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図形登録(書出)
このページでできるようになること
Jw_cadの 図形登録 コマンド(メニューバー「その他」→「図形登録」、ツールバーの「図登」)で、作図ウィンドウ上の図形(線・円・文字・寸法・ハッチ等)を範囲選択して、JWS形式の図形ファイル(.jws)として保存 できるようになります。あわせて、基準点の指定、登録時のフォルダ管理、登録した図形の呼び出し方法(図形読込 との連携)まで通しで身につきます。
Jw_cadの強みは、自分で描いたパーツを 何度でも再利用できる図形ライブラリ として蓄積していけることです。1度作ったドア・建具・設備シンボル・凡例・図枠などをJWS化しておけば、新しい物件で同じ作業を繰り返さずに済みます。この記事はその「保存」側の操作を扱います。読み出し側は 図形読込(パーツ貼り付け) を、DOS版互換のJWK形式で保存したい場合は JWK形式での図形登録 を参照してください。
背景: 図形登録は 「範囲選択 → 選択確定 → 図形登録 → ファイル名・保存先指定」 の4段階で行います。途中までの操作は 範囲選択 ※準備中 と共通です。一見手順が多く感じますが、慣れれば1パーツ30秒〜1分で登録できる速さです。
このコマンドでできること
| できること | 用途 |
|---|---|
| 範囲選択した図形をJWS形式で保存 | 自作パーツを再利用可能な図形ファイル化 |
| 文字も含めて登録 | 「DN」「UP」等の文字つきパーツの保存 |
| 連続線をまとめて登録 | 連続する線を一括で範囲指定 |
| 新規フォルダを作って整理 | 部位別・縮尺別の図形ライブラリ構築 |
| 既存ファイルを上書き登録 | 修正版での差し替え |
起動方法
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| メニューバー | 「その他」→「図形登録」 |
| ツールバー | 「その他(1)」ツールバー内の「図登」ボタン |
| ショートカット | 標準では未割当(基本設定 KEY タブで割当可) |
画像準備中 — メニューバー「その他」→「図形登録」と「その他(1)」ツールバーの「図登」ボタン位置
要確認: ツールバー上の「図登」ボタンの位置・表記、メニュー項目名は実機で確認します。
基本操作
図形登録手順サマリー(全9ステップ)
| # | 操作 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 「図形登録」コマンドを起動 | 数秒 |
| 2 | 範囲選択枠の始点を左クリック | 数秒 |
| 3 | 終点を左クリック(または右クリックで文字も含む) | 数秒 |
| 4 | コントロールバー「選択確定」をクリック | 数秒 |
| 5 | 必要に応じて基準点を指示 | 数秒 |
| 6 | コントロールバー「図形登録」をクリック | 数秒 |
| 7 | 保存先フォルダを選択 | 数秒 |
| 8 | 「新規」をクリックし「ファイル」を選んで名前を入力 | 約30秒 |
| 9 | 「OK」で保存完了 | 数秒 |
合計: 慣れれば 30秒〜1分 で1パーツ登録できます。
手順1: 「図形登録」コマンドを起動
メニューバー「その他」→「図形登録」、またはツールバーの「図登」ボタンをクリックします。コマンドが起動し、範囲選択モードに入ります。
画像準備中 — 「図形登録」起動直後の画面(範囲選択モード)
Tips: コマンド起動前に ファイル全体の不要な要素を非表示にしておく と範囲選択しやすくなります。レイヤを非表示にする操作は レイヤの基本 ※準備中 を参照。
手順2: 範囲選択の始点を指示
登録したい図形の 左上あたりで左クリック します。これが範囲選択枠の始点になります。クリックするとマウスカーソルに追従して点線の選択枠が広がります。
画像準備中 — 始点クリック後、範囲選択枠が表示された状態
手順3: 範囲選択の終点を指示
登録したい図形を完全に囲んだ位置で 終点クリック します。
- 左クリック: 線・円・ハッチなど 図形要素のみ を選択(文字は除外)
- 右クリック: 文字も含めて 選択
画像準備中 — 終点クリックで図形が選択状態(ピンク色等の選択色)になった状態
背景: 文字を含むパーツ(「DN」「UP」「玄関」等)を登録するときは 必ず終点を右クリック してください。左クリックだと文字が抜け落ちます。あとから「選択確定」前に、含めたい文字にカーソルを乗せて右クリックすれば追加もできます。
Tips: 連続線(端点で繋がっている折れ線)は、範囲選択せずに 直接右クリックで線を1本指示するだけ で連続する線がまとめて選択状態になります。階段の踏面・蹴上のような連続線では効率的です。
手順4: 「選択確定」で範囲を確定
範囲選択ができたらコントロールバーの「選択確定」ボタンを左クリックします。これで範囲選択が確定し、コマンドが次の段階に進みます。
画像準備中 — コントロールバー「選択確定」ボタンの位置
要確認: 「選択確定」の正確な表記、ボタンの配置位置はバージョンで揺れる可能性があるため実機確認します。
手順5: 基準点を指示(重要)
選択確定後、図形が 赤色等で仮表示 され、マウスに追従するようになります。ここで 基準点(呼び出し時のクリック起点になる場所) を指示します。
- 既存図形の端点・交点・中点に合わせたい場合は 右クリック=読取点
- 図形の左下、中央、特徴点など 使い勝手の良い位置 を選ぶ
画像準備中 — 仮表示された図形の基準点を指示する場面
背景: 基準点の選び方が登録図形の使い勝手を大きく左右します。たとえばドア図形なら「ヒンジ位置」、コンセントシンボルなら「中心」、図枠なら「左下角」といった具合に、呼び出し時に既存図形の何に合わせたいか を逆算して決めます。
PERSCの推奨: 基準点は 図形の「特徴点」(中心・端部・コーナー等の意味のある点)に置くのが鉄則です。意味のない位置に置くと、毎回貼り付け時に位置調整が必要になります。
手順6: 「図形登録」をクリック
基準点指示後、コントロールバーが「図形登録」ボタン表示に切り替わります。これをクリックすると ファイル選択ダイアログ が表示されます。
画像準備中 — コントロールバー「図形登録」ボタン表示と、起動したファイル選択ダイアログ
手順7: 保存先フォルダを選択
ダイアログ左側のフォルダツリーから保存先フォルダを選択します。デフォルトは C:\JWW\図形\ 配下が想定されていますが、自分の運用に合わせて選択します。
画像準備中 — ファイル選択ダイアログのフォルダツリー
Tips: 既存フォルダがない場合は手順8で「新規」→「フォルダ」を選んで先にフォルダを作ってから、もう一度「新規」→「ファイル」で図形を保存します。
手順8: 「新規」で図形ファイル名を入力
ダイアログ上部の「新規」ボタンをクリックすると 新規作成ダイアログ が表示されます。
- ラジオボタンで「ファイル」を選択(フォルダではない)
- 「名前」入力ボックスに登録する図形名(例:
door_W900)を入力 - 保存形式(JWS)を確認
- 「OK」をクリック
画像準備中 — 新規作成ダイアログ(ファイル選択/名前入力/OK)
要確認: 「新規」ボタンの位置、ラジオボタンの「ファイル」「フォルダ」表記、初期選択がどちらかは実機で確認します。
手順9: 保存完了
「OK」をクリックすると指定フォルダに 名前.jws が保存され、コマンドが終了します。以降は 図形読込 コマンドで何度でも呼び出せます。
画像準備中 — 保存完了直後のエクスプローラー(フォルダ内に .jws ファイルが追加された状態)
コントロールバーの設定項目
図形登録コマンドの段階別コントロールバー項目をまとめます。
| 段階 | 主なボタン | 役割 |
|---|---|---|
| 範囲選択中 | 選択確定 / 全選択 / 選択解除 / 属性選択 | 選択範囲の確定・調整 |
| 選択確定後 | 図形登録 / 基準点変更 / 図形複写 / 図形移動 等 | 登録の実行 |
| ファイル選択ダイアログ | 新規 / リスト表示 / OK / キャンセル | 保存先・ファイル名の設定 |
要確認: 「選択確定」後に表示されるボタン群の正確な表記とボタン数は実機で確認します。基準点変更ボタンの有無も含めて確認。
派生パターン
パターンA: 文字を含むパーツの登録
「DN」「UP」「玄関」「リビング」など、図形に 文字を一緒に含めたい 場合は、必ず 範囲選択の終点を右クリック で確定します。左クリックだと文字が抜け落ちます。
階段の段数記号、コンセントの「W2」「⊥」表記、設備の番号タグなどはすべてこの操作で文字込み登録します。
パターンB: 連続線をまとめて登録
連続線(折れ曲がりが端点で繋がっている線)は、範囲選択せずに 直接その連続線のどこか1本を右クリックする だけで、繋がっている線全体が一括選択されます。
階段の踏面・蹴上、屋根の流れ、配管ラインなどに有効です。
パターンC: 図枠(タイトルブロック)の登録
A1・A2・A3 ごとの図枠を登録しておくと、新規図面で「図形読込」から呼び出してすぐに作業を始められます。
- 範囲選択は 右クリック確定(タイトル文字も含める)
- 基準点は 図枠の左下角(用紙原点に合わせやすい)
- ファイル名は
frame_A1_landscapeなど縮尺・向きを明示
パターンD: 既存図形ファイルの上書き登録
既存の図形を修正して上書き保存したい場合、ファイル選択ダイアログで対象ファイルを ダブルクリック すると上書き保存できます(バージョンによっては警告ダイアログが出ます)。
注意: 上書きすると元の図形は復元できません。修正前のバックアップを別名で残しておくのが安全です。
パターンE: 寸法線を含む登録
寸法線も図形に含めて登録できます。ただし 寸法図形化済み の寸法と通常寸法では、貼り付け先での挙動が変わるので注意してください。詳細は 寸法図形化・解除 ※準備中 を参照。
実務での使い方 ★PERSC独自
物件着手時の「自社標準パーツ集」運用
PERSC編集部では、住宅設計案件で頻出する以下のパーツを 自社標準パーツ集 としてあらかじめJWS化しています。
| カテゴリ | 主なパーツ |
|---|---|
| 建具 | ドア各種(W650/W700/W750/W800/W900)、引違い窓、上げ下げ窓 |
| 水廻り | 浴槽、洗面台、便器、システムキッチン、洗濯機 |
| 家具 | ベッド、ソファ、ダイニングセット、デスク、収納 |
| 設備 | コンセント、スイッチ、照明、火災報知器、換気扇 |
| 表記 | 方位記号、断面切断記号、室名タグ、レベル記号 |
| 図枠 | A1/A2/A3 各横縦サイズ、タイトル欄、注釈枠 |
物件着手時は このパーツ集を呼び出すだけで平面図の8割が組み上がる 状態を目指して整備しています。
フォルダ構成の推奨パターン
C:\JWW\図形\
├ 住宅\
│ ├ 1-50\
│ │ ├ 建具\
│ │ ├ 水廻り\
│ │ └ 家具\
│ └ 1-100\
├ RC\
├ 設備\
│ ├ 電気\
│ ├ 衛生\
│ └ 空調\
├ 表記\
└ 図枠\PERSCの推奨: 図形フォルダは 縮尺別 × 部位別 の2階層で構成すると、現場ごとに迷わず取り出せます。フォルダ・ファイル名は半角英数を主体にすると、古い環境やUSBメモリ経由でも文字化けしにくくなります。
命名規則の例
| パーツ | 命名例 |
|---|---|
| 片開きドア(幅900) | door_single_W900 |
| 引違い窓(W1650×H1100) | window_slide_W1650H1100 |
| トイレ便器(標準) | toilet_std |
| ガラリ(W300×H200) | gariri_W300H200 |
| A2図枠 横向き | frame_A2_landscape |
数値は実寸ミリで揃え、横縦は W..H..、向きは landscape/portrait で明示するとパーツ集が膨らんでも検索性を保てます。
チームで共有するときのポイント
- マスターはネットワークドライブ に置き、各PCからは読取専用でアクセス
- 個人用カスタムは別フォルダ に分離(マスターを汚さない)
- パーツ追加・修正は 担当者を1人に絞る(差し替え事故の防止)
- 命名規則・基準点ルールを README.txt で同梱
既存図面からのパーツ抽出
過去物件の図面から「使い回せそうなパーツ」を抜き出してJWS化するのも有効です。図面ファイルを開き、必要部分だけを範囲選択して図形登録すれば、過去の資産がそのまま再利用可能なライブラリになります。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 範囲選択で文字が選べない
→ 範囲選択枠の終点を 右クリック で確定してください。左クリックだと文字は除外されます。すでに左クリックで確定してしまった場合は、「選択確定」前に含めたい文字にカーソルを乗せて右クリックすれば追加できます。
Q: 「選択確定」を押しても次に進まない
→ 範囲選択枠が空になっている可能性があります。もう一度範囲選択をやり直すか、コントロールバーの「全選択」を試してください。
Q: 基準点を間違えて登録してしまった
→ 一度登録したJWSの基準点はファイル単位で固定されます。修正したい場合は 再度同じ図形を作図ウィンドウに呼び出して、基準点を変えてもう一度「図形登録」で上書き保存 します。または別ファイル名で保存して旧版を削除します。
Q: 保存先フォルダが見つからない
→ デフォルトで C:\JWW\図形\ 等の特定フォルダが開かないバージョンもあります。ダイアログ左側のフォルダツリーから手動で目的のフォルダを選んでください。よく使うフォルダはダイアログ上部のショートカット欄にも登録できる場合があります。
Q: 上書き保存したつもりが新規ファイルになっている
→ 「新規」ボタンをクリックすると常に新規作成扱いになります。上書きしたい場合は既存ファイルを直接ダブルクリック してください。
Q: ファイル名に日本語を使ったら別PCで文字化けした
→ 古い環境やJWK形式と混在運用する場合、ファイル名・フォルダ名は 半角英数主体 が安全です。日本語が必要なら、本文(README.txt 等)に対応表を添えると見失いません。
Q: 登録した図形が呼び出し時に大きすぎる・小さすぎる
→ 登録時の図面と呼出し時の図面で縮尺が異なる と発生します。図形ライブラリは 縮尺別フォルダ で管理し、呼び出し側でも同じ縮尺の図面に貼り付けるのが基本です。違う縮尺の図面に貼り付けたい場合は 図形読込 で倍率指定して補正します。
Q: ハッチや寸法も含めて登録できる?
→ できます。ただし 寸法図形化された寸法 は貼り付け先で寸法図形として再現されますが、通常寸法は線と文字の集合として再現されます。挙動の違いは 寸法図形化・解除 ※準備中 を参照。
関連項目
- 図形読込(パーツ貼り付け) — 登録した図形を呼び出して貼り付ける側の操作
- JWK形式での図形登録 — DOS版互換のJWK形式で保存する場合
- 登録選択図形(一時図形貼付) — ファイル化せず一時的に図形を登録して使う
- 範囲選択の基本 ※準備中 — 図形登録の前段としての範囲選択操作
- ブロック化 ※準備中 — 図形を1単位にまとめる別系統の機能
- 基本設定 KEY タブ — 図登コマンドにショートカットを割り当てる
- レイヤの基本 ※準備中 — 登録時の不要要素非表示
- 寸法図形化・解除 ※準備中 — 寸法を含めた図形登録時の挙動
- PERSC推奨初期設定 ※準備中 — 図形フォルダ運用込みの推奨設定
まとめ
- 「図形登録」コマンドは作図中の図形を JWS形式の図形ファイル として保存する機能
- 流れは「範囲選択 → 選択確定 → 基準点指示 → 図形登録 → ファイル名・保存先指定」の4段階
- 文字を含めたい場合は範囲選択の 終点を右クリック で確定
- 基準点 は呼び出し時の使い勝手を決める重要な指定(特徴点に置く)
- 縮尺別 × 部位別のフォルダ構成で 自社標準パーツ集 として運用するのが実務効率を最大化する