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L面取り
Jw_cadの「面取」コマンドにある「L面」は、2本の直線が交わるコーナーをL字型の段差に切り欠く機能です。斜めの直線でカットするC面取りとは異なり、横と縦の2本の直線でコーナーを直角に凹ませます。建築図面では柱断面の欠け込みや、出隅の段差仕上げ、建具枠の欠き込み表現などで使います。
面取コマンドの起動方法
| 方法 | 操作 |
|---|---|
| メニューバー | 編集 → 面取 |
| ツールバー | 編集(1)ツールバーの「面取」ボタンをクリック |
画像準備中 — 編集(1)ツールバー上の「面取」ボタンの位置
面取コマンドを起動したら、コントロールバーで「L面」のラジオボタンをクリックして選択します。起動直後は直前に使った面取の種類が選ばれたままになっているので、必ず種類を確認してから寸法を入力してください。
画像準備中 — 面取コマンドのコントロールバー(「L面」が選択された状態)
L面取りとC面取りの違い
同じ「面取コマンド」から起動しますが、仕上がりの形状がまったく異なります。
| 種類 | 仕上がり | 主な用途 |
|---|---|---|
| 角面(C面取り) | 斜めの直線1本でコーナーをカット | 建築の隅切り・機械部品のC面 |
| L面(この記事) | 直角な2本の直線でコーナーをL字に凹ます | 柱の欠け込み・段差仕上げ・枠の欠き込み |
| 丸面 | 円弧でコーナーを丸くする | 家具・建具の丸コーナー |
背景: L面取りの「L」はアルファベットのLの字に由来します。コーナー部分がL字の凹みになることを指します。機械加工では「段付き加工」に相当し、建築では壁の入隅(いりすみ)や柱型(はしらがた)の欠け込みを表現するのに向いています。
寸法の指定方法
L面取りでは、コントロールバーの「寸法」欄に2つの数値をカンマ区切りで入力します。
入力例: 10 , 5| 値 | 対応する辺 |
|---|---|
| 左側の値(例: 10) | 最初に選択する線と平行に引かれる面取り線の長さ |
| 右側の値(例: 5) | 2番目に選択する線と平行に引かれる面取り線の長さ |
注意: 左の値が「最初に選択した線に沿う寸法」、右の値が「2番目に選択した線に沿う寸法」に対応します。選択する順番を変えると凹みの向きが変わるため、意図した方向に凹ませたいときは選択順に注意してください。
要確認: 寸法入力欄の区切り文字がカンマ「,」か、スペース区切りかを実機で確認してください。
画像準備中 — コントロールバーで「L面」を選択し「10 , 5」と入力した状態
基本操作フロー
L面取りの操作手順サマリー(全4ステップ)
| # | 操作 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 面取コマンドを起動する | 編集メニューまたはツールバーから |
| 2 | コントロールバーで「L面」を選択し寸法を入力する | 例: 「10 , 5」と入力(カンマ区切り) |
| 3 | 1本目の線を左クリックする | 入力した左の値がこの線に沿う長さになる |
| 4 | 2本目の線を左クリックして確定する | 入力した右の値がこの線に沿う長さになる |
ステップ詳細
ステップ1: 面取コマンドを起動する
メニューバーの「編集」→「面取」またはツールバーの「面取」ボタンをクリックします。コントロールバーが面取用の表示に切り替わります。
ステップ2: 「L面」を選択し寸法を入力する
コントロールバーの「L面」ラジオボタンをクリックして選択します。つぎに「寸法」の入力欄に2つの数値をカンマ区切りで入力します。単位はmm(実寸)です。
例として「10 , 5」と入力すると、最初に選択した線に沿って10mm、2番目に選択した線に沿って5mmのL字の凹みが作られます。
Tips: 前回入力した値が残っています。新しい操作を始める前に必ず寸法欄を確認してください。
ステップ3: 1本目の線を左クリックする
L面取りを行う2本の直線のうち、片方の線を左クリックします。選択された線は選択色(ピンク色など)に変わります。
この最初に選択した線に沿う方向の面取り寸法が、入力欄の左側の値になります。
注意: L面取りも直線にのみ使えます。円・円弧は選択できません。
ステップ4: 2本目の線を左クリックして確定する
もう片方の線を左クリックします。L字型の凹みが自動的に作図され、元の2本の線はコーナー部分が整形されます。
2番目に選択した線に沿う方向の面取り寸法が、入力欄の右側の値になります。
画像準備中 — 1本目の線を選択した状態(選択色になっている)
画像準備中 — 2本目の線を選択してL面取りが完成した状態(L字の凹みができている)
寸法の組み合わせと仕上がりの変化
入力する2つの値の組み合わせによって、L字の形状が変わります。
| 入力値 | 仕上がりの形 |
|---|---|
| 10 , 10 | 正方形の角を切り欠いた形(縦横同じ) |
| 10 , 5 | 横長の切り欠き(最初に選んだ線に沿う方向が長い) |
| 5 , 10 | 縦長の切り欠き(2番目に選んだ線に沿う方向が長い) |
PERSCの推奨: 寸法を決めた後に「どちらの線を先に選ぶか」をイメージしてから操作すると、意図した向きのL面を一発で作れます。試行錯誤が必要な場合は、Ctrl+Z(元に戻す)でやり直しながら確認するとスムーズです。
画像準備中 — 「10 , 10」「10 , 5」「5 , 10」の3パターンを並べた比較図
実務での使い方
柱断面の欠け込み(構造図・詳細図)
RC造や木造の柱断面に、設備配管の通り道や仕上げ材の納まりのための欠け込みを表現するときに使います。例えば「柱の角から横方向に50mm、縦方向に30mmの欠き込み」を図示する場合、L面取りの寸法欄に「50 , 30」と入力し、欠け込みを設けたい角の2辺を順番に選択します。
設計段階の詳細図では、このL字の切り欠き部分が実際の加工指示と直接対応するため、C面取りよりも精度の高い意思疎通につながります。
出隅の段差仕上げ(断面図・部分詳細図)
壁や床の出隅(角が外に出た部分)に段差仕上げが入る場合、その断面を正確に表現するためにL面取りを使います。「表面から10mm引っ込んで、そこから20mm縦に走る段差」といった形状も、2つの寸法値で一発作図できます。
建具枠・家具の欠き込み表現(建具図・家具詳細図)
建具枠や家具の木口(こぐち)に欠き込み加工が入る場合、その断面形状をL面取りで作図できます。建具詳細図では枠の見付(みつけ)と見込(みこみ)の切り欠きをL面で表現することがあります。
Tips: 同じコーナーに複数のL字加工が連続する場合は、1回目のL面取り後に残った角を対象にして再度面取コマンドを実行します。
外構の段差処理(配置図・断面図)
配置図や断面図で、歩道と車道の境界段差・スロープの端部段差などを表現するときにも使います。段差の出っ張り寸法と高さ寸法の2値を入力することで、実測値に対応した正確な図示ができます。
つまずきポイントと対処
Q: L面取りを実行したら意図と逆の方向に凹んだ
→ 選択する線の順番が逆になっています。入力した左の値が最初に選ぶ線に対応し、右の値が2番目に選ぶ線に対応します。Ctrl+Z(元に戻す)でやり直し、選択する順番を入れ替えてみてください。
Q: 寸法値を1つしか入力しないと動かない
→ L面取りは2つの寸法値(カンマ区切り)を必ず入力する必要があります。1つだけ入力した場合は正しく動作しません。「10 , 5」のようにカンマで区切って2値を入力してください。
要確認: 値を1つだけ入力した場合のエラー表示・動作を実機で確認してください。
Q: 「計算できません」と表示されて面取りが実行されない
→ 選択した2本の線を延長しても交点が存在しない(平行な線など)状態か、または入力した寸法値が大きすぎて線の範囲を超えてしまっている可能性があります。寸法値を小さくするか、選択する線上のクリック位置を変えて再度試してください。
Q: 円弧のコーナーにL面取りを使いたい
→ L面取りは直線同士の組み合わせにのみ対応しています。円・円弧を含む場合は選択できません。円弧を含む形状を整形したい場合はコーナー処理(コーナー処理)を検討してください。
Q: 45°や60°などの斜め交差でもL面取りできますか
→ できます。90°以外の角度でも操作手順は同じです。ただし斜め交差の場合、L字の仕上がり形状が斜めになるため、イメージと異なることがあります。実機で確認しながら調整してください。
要確認: 鋭角・鈍角での実際の仕上がり形状を実機で確認してください。特に45°交差では形状がどうなるかを確認します。
関連項目
- 角面取り(C面取り) — 斜め直線でコーナーをカットするC面取り
- コーナー処理 — 2線の端点をつなぐ整形操作(面取りなし)
- 丸面取り ※準備中 — 円弧で角を丸くする面取り
- 楕円面取り ※準備中 — 楕円弧で角を処理する面取り
- 元に戻す・やり直し — 操作を間違えたときの取り消し手順
まとめ
- L面取りは、コーナーをL字型の段差に切り欠く面取りです。斜めにカットするC面取りとは異なり、直角な2本の直線で凹みを作ります。
- 寸法はカンマ区切りで2値を入力します。最初に選んだ線に左の値、2番目に選んだ線に右の値が対応します。
- 建築実務では柱断面の欠け込み・出隅の段差仕上げ・建具枠の欠き込みなど、L字形状の表現に特化して使います。C面取りでは表現できない段差形状が必要な場面でL面取りを選んでください。