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測定コマンドの基本(距離・座標・角度測定)
このページでできるようになること
Jw_cadの「測定」コマンドを使って、図面上の 距離・座標・角度 を画面上で読み取れるようになります。あわせて、測定結果を文字として図面に書き込む方法、単位(mm/m、度/度分秒)の切り替え、小数点以下の桁数の指定までを通しで理解できます。面積測定と属性取得は専用記事に分けていますが、この記事を読めば「測定コマンド全体の見取り図」と「最も基本となる距離・座標・角度の3つの操作」が一気に身につきます。
背景: Jw_cadの測定コマンドは1つの起動口(メニューバー「その他」→「測定」)から、距離・面積・座標・角度などの複数の測定機能をコントロールバーで切り替えて使う構造になっています。一般的なCADソフトのように測定種別ごとに別コマンドが並んでいるわけではないため、最初に「測定コマンドの中で各機能を切り替える」という全体像を押さえると迷いません。
このコマンドでできること
「測定」は、図形の長さや面積、角度、座標値などを画面上で読み取り、必要に応じて文字として図面に書き込めるコマンドです。
| できること | 用途 |
|---|---|
| 距離測定 | 2点間の距離・連続点の累積長さを測る |
| 面積測定 | 多角形・円・円弧の面積を測る(詳細は別記事) |
| 座標測定 | 任意の原点からのX,Y座標値を読み取る |
| 角度測定 | 3点を指示して角度を測る |
| 弧指定 / 単独円指定 | 円弧の長さや単独円の円周・面積を測る |
| 測定結果書込 | 測定値を文字として図面に書き込む |
| 単位切替 | mm/m、度/度分秒の切替 |
| 小数桁指定 | 0〜4桁またはF(有効桁数)に指定 |
このページでは 距離・座標・角度 と、共通操作の 測定結果書込・単位/桁数設定 を扱います。面積測定と属性取得は次の専用記事で詳しく扱います。
- 面積測定の詳細 → 面積測定(複雑形状・円弧含む) ※準備中(並行執筆中)
- 属性取得(書込みレイヤ・線色・線種を取得)→ 属性取得 ※準備中(並行執筆中)
起動方法
| 起動方法 | 操作 |
|---|---|
| メニューバー | 「その他」→「測定」を左クリック |
| ツールバー | 「その他(1)」ツールバー内の「測定」ボタンを左クリック |
| ショートカット | 既定では未割当(環境設定で割当可。慣例として mes などキー設定する人もいる) |
要確認: メニューバー表記「その他(A)」→「測定(C)」のカッコ内の英字キーアサイン、およびツールバー所属(「その他(1)」内なのか「その他」直下なのか)は実機で確認します。
画像準備中 — メニューバー「その他」→「測定」の表示
画像準備中 — ツールバー「その他(1)」内の「測定」ボタンの位置
測定コマンドの全体像(コントロールバー)
測定コマンドを起動すると、画面上部のコントロールバーが測定専用の項目に切り替わります。コントロールバーのボタンは左から順にキーボードの1〜9キーに対応しており、マウスを動かさずキーボードだけで機能を切り替えられます(テンキーは対応外)。
| # | ボタン | 機能 |
|---|---|---|
| 1 | 距離測定 | 2点間の距離を測る |
| 2 | 面積測定 | 多角形・円の面積を測る(詳細は面積測定 ※準備中) |
| 3 | 座標測定 | 原点からの座標値を測る |
| 4 | 角度測定 | 角度を測る |
| 5 | 弧 指定 / 単独円指定 | 円弧長さ・単独円の指定 |
| 6 | mm / m(°/°′″) | 単位切替 |
| 7 | 小数桁 | 表示桁数の切替 |
| 8 | 測定結果書込 | 測定値を文字として書込 |
| 9 | 書込設定 | 書込文字の設定 |
背景: コントロールバーのボタン左から順に1〜9キーに対応する設計は、Jw_cadの他コマンドにも共通する操作系です。慣れるとマウスを動かさず左手のキー入力だけで機能切替ができるため、測定回数が多い実務では大きな時短になります。
画像準備中 — 測定コマンド起動直後のコントロールバー全体
距離測定
基本操作
距離測定は、2つの点を指示して2点間の距離を測る機能です。
- 測定コマンドを起動
- コントロールバーの「距離測定」をクリック(または
1キー) - 始点を左クリック(任意点)または右クリック(読取点) で指示
- 終点を左クリック(任意点)または右クリック(読取点) で指示
- 画面下部のステータスバーに測定結果が表示される
画像準備中 — 距離測定で2点を指示した直後のステータスバー表示
測定結果の表示
ステータスバーには「【累積値】 測定値」の形式で表示されます。1区間目は累積値と測定値が同じになります。
連続測定(累積値)
終点を指示した位置がそのまま 次の始点 になり、連続して距離を測れます。3点目以降を指示するたびに、ステータスバーの累積値が更新されます。
| 操作 | 表示例(仮) |
|---|---|
| 1区間目(始点A → 点B) | 【1000】 1000 |
| 2区間目(点B → 点C) | 【2500】 1500 |
| 3区間目(点C → 点D) | 【4000】 1500 |
Tips: 連続測定の累積値は「連続区間の合計距離」で、配管の総延長や通り芯の総長さを測りたいときに重宝します。
円弧の長さを測る
円弧の長さを測りたい場合は、コントロールバーの「弧 指定」ボタンを押すと、距離測定を継続したまま円弧指示モードに切り替わります。円を指示してから円上の点を指示することで円弧長さを測定できます。
単独円の円周を測る
距離測定中にもう一度「距離測定」ボタンを押すと、「弧 指定」が「単独円指定」に切り替わります。「単独円指定」を選択して円を左クリックすると、その円の 円周長さ が測定されます。
Tips: 一度も点を指示していない状態で「弧 指定」を押すと、ボタンの表示は変わりませんが機能は単独円指定として動作します。最初の1個の円周だけ測りたい場合に有効です。
座標測定
基本操作
座標測定は、任意の原点を指定したうえで、その原点からの X,Y座標値 を読み取る機能です。
- 測定コマンドを起動
- コントロールバーの「座標測定」をクリック(または
3キー) - 原点を右クリック で読取点として指定(左クリックでも任意点として指定可)
- 測定したい点を右クリック で読取点として指定
- ステータスバーに座標値が表示される
画像準備中 — 座標測定で原点と測定点を指示した直後のステータスバー表示
測定結果の表示
ステータスバーには「【X座標 , Y座標】」の形式で表示されます。原点からの相対座標値です。
用途
機械加工データの作成、敷地の測量データ転記、構造の通り芯位置の確認など、ある基準点からの相対位置を数値化したい 場面で重宝します。
PERSCの推奨: 座標測定は 原点を毎回どこに取るか が結果の意味を決めます。建物の図面なら通り芯の交点(X1×Y1など)を原点に取り、敷地なら敷地境界の角点を原点に取るなど、原点ルールを設計初期に決めておく と、後で他者と座標値を共有するときに齟齬が出にくくなります。
角度測定
基本操作
角度測定は、原点(角度の頂点)と他2点の合計3点を指示して、その2点間の角度を測る機能です。
- 測定コマンドを起動
- コントロールバーの「角度測定」をクリック(または
4キー) - 角度の頂点(原点)を左クリックまたは右クリック で指示
- 角度の片側の点を指示
- 角度のもう片側の点を指示
- ステータスバーに角度値が表示される
画像準備中 — 角度測定で3点を指示した直後のステータスバー表示
測定結果の表示
ステータスバーには「【測定値】」の形式で角度が表示されます。表示単位(度/度分秒)はコントロールバーの単位切替で変えられます。
用途
通り芯の振れ角度、傾斜屋根の勾配、土地の角度など、設計図書で角度数値を確定させたい 場面で使います。
弧指定(単独円指定)
「弧 指定」ボタンは 「距離測定」または「面積測定」 が選択されているときだけ有効になります。円や円弧を選択して、その長さや面積を測りたいときに使うサブモードです。
| ボタン状態 | 切替条件 |
|---|---|
| 弧 指定 | 距離測定または面積測定で点を1つ以上指示済み |
| 単独円指定 | 距離測定または面積測定をもう一度クリック / 点未指示で「弧 指定」を選択 |
詳細な使い分けは以下を参照してください。
- 距離測定での弧指定 → この記事の「距離測定」節
- 面積測定での弧指定 → 面積測定 ※準備中
単位切替(mm / m、° / °′″)
ステータスバーに表示される測定値の単位を切り替えます。
| 測定種別 | 切替対象 |
|---|---|
| 距離・面積・座標 | mm / m |
| 角度 | ° / °′″(度 / 度分秒) |
コントロールバーの単位ボタンをクリックするたびに切り替わります。【】で囲まれている方が現在選択中 の単位です。
Tips: 建築の平面図はmm単位、敷地図や測量データはm単位が多いため、図面の用途に合わせて切り替えます。角度については、建築なら度(°)が一般的、測量・天体なら度分秒(°′″)が使われます。
小数桁
測定値の小数点以下の表示桁数を切り替えます。コントロールバーの小数桁ボタンをクリックするたびに 0 → 1 → 2 → 3 → 4 → F → 0 … とサイクルします。F は 有効桁数 を意味します。
| 設定 | 表示例(仮: 1234.5678) |
|---|---|
| 0 | 1235 |
| 1 | 1234.6 |
| 2 | 1234.57 |
| 3 | 1234.568 |
| 4 | 1234.5678 |
| F | 有効桁数で表示 |
Tips: 図面に書き込む値は 小数桁0または1 が一般的(mm単位の場合)。測量データのような小数を多く扱う場合は2〜4桁を使い分けます。
測定結果書込
ステータスバーに表示された測定値を、図面の中に 文字として書き込む 機能です。
基本操作
- 距離・面積・座標・角度のいずれかを測定して、ステータスバーに値が出ている状態にする
- コントロールバーの「測定結果書込」をクリック(または
8キー) - 書き込みたい位置を 左クリック(任意点)または右クリック(読取点) で指示
- その位置に測定値が文字として書き込まれる
要確認: 文字の基点は 左下 になっていると参考サイトに記載あり。実機で位置基準を確認します。
書込設定
書き込まれる文字の 文字種・桁数・接頭文字 などは、コントロールバーの「書込設定」ボタンを押すと設定できます。測定を始める前に書込設定を済ませておく のがコツです。
注意: 「書込設定」ボタンは、測定中(点を指示中の状態)になると「クリアー」ボタンに切り替わります。「クリアー」は指示済みの点や測定結果を すべて削除 するボタンなので、測定途中に書込設定を変えたくなっても押せません。
画像準備中 — 測定結果書込で図面に値が書き込まれた状態
派生パターン
パターンA: マウスを動かさずにキーボードだけで切り替える
コントロールバーのボタン1〜9キー対応を活用します。
- 測定コマンド起動
1キー → 距離測定- 2点指示
3キー → 座標測定に切替- 原点・測定点を指示
4キー → 角度測定に切替
頻繁に測定種別を切り替える実務では、左手をキーボードに置いたままマウスは指示だけ、というスタイルが速いです。
パターンB: 測定値だけ確認して書き込まない
ステータスバーで値を見るだけなら、書込設定や測定結果書込は触らなくて構いません。「ちょっと長さを確認したい」「角度を口頭で伝えたい」といった用途なら、この使い方が最速です。
パターンC: 単位を切り替えて2通りの値を確認
mm単位とm単位で同じ距離を確認したいとき、測定後に単位ボタンを押すだけでステータスバーの表示が切り替わります。点の指示はやり直し不要です。
実務での使い方 ★PERSC独自
距離測定で配管・配線の総延長を概算する
設備設計の初期段階で、配管・ダクト・配線ルートの総延長を概算するときに距離測定の 連続測定(累積値) が便利です。ルートを構成する各区間を順に左クリックで指示していけば、累積値がそのまま総延長として表示されます。詳細寸法を入れる前のラフ概算に特に有効です。
座標測定で構造の通り芯位置を客先に伝える
意匠から構造へ通り芯の位置を伝えるとき、X1・Y1の交点を原点として座標測定すると、各通り芯の交点座標を一覧化できます。これを表計算ソフトに書き出せば、施工管理用の通り芯リストとして使えます。
角度測定で既存図面の傾斜・勾配を読み取る
リフォーム案件で 既存図面の屋根勾配や敷地の振れ角度 を確認するとき、角度測定が威力を発揮します。寸法線として明記されていない部分も、頂点と2点を拾うだけで瞬時に角度数値化できます。
「測定結果書込」を求積図・施工図に活かす
測定後に「測定結果書込」で値を図面内に書き込めば、改めて寸法コマンドや文字コマンドで数値を打ち直す必要がありません。求積図や施工図の補助寸法として、測定値を直接書き込む 運用は時間短縮になります。
PERSCの推奨: 「測定結果書込」で書き込む文字は、書込設定で 線色や文字種を本図の寸法と区別 しておくと、後から「これは測定書込みなのか正式な寸法なのか」が一目で分かります。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 「測定」コマンドがメニューに見つからない
→ 測定は 「ファイル」「設定」「作図」ではなく「その他」メニュー に入っています。CADソフトによっては「ツール」「解析」などに入っていることもあるため、最初は見つけにくい配置です。「その他」→「測定」で見つかります。
Q: 距離を測ったのに値が表示されない
→ 値は 画面下部のステータスバー に表示されます。ダイアログや作図画面上には出ません。ステータスバーを非表示にしている場合は、表示メニューから有効化してください。
Q: 連続測定をやめて新しい始点で測りたい
→ 連続測定は終点が次の始点になる仕様です。リセットしたい場合は、コントロールバーの「書込設定」が測定中に「クリアー」に切り替わるので、それを押すと指示済みの点と測定結果がクリアされます。または別の測定種別ボタンを押し直しても新規測定としてやり直せます。
Q: 単位をmからmmに変えたいのに変わらない
→ 単位ボタンは 【】で囲まれている方が現在選択中 です。【mm】 / m と表示されていれば現在mm、mm / 【m】 と表示されていれば現在mです。クリックするたびに切り替わります。
Q: 測定値を文字で書き込みたいが基点位置がずれる
→ 「測定結果書込」の文字基点は 左下 になっています。左下基準で位置を指示すると意図通りに配置できます。文字の中央や右端を基準に置きたい場合は、書き込んだ後に文字コマンドで基点変更してください。
Q: 「クリアー」ボタンを押したら測定結果が消えた
→ 「クリアー」は 意図通りの動作 です。測定中の指示済み点と測定結果を削除します。書込設定を変えたい場合は、測定をいったん終えて(別コマンドへ移ってから測定に戻り)、点を指示する前に書込設定を済ませてください。
Q: 角度測定で度分秒(°′″)にしたいのに変わらない
→ 単位切替ボタンは 角度測定が選択されているときだけ 「° / °′″」表示になります。距離・面積・座標が選択中は「mm / m」のままです。先に「角度測定」ボタンを押してから単位切替してください。
関連項目
- 面積測定(複雑形状・円弧含む) ※準備中 — 多角形・円・円弧の面積測定
- 属性取得(書込みレイヤ・線色・線種の取り込み) ※準備中 — 既存図形の属性を取得
- 角度取得(線角・鉛直・X軸・2点角ほか) ※準備中 — 数値入力欄に角度を直接取り込む
- 長さ取得(線長・2点長・間隔取得ほか) ※準備中 — 数値入力欄に長さを直接取り込む
- 距離指定点 ※準備中 — 距離を指定して点を打つ(測定とは別目的)
- 三斜面積計算ほか式計算 ※準備中 — ヘロン公式による三斜面積
- 寸法コマンド ※準備中 — 測定値を本図の寸法線として描く
- 画面構成(ステータスバーの位置) — 測定値が表示されるステータスバー
まとめ
- 測定コマンドは「その他」→「測定」から起動し、コントロールバーで距離・面積・座標・角度を切り替える
- ボタンは 1〜9キーに対応(テンキー除く)。慣れるとマウスを動かさず切替できる
- 距離測定は 連続測定で累積値も取れる。配管総延長や通り芯総長に有効
- 座標測定は 原点を右クリックで指定 してから測定点を指示。X,Y座標が表示される
- 角度測定は 頂点+2点の合計3点 を指示
- 測定値は 「測定結果書込」で文字として図面に書き込める。文字基点は左下
- 単位(mm/m、°/°′″)と小数桁はコントロールバーで切替可能