸法値は自動で文字種3になります。一方、室名や注記の中で寸法表記(「910mm」「W=900」など)を文字コマンドで書く場合も、視覚的な統一感のため文字種3で揃えるのが図面全体のバランスを保つコツです。
図面タイトルは文字種8〜10+太字+下線
図面右下のタイトル欄や、図面ごとのタイトル(「1階平面図 S=1/100」など)は、本体文字より明確に大きくして区別します。文字種8〜10+太字あり+フォントは MS ゴシック が無難です。タイトル下にもう1本下線を引いて区切ると、見た目の格が一段上がります。
官公庁提出図面とプレゼン用パースで使い分ける
提出図面はMS ゴシック単一が安全ですが、プレゼンや営業用の図面ではメイリオや游ゴシックを使ってモダンな印象を出すのも有効です。
| 用途 | 標準フォント | 太字 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 確認申請・官公庁提出 | MS ゴシック | タイトルのみ | フォント置換事故を避けるため |
| 構造図・設備図 | MS ゴシック | なし | 視認性最優先 |
| 施主向けプレゼン図 | メイリオ/游ゴシック | タイトル・室名 | 印象重視 |
| 社内検討用 | MS ゴシック | なし | 社内ルール準拠 |
背景: 官公庁の窓口PCはWindows標準フォントしか入っていないことが多いため、メイリオや游ゴシックで作った図面が「文字化けして読めない」事態を避けるため、提出図面は MS ゴシックが基本です。
屋根伏図・配置図で角度付き文字を使う
屋根の勾配ライン(4寸勾配など)や、敷地境界線に沿った長さ寸法は、線に角度がついているため文字も同じ角度で添えます。「角度」欄に該当する角度値を入れて書き込むだけですが、1図面で5か所も6か所も角度を切り替えるとミスが起こりやすいため、敷地全体が傾いている場合は軸角を回して図面ごと回す方が安全です(軸角を設定する を参照)。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 書込み文字種を切り替えたのに、文字のサイズが変わらない
→ 書込み文字種変更ダイアログで文字種番号を選んでも、「OK」を押さないと反映されません。番号のラジオボタンをクリックした後、必ず「OK」をクリックしてダイアログを閉じてください。
Q: 文字種3を選んだはずなのに、想定より小さい・大きい文字になる
→ 文字種3の中身(W/H/D/色No.)は基本設定の「文字」タブで決まっています。図面ファイルが他社・他組織から来たものの場合、文字種3の数値が組織ごとに違うため、想定と違うサイズになることがあります。「設定」→「基本設定」→「文字」タブで現在の文字種3の中身を確認してください。詳しくは 基本設定「文字」タブの設定値 を参照。
Q: フォントを変えたら、同じ図面の他の文字も変わってしまった
→ 「フォント読取」のチェックを外したまま、文字コマンドで既存文字をクリックしませんでしたか。チェックが外れていると、選択した文字のフォントは現在ダイアログで指定中のフォントに置き換わってしまいます。意図しないフォント置換を防ぎたいなら、フォント読取チェックは入れたままにしておくのが無難です。
Q: 「角度」欄に30と入れたのに、文字が水平のまま書き込まれる
→ コントロールバーの「水平」または「垂直」のチェックが入っていないか確認してください。これらは「角度」欄の入力より優先されるため、チェックが入っていると角度値は無視されます。
Q: 角度を指定したい文字を1回書いた後、別のコマンドを使って戻ってきたら角度がリセットされた
→ 書込み文字種変更ダイアログの「角度継続」チェックを入れておくと、コマンドをまたいでも角度設定が保持されます。同じ角度で何度も書く場面では、最初に角度継続をオンにしておきましょう。
Q: 太字にしたら印刷で太くならない、または太くなりすぎる
→ 太字の見え方はフォントとプリンタドライバの組み合わせで変わります。実印刷でテストするのが安全です。MS ゴシック+太字は印刷でも安定して太くなりますが、フォントによっては画面と印刷で太さが大きく違う場合があります。
Q: 任意サイズで書いた文字を、後から文字種3に揃えたい
→ 「文字」コマンドで対象文字をクリックして文字編集モードに入り、書込み文字種変更ダイアログで文字種3に切り替えて再配置します。複数まとめて変えたい場合は、範囲選択 → 属性変更で文字種番号を一括変更できます。詳しくは 属性変更の基本 ※準備中 を参照。
Q: 図面を別PCで開いたらフォントが変わってしまった
→ そのPCに該当フォントが入っていない場合、Jw_cadは自動的に別フォントに置き換えて表示します。社外と図面をやり取りする際は、MS ゴシック・MS 明朝など標準フォントだけを使うのが安全です。フォントを統一しておけば、相手のPCで開いても見た目が崩れません。
Q: 書込み文字種変更ダイアログを開いたまま閉じる方法は
→ ダイアログの「キャンセル」ボタンまたは右上の「×」で閉じれば、設定は変更されません。「OK」を押すと現在の設定で確定します。間違えてサイズ違いの文字種を選びそうなときは「キャンセル」で退避してください。
関連項目
- 文字コマンドの基本(文字を書き込む) — 文字コマンドの起動・基本入力
- 文字の編集(移動・複写・変更) — 既存文字の編集・フォント読取
- 文字の書き込み基点を指定する — 文字基点(左・中・右/上・中・下)
- 縦書き文字の作図 — 縦字・縦書きの角度指定
- 基本設定「文字」タブの設定値 — 文字種1〜10の中身(W/H/D/色No.)
- 基本設定の概要 — 基本設定全体の入口
- 線属性(線色・線種)の設定 — 文字色との対応関係
- 軸角を設定する — 軸角を回した状態での文字角度
- 読取点(右クリック)の使い方 — 書込み位置の指示で読取点を使う
- 属性変更の基本 ※準備中 — 既存文字の文字種・フォント一括変更
- 図面に書く文字サイズの標準 — 建築実務での文字サイズ目安
- 図面に書く文字種・フォントの運用ルール — 文字種・フォントの使い分け運用
まとめ
- 文字の見た目は 文字種(サイズ・色)/フォント(書体)/角度・装飾 の3軸で決まる
- 書込み文字種はコントロールバー左端のボタン → 「書込み文字種変更」ダイアログで切り替える
- 文字種1〜10の中身(W/H/D/色No.)は基本設定の「文字」タブで定義されている
- フォントは原則 MS ゴシック で統一。太字・斜体は使いどころを絞ると図面が整う
- 文字角度はコントロールバー「角度」欄に半角数字で入力。「水平」「垂直」チェックは角度入力より優先
- 書込み文字種を切り替えても既存文字は変わらない。既存文字の変更は属性変更または再配置で行う