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文字基点・周囲線(下線・上線・左右縦線)
このページでできるようになること
Jw_cadの文字コマンドで、クリック位置を文字のどこに合わせるか(文字基点)を9点から選べるようになります。あわせて、文字の下・上・左右に周囲の枠線を同時作図する設定方法、基点位置からのずれ量を指定する「ずれ使用」モード、書込線色・線種が周囲線に継承される仕組みまでをまとめて押さえます。室名を部屋の中央に配置したい・寸法値を寸法線の上に揃えたい・表題欄の見出しに下線を引きたい、といった建築実務で頻発するシーンに直結する設定です。
背景: 文字位置の指示は「クリックした1点」でしか行えませんが、その1点が文字の左上なのか中央なのか右下なのかを決めるのが文字基点です。基点を意識せずに作図を進めると、室名の中心がほんのわずかずれていたり、寸法値が寸法線にめり込んでいたりと、図面の見た目品質を大きく損ないます。基点設定をひと手間かけるだけで、見栄えの揃った図面を1発で仕上げられるようになります。
注意: この記事は文字基点の選択と周囲線の作図に絞った内容です。文字コマンドの起動方法・文字入力ダイアログの基本操作は 文字コマンドの基本(入力・配置)、文字種・フォント・角度の設定は 文字種・フォント・角度 を参照してください。
文字基点とは
文字基点とは、クリックした位置を文字のどの位置に合わせるかを決める設定です。文字を囲む長方形(外接矩形)を3×3の格子で区切ったときの9つの点が、選択肢になります。
9点の名称と位置
| 基点位置 | 説明 |
|---|---|
| 左上 | 文字外接矩形の左上角を指示位置に合わせる |
| 中上 | 文字外接矩形の上辺中央を指示位置に合わせる |
| 右上 | 文字外接矩形の右上角を指示位置に合わせる |
| 左中 | 文字外接矩形の左辺中央を指示位置に合わせる |
| 中中 | 文字外接矩形の中心(左右中央・上下中央)を指示位置に合わせる |
| 右中 | 文字外接矩形の右辺中央を指示位置に合わせる |
| 左下 | 文字外接矩形の左下角を指示位置に合わせる |
| 中下 | 文字外接矩形の下辺中央を指示位置に合わせる |
| 右下 | 文字外接矩形の右下角を指示位置に合わせる |
Jw_cadの初期状態では、基点は 「左下」 に設定されています。文字コマンドを起動して何も設定を変えずに位置を指示すると、クリックした点が文字の左下角になる挙動です。
画像準備中 — 9点基準の概念図(文字を3×3格子で区切り、9つの基点位置にラベルを重ねた説明図)
背景: 「左下基準」が初期値に選ばれているのは、横書き文字を読む方向の起点が「左から右」「下から上に詰める」という日本語/欧文共通の感覚に合うためです。寸法値や注記文のように「ここから書き始める」イメージで配置する場面が多いため、左下が無難な初期値になっています。
起動方法: 文字基点設定ダイアログを開く
文字基点は、文字コマンドのコントロールバー上にある 「基点」ボタン から設定します。
手順1: 文字コマンドを起動
メニューバー「作図」→「文字」、またはツールバーの「文字」アイコンを左クリックして文字コマンドを起動します。コントロールバーが文字コマンド用の表示に切り替わります。
画像準備中 — 文字コマンド起動直後のコントロールバー全体(「基点」ボタンの位置にマーカー)
手順2: 「基点」ボタンを左クリック
コントロールバー上の 「基点」 と書かれたボタンを左クリックします。すると「文字基点設定」ダイアログが表示されます。
画像準備中 — コントロールバー「基点」ボタンを左クリック → 文字基点設定ダイアログが開いた状態
手順3: 9点のラジオボタンから希望の位置を選ぶ
ダイアログ内には9点のラジオボタンが3×3で配置されています。希望の基点位置のラジオボタンを左クリックして選択します。
画像準備中 — 文字基点設定ダイアログ(9点ラジオボタンと「中中」を選択した状態)
手順4: ダイアログを閉じる(OKまたは×)
設定完了後、ダイアログを閉じます。コントロールバーの「基点」ボタンの表示が、選んだ位置(例: 「中中」)を反映した文字に変わります。
要確認: 「基点」ボタンの表示が、選択した基点名で更新される挙動かを実機で確認します。バージョンによっては記号で表示される可能性も含めて検証してください。
画像準備中 — 「中中」を選択した後のコントロールバー「基点」ボタンの表示
手順5: 文字を入力して位置を指示
文字入力ダイアログに文字列を入力し、配置位置で左クリック(読取点なら右クリック)します。クリックした位置が、選択した基点に合った位置に文字が確定されます。
画像準備中 — 「中中」基点で文字を配置した結果(クリック位置が文字の中心になっている様子)
9点ごとの使い分け
どの基点を使うべきかは、何に対して位置を揃えたいかで決まります。建築実務でよく出るシーン別の対応関係を表にまとめます。
| 使いたいシーン | 推奨基点 | 理由 |
|---|---|---|
| 通り芯記号(X1, Y1 等)を芯線の交点に配置 | 中中 | 記号の中心が交点と完全に一致 |
| 室名を部屋の中央に配置 | 中中 | 部屋の中心点をクリックすれば室名が中央揃え |
| 寸法値を寸法線の上に揃える | 中下 | 寸法値の下辺中央が寸法線の上に乗る |
| 寸法値を寸法線の下に揃える | 中上 | 寸法値の上辺中央が寸法線の下に揃う |
| 部屋番号・図面番号を矩形枠の左下から書き出す | 左下(初期値) | 一般的な注記の標準位置 |
| 引出線の右側に注記を書く | 左中 | 引出線の高さに対し、注記の左辺中央が揃う |
| 引出線の左側に注記を書く(右寄せ) | 右中 | 注記の右辺中央が引出線の高さに揃う |
| 表題欄の見出しを枠の左上から書き出す | 左上 | 枠の角を起点にぴったり配置 |
| 表題欄の項目値を枠の右下にまとめる | 右下 | 右寄せ・下寄せでデータ欄を整える |
PERSCの推奨: 業務でよく使う基点は限られます。「中中」「中下」「左下」の3つを覚えれば、日常の作図シーンの8割は対応できます。慣れてきたら、表題欄向けに「左上」「右下」、引出線注記向けに「左中」「右中」を追加していくと、使い分けの幅が一気に広がります。
画像準備中 — 同じ位置をクリックして、基点を変えるごとに文字の位置がどう変わるかを並べた比較図(左下/中中/右上の3パターン)
「ずれ使用」モードで基点からのずれ量を指定する
文字基点設定ダイアログには、9点のラジオボタンとは別に 「ずれ使用」 というチェックボックスがあります。ここにチェックを入れると、選んだ基点位置から指定したずれ量だけ離れた点にクリック位置を合わせる作図ができます。
ずれ使用が役立つ場面
- 寸法線の真上に寸法値を置きたいけれど、寸法線と重ねたくない(線の上に 2mm だけ浮かせたい)
- 引出線の終端から少しスペースを空けて注記を書きたい
- 通り芯記号の円から少し離して文字を置きたい
これらは「基点(中下・左中など)」だけでは1mm単位の余白が指定できないため、ずれ量を併用します。
手順
- 文字基点設定ダイアログを開きます
- 9点のラジオボタンで基点位置を選びます(例: 中下)
- 「ずれ使用」にチェックを入れます
- ずれ量の入力欄が表示されたら、横方向のずれ量・縦方向のずれ量を入力します(例: 横0、縦2)
- ダイアログを閉じます
- 文字入力ダイアログに文字列を入力し、配置位置をクリック
要確認: ずれ量の入力単位(実寸mmか用紙mmか)と、入力欄の数値の符号(プラス側がどの方向か)は実機で確認します。記事では実寸mm前提で表記していますが、バージョンによっては用紙mmになる可能性も検証してください。
画像準備中 — 「ずれ使用」にチェックを入れた状態の文字基点設定ダイアログ
画像準備中 — 「中下」基点 + ずれ縦2mm で寸法値を寸法線から少し浮かせて配置した結果
Tips: ずれ量はマイナスも入力できます。たとえば縦方向に「-2」と入れると、基点から下方向にずれます。寸法線の下に寸法値を置きたいときは「中上」基点 + ずれ縦-2 のような組み合わせが使えます。
背景: 「ずれ使用」は、基点だけでは表現しきれない**「○mm離して置く」要件**を埋めるための補助機能です。寸法値・注記・図面番号など、線や枠から微小な余白を保ちたい要素は、ずれ使用との併用で見栄えよく仕上がります。
周囲線の作図(下線・上線・左右縦線)
文字基点設定ダイアログには、文字の周りに線を同時作図するオプションが3つ用意されています。
| チェック項目 | 作図される線 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 下線作図 | 文字の下端に水平線 | 表題欄の見出し下線・室名の下線 |
| 上線作図 | 文字の上端に水平線 | 強調注記・上線付き符号 |
| 左右縦線 | 文字の左右両端に縦線 | 文字の両脇を縦線で挟む(記号枠の縦罫線) |
3つすべてにチェックを入れると、文字の上下左右が線で囲まれ、文字を四角で囲んだ表現になります。図面記号や室名表記でよく使う見た目です。
手順
- 文字基点設定ダイアログを開きます
- 9点ラジオボタンで基点位置を選択します
- 「下線作図」「上線作図」「左右縦線」のうち、必要なものにチェックを入れます(複数同時可)
- ダイアログを閉じます
- 文字入力ダイアログで文字列を入力し、配置位置をクリック
- 文字とあわせて、選択した位置に線が同時作図されます
画像準備中 — 「下線作図」のみチェックを入れた状態のダイアログと、配置結果(文字の下に水平線)
画像準備中 — 「下線作図」「上線作図」「左右縦線」3つすべてにチェック → 文字を四角で囲んだ結果
周囲線は「線」として作図される(文字とは別オブジェクト)
周囲線は文字と一体ではなく、独立した線オブジェクトとして作図されます。具体的には次の挙動になります。
- 文字を移動コマンドで動かすと、文字だけが移動して周囲線は元の位置に残ります
- 文字を複写コマンドで複写すると、複写先には文字とあわせて周囲線も新しく作図されます
- 周囲線だけを後から削除・編集したい場合は、線として個別に消去・属性変更できます
要確認: 移動・複写時の周囲線の挙動はs-projectsの記述に基づきます。実機で「文字を移動 → 周囲線が残る」「文字を複写 → 複写先に新しい線が引かれる」を確認してください。
注意: 周囲線は文字と同時に作図された瞬間に切り離されます。あとから「文字を動かしたら周囲線も追従してほしい」と思っても、線を選択し直して一緒に動かす必要があります。図枠を完成させたあとに位置調整したい場合は、文字と線を範囲選択でまとめて動かしましょう。
周囲線の線色・線種は書込線属性が継承される
周囲線が作図される線色・線種は、作図時点での書込線色・線種になります。文字色は文字種の設定(書込文字種ダイアログ)で別管理ですが、周囲線は線コマンドで引いた直線と同じく、ステータスバーの「線属性」(「日」マーク)で指定されている書込線色・線種で描かれます。
線色・線種を意識すべき場面
- 表題欄の見出し下線 → 太線(線色4・線色5)で書込線属性を切替えてから配置
- 室名の下線 → 中線(線色2)で標準的な見た目
- 強調注記の上下線 → 一点鎖線や二点鎖線で目立たせたい場合は線種を切替えてから
手順
- ステータスバー右寄りの「線属性」(「日」マーク)ボタンを左クリックして、希望の線色・線種に切替えます
- 文字コマンドの「基点」ボタンから周囲線オプションを設定します
- 文字を入力して配置 → 設定した書込線色・線種で周囲線が引かれます
画像準備中 — 線属性ダイアログで線色4・実線に切替えた状態 → その後「下線作図」を有効にして配置した結果(太い下線)
PERSCの推奨: 表題欄や図面番号枠を作るときは、「線属性切替 → 文字基点設定(下線/上線/左右縦線) → 文字配置」の3ステップを一連の作業として覚えておくと、毎回同じ手順で見た目の揃った見出しが作れます。線色を間違えて作図してしまった場合は、属性変更コマンドで後から線色だけ修正できます。
背景: 文字色と周囲線色を別管理にしている設計は、印刷時の線の太さを線色で決めるJw_cadの仕様に沿ったものです。文字種が太字でも、周囲線は別に線色4を指定して印刷時の太さを揃える、といった使い分けが必要になります。詳しくは 線色・線種の標準 を参照。
コマンド再起動時に基点設定は保持される
文字基点設定ダイアログでの選択は、そのJw_cadセッション中は保持されます。文字コマンドを抜けて別コマンド(線・矩形など)に行き、そのあと再び文字コマンドに戻っても、前回設定した基点・ずれ使用・周囲線オプションがそのまま有効です。
設定が保持されることのメリット
- 室名を100箇所配置するときに、毎回基点を切替えずに済む
- 寸法値の追記作業中、基点「中下」+ずれ縦2をキープしたまま作業できる
設定が保持されることの落とし穴
- 別の図面を開いた直後、前の図面で使っていた基点設定が残っていることがある
- 周囲線オプション(下線・上線・左右縦線)にチェックが入ったまま、本来は線を引きたくない注記文を配置してしまう
注意: 文字コマンドに入った最初の1文字を配置する前に、コントロールバーの「基点」ボタン表示を見て現在の基点を確認する習慣をつけましょう。「基点が左下のはず」と思い込んで作業を進めると、室名が部屋の左下にずれて貼り付くといった事故が起こります。
要確認: 設定がJw_cad終了時まで保持されるか、jww環境設定ファイル(jw_win.jwf)にも保存されるかを実機で確認します。
実務での使い方 ★PERSC独自
室名を部屋の中央にぴったり配置する
平面図で「リビング」「キッチン」「トイレ」のような室名を部屋の中央に配置するときは、基点「中中」一択です。
手順例
- 部屋の中心位置に補助線で十字を引き、その交点を読取点として使えるようにします
- 文字コマンドを起動 → 「基点」ボタンから「中中」を選択
- 文字入力ダイアログに「リビング」と入力
- 部屋中心の交点で右クリック(読取点) → 文字の中心が交点に一致して配置完了
- 同じセッション中なら、続く部屋にも基点設定を引き継いで配置できます
PERSCの推奨: 部屋の中心読取点を作る代わりに、**矩形コマンドの中央点読取(クロックメニュー併用)**で部屋の中央を直接拾う方法もあります。詳しくは 読取点の指示方法 と マウス操作の基本 を参照。
寸法値を寸法線の真上に揃える(手書き寸法時)
寸法コマンドではなく、手書きで寸法値を追記する場面(部分修正・既存図面の補記)では、基点「中下」と「ずれ使用」の併用が定石です。
手順例
- 文字コマンドを起動 → 「基点」ボタンから「中下」を選択
- 「ずれ使用」にチェックを入れ、横0・縦2(実寸2mm)を入力
- 寸法線の中央位置で右クリック(読取点) → 寸法値が線の上に2mm浮いた位置に確定
寸法値の文字種は標準で「文字種3」など読みやすいサイズを使うのが一般的です。詳しくは 文字サイズの標準 を参照してください。
表題欄の見出しに下線を引く
A3図枠の表題欄で「物件名」「縮尺」「図面番号」のような見出しに下線を引く場合、**周囲線オプションの「下線作図」**が活躍します。
手順例
- ステータスバーの線属性で書込線色を**線色2(中線)**に切替えます
- 文字コマンドを起動 → 「基点」ボタンから「左下」を選択
- ダイアログ内の「下線作図」にチェックを入れます
- 文字入力ダイアログで「物件名」と入力 → 表題欄の見出し位置で右クリック
- 文字の下に水平線が同時に引かれた状態で配置完了
3つの周囲線オプションのうち、表題欄では「下線作図」だけを使うのが一般的です。表題欄全体を罫線で区切るときは、線コマンドや複線コマンドで枠線を別途作図し、見出し文字には下線だけを付けるのが見栄えバランス的にちょうど良くなります。
部屋番号を四角で囲む(記号化)
「101」「202」のような部屋番号を四角で囲んで記号化したい場合、周囲線オプションの「下線作図」「上線作図」「左右縦線」の3つすべてにチェックを入れます。
手順例
- 文字コマンドを起動 → 「基点」ボタンから「中中」を選択
- ダイアログ内で「下線作図」「上線作図」「左右縦線」の3つにチェックを入れます
- 文字入力ダイアログで「101」と入力 → 配置位置で左クリック
- 文字の上下左右に線が引かれ、四角で囲まれた部屋番号が完成
PERSCの推奨: 部屋番号の記号枠は毎回同じサイズ・線色で揃えるのが理想です。文字種を固定(例: 文字種5)し、書込線色も固定(例: 線色2)した状態で量産すると、図面全体で部屋番号の見た目が完全に揃います。詳しくは 文字サイズの標準 を参照。
通り芯記号(X1, Y1 等)の中心配置
通り芯の端点に置く円記号「X1」「Y1」のような符号は、円の中心に文字の中心を合わせる必要があります。基点「中中」で円中心の読取点を指示すれば一発です。記号枠(円)は線コマンドや円コマンドで別途作図し、円中心を読取点として右クリックで指示する流れが標準です。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 室名を部屋の中央に配置したつもりが、左下にずれて貼り付く
→ 基点が初期値の「左下」のままになっている可能性が高いです。文字コマンドのコントロールバー「基点」ボタンの表示を確認してください。「左下」と表示されている場合は、ボタンを左クリックしてダイアログを開き、「中中」のラジオボタンに切替えてから配置し直しましょう。
Q: 「基点」ボタンを押しても何も起こらない・ダイアログが出ない
→ 文字コマンドが起動していない可能性があります。コントロールバーの表示が「縦字」「角度」「水平」「垂直」「基点」などになっているかを確認してください。違うコマンドのコントロールバーが出ている場合は、メニューバー「作図」→「文字」、またはツールバーの「文字」アイコンで文字コマンドを起動し直します。
Q: 周囲線にチェックを入れたのに線が引かれない
→ 次のいずれかが考えられます。
- 線属性ダイアログで書込線色が**「色8(補助線色)」など印刷されない設定**になっている → 線色を変更してから再配置
- 縮尺が大きすぎて線が短く、画面上で見えていない → 画面拡大で確認
- ダイアログでチェックを入れた直後に「OK」を押し忘れ、設定が反映されていない → ダイアログを閉じる方法を確認
Q: 文字を移動コマンドで動かしたら、周囲線が元の位置に残ってしまった
→ 仕様どおりの挙動です。周囲線は文字と一体化していない独立オブジェクトのため、移動コマンドでは文字だけが動きます。文字と周囲線を一緒に動かしたい場合は、範囲選択コマンドで両方をまとめて選んでから移動してください。詳しくは 範囲選択と移動 ※準備中 を参照。
Q: 周囲線の太さや色を後から変えたい
→ 周囲線は線として独立しているため、属性変更コマンドで線色・線種を後から変更できます。文字側は文字種で管理されているので、周囲線だけを範囲選択して属性変更すれば、文字の見た目はそのままで線だけ変えられます。詳しくは 線属性(線色・線種)の設定 ※準備中 を参照。
Q: 「ずれ使用」を有効にしたら、基点と全然違う位置に文字が貼り付いた
→ ずれ量の単位を用紙mmと実寸mmで取り違えている可能性があります。1/100の縮尺で「縦100」と入れると、用紙上では1cm離れた位置になりますが、実寸mmとして解釈されると100mm(用紙上は1mm)になる場合があります。実機で挙動を確認したうえで、ずれ量は**小さめの値(例: 縦2、縦5)**から試して感覚を掴むのが安全です。
Q: 寸法値の文字基点が「中下」のはずなのに、寸法線にめり込む
→ 「ずれ使用」を併用していないか、ずれ縦の値が小さすぎる可能性があります。寸法線と寸法値の間に視覚的な余白がほしい場合は、ずれ縦に実寸2〜3mm程度を入れて確認してください。文字種のサイズが大きいときは、ずれ量も比例して大きくする必要があります。
Q: 同じ基点設定で文字を量産していたら、別の図面でも同じ基点が引き継がれた
→ Jw_cadの仕様で、基点設定はセッション内で保持されます。図面を切替えるタイミングで基点ボタンの表示を一度確認し、必要なら戻しましょう。複数案件を並行で進める場合は、各案件の冒頭で「基点を左下に戻す」「ずれ使用を外す」などのリセットを習慣化すると事故が減ります。
Q: 周囲線が一点鎖線で引かれてしまう
→ 書込線属性の線種が一点鎖線になっています。ステータスバーの「線属性」ボタンを左クリック → 線種を「実線」に切替えてから配置し直してください。線種は文字属性ではなく書込線属性で管理されている点を意識しましょう。
関連項目
- 文字コマンドの基本(入力・配置) — 文字コマンドの起動・文字入力ダイアログ・配置の基本
- 文字種・フォント・角度 — 書込文字種・フォント変更・角度指定
- 文字編集(変更・移動・複写・切断・連結) — 既存文字の編集
- 寸法を指定した矩形の作図 — 9点基準の概念(矩形の基準点)
- 線コマンドの基本(始点・終点・水平垂直) — 周囲線として描かれる直線の基礎
- マウス操作の基本(左右クリック・ダブルクリック) — 左クリック(任意点)と右クリック(読取点)
- 読取点の指示方法 — 既存図形の特定位置を正確に拾う
- 基本設定(文字タブ) — 文字種1〜10のサイズ・間隔・色設定
- 文字サイズの標準 — 図面内文字サイズの標準値
- 線色・線種の標準 — 線色と印刷時の太さの標準
- 室名・面積記入 ※準備中 — 平面図への室名・面積記入の実例
まとめ
- 文字基点はクリック位置を文字のどこに合わせるかを決める設定で、9点(左上・中上・右上・左中・中中・右中・左下・中下・右下)から選ぶ
- 初期値は 「左下」。室名の中央配置には「中中」、寸法値の寸法線上配置には「中下」+ずれ使用が定石
- 「ずれ使用」で基点位置から横・縦の ずれ量 を指定できる。寸法値の浮かせや注記の余白指定に使える
- 周囲線オプション(下線作図・上線作図・左右縦線)で文字の周りに枠線を同時作図できる。3つすべてにチェックを入れると四角で囲んだ表現になる
- 周囲線の 線色・線種は書込線属性が継承される。表題欄の見出し下線は線色を切替えてから配置するのが一般的
- 周囲線は文字とは独立した線オブジェクトとして作図される。移動コマンドでは文字だけが動くため、まとめて動かしたい場合は範囲選択を使う