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未検証

座標ファイル(読込・書込)

このページでできるようになること

Jw_cadの「座標ファイル」コマンドを使って、テキストファイル形式の座標値データを図面として読み込んだり、図形をテキストファイルに書き出したり できるようになります。測量データから敷地形状を一発で再現する、よく使う図形をテキストファイルとして部品化する、外部エディタで座標を直接編集するといった、Jw_cadと外部データの橋渡しができるようになります。読込・書込の操作、YX座標切替、mm/m単位切替、外部エディタ連携までを通しで理解できます。

背景: 座標ファイルは Jw_cad固有のテキスト形式です。1行1要素(線・円・文字・寸法など)の単純な書式で、メモ帳や任意のテキストエディタで編集できます。DXFやSFCのような業界標準フォーマットとは異なり、Jw_cad内部の図形を効率的に外部編集する ための仕組みです。

注意: 本記事は Jw_cadで座標ファイル(テキスト形式の図形データ)を読み書きする方法 の解説であり、測量座標・地積測量図の正本性を保証するものではありません

  • 平面直角座標系(19系)・公共座標系の取扱いは、測量法・国土地理院の運用で定められています
  • 確定測量図・地積測量図の座標値の正本性は、土地家屋調査士・測量士による測量成果(公図・確定測量図・地積測量図)で担保されます
  • Jw_cadで読み込んだ座標ファイルから生成した図面は 設計検討用 であり、登記用の地積測量図・境界確定の根拠資料には別途専門業務(土地家屋調査士・測量士による測量成果簿)が必要です
  • 座標ファイル経由で外部CAD・測量CADと座標を授受する場合、単位系(mm/m)・原点・回転・YX切替の整合は利用者の責任で確認してください

関連: 測量法 / 不動産登記法 / 土地家屋調査士・測量士への確認


このコマンドでできること

「座標ファイル」は、テキストファイルとして記述された座標値データから図形を作図したり、Jw_cadで作成した図形をテキストファイルに書き出すコマンドです。

できること用途
ファイル読込テキストファイルの座標値を図形として作図
ファイル書込選択した図形をテキストファイルに保存
YX座標読込X座標とY座標を入れ替えて読み込み
単位切替mm単位とm単位を切り替え
条件設定読込/書込時の詳細条件を設定
ファイル編集既存ファイルを外部エディタで開いて編集
新規ファイル外部エディタで新規ファイル作成

委譲: 座標ファイル内部の 書式(lg/ly/lc/ch/ci 等のコード)の詳細仕様 は別記事 → 座標ファイルの書式仕様 ※準備中(並行執筆中)。DXF/SFC形式 での図形交換は → Ch.3 ファイル操作 ※準備中。外部エディタの設定 は → 基本設定 一般(1) ※準備中。


起動方法

起動方法操作
メニューバーその他(A)」→「座標ファイル(F)
ツールバーその他(1)」ツールバー内の「座標」ボタンを左クリック
ショートカット既定では未割当(環境設定で割当可)

要確認: メニューバー「その他(A)」→「座標ファイル(F)」のラベル文言とキーアサインは実機で確認します。


コントロールバーの設定項目

座標ファイルコマンドを起動すると、コントロールバーが専用項目に切り替わります。

ボタン機能
ファイル名設定読み書きするファイルを選択
ファイル読込設定したファイルを読み込んで作図モードへ
YX座標読込X/Yを入れ替えて読み込むモードに切替
mm単位読書 / m単位読書読書時の単位を切替
ファイル書込範囲選択した図形をファイルに保存
条件設定詳細条件のダイアログを開く
ファイル編集既存ファイルを外部エディタで開く
新規ファイル外部エディタで新規ファイル作成

ファイル名設定

読み込みまたは書き込みを行うファイルを 事前に設定 します。読込・書込の各操作は、ここで設定したファイルを対象にします。

操作手順

  1. コントロールバーの「ファイル名設定」ボタンを左クリック
  2. 「ファイルを開く」ダイアログが表示される
  3. フォルダを移動し、対象のテキストファイルを選択
  4. 開く」をクリック
  5. 作図ウィンドウ左上に設定したファイル名が表示される

注意: 「ファイル名設定」は 読込専用ではなく書込時の保存先にもなります。書込み時は 設定したファイルに上書き保存 されるので、既存のファイルを誤って上書きしないよう、書込前に対象ファイルを確認してください。


ファイル読込

事前に設定したテキストファイルを読み込んで、図形として作図します。

操作手順

  1. ファイル名設定でファイルを選択済みにしておく
  2. コントロールバーの「ファイル読込」ボタンをクリック
  3. ファイルが読み込まれ、コントロールバーが切り替わる
  4. 作図ウィンドウに座標どおりの 仮表示 が出る
  5. 配置したい位置(基準点)を 左クリック(任意点)または右クリック(読取点) で指示
  6. その位置を基準に図形が作図される

読込モードのコントロールバー

ファイル読込中は、以下が変更可能になります。

項目意味
作図属性読み込んだ図形をどのレイヤ・線色で描くか
倍率縮尺を変えて作図
回転角回転させて作図
基準位置座標配置基準点の座標値

Tips: 倍率と回転角を活用すれば、同じ座標ファイルから 異なる縮尺・向きの図形を量産 できます。標準部材を1つの座標ファイルに保存し、用途別に倍率・回転で配置する運用が可能です。


YX座標読込

通常の座標ファイルは「x1 y1 x2 y2 …」の順で読み込まれますが、「YX座標読込」ボタンをONにすると「y1 x1 y2 x2 …」の順で読み込まれます。

用途

測量データなど、Y座標を先に書く慣習 で作られた座標ファイルを読み込むときに使います。土木・測量分野では「北→南をX、東→西をY」のような流派があり、Jw_cadの標準(X→Y順)と逆になっているケースに対応できます。

背景: 建築図面はX/Y順、測量データはY/X順という業界差があります。元データの作成者に「X/Y順」か「Y/X順」かを確認してから読み込むと事故が防げます。


単位読書(mm / m)

読込・書込時の単位を mm単位m単位 で切り替えます。

設定用途
mm単位読書建築・機械の通常作図用(Jw_cadの標準)
m単位読書敷地・測量データ・大スパン構造物

切替はコントロールバーの単位ボタンで行います。現在選択中の単位 に応じて、読込時はテキスト内の数値を該当単位として解釈し、書込時はその単位で値を出力します。

注意: 読込時の単位設定を 元データと一致させない と、図形が1000倍または1/1000倍のサイズで作図されます。読込前に元データの単位を必ず確認してください。


ファイル書込

注意: 座標ファイル書込を行う前に、必ず以下の 3 ステップ安全手順 を踏んでください:

  1. コピー退避: 既存の同名座標ファイルがある場合、別名でコピーバックアップ(例: 部品.txt部品_backup_2026-05-09.txt を別フォルダに保管)
  2. 検証: バックアップを別場所に置いた状態で、ファイル名設定で保存先パスとファイル名を再確認(バックアップから戻せる前提を作る)
  3. 対処: 上記2ステップを踏んだ上で、本記事の手順を実行

座標ファイル書込は 既存ファイルに上書き確認なしで上書き されます。誤って必要な座標ファイル(部品ライブラリ等)を上書きすると、テキストデータの 永続的損失 につながる可能性があります。

選択した図形を、設定したテキストファイルに保存します。

操作手順

  1. ファイル名設定で 保存先のファイル を選択(または新規ファイル名を入力)
  2. コントロールバーの「ファイル書込」ボタンをクリック
  3. 範囲選択モードに切り替わる
  4. 書き出したい図形を範囲選択(始点→終点を指示)
  5. 必要に応じて「基準点変更」で出力時の原点を移動
  6. コントロールバーの「選択確定」をクリック
  7. 設定ファイル名で書込み完了

注意: 書込みは 既存ファイルに上書き されます。誤って必要な座標ファイルを上書きしないよう、ファイル名設定で 保存先を必ず確認 してから「ファイル書込」を実行してください。

PERSCの推奨: よく使う部品(窓・建具シンボル等)を座標ファイル化するときは、専用フォルダ(例: C:\JWW\座標ファイル\ を作って一元管理すると、上書き事故を防げます。


条件設定

読込・書込時の詳細条件をダイアログで設定します。

主な設定項目

  • 出力する図形種別(線/円/文字/寸法など)
  • 数値の小数桁数
  • 文字データの扱い

詳細項目はバージョンや環境により差があるため、実機で確認します。

要確認: 条件設定ダイアログの正確な項目構成・各項目の挙動はバージョンにより異なる場合があります。実機で項目を1つずつ確認してください。


ファイル編集(外部エディタ連携)

設定したテキストファイルを 外部エディタ(既定: メモ帳) で開いて、座標値を直接編集できます。

操作手順

  1. ファイル名設定で編集したいファイルを選択
  2. コントロールバーの「ファイル編集」ボタンをクリック
  3. 設定された外部エディタが起動し、ファイルが開く
  4. 数値を編集して 保存
  5. Jw_cad側で「ファイル読込」すれば、編集後の内容で作図される

外部エディタの設定変更

既定では メモ帳 が使われますが、変更可能です。

  • メニューバー「設定」→「基本設定」→「一般(1)」タブ → 外部エディタ欄
  • ここで他のエディタ(VSCode・サクラエディタ・秀丸など)の実行ファイルパスを指定

詳細は → 基本設定 一般(1) ※準備中


新規ファイル

設定された外部エディタで 新規ファイル を作成します。

操作手順

  1. コントロールバーの「新規ファイル」ボタンをクリック
  2. 外部エディタが新規ウィンドウで起動
  3. 座標値を入力して任意のファイル名で保存
  4. Jw_cad側で「ファイル名設定」→「ファイル読込」で読み込む

Tips: 「ファイル編集」は既存ファイルを開き、「新規ファイル」は新規作成、という違いです。座標値を一から書く場合は新規ファイル、既存データを修正する場合はファイル編集を使い分けます。


座標ファイルの中身(最小例)

座標ファイルの内部形式の概要を示します。詳細な書式仕様は別記事に譲ります。

最小例: 水平線1本

lg0
ly0
lc2
lt1
lw8
cn4
#
 -5 0 5 0
  • lg0 ly0: 書込みレイヤグループ・レイヤ
  • lc2: 線色2
  • lt1: 線種1
  • lw8: 線幅8
  • cn4: 文字種4
  • #: 設定と図形データの境界
  • -5 0 5 0: 線(始点x1=-5, y1=0、終点x2=5, y2=0)

線2本+線色変更の例

lg0
ly0
lc2
lt1
#
 -5 0 5 0
lc4
lt4
 -5 10 5 10

1本目は線色2・線種1で描かれ、2本目の前で lc4 lt4 が指定されているため、2本目は線色4・線種4で描かれます。

委譲: 各コード(lg/ly/lc/lt/lw/cn/cc/ch/cv/cs/ci/pt/sl/sc等)の 完全な書式仕様 は → 座標ファイルの書式仕様 ※準備中


派生パターン

パターンA: 座標値だけのテキストから図形を作図

測量結果のCSVをテキストエディタで Jw_cad 形式に整形 → 座標ファイルとして読込 → 配置位置を指示で、敷地境界線が一発で描画されます。

パターンB: 図形を部品化して使い回す

頻繁に使う標準部材(建具・設備シンボル)を「ファイル書込」で座標ファイル化 → 別図面で「ファイル名設定」→「ファイル読込」で再利用できます。図形登録より軽量で、外部エディタで微修正できる利点があります。

パターンC: 倍率を変えて同じ部品を量産

同じ座標ファイルを 倍率0.5・1.0・2.0 で連続読込すれば、寸法違いの同形部材が一気に作れます。

パターンD: 別図面の座標を取り込む

A.jwwの一部を範囲選択→「ファイル書込」→ B.jwwで「ファイル読込」、というルートで部分コピーが可能です。


実務での使い方 ★PERSC独自

測量データから敷地形状を作図する

測量会社から渡されるテキスト形式の座標データを、必要な書式に整えてから座標ファイルとして読込めば、敷地境界線が 手書き作業ゼロ で一発作図できます。Y/X順の元データはYX座標読込でそのまま読み込めます。座標求積の根拠としても活用できます。

標準部品の社内ライブラリ化

会社・チームでよく使う部品(建具シンボル・設備記号・図面枠の補助線など)を座標ファイル化し、共有フォルダに整理すると、人による作図の差異が消えて全員同じ部品を使える ようになります。図形登録(バイナリ)と異なり、座標ファイルはテキストなのでバージョン管理ツール(Git等)にも乗ります。

CSVから一括変換して大量座標を流し込む

エクセル・CSVに整理された大量の座標点を、1行 pt x y 形式に変換すれば、座標ファイルとして一括作図できます。プラントの計器位置や、測量の地点群など、点が数十〜数百個 ある場面で手作業の数十倍速になります。

別現場の図面から部分流用

A現場で作図した独自パーツ(手すり詳細・笠木納まり等)を座標ファイル経由でB現場に転送する運用は、レイヤ構成や用紙設定の違いを気にせず純粋に図形だけを移植できる利点があります。

PERSCの推奨: 座標ファイル化する部品には 接頭辞ルール(例: kg_ = 建具、st_ = 構造、mep_ = 設備)を設けると、フォルダが膨らんでも探しやすくなります。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: ファイル読込しても何も表示されない

→ ファイル名設定で 正しくファイルを選択 していますか? 作図ウィンドウ左上に現在設定中のファイル名が表示されているはずです。表示が無い、または別のファイル名になっている場合は、ファイル名設定をやり直してください。

Q: 図形が1000倍または1/1000倍のサイズで作図された

mm/m単位の指定が元データと不一致 です。読込前に「mm単位読書」または「m単位読書」を、元データの単位に合わせて切り替えてください。建築データはmm、敷地・測量データはmが多いです。

Q: 既存の座標ファイルが上書きされて消えた

→ 「ファイル書込」は ファイル名設定で選んだファイルに上書き します。書込前に必ず 保存先ファイル名 を確認し、誤上書きしそうな場合は別名で新規ファイルを作ってからファイル名設定でその新規ファイルに切り替えてください。

Q: ファイル編集で外部エディタが起動しない

→ 外部エディタの設定が 正しい実行ファイルパス を指していない可能性があります。メニュー「設定」→「基本設定」→「一般(1)」タブで外部エディタ欄を確認し、実行可能ファイル(例: C:\Windows\notepad.exe や VSCode の Code.exe 等)のフルパスに修正してください。

Q: YX座標読込にしたら座標値が滅茶苦茶になった

→ 元データが既にX/Y順だった場合、YX読込にすると逆転してしまい、結果が乱れます。元データの順序を必ず確認 してから YX読込のON/OFFを決めてください。データ提供元に確認するのが確実です。

Q: 範囲選択で図形を選んだのに書込まれない種類がある

→ 「条件設定」ダイアログで、書出し対象の図形種別が OFFになっている 可能性があります。条件設定を開き、出力したい種別がチェックされているか確認してください。

Q: 文字も含めて座標ファイルに書き出したい

→ 文字を含む範囲選択は、kantancadの解説に従えば 右クリックでの選択 を使うと文字も含めて選択できます。左クリック選択でも問題ない場合がありますが、確実性のため右クリック選択がおすすめです。

Q: 座標ファイル形式の中身を理解したい

→ 各コード(lg/ly/lc/ch/ci/pt 等)の意味と書式の詳細は別記事で扱います → 座標ファイルの書式仕様 ※準備中。


関連項目


まとめ

  • 座標ファイルは Jw_cad固有のテキスト形式 での図形入出力機能
  • 起動: 「その他」→「座標ファイル」、またはツールバー「座標
  • 操作の基本フロー: ファイル名設定 → 読込 / 書込 → 必要に応じて条件設定 / YX切替 / 単位切替
  • 「ファイル名設定」で選んだファイルは 読込・書込の両方の対象 になる(書込時は上書き)
  • YX座標読込 で測量データのY/X順にも対応
  • mm/m単位 を元データに合わせて切り替えないと1000倍ずれる
  • ファイル編集」「新規ファイル」で外部エディタと連携可能(既定: メモ帳)
  • 標準部品の社内ライブラリ化、測量データ取込み、CSV変換流し込み に強力
  • 書式の詳細仕様は別記事 座標ファイルの書式仕様 ※準備中