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未検証

仮点の消去(仮点消去・全仮点消去)

このページでできるようになること

Jw_cadで作図中に置いた仮点(印刷されない補助点)を、点コマンドの「仮点消去」「全仮点消去」を使って消せるようになります。あわせて、消去コマンドで仮点が消えない理由、個別消去と一括消去の使い分け、消去できる範囲(編集可能レイヤ)と消えない仮点(非表示レイヤ・実点)の見分け、誤って消した直後のUndoでのリカバリまで把握できます。

背景: 仮点は作図補助の捨てマーカーとして気軽に置けますが、図面が仕上がるころには大量に残ります。印刷には出ないとはいえ、後工程で図面を修正する人にとっては「これは何の点なのか」と読み取りの障害になりやすいため、提出前にひととおり掃除する運用が現場では一般的です。


このページで扱う範囲

仮点を「消す」操作だけを扱います。仮点の作図そのものや、消去コマンド全般、レイヤ操作の仕様は別記事に委譲しています。

扱う内容委譲先
仮点・実点の作図(点コマンド本体)点コマンド(実点・仮点)
線・円・文字の消去(消去コマンド全般)消去コマンド ※準備中
編集可能レイヤ・非表示レイヤの設定レイヤ一覧と表示状態 ※準備中
交点に仮点を打つ交点に点を打つ

まず押さえるポイント: 仮点は「消去」コマンドでは消せない

Jw_cadの仮点には、ほかの図形と異なる独自仕様があります。これを知らないまま図面を片付け始めると、ほぼ確実に詰まります。

図形「消去」コマンドで消せるか仮点の特徴
線・円・実点・文字通常の図形として扱われる
仮点×印刷されない/複写・移動不可/消去コマンド対象外

仮点を消すには、点コマンドのコントロールバーにある「仮点消去」または「全仮点消去」を使います。これが標準ルートです。

背景: 仮点はもともと「作図中の補助マーカー」として設計された特殊点です。印刷されない・編集系コマンドの対象にならない仕様により、本番図形に影響を与えずに参照位置だけ残せる便利さがあります。一方で、消し方が消去コマンドではなく点コマンド側にある点が初心者の最大のつまずきポイントです。

注意: 「消去」コマンドで仮点をクリックしても反応しません。範囲選択して消去しようとしても仮点だけは選択範囲から外れます。仮点を消したい時は必ず点コマンドへ切り替えます。


起動方法

仮点消去・全仮点消去は、点コマンドのコントロールバーから実行します。点コマンドの起動方法は次のいずれかです。

方法操作
ツールバー ★推奨左側「作図(2)」ツールバー内の「」アイコンを左クリック
メニューバー作図」 → 「」を左クリック

点コマンドが起動するとコントロールバーが点用の表示に切り替わり、その中に「仮点消去」「全仮点消去」のボタンが並びます。

要確認: コントロールバーのボタンの正確な表記(「仮点消去」「全仮点消去」or「仮点全消去」)は実機で確認します。参考サイト間でもブレがあるため、実際のJw_cad最新版の表示が正です。


仮点を1つずつ消す: 「仮点消去」

特定の仮点だけを選んで消したい時は「仮点消去」を使います。残したい仮点と消したい仮点が混在している場面の標準操作です。

仮点消去の手順サマリー(全4ステップ)

#操作所要
1点コマンドを起動数秒
2コントロールバー「仮点消去」ボタンを左クリック数秒
3消したい仮点を左クリックまたは右クリック数秒
4続けて消す or 別コマンドへ切替数秒

手順1: 点コマンドを起動する

メニューバー「作図」→「」、または左ツールバーの「」アイコンを左クリックします。コントロールバーが点コマンド用の表示に切り替わります。

手順2: 「仮点消去」ボタンを左クリック

コントロールバーに表示されている「仮点消去」ボタンを左クリックします。これで「仮点を1つずつ消すモード」に切り替わります。

手順3: 消したい仮点をクリック

作図ウィンドウ内で消したい仮点の上にマウスポインタを合わせ、左クリックまたは右クリックします。クリックした仮点が消えます。

Tips: 仮点消去モードでは、左クリックと右クリックで機能の差はありません。通常の作図コマンドでは「左=任意点/右=読取点」と使い分けますが、仮点消去ではどちらも「クリックした位置の近い仮点を消す」動きになります。読取点を意識せずクリックできるので、初心者でも操作しやすい設計です。

手順4: 続けて消すか、別コマンドに切り替える

仮点消去モードはクリックするごとに次の仮点を待ち受ける状態に戻ります。続けて消したい仮点があればそのままクリックを繰り返します。終えたい時は別のコマンド(線・消去・複線等)を選ぶか、コントロールバーで「仮点消去」モードを解除します。

Tips: 仮点消去モード中は「線」コマンドや「消去」コマンドのアイコンを左クリックすればすぐに切り替えられます。モードを抜ける専用ボタンを探さなくて大丈夫です。


全部まとめて消す: 「全仮点消去」

図面上の仮点を一気に片付けたい時は「全仮点消去」を使います。図面提出前の最終クリーンアップで重宝する一括消去ボタンです。

全仮点消去の手順

  1. 点コマンドを起動します(メニュー「作図」→「点」、またはツールバーの「点」アイコン)。
  2. コントロールバーの「全仮点消去」ボタンを左クリックします。
  3. クリックした瞬間、編集可能レイヤ上のすべての仮点が消去されます。

消去対象になるレイヤ

「全仮点消去」が消すのは、原則として 編集可能レイヤ(書込レイヤ+編集対象になっているレイヤ)上の仮点 です。非表示レイヤや編集禁止レイヤに置かれた仮点は残ります

仮点が置かれているレイヤ全仮点消去で消えるか
書込レイヤ○ 消える
編集可能レイヤ(表示中・編集状態)○ 消える
非表示レイヤ× 残る
編集禁止レイヤ(参照のみ等)× 残る

注意: 「画面に表示されているからといって、すべて消えるとは限らない」点に注意します。レイヤの状態によって対象範囲が変わるため、消えない仮点があった時はレイヤの状態を確認します。

要確認: 「全仮点消去」の正確な対象範囲(参考サイト間で「画面上の仮点」「編集可能レイヤの仮点」と表現が揺れている)は実機で確認します。とくに非表示レイヤ・編集禁止レイヤ上の仮点が残るかの挙動は重要なため、最新版で再確認します。

ワンクリックで実行される(確認ダイアログなし)

「全仮点消去」はボタンを左クリックした瞬間に処理が走ります。一般的な「本当に消しますか?」のような確認ダイアログは表示されない仕様です。

注意: 「ボタンを軽く押しただけで全部消えた」となりやすいため、必要な仮点が残っていないかは事前に確認します。誤って消した直後はUndo(戻る)で復元できますが、別の操作を挟むと復元できなくなる可能性があります。

要確認: 確認ダイアログの有無、およびUndoでの復元範囲は実機で確認します。


操作を取り消したい時: Esc / Undo

仮点消去モードに入った直後にやめたい・誤って消した時のリカバリ手段を整理します。

状況対応
「仮点消去」ボタンを押したが、何もクリックせずやめたいEscを押して操作を巻き戻すか、別コマンドへ切替
仮点を1つ消したが、消すべきではなかった「戻る」コマンド(メニューバー「編集」→「戻る」または Ctrl+Z 相当)でUndo
「全仮点消去」を押した直後に誤りに気づいた直後であればUndoで復元可能(次の操作を挟む前に)

Tips: Jw_cadのEscは「現在の操作を巻き戻す」キーです。コマンド全体を抜ける終了キーではありません。仮点消去モードからほかのコマンドへ移りたい時は、Escを押すよりも目的のコマンド(線・消去等)を直接クリックする方が確実です。

要確認: 仮点消去・全仮点消去後のUndo挙動(何回まで戻れるか・別操作を挟んだ後の挙動)は実機で確認します。


「仮点消去」と「実点」の見分け

仮点消去で消えるのは仮点だけです。実点(塗りつぶしの丸印・印刷される点)は仮点消去ボタンでは消えません。両者の見分けがつかないと「ボタンを押したのに消えない」と混乱します。

項目仮点実点
見た目塗りつぶしのない丸印(リング状)塗りつぶしの丸印(黒丸等)
印刷されないされる
仮点消去で消えるか×
通常の「消去」コマンドで消えるか×

PERSCの推奨: 「消えない点」が出てきた時は、まず実点か仮点かを目視で確認します。塗りつぶしがあれば実点なので消去コマンドで消し、塗りつぶしがなければ仮点なので点コマンド経由の仮点消去で消す、という切り分けが基本です。


実務での使い方 ★PERSC独自

作図補助仮点の一括クリア

住宅平面図やRC造詳細図の作図中、寸法当たりや位置決めの目印として仮点を多用します。1物件あたり数十〜数百個の仮点が残ることも珍しくないため、作図が一段落するごとに「全仮点消去」で一気に片付けるルーチンを組み込んでおくと、画面がすっきりして次の作図に集中できます。

PERSCの推奨: 仮点を打つ → 線を引く → 仮点を消す、というサイクルを「1セクション完了ごと」に回す運用が効率的です。仮点を最後まで残すと「これは何の目印だったか」が思い出せず、結局全部消すことになりがちなので、こまめに掃除する方が結果的に早いです。

図面提出前の仮点掃除

図面を発注先・施主・申請機関へ提出する前には、必ず仮点を一括消去しておきます。仮点は印刷されないため見た目には影響しませんが、.jwwデータをそのまま渡す案件では仮点まで含めて相手に届きます。受け取る側にとって仮点は「意図不明な補助点」であり、データ可読性を下げる原因になります。

PERSCの推奨: 提出前のチェックリストに「全仮点消去の実行」を1項目として組み込んでおくと、仮点掃除を忘れるトラブルを防げます。レイヤ整理・縮尺確認・印刷プレビューと並ぶ標準作業として位置づけるのが推奨です。

設備・構造との重ね図での仮点共有禁止

設備設計者・構造設計者と意匠図を共有して重ね図を作成するワークフローでは、仮点が混在すると相手側の作業画面に意図不明の点が大量に残る問題が起きます。共有データを書き出す前に「全仮点消去」を一度走らせる手順を決めておくと、相手の生産性を奪わずに済みます。

レイヤをまたぐ仮点の扱い

複数レイヤをまたいで仮点を打っている場合、「全仮点消去」を一度実行しただけでは非表示レイヤ・編集禁止レイヤ上の仮点が残ります。完全に掃除したい時は、全レイヤを編集可能状態に切り替えてから全仮点消去を再実行する2段階運用が確実です。

PERSCの推奨: 提出直前の最終クリーンアップでは、レイヤ一覧で全レイヤを「編集可能」に揃え → 全仮点消去 → レイヤ状態を元に戻す、という3ステップのチェックを推奨します。詳しくは レイヤ一覧と表示状態 ※準備中 を参照してください。

補助線色との組み合わせ運用

仮点だけでなく補助線(印刷されない線色設定)も組み合わせて使う流派の方は、仮点消去とあわせて補助線レイヤごとの整理も習慣化します。仮点は点コマンド経由、補助線は消去コマンドや「レイヤ全削除」で、と消し方が違うため、両者を分けて運用すると整理しやすいです。


つまずきポイント・対処 ★PERSC独自

Q: 仮点が消去コマンドで消えない

→ Jw_cadの仕様上、仮点は消去コマンドでは消せません。点コマンドを起動して、コントロールバーの「仮点消去」または「全仮点消去」を使ってください。図面の他の図形(線・円・実点・文字)はすべて消去コマンドで消せるため、仮点だけ消し方が違うのが初心者最大のつまずきポイントです。

Q: 「仮点消去」ボタンを押したのに、クリックしても消えない

→ 次の3点を確認します。

  1. 点コマンドが起動しているか(コントロールバーが点用の表示になっているか)
  2. 「仮点消去」ボタンが押し込まれた状態(モードON)になっているか
  3. クリックしている点が実点ではないか(実点は仮点消去では消えない)

特に3番が見落とされがちです。塗りつぶしの黒丸は実点であり、仮点消去では消せません。実点を消すなら「消去」コマンドで対処します。

Q: 「全仮点消去」を押したのに、画面に仮点が残っている

→ 残っている仮点は 非表示レイヤまたは編集禁止レイヤに置かれた仮点 の可能性があります。「全仮点消去」は編集可能レイヤ上の仮点だけを対象にする仕様のため、レイヤの状態によっては残ります。完全に消したい時は、レイヤ一覧で対象のレイヤを編集可能に切り替えてから、もう一度「全仮点消去」を実行します。

要確認: 全仮点消去の対象範囲(編集可能レイヤ全体か、表示中レイヤのみか)は実機で挙動を確認します。

Q: 誤って「全仮点消去」を押してしまった

→ 押した直後であれば「戻る」コマンド(メニューバー「編集」→「戻る」、またはショートカット)でUndoが効きます。ただし、別の操作を挟むとUndoが届かなくなる可能性があるため、ボタンを押した瞬間に「あ、間違えた」と気づいたらすぐにUndoします。日常的にこまめに上書き保存(バックアップを取りながら)する習慣も併用すると安心です。

Q: 仮点消去モードを抜けたい

→ 別のコマンド(線・消去・複線など)を左クリックすれば、仮点消去モードから直接そのコマンドに切り替わります。仮点消去モードを「終了する」専用ボタンを探す必要はありません。Escを押すと現在の操作が巻き戻りますが、コマンド全体を終わらせるキーではないため、用途別コマンドを直接クリックするのが確実です。

Q: 仮点と実点をまとめて消したい

→ 一度の操作でまとめて消す手段は標準では用意されていません。実点は消去コマンド・仮点は点コマンドの仮点消去、と消し方が分かれている仕様です。図面を全リセットする必要があるなら、範囲選択 → 消去で実点を含む全図形を消したあと、点コマンドで全仮点消去を追加実行する2段階運用になります。

Q: 仮点が大量にあって、どこにあるか見つけにくい

→ 仮点は塗りつぶしのない小さなリング状のため、図面が密集しているエリアでは目視が大変です。個別消去(仮点消去)で1つずつ消すよりも、まずは「全仮点消去」で一括クリアし、必要な仮点だけ後から打ち直す方が早い場合が多いです。「残したい仮点が極めて少ない(5個以下程度)」状況なら一括消去のメリットが大きく、それ以上の量が混在しているなら個別消去で対応します。


関連項目


まとめ

  • 仮点は通常の「消去」コマンドでは消せない。点コマンドのコントロールバー「仮点消去」「全仮点消去」を使う
  • 仮点消去」は1つずつ選んで消す(左右クリックともに同機能)
  • 全仮点消去」は編集可能レイヤ上の仮点を一括クリア。非表示レイヤ・編集禁止レイヤ上の仮点は残る
  • 誤って消した直後はUndo(戻る)で復元可能。別操作を挟む前にすぐ戻すこと
  • 図面提出前のチェックリストに「全仮点消去の実行」を組み込んでおくと、仮点が混入した状態でデータを渡す事故を防げる