Skip to content
未検証

線記号変形ファイルの自作(カスタム記変)

このページでできるようになること

Jw_cadの 線記号変形 で使うファイルを 自作 できるようになります。標準添付の方位マーク・通り芯記号・面取記号だけでは足りないとき、自社オリジナルの方位記号・社章入りの通り芯記号・特殊な納まり記号を作成して登録する手順、テキストエディタで線記号変形ファイルの中身を確認・編集する流れ、配布・社内共有のときの運用ポイント、自作にあたって守りたい命名規則とフォルダ構成までを通しで身につきます。

背景: 線記号変形コマンドの「使い方」(標準添付の記号を選んで配置する方法)は 線記号変形 で扱っています。このページは一段踏み込んで、自社オリジナルの線記号を「ファイルとして作る側」 に立つときのガイドです。設計事務所・施工管理会社のなかには、自社規格の方位マークや社章入り通り芯記号を全案件で使い回したいというニーズがあり、そういう場面で記変ファイルの自作スキルが役に立ちます。

要確認: このページは実機検証フェーズで、Jw_cad 標準添付の線記号変形ファイルの実体(拡張子・テキスト構造・制御フラグ)を確認してから公開します。記述している構造の細部は、最新版の Jw_cad で必ず確認します。

注意: 線記号変形ファイルはテキストファイルですが、他者から受領したファイルや配布版 を使う場合、または 自作ファイルを社外と共有する 場合は、以下のセキュリティ・運用原則を踏まえてください。

  1. 配布元を確認: 公式サイト、PERSC配布、業界既知の作者の配布物のみ使用。出所不明のファイルは避ける
  2. テキストエディタで中身確認: 線記号変形ファイルはテキスト形式のため、メモ帳・サクラエディタで開いて意図しないコマンド・制御文字が含まれていないか確認
  3. テスト環境で先行実行: 重要な図面ファイルではなく、コピー or テスト用JWWで先行動作確認
  4. 配布時はライセンス・出典を明記: 自作ファイルを社外と共有する場合は、配布元・改変可否・再配布可否を README に明記
  5. 標準添付ファイルのバックアップ: 自作・上書きを行う前に、Jw_cad 標準添付の線記号変形ファイル(C:\JWW\【線記号変形A】〜【線記号変形E】 等)をフォルダごと別名でバックアップ

詳細は 外部変形プログラムのインストール のセキュリティ原則も参照してください(外部変形ほどの実行権限はありませんが、配布元確認・バックアップ運用の考え方は共通です)。


自作にどんな価値があるか

線記号変形ファイルは、1度作れば全案件で使い回せる のが最大の利点です。手作業で毎回方位マークや通り芯記号を描くのに比べて、次のような違いが出ます。

観点手作業で毎回描く自作した記変ファイル
寸法の統一図面ごとに微妙にズレる完全に均一
作図時間1案件あたり数十分〜数時間クリック数秒で配置
新人引継ぎ「会社の方位マークの正解」が伝わりにくいファイルを使えば自動で揃う
社外協業協力会社ごとに記号が違うファイル配布で社外も統一可能
改訂対応過去図面の記号を1つずつ修正ファイル差替えで一括差替の道筋

PERSCの推奨: 「自社で繰り返し使う記号」が3つ以上ある時点で、線記号変形ファイルの自作を検討する価値があります。週次で同じ記号を手描きしている時間が、年間で見ると相当なボリュームになるためです。

自作が向く記号の例

PERSC編集部の建築実務感覚として、自作する価値が高いのは次のようなケースです。

記号自作で得られる効果
自社ロゴ入り方位マーク図面の「自社らしさ」を統一
社内規格の通り芯記号円の太さ・番号フォントを社内統一
標準納まり記号(建築金物の取付記号)寸法と引出線の体裁を案件横断で揃える
設備機器の自社カタログ記号設備会社の自社製品アイコン化
確認申請用の凡例記号申請書類で求められる規格記号を即配置

自作が向かない記号の例

逆に、次のような記号は自作よりも別の手段が向きます。

記号向かない理由推奨手段
一般的な家具・建具パーツ「線を起点」にしない配置型図形読込
確認申請ごとに変わる凡例ファイル化して固定する意味が薄いテンプレ図面に記入
1度しか使わない特殊記号自作コストが回収できないその案件内でコピペ

線記号変形ファイルの基本構造

ファイルの実体

Jw_cad の標準インストール直下(C:\JWW)には、線記号変形のフォルダがいくつか配置されています。フォルダ内のファイル1つ1つが「1記号 = 1ファイル」の構造です。

要確認: 標準添付フォルダの正確な名称(【線記号変形A】〜【線記号変形E】 等)、拡張子、文字コードは実機検証で確定します。バージョンによって細部が異なる可能性があります。

線記号変形ファイルは テキストファイル です。中身を メモ帳・サクラエディタ・VSCode などで開けば、人間が読める形式で記述されています。これは外部変形と同じ思想で、Jw_cadの内部仕様を公開してユーザーが自作・改造できるようにする 設計になっています。

ファイルの中身の主な要素

線記号変形ファイルの中身は、おおむね次の要素で構成されています。

要素役割
ヘッダコメント記号名・作者・コメント等(ファイル選択ダイアログで参照される情報)
制御フラグ「既存線を変形するか/配置のみか」「角度入力を求めるか」等のモード切替
操作指示ユーザーに指示する項目(「線を1本指示してください」等)
図形定義配置する線・円・円弧・文字・点の座標
終端マークファイル終了の合図

要確認: 上記5要素の正確な書式(ヘッダの行頭記号・制御フラグの構文・図形定義の数値順)は、標準添付ファイルを実機で開いて確認します。

ヘッダコメントの典型例

線記号変形ファイルの先頭には、サムネイル表示・ファイル選択ダイアログでの識別のために コメント行 が並んでいるのが一般的です。たとえば次のような書式が想定されます。

# 方位マーク(PERSC標準)
# 作成: PERSC編集部
# Ver: 1.0
# 既存線指示: なし
# 配置点: 1点

これらの情報は、ファイル選択ダイアログで何の記号か判別する ための実用情報です。記号画像のサムネイル化はJw_cad内部で生成される仕組みのため、コメント行は人間向けのメモとして書きます。

制御フラグの考え方

制御フラグは「この線記号は どんな入力をユーザーに求めるか」を決定します。代表的な分類は次のとおりです。

パターンユーザーへの要求制御フラグの役割
配置点1点配置位置を1点クリック「点指示」を有効化
線1本指示既存線を1本選択「線指示」を有効化
線2本指示既存線を2本選択(面取等)「2線指示」を有効化
角度指定可コントロールバーに角度入力欄を表示「角度入力許可」フラグ
倍率指定可コントロールバーに倍率入力欄を表示「倍率入力許可」フラグ

要確認: 制御フラグの実装上の正確な書式は、標準ファイルを実機で開いて確認します。フラグの記述位置(ファイル先頭か図形定義の前か)も合わせて確認します。

図形定義の考え方

図形定義は、指示された基準点・基準線を起点に、配置する図形要素の座標を記述 する部分です。指示された線の始点・終点を (0,0)〜(1,0) のような正規化座標で扱い、線記号がそれに合わせて変形・配置される仕組みになっています。

要素タイプ記述する内容
始点(X1,Y1)・終点(X2,Y2)・線色・線種
中心(X,Y)・半径・線色・線種
円弧中心・半径・始角・終角・線色・線種
文字配置点(X,Y)・文字列・文字種・角度
配置点(X,Y)

要確認: 各要素タイプの正確な記述書式・カラム数・区切り記号は、標準添付ファイルを実機で開いて確定します。

背景: Jw_cad の線記号変形ファイルの内部仕様は、公式ドキュメントとして詳細にまとまっているわけではなく、標準添付ファイルや有志公開の自作ファイルの実物を見て学ぶ のが伝統的なスタイルです。テキストファイルなので構造は読み解けますが、独自仕様のため初学者は標準ファイルの書き写しから始めるのが安全です。


自作の基本フロー

注意: 線記号変形ファイルの編集を行う前に、必ず以下の 3 ステップ安全手順 を踏んでください:

  1. コピー退避: C:\JWW 配下の標準添付線記号変形フォルダ(【線記号変形A】【線記号変形E】 等)を別名でフォルダごとコピーバックアップ(例: 【線記号変形A】【線記号変形A】_backup_2026-05-09
  2. 検証: バックアップを別場所に置いた状態で、編集後のファイルを Jw_cad の線記号変形コマンドから呼び出して期待どおり動くかを検証(バックアップから戻せる前提を作る)
  3. 対処: 上記2ステップを踏んだ上で、本記事の手順を実行

標準添付の線記号変形ファイルを直接編集して上書き保存すると、Jw_cad 起動直後の標準記号挙動が 永続的に失われ、再インストールしなければ復元できません。必ず標準ファイルは退避し、自作は専用フォルダ(例: C:\JWW\persc_symbols\)に保存してください。

線記号変形ファイルを自作する流れの全体像です。

自作フローサマリー(全7ステップ)

#工程内容
1標準ファイルの中身を確認既存ファイルをテキストエディタで開いて構造を把握
2自作する記号の仕様を決める何を配置するか・何点クリックさせるか・倍率/角度をどうするか
3標準ファイルをコピー似た挙動の標準ファイルを雛形にする
4テキストエディタで編集ヘッダ・制御フラグ・図形定義を書き換える
5専用フォルダに保存C:\JWW\persc_symbols\ 等の自作専用フォルダ
6Jw_cadで動作確認線記号変形コマンドから呼び出して動作テスト
7配布社内共有用の README とセットで配布

手順1: 標準ファイルの中身を確認

Jw_cadインストール先の C:\JWW 配下にある線記号変形フォルダから、自分が作りたい記号に近い挙動の標準ファイルを1つ選び、テキストエディタ(メモ帳・サクラエディタ等)で開いて中身を確認 します。

たとえば「方位マーク」を自作したい場合は、標準添付の方位マークファイルを開いて、配置点1点で動く記号がどう書かれているか をまず眺めます。

Tips: 標準ファイルを開く前に 必ずバックアップを取ります。誤って上書き保存すると標準記号が壊れます。バックアップは C:\JWW\_backup_default_symbols\ のような別フォルダに丸ごとコピーしておくのが安全です。

要確認: 標準添付ファイルがテキストエディタで素直に開けるか、文字化けの有無、文字コード(Shift_JIS が想定される)の実際を実機で確認します。

手順2: 自作する記号の仕様を決める

新しい記号の仕様を 紙またはメモ帳に書き出して から、ファイル化します。決めるべき項目は次のとおりです。

項目決める内容
記号名「PERSC標準方位マーク」等
ユーザー入力配置点1点 / 線1本 / 線2本 のどれか
倍率対応コントロールバーで倍率変更を許可するか
角度対応コントロールバーで角度指定を許可するか
既存線の扱いそのまま残す / 変形 / 消去
配置する図形線・円・文字をどう組み合わせるか
寸法各図形の座標・サイズ

PERSCの推奨: 仕様を決めるときに 方眼紙やCAD上で先に手描きでスケッチ すると、座標値の決定が楽になります。実寸の何倍を「倍率1」とするかも、このタイミングで決めます。

手順3: 標準ファイルをコピーして雛形にする

自分が作りたい記号と 同じ入力タイプ の標準ファイルをコピーして、雛形にします。

自作したい記号コピー元の例
配置点1点で配置する記号標準の方位マーク系ファイル
線1本を指示する記号標準の通り芯記号系ファイル
線2本を指示する記号標準の面取記号系ファイル
角度入力を伴う記号標準の方位マーク(角度入力あり版)

雛形をコピーした後、わかりやすい新ファイル名 にリネームします。例: persc_north_arrow.txt(拡張子は標準ファイルに合わせます)。

要確認: 標準ファイルの拡張子と、自作ファイルがファイル選択ダイアログでサムネイル表示されるための拡張子の条件を実機で確認します。

手順4: テキストエディタで編集

雛形をテキストエディタで開き、次の順で書き換えます。

  1. ヘッダコメント: 記号名・作者・コメントを自分の情報に書き換え
  2. 制御フラグ: 入力タイプ・倍率/角度許可を仕様に合わせる
  3. 操作指示: 「点指示してください」等の指示文を必要に応じて書き換え
  4. 図形定義: 配置する線・円・文字の座標を新しい記号の数値に書き換え

注意: 文字コードは Shift_JIS で保存するのが安全です。UTF-8で保存すると、Jw_cad内のサムネイルや日本語コメントが文字化けする可能性があります。サクラエディタやVSCodeでは保存時に文字コード指定ができます。

要確認: 線記号変形ファイルが想定する文字コード(Shift_JIS)と、最新版のJw_cadがUTF-8もサポートしているかを実機で確認します。

手順5: 専用フォルダに保存

自作ファイルは 標準添付フォルダとは別の自作専用フォルダ に保存します。

C:\JWW\
├ 【線記号変形A】       ← 標準添付(触らない)
├ 【線記号変形B】       ← 標準添付(触らない)
├ ...
└ persc_symbols\        ← 自作専用フォルダ
   ├ persc_north_arrow.txt
   ├ persc_grid_circle.txt
   └ persc_chamfer_5mm.txt

PERSCの推奨: 標準添付フォルダに自作ファイルを混ぜると、Jw_cadのバージョンアップ時に 標準フォルダごと上書きされて自作ファイルが消える リスクがあります。必ず別フォルダに分離します。

手順6: Jw_cadで動作確認

Jw_cad を起動し、線記号変形コマンド から自作したファイルを呼び出して動作確認します。

  1. メニューバー「その他」→「線記号変形」を起動
  2. ファイル選択ダイアログでフォルダツリーから自作専用フォルダ(例: C:\JWW\persc_symbols\)を選択
  3. 自作した記号がサムネイルで表示されるか確認
  4. ダブルクリックで選択し、ステータスバーの指示に従って配置
  5. 想定どおりに記号が配置されるか目視確認
  6. 倍率・角度を変えて挙動が正しいかも確認

Tips: サムネイルが表示されない・記号が変な位置に出る・倍率が効かない、といった症状が出たら、標準ファイルとの差分を取って原因を絞り込みます。テキストエディタの差分機能(VSCode の Compare 機能等)が便利です。

手順7: 配布

社内・協力会社に配布する場合は、README とセットで渡します。

persc_symbols/
├ README.md            ← 使い方・注意点・ファイル一覧
├ persc_north_arrow.txt
├ persc_grid_circle.txt
└ persc_chamfer_5mm.txt

README には次の項目を書いておきます。

項目内容
インストール先C:\JWW\persc_symbols\ にフォルダごと配置してください」
各ファイルの用途1行ずつ「これは○○用」
推奨倍率・角度案件で標準的に使う値
改訂履歴バージョンと変更点
連絡先問い合わせ窓口

PERSCの推奨: 社内配布する場合は、配布フォルダを Git・社内ファイルサーバー・Google Drive で管理すると、改訂履歴を自動で残せます。建築業界ではファイルサーバー運用が一般的ですが、改訂が頻繁な場合はGitの方が運用が安定します。


カスタム記変ファイル運用のコツ

フォルダ構成の設計

自作ファイルが増えてくると、フォルダ構成の設計が重要になります。

C:\JWW\persc_symbols\
├ 01_方位\
│  ├ persc_north_arrow_v1.txt
│  └ persc_north_arrow_v2.txt
├ 02_通り芯\
│  ├ persc_grid_circle_round.txt
│  └ persc_grid_circle_square.txt
├ 03_面取\
│  └ persc_chamfer_5mm.txt
├ 04_設備\
│  ├ persc_outlet_100v.txt
│  └ persc_switch_3way.txt
└ README.md

PERSCの推奨: フォルダ階層は 「分類フォルダ → 記号ファイル」の2階層 が現実解です。3階層以上にするとファイル選択ダイアログでの目的記号探索コストが上がります。

バージョン管理

線記号変形ファイルもCAD図面と同じく、改訂が発生します。

バージョン管理パターン運用
ファイル名末尾にバージョンpersc_north_arrow_v1.txt persc_north_arrow_v2.txt
Gitで版管理コミット履歴に変更点を残す
旧版を _archive/ に退避最新版のみ作業フォルダに置く

ファイル命名規則(プロジェクト名・図番・日付) と同様の運用ルールが、自作記変ファイルにもそのまま使えます。

命名規則

自作ファイルの命名は、半角英数アンダースコア統一 が無難です。

推奨非推奨
persc_north_arrow.txt方位マーク.txt(日本語ファイル名は環境依存)
persc_grid_a01.txt通り芯記号①.txt(丸数字は文字化け要因)
persc_chamfer_05.txt面取5mm.txt(数字と単位を混ぜると並びが乱れる)

背景: 線記号変形ファイル名は ファイル選択ダイアログでサムネイルと並んで表示 されるだけで、図面内には書き込まれません。多少長くても問題ないため、「あとで検索したい単語」をファイル名に含めておく とよいです。

配布時の権利関係

社外(協力会社・施主)に配布する場合、自作ファイルの 利用許諾 を明記しておくと安全です。

利用範囲推奨記載
社内のみ「PERSC社内利用限定。社外配布禁止」
協力会社まで「PERSCおよび業務関連協力会社限定」
公開配布「自由利用可。改変可。再配布時は出典明記」

公開配布する場合、Web上で配布されている既存の自作記変ファイルとの重複を避けるため、ファイル名に組織名プレフィックスpersc_*)を付けておくと衝突回避になります。


配布されている自作記変ファイルを使う

自作する前に、Web上で配布されている自作ファイル を活用する選択肢もあります。すでに有志が作って公開している記号があれば、そのまま使うほうが早いケースも多いです。

利用するときの手順

  1. 配布元サイトから zip でダウンロード
  2. zip を展開
  3. 中身のファイルを C:\JWW\persc_symbols\ の下層に配置(または専用フォルダを作る)
  4. Jw_cadの線記号変形コマンドからフォルダを選択
  5. サムネイル表示を確認

注意: ダウンロードしたファイルは、配布元の利用規約 を必ず確認します。「個人利用のみ」「商用利用不可」等の制限がある場合があります。商用案件で使う前に必ずチェックします。

自作と既存利用の使い分け

状況推奨
自社ロゴ・社章が必要自作(既存配布にはない)
JIS規格の標準記号既存配布を探す(自作の手間が省ける)
業界共通の標準記号既存配布を探す
社内独自の納まり記号自作

実務での使い方 ★PERSC独自

設計事務所での自作運用

中規模設計事務所では、新人教育の一環として「自社標準記号セット」を配布 する運用がよく機能します。新人が案件参加した瞬間に、自社の方位マーク・通り芯記号・凡例記号を C:\JWW\persc_symbols\ から呼び出せれば、図面表現が自動で揃います。

教育シーン自作記変ファイルの効果
入社初日の環境構築persc_symbols/ フォルダを配布するだけで標準記号環境が完成
初案件の図面作成「いつもと同じ記号」が出せるため、社内レビューが楽
担当交代時の引継ぎファイル化されているため口頭説明が不要
クライアント変更時の図面差替記号ファイルだけ差替えれば全図面が新規格に対応

施工管理会社での自作運用

施工管理会社では、現場ごとに使う特殊記号 を自作しておくと、現場図面の生産性が上がります。

現場記号自作の効果
仮設足場の記号仮設計画図の作成を時短
安全標識の記号安全計画図の体裁を統一
試験位置の記号コンクリート試験箇所の図面化が即時
検査ポイントの記号検査計画書の図面が体系化

設備会社での自作運用

設備会社では、自社製品のアイコン化 が線記号変形ファイル自作の典型的な活用シーンです。

製品分野自作の効果
電気設備の自社カタログ機器設備図に自社製品が即配置できる
給排水設備の自社継手配管図の標準化
空調設備の自社室内機・室外機設備図の素早い作図

PERSCの推奨: 設備会社が自社製品の記変ファイルセットを作って施工パートナーに配布すると、自社製品が選定されやすくなる副次効果 も期待できます。「自社のJw_cadパーツを配布する」のは販促ツールとしても機能します。

BIM併用環境での運用

近年は Jw_cad と BIMソフト(Revit / ArchiCAD)を併用する設計事務所も増えています。BIM側でファミリ・オブジェクトを作り、Jw_cad側で線記号変形を作るときに 同じ命名規則 を使うと管理が楽になります。

BIM側Jw_cad側(自作記変)
persc.NorthArrow.rfapersc_north_arrow.txt
persc.GridCircle.rfapersc_grid_circle.txt
persc.Chamfer05.rfapersc_chamfer_05.txt

ソフトをまたいでも同じ「自社規格」が使えれば、図面の体裁統一が容易になります。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 自作したファイルがファイル選択ダイアログに出てこない

→ 次の点を順に確認します。

  1. 保存先フォルダC:\JWW 配下にあるか(別ドライブだとJw_cadから見えないことがある)
  2. 拡張子 が標準ファイルと同じか(拡張子違いだとサムネイル化されない)
  3. 文字コード が Shift_JIS で保存されているか(UTF-8だと読み込めないことがある)
  4. ファイルの先頭行 に必要なヘッダコメント・制御フラグが書かれているか

Q: サムネイルは出るが選択しても何も配置されない

図形定義の座標 が正しいかを確認します。座標値が極端に大きい/小さいと、画面外に配置されている可能性があります。倍率を一度 1,1 に戻して、原点近くで動作確認します。

Q: 標準添付ファイルを誤って上書きしてしまった

→ Jw_cadを再インストールするか、別PCの C:\JWW フォルダから該当ファイルをコピーします。自作開始前のバックアップ習慣 が最重要なので、再発防止として _backup_default_symbols/ フォルダを作ってから自作に着手します。

Q: 文字化けする

→ 文字コードが UTF-8 になっている可能性があります。サクラエディタ・VSCode で Shift_JIS(CP932)に変換して保存 し直します。それでも直らない場合は、ヘッダコメントを 半角英数のみ にしてみると切り分けが進みます。

Q: 倍率を変えても記号のサイズが変わらない

倍率対応の制御フラグ がOFFになっている可能性があります。標準ファイルの倍率対応版(方位マーク等)と差分を取って、フラグの記述位置・書式を確認します。

Q: 線記号変形ファイルの仕様書はどこにあるか

→ Jw_cad公式の詳細仕様書は公開されていません。標準添付ファイルの中身と、Web上の有志解説(個人ブログ・掲示板アーカイブ等)が事実上のリファレンスです。標準ファイルを雛形にする方法が最も確実 で、ゼロから書き起こすのは推奨できません。

Q: 既存の線を残す/変形する/消去するを切り替えたい

→ 制御フラグで切り替える仕組みになっています。標準ファイルの「面取記号(既存線変形)」と「方位マーク(既存線に影響なし)」の差分を取ると、フラグの位置と書式がわかります。

要確認: 既存線処理の制御方法(フラグ名・記述位置)の正確な仕様は実機検証で確定します。

Q: 自作ファイルを社内で共有したい

→ 社内ファイルサーバーまたはGoogle Drive・Git で管理するのが一般的です。配布時は README をセットにし、インストール先(C:\JWW\persc_symbols\)の指定と、改訂履歴を記載します。配布ルールは ファイル命名規則(プロジェクト名・図番・日付) と同じ運用が流用できます。

Q: 既製の記変フォルダ(標準添付)にファイルを追加したい

→ できれば避けます。バージョンアップ時に標準フォルダ全体が上書きされる可能性があるため、自作ファイルは別フォルダに分離 が安全です。標準フォルダと並列に C:\JWW\persc_symbols\ を置けば、ファイル選択ダイアログから同じ操作で呼べます。


関連項目


まとめ

  • 線記号変形ファイルは テキストファイル で、メモ帳・サクラエディタ等で開いて自作・編集できる
  • 自作の基本は 標準ファイルを雛形にコピー → 中身を書き換え → 専用フォルダに保存 → 動作確認 の流れ
  • 自作ファイルは C:\JWW\persc_symbols\ のような専用フォルダに分離 して、標準フォルダとは混ぜない
  • 文字コードは Shift_JIS が安全。UTF-8だと文字化けする可能性がある
  • 自社ロゴ入り方位マーク・社内規格の通り芯記号・自社製品のアイコンなど、「繰り返し使う自社オリジナル記号」が3つ以上ある時点で自作の検討価値あり
  • 配布時は README+利用規約 をセットにする。社内・協力会社配布の運用はファイル命名規則 と同じルールが流用できる
  • 標準ファイルの上書きは厳禁。バックアップを取ってから自作に着手 する習慣が最重要