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未検証

楕円面取り

Jw_cadの「面取」コマンドにある「楕円面」は、2本の直線が交わるコーナーを楕円弧でなめらかに処理する機能です。丸面取り(真円の円弧)と異なり、2本の線の交差角度に応じて自動的に扁平した楕円弧が描かれます。

縦横比の異なるやわらかい丸みを表現したいとき、または交差角度が直角でないコーナーに連続感のある丸みを持たせたいときに使います。

背景: Jw_cadの楕円面取りは、扁平率を自分で指定するのではなく、2本の線がなす角度θに基づいて自動的に計算されます。扁平率 = tan(θ / 2)で算出されるため、角度が変わると扁平の強さも変わります。


面取コマンドの起動方法

方法操作
メニューバー編集 → 面取
ツールバー編集(1)ツールバーの「面取」ボタンをクリック

コントロールバーの確認

面取コマンドを起動すると、ウィンドウ上部のコントロールバーに面取の種類と寸法の入力欄が表示されます。楕円面取りを行う場合は「楕円面」のラジオボタンを選択します。

項目内容
角面(辺寸法)斜め直線で面取り(→ 角面取り
角面(面寸法)斜め直線で面取り・面取り線の長さで指定(→ 角面取り
丸面真円の円弧で面取り(→ 5-25 chamfer-round ※準備中)
L面L字型に凹ませる面取り(→ 5-24 chamfer-l ※準備中)
楕円面楕円弧で面取り(この記事)
寸法楕円の半径寸法をmm単位で入力する欄

要確認: コントロールバーの「楕円面」ラジオボタンの正確なラベル名・配置順を実機で確認してください。


楕円面取りの基本操作

操作手順サマリー(全4ステップ)

#操作補足
1面取コマンドを起動する編集メニューまたはツールバーから
2コントロールバーで「楕円面」を選択し寸法を入力する半径寸法をmm単位で入力
31本目の線を左クリックする選択色に変わることを確認
42本目の線を左クリックして確定する楕円弧が描かれ元の線が整形される

ステップ詳細

ステップ1: 面取コマンドを起動する

メニューバーの「編集」→「面取」またはツールバーの「面取」ボタンをクリックしてコマンドを起動します。コントロールバーが面取用の表示に切り替わります。

ステップ2: 「楕円面」を選択し寸法を入力する

コントロールバーで「楕円面」のラジオボタンをクリックして選択します。次に「寸法」の入力欄に半径寸法を入力します。

たとえばコーナーの半径を20mmにしたい場合は「20」と入力します。

Tips: 前回の設定値が入力欄に残っています。作業前に必ず確認してから操作を始める習慣をつけてください。

ステップ3: 1本目の線を左クリックする

面取りを行う2本の線のうち、片方の線の上を左クリックします。選択された線は選択色(ピンク色など)に変わります。

注意: 楕円面取りは直線同士のコーナーにのみ使えます。円・円弧は選択できません。

ステップ4: 2本目の線を左クリックして確定する

もう片方の線の上を左クリックします。楕円弧が自動的に描かれ、元の2本の線はコーナー部分が整形されます。


楕円面取りの扁平率の仕組み

楕円面取りでは、2本の線が交差する角度θ(小さい方の角度)に応じて、扁平率が自動的に決まります。

扁平率 = tan(θ / 2)

この計算式により、交差角度が変わると楕円の形も変わります。

交差角度θ扁平率楕円の見た目
90°(直角)tan(45°) = 1.00真円に近い
60°(鋭角)tan(30°) ≒ 0.58横に扁平な楕円
120°(鈍角)tan(60°) ≒ 1.73縦に扁平な楕円

扁平させる方向は、2本の線の角度によって自動的に決まります。

  • 鋭角コーナーの場合: 楕円の長辺側の先端でコーナーが処理されます
  • 鈍角コーナーの場合: 楕円の短辺側の先端でコーナーが処理されます

要確認: 90°交角での楕円面取り結果が実際に真円弧に見えるかどうかを実機で確認してください。数式上は扁平率1.00(真円)ですが、Jw_cadの楕円表現との差異がある可能性があります。


丸面取りとの違い

楕円面取り(楕円面)と丸面取り(丸面)は、どちらもコーナーを曲線でなめらかに処理しますが、描かれる形状が異なります。

項目丸面(真円)楕円面
使用する曲線真円の円弧楕円弧
寸法の意味円弧の半径楕円の半径
交差角度による形状変化なし(常に真円弧)あり(角度によって扁平率が変わる)
使い所汎用。ほとんどの場面で使いやすい角度による扁平した丸みが必要な場面

PERSCの推奨: 通常の丸面取りには「丸面」を使うのが無難です。「楕円面」は、交差角度が直角でないコーナーで扁平した楕円弧が必要な特定の場面に向いています。「丸面と何が違うのか?」と疑問を感じたら、まず丸面で試してみて、形状が合わない場合に楕円面を検討する流れがわかりやすいです。


実務での使い方

斜め壁コーナーの丸み処理(平面図)

建築平面図で斜めの壁線が交差するコーナーに丸みをつける場合、交差角度が直角でないため丸面取りでは接線がずれることがあります。楕円面取りを使うと、斜め交差の角度に沿った自然な丸みが得られます。

デザイン家具・建具の曲線コーナー(立面図・詳細図)

デザイン性の高い家具や建具の図面で、縦横比の異なるやわらかい曲線コーナーを表現したい場合に使えます。楕円弧はインテリアデザイン図面で楕円テーブルや曲面扉の見えがかりを表現するときに役立ちます。

背景: 楕円面取りの扁平率は交差角度によって自動決定されるため、「扁平率〇〇の楕円に揃えたい」という厳密なデザイン指定がある場合は、楕円面取りコマンドではなく、楕円コマンドで直接描いた楕円弧を使うほうが正確です。楕円コマンドは Ch.4 楕円 を参照してください。


つまずきポイントと対処

Q: 丸面取りと使い分ける基準がわからない

→ ほとんどの場面では「丸面」(真円の円弧)で十分です。楕円面は、鋭角・鈍角コーナーで「交差角度に対応した扁平した楕円弧」が必要な場面に使います。違いがよくわからない段階は丸面を使い、仕上がりの形状を確認してから楕円面に切り替える流れで進めると判断しやすいです。

Q: 楕円弧がどの向きに扁平するか予測できない

→ 交差角度θが90°以下の鋭角コーナーでは楕円の長辺側の先端でコーナーが処理されます。90°以上の鈍角コーナーでは短辺側の先端で処理されます。90°の直角コーナーでは真円弧に近い形になります。実機で異なる角度のコーナーを試してパターンを把握しておくと、後の判断が楽になります。

要確認: 鋭角コーナー・鈍角コーナーそれぞれの楕円面取り結果の向きを実機で確認してください。

Q: 「計算できません」と表示されて面取りが実行されない

→ 2本の線を延長しても交点が存在しない状態(平行線など)では処理できません。また、選択した2線の端点側と反対方向を延長しても交点が見つからない場合も同様です。選択する線上のクリック位置を変えて再度試みてください。

Q: 寸法をいくつにすればよいかわからない

→ 楕円面取りの寸法欄には「楕円の半径」を入力します。コーナーのサイズや図面のスケールに対して「コーナーをどれくらいの大きさの楕円弧で処理するか」をmm単位で指定します。小さい値(例: 5〜20mm)から試して、見た目で調整していくのが確実です。


関連項目


まとめ

  • 楕円面取りは、2本の直線が交わるコーナーを楕円弧でなめらかに処理します。扁平率は2線の交差角度から自動計算されるため、コーナーの角度が変わると楕円の形も変わります。
  • 丸面取り(真円弧)との使い分けは、「コーナーの角度に応じた扁平した楕円弧が必要かどうか」で判断します。迷ったときは丸面で試してから楕円面に切り替えるのが確実です。
  • 操作手順はC面取りや丸面取りと同じです。コントロールバーで「楕円面」を選択し、半径寸法を入力してから2本の線を順番に左クリックするだけです。