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求積図の作り方(座標法による敷地求積)
このページでできるようになること
Jw_cad で 座標法による敷地求積図 を、境界点への番号付与から座標値(X, Y)の入力、座標ファイル(.dat 形式のテキストファイル)の作成、外部変形「座標面積計算」コマンドによる面積算出、求積表(番号・X 座標・Y 座標・倍横距・(Yn-Yn+1)・倍面積)のレイアウトまで、一通り作図できるようになります。確定測量図を起点に土地家屋調査士・測量実務と連携する場面、不整形敷地で三斜法では精度が落ちる場面、DXF経由で測量CADから取り込む場面まで、建築実務での使い分けも押さえられます。
背景: 座標法(座標求積)は、敷地の各境界点を平面直角座標系(X, Y)で押さえ、倍横距式(座標値から多角形面積を一発算出する公式)で面積を求める方式です。三斜法に比べて誤差が出にくく、不整形敷地でも精度が安定するため、確定測量図がある物件では座標法を選ぶのが定番です。建築の確認申請より、土地家屋調査士の地積測量図・登記関連付属図との連携で使われる場面が多くなります。
注意: 本記事は Jw_cadで求積図を作図する方法 の解説です。Jw_cad の計算結果は概算値・検算用途 であり、以下の場面では 別途専門業務 が必要です:
- 確認申請の床面積・敷地面積: 設計者の責任で確認。複雑な形状は土地家屋調査士・建築士による測量・確定が望ましい
- 登記用の地積測量図: 土地家屋調査士の専門業務
- 境界確定後の敷地面積: 確定測量座標に基づく専門ソフトでの算定
- 公共工事の数量算定: 発注者要領の指定形式・計算方法に従う
Jw_cad で描いた求積図は、設計検討・確認申請の参考添付・社内検算の用途で使い、法的根拠が必要な場面では別途専門業務に委託 してください。座標法は土地家屋調査士の地積測量図・確定測量座標を そのまま図面化する ケースでも、座標値の正本性は提供元の測量成果で担保される前提です。
座標法の基本ルール
座標法とは
座標法(座標求積)は、多角形の頂点座標を順に並べた 倍横距式 で面積を一発で計算する方法です。境界点に番号を打ち、その番号順に X 座標・Y 座標を一覧化し、計算式を適用すると敷地全体の面積が出ます。手計算では電卓を使うと数十分かかりますが、Jw_cad の 外部変形「座標面積計算」(ZAHYO.BAT) を使えばクリックだけで求積表が自動生成されます。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 座標法 | 各頂点の (X, Y) 座標値から面積を求める方式 |
| 三斜法 | 敷地を三角形に分割し、底辺×高さ÷2 の合計で面積を求める方式 |
| 倍横距 | 座標求積式で使う中間値。Xn+Xn-1(連続する2点の X 座標の和) |
| 倍面積 | 倍横距 × (Yn − Yn+1) の総和。最後に2で割って実面積になる |
| 平面直角座標系 | 国土地理院が定めた測量用の座標系(19系ある) |
| 測量座標(測地系) | X = 南北方向(北が正)、Y = 東西方向(東が正) |
| 数学座標 | X = 東西方向、Y = 南北方向(一般的なグラフ表記) |
| 確定測量図 | 隣地・道路境界を境界立会で確定した測量図。座標表を含む |
| 地積測量図 | 登記用に作成された測量図。座標値・地番ごとの境界が明記される |
座標法の三大ルール
実務で守るべき基本は次の3点です。
- 境界点に必ず番号を打つ(時計回りまたは反時計回りに連番。後戻りや順番飛ばしは厳禁)
- 測量座標と数学座標の入れ替えに注意(土地家屋調査士から受け取る座標表は測量座標 = X 南北・Y 東西)
- 座標値は確定測量図と完全一致させる(小数点以下の桁を切り捨てると誤差が出る)
PERSCの推奨: 座標求積は「Gp.0(求積図グループ)」または配置図(Gp.8)に関連付けて配置するのが定番です。配置図と同じ縮尺(1/100 〜 1/200)で求積図を描き、隣に求積表を配置するレイアウトが申請図書として読みやすくなります。レイヤ構成は 建築図面のレイヤ分け実践 を参照してください。
座標法と三斜法の使い分け
| 観点 | 座標法 | 三斜法 |
|---|---|---|
| 必要な情報 | 各境界点の X・Y 座標 | 敷地形状(CAD で描けばOK) |
| 精度 | 最高(座標値の精度に依存) | 中(三角形分割と高さ計測の精度に依存) |
| 不整形敷地 | 強い(5辺以上でも精度低下なし) | 弱い(分割が増えると誤差累積) |
| 確定測量図との整合 | 完璧(座標値そのものを使う) | 形状トレース後の再検証が必要 |
| 検算のしやすさ | 倍横距式で機械的に検算可能 | 各三角形の高さを目視で測り直し |
| 役所提出時の信頼度 | 高い(確定測量に基づく) | 中(事務所内計算扱い) |
| 学習コスト | 中(座標表の読み方を覚える必要) | 低(直感的に分かる) |
背景: 三斜法は CAD のない時代から測量実務で使われてきた手法で、現場でも理解しやすいのが利点です。座標法は確定測量図の 座標表 がそのまま使える点が大きく、Jw_cad の外部変形コマンドを使えば一発で求積表まで作図できます。三斜法での求積図は 求積図(三斜法) ※準備中 を参照してください。
描き始める前の準備
準備1: 必要な情報をそろえる
座標法による求積を始める前に、以下の情報がそろっていることを確認します。
| 情報 | 入手元 |
|---|---|
| 各境界点の X・Y 座標値 | 確定測量図・地積測量図・座標表 |
| 境界点の番号と並び順 | 確定測量図(時計回り or 反時計回り) |
| 座標系の種類 | 測量座標(測地系)か数学座標か |
| 単位系 | mm 単位 or m 単位 |
| 真北方向 | 確定測量図の方位記載 |
| 敷地名称・地番 | 登記情報・確定測量図 |
要確認: 確定測量図の座標値は 測量座標(X = 南北・Y = 東西) で書かれていることがほとんどです。Jw_cad に取り込む際、数学座標(X = 東西・Y = 南北)に入れ替える「YX座標読込」を使うかどうかを意識する必要があります。詳細は 座標ファイルの書式 を参照してください。
準備2: 用紙サイズと縮尺の設定
求積図の用紙・縮尺の標準的な組み合わせは次のとおりです。
| 用紙 | 縮尺 | 想定敷地 |
|---|---|---|
| A3 | 1/100 | 戸建住宅(10m×15m 程度) |
| A3 | 1/200 | 中規模敷地(20m×30m 程度) |
| A2 | 1/200 | 大規模住宅・複数棟 |
| A2 | 1/300 | 大規模開発(30m×50m 程度) |
縮尺と用紙の設定方法は 縮尺ルール を参照してください。
準備3: 書き込みグループとレイヤを準備する
ステータスバーで書き込み先を 配置図と同じグループ(推奨: Gp.8 求積図/配置図) に切り替え、以下のレイヤ構成を準備します。
| レイヤ | 用途 | 線色(推奨) | 線種 |
|---|---|---|---|
| 0 | 下書き・補助線 | 線色 1(水色) | 一点鎖線 |
| 1 | 敷地境界線(求積対象の閉図形) | 線色 5(紫) | 実線太 |
| 2 | 境界点番号(A1, A2…の円囲み番号) | 線色 2(黒) | 実線 |
| 3 | 座標原点・軸線(求積基準点) | 線色 1(水色) | 一点鎖線 |
| 6 | 寸法(境界点間距離・対角線) | 線色 2(黒) | 実線 |
| 7 | 求積表(番号・X・Y・倍横距・倍面積) | 線色 2(黒) | 実線 |
| 8 | 方位・記号(北矢印・敷地名称) | 線色 2(黒) | 実線 |
| 9 | ハッチング(敷地内の塗り) | 線色 7(薄グレー) | 実線 |
画像準備中 — ステータスバーで Gp.8 / レイヤ 1 に切り替えた状態
PERSCの推奨: 求積表は確認申請で「読みやすい文字サイズ」を求められるため、文字種 3〜4(高さ 3〜4mm 相当) で配置するのが定番です。線色 2(黒)の中太線で罫線を引くと申請図書の見栄えが整います。
準備4: 配置図側で敷地形状が確定していること
座標法で求積するには、配置図で敷地形状の作図が完了していることが前提です。配置図側の作業がまだなら、先に 配置図の描き方 で敷地境界を作図してから本作業に進んでください。
座標ファイル経由で敷地形状を読み込む方法、書式の詳細仕様、コマンドの全機能は次のページに委譲します。
座標求積のワークフローサマリー(全9ステップ)
| # | 工程 | 所要 |
|---|---|---|
| 1 | 確定測量図から座標表を入手 | 5分 |
| 2 | 境界点番号を時計回りに整理 | 5分 |
| 3 | 座標表をテキストファイル(.txt / .dat)化 | 10分 |
| 4 | Jw_cad の座標ファイルコマンドで読込・敷地形状を作図 | 5分 |
| 5 | 敷地境界線を確認し、閉図形になっているか検算 | 5分 |
| 6 | 外部変形「ZAHYO.BAT 座標面積計算」を起動 | 1分 |
| 7 | 原点・始点・方向を指示して座標求積表を出力 | 3分 |
| 8 | 求積表のレイアウト調整(位置・文字サイズ・罫線) | 10分 |
| 9 | 敷地名称・地番・縮尺・方位記号を整え図面化 | 10分 |
合計: 一般的な戸建住宅の不整形敷地で 45〜60分 が目安です。テンプレ化と座標表の事前整理を進めれば、2件目以降は半分以下に短縮できます。
手順1: 確定測量図から座標表を入手する
1-1: 座標表の標準的な書式
土地家屋調査士から受け取る確定測量図には、敷地境界の 座標表 が必ず添付されています。多くは次のような形式で記載されています。
点名 X 座標 Y 座標
A1 -19825.123 +12450.567
A2 -19810.456 +12468.234
A3 -19798.789 +12480.901
A4 -19792.345 +12463.456
A5 -19805.012 +12445.789| 列 | 意味 |
|---|---|
| 点名 | 境界点の番号(A1・A2... または K1・K2... 等の事務所慣例) |
| X 座標 | 平面直角座標系の X 値(南北方向、北が正) |
| Y 座標 | 平面直角座標系の Y 値(東西方向、東が正) |
背景: 平面直角座標系は日本全国を 19 の系(1系〜19系)に分割した座標系です。都内なら 9系、関西は 6系、九州は 2系を使うのが標準です。建築の求積図では 系番号は意識せず、座標値の差分(座標原点を基準とした相対座標) だけ使えば問題ありません。
1-2: 座標表が CSV や Excel で渡されたら
最近は CSV ファイルや Excel ファイルで座標表を受け取るケースも増えています。テキストエディタ(メモ帳・サクラエディタなど)でコピー&ペーストして、空白区切りの形式に整えれば Jw_cad で使えます。
画像準備中 — Excel の座標表からテキストエディタへのコピー&ペースト
Tips: 確定測量データを CAD データ(DXF・SXF) で受け取れる場合は、後述の「DXF経由で取り込む」方式が最速です。
1-3: 数学座標と測量座標の見分け方
座標表を見たとき、X が南北で Y が東西なら 測量座標、X が東西で Y が南北なら 数学座標 です。確定測量図はほぼ確実に測量座標です。
| 観点 | 測量座標 | 数学座標 |
|---|---|---|
| X 軸 | 南北方向(北が正) | 東西方向(東が正) |
| Y 軸 | 東西方向(東が正) | 南北方向(北が正) |
| よくある場面 | 確定測量図・地積測量図 | 数学のグラフ・3D ソフト |
| Jw_cad での扱い | 「YX座標読込」を使うと数学座標として読み込める | そのまま読み込める |
要確認: 確定測量図の X・Y 表記が 測量座標か数学座標か、土地家屋調査士に確認しておくのが確実です。判断を間違えると敷地形状が90度回転して読み込まれます。
手順2: 境界点番号を整理する
2-1: 番号付けの基本ルール
境界点の番号は次のルールで整理します。
- 時計回り または 反時計回り のどちらか一貫した方向で連番を付ける
- 道路境界の角点 → 隣地境界の角点の順で番号を打つのが定番
- 不整形敷地で角点が多い場合も、番号飛ばしは絶対にしない
2-2: 始点の選び方
始点(A1 または K1 と命名する点)は、次の点に置くのが慣例です。
| 始点候補 | 採用理由 |
|---|---|
| 道路境界と隣地境界の交点 | 図面の左下が分かりやすい |
| 北西の角点 | 真北を上にした図面で左上スタートが直感的 |
| 確定測量図の起点に従う | 土地家屋調査士の番号順に合わせる |
PERSCの推奨: 確定測量図の番号付けが既に決まっている場合は、それをそのまま使う のが最も安全です。事務所側で番号を打ち直すと、登記関連書類との突合で混乱が起きます。
2-3: 番号付け方向の決定
時計回り・反時計回りのどちらでも倍横距式は計算できますが、Jw_cad の座標面積計算は 方向指示 が必要なため、最初に決めた方向で一貫させます。
反時計回り(数学座標で標準)
A3 ────── A4
/ │
/ │
A2 A5
\ /
\ /
A1 ──────画像準備中 — 境界点番号を時計回りに付与した敷地形状
手順3: 座標表をテキストファイル化する
3-1: 座標ファイルの基本書式
Jw_cad の座標ファイルコマンドで読み込めるテキストファイル(拡張子は .txt や .dat が一般的)の最小書式は次のとおりです。
0 0
14667 17667
26334 30334
32778 13889
20111 -4789
0 0各行に X 座標 Y 座標(または Y X)を空白区切りで書き、連続する2行が 「線の始点 終点」と「次の線の始点 終点」 をつなぐ形になります。直前の行の終点が次の行の始点になるため、閉じた多角形は最後の行を 始点と同じ座標 に戻して閉じます。
背景: Jw_cad の座標ファイルは「線」単位の記述が原則ですが、点列を順に並べる書き方でも実用上問題なく動きます。書式の全項目(lg / ly / lc 等の作図属性指定)は 座標ファイルの書式 を参照してください。
3-2: 確定測量図の座標表からテキスト化する
確定測量図の座標表(X = -19825.123、Y = +12450.567 等)をそのまま使うと、平面直角座標系の絶対値が大きすぎて Jw_cad の作図ウィンドウから外れることがあります。A1 を相対原点(0, 0)に置き換える のが定番です。
相対座標への変換手順
- 確定測量図の A1 の座標値(X1, Y1)をメモ
- 各点の座標値から (X1, Y1) を引き算して相対座標に変換
- 単位は mm 単位 で表記(建築図面の標準)
原座標(測量座標 m 単位) 相対座標(mm 単位)
A1: -19825.123 +12450.567 → A1: 0 0
A2: -19810.456 +12468.234 → A2: 14667 17667
A3: -19798.789 +12480.901 → A3: 26334 30334
A4: -19792.345 +12463.456 → A4: 32778 12889
A5: -19805.012 +12445.789 → A5: 20111 -4778Tips: m 単位 → mm 単位への変換は ×1000 します。Excel で「=(A2-$A$1)*1000」のような計算式を作っておくと、点数が多くても一括変換できて便利です。
3-3: テキストファイルとして保存
メモ帳または C:\JWW\ 配下の任意フォルダに、テキストファイルとして保存します。
ファイル名: 敷地_A区画.dat(または .txt)
保存場所: C:\JWW\座標ファイル\画像準備中 — メモ帳で座標表をテキスト化した状態
PERSCの推奨: 座標ファイルは物件ごとに 「{物件名}_敷地座標.dat」 のような命名で保存し、JWW 図面ファイルと同じフォルダに置いておくと、後の検算・引継ぎで迷いません。
手順4: 座標ファイルを読み込んで敷地形状を作図する
4-1: 座標ファイルコマンドを起動
メニューバー「その他」→「座標ファイル」、またはツールバー「その他(1)」の「座標」ボタンをクリックします。
画像準備中 — メニューバーから座標ファイルコマンドを起動
詳しい操作は 座標ファイル を参照してください。
4-2: ファイル名設定でテキストファイルを選択
コントロールバーの「ファイル名設定」をクリックし、先ほど作成した .dat または .txt ファイルを選択します。
画像準備中 — 座標ファイル名設定ダイアログ
4-3: ファイル読込で作図位置を指示
コントロールバーの「ファイル読込」をクリックし、配置図上の 敷地配置位置(A1 の置き位置) で左クリックすると、敷地形状が自動で作図されます。
画像準備中 — 座標ファイルから敷地形状が自動作図された状態
4-4: 測量座標で読み込む場合は「YX座標読込」
確定測量図の座標表(X = 南北・Y = 東西)をそのまま使う場合、Jw_cad で正しい向きに作図するには「YX座標読込」を使います。
| 読込方式 | 並び順 | 用途 |
|---|---|---|
| ファイル読込 | x1 y1 x2 y2... の順 | 数学座標として作図 |
| YX座標読込 | y1 x1 y2 x2... の順(X と Y を入れ替えて読み込む) | 測量座標として作図 |
要確認: 「YX座標読込」と「ファイル読込」の挙動差は実機で確認が必要です。確定測量図の座標値をそのまま使う場合の正しい選択肢を、サンプル敷地で動作確認してください。
4-5: 単位の切替(mm / m)
確定測量図の座標値が m 単位の場合は、コントロールバー「m単位読書」を選択してから読み込みます。建築図面の標準である mm 単位の値なら「mm単位読書」を選択します。
Tips: 単位を間違えて読み込むと、敷地形状が 1000倍 / 1000分の1のサイズで作図されます。「測定」コマンドで境界辺の長さを実測し、確定測量図と一致するか確認しましょう。
4-6: 閉図形になっているか検算
最後の点(A5 の終点)が始点(A1 の始点)と一致しているか確認します。
- 「測定」コマンドで A1 と最終点の距離をチェック
- 0.01mm 以下なら許容、それ以上なら座標値を再確認
詳しくは 面積測定 を参照してください。
注意: 閉じていない(最後の点が A1 と一致しない)と、外部変形の座標面積計算が正しい結果を返しません。微小な誤差でも座標値の桁を確認し、必要なら座標表の小数桁を増やして再入力します。
手順5: 外部変形「座標面積計算」を起動する
5-1: ツールバー「外変」から起動
ツールバー右下の「外変」タブをクリックすると、外部変形フォルダが開きます。
画像準備中 — ツールバー「外変」タブから外部変形フォルダを開いた状態
5-2: 「ZAHYO.BAT 座標面積計算」をダブルクリック
外部変形フォルダ内に並んでいる「ZAHYO.BAT 座標面積計算」をダブルクリックして起動します。
要確認: 外部変形フォルダ内のファイル名(ZAHYO.BAT)と並び順は実機で確認してください。バージョン差で表示順が変わることがあります。
画像準備中 — 外部変形メニューから座標面積計算を起動
5-3: 起動後のコマンド待ち状態
起動するとコマンドラインが「面積計算する閉じた図形を選択してください」のような状態になります。コントロールバー側にも操作ガイドが表示されます。
手順6: 求積対象の図形を選択する
6-1: 閉じた図形を2回右クリックで選択
求積対象の敷地境界線を、範囲選択 → 終点指示を兼ねて 2回右クリックで選択します。図形がハイライト表示されます。
| 操作 | 意味 |
|---|---|
| 1回目の右クリック | 範囲選択の起点 |
| 2回目の右クリック | 範囲選択の終点(ハイライト確定) |
画像準備中 — 敷地境界をハイライト選択した状態
6-2: 座標の原点を指示
ハイライト確認後、座標求積の原点(基準点)を 右クリック で指示します。原点は事前に作図しておく必要があります。
PERSCの推奨: 原点は A1(始点)の位置 または 敷地の左下 に置くのが定番です。ZAHYO.BAT の出力結果は原点を基準にした相対座標で求積表に書き込まれるため、原点位置を最初に決めておくことが大切です。
6-3: 座標の始点を指示
続いて、求積を始める境界点(A1 の点) を右クリックで指示します。
画像準備中 — 座標の原点と始点を指示した状態
6-4: 計算する方向を指示
最後に、計算する方向の隣接点(A2 の点) を右クリックで指示します。これで Jw_cad は「A1 → A2 → A3 → ...」の方向順に倍横距式を適用します。
注意: 計算する方向は 時計回り or 反時計回りのどちらか を最初に決めた向きと一致させる必要があります。途中で方向が反転すると面積がマイナス値になることがあります。
手順7: 求積表の書出し位置を指定する
7-1: 表の書出し位置(基準は左上)
求積表の 左上の角 が、指定した位置に配置されます。図面の余白に十分なスペースを確保しておきましょう。
| 縮尺 | 求積表の標準サイズ目安 |
|---|---|
| 1/100 | 横 80mm × 縦 60mm 程度(5〜6点の場合) |
| 1/200 | 横 60mm × 縦 50mm 程度 |
| 1/300 | 横 50mm × 縦 40mm 程度 |
画像準備中 — 求積表の書出し位置を指定した状態
7-2: コントロールバーの設定項目
書出し位置指定後、コントロールバーに次の設定窓が表示されます。
| 設定項目 | 内容 | 推奨設定 |
|---|---|---|
| 敷地名称 | 求積表のタイトル | 「敷地求積表」または「A 区画求積表」 |
| 座標点番号の前に追加する文字 | 各点の番号プレフィックス | アルファベット(A、K 等) |
| 初期番号指定 | 始点の番号 | 1(A1 から始める場合) |
| レイヤ指定 | 求積表を書き出すレイヤ | レイヤ 7(文字) |
要確認: ダイアログの設定項目の正確な文言と並び順は実機で確認してください。
画像準備中 — 座標面積計算ダイアログの設定画面
7-3: Enter キーで書込確定
各項目を入力し終えたら、最後に「Enter」キーを押すか、作図範囲で 左クリック すると求積表が書き込まれます。
Tips: 設定をスキップしたい場合は、何も入力せず「Enter」を押すだけで標準設定で書き込めます。最初の数件は標準設定で出力 → 物件用にアレンジしていく流れが効率的です。
画像準備中 — 求積表が自動生成された状態
手順8: 求積表のレイアウトを整える
8-1: 求積表の標準レイアウト
座標面積計算が出力する求積表は、おおむね次の構成になります。
敷地求積表
┌──────┬───────┬───────┬───────┬─────────┬─────────┐
│ 番号 │ X │ Y │ 倍横距 │ Yn-Yn+1 │ 倍面積 │
├──────┼───────┼───────┼───────┼─────────┼─────────┤
│ A1 │ 0 │ 0 │ │ │ │
│ A2 │ 14667 │ 17667 │ │ │ │
│ A3 │ 26334 │ 30334 │ │ │ │
│ A4 │ 32778 │ 12889 │ │ │ │
│ A5 │ 20111 │ -4778 │ │ │ │
│ │ │ │ │ 合計 │ XXXXXXX │
│ │ │ │ │ 面積 │ XXX.XX │
└──────┴───────┴───────┴───────┴─────────┴─────────┘| 列 | 内容 |
|---|---|
| 番号 | 境界点番号(A1, A2, ...) |
| X | 各点の X 座標値(原点からの相対座標) |
| Y | 各点の Y 座標値 |
| 倍横距 | Xn + Xn-1(前後の X 座標の和) |
| (Yn − Yn+1) | 当該点と次の点の Y 座標差 |
| 倍面積 | 倍横距 × (Yn − Yn+1) |
| 合計 | 倍面積の総和 |
| 面積 | 倍面積合計 ÷ 2(最終答え) |
要確認: 列構成(倍横距・(Yn-Yn+1)・倍面積の表記順序や記号)は実機の出力結果で確認してください。事務所慣例で表記が変わる場合があります。
8-2: 求積表の位置調整
書出し位置がずれていた場合は、「範囲」コマンドで求積表全体を選択 → 「移動」コマンドで再配置します。
画像準備中 — 求積表を移動で再配置した状態
PERSCの推奨: 求積表は配置図の 右下 または 右上 に配置するのが定番です。敷地形状と求積表が同じ図面上で見比べられるようにします。
8-3: 文字サイズと罫線の調整
| 調整項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| 文字サイズ | 文字種 3(高さ 3mm 相当)or 文字種 4(高さ 4mm) |
| 罫線の線色 | 線色 2(黒)の中太線 |
| 表外枠 | 線色 5(紫)の太線で目立たせる |
| 行間隔 | 文字サイズの 1.5倍程度 |
文字記入の操作は 文字記入の基本、文字種設定は 文字属性(文字種・サイズ) を参照してください。
8-4: 表外枠で囲む
ZAHYO.BAT の出力には表外枠が含まれない場合があるため、必要に応じて「矩形」コマンドで外枠を追加します。
画像準備中 — 求積表に外枠を追加した状態
手順9: 図面化(敷地名称・地番・縮尺・方位)
9-1: 敷地名称・地番
求積図の上部または下部に、敷地名称(A 区画・建築主氏名など)と 地番(○○市○○町○丁目○番○)を文字で記入します。
| 記入項目 | 例 |
|---|---|
| 図面名 | 「敷地求積図 S=1/100(座標法)」 |
| 敷地名称 | 「○○邸 新築工事」 |
| 地番 | 「○○市○○町○丁目○番○」 |
| 用途地域 | 「第一種低層住居専用地域」 |
| 確定測量日 | 「確定測量 2026年○月 ○○土地家屋調査士事務所」 |
画像準備中 — 敷地名称と地番を配置した状態
9-2: 方位記号
求積図にも方位記号(北矢印)を配置します。確認申請の図書として配置図と並べて提出するため、方位は 配置図と同じ向き で揃えます。
詳しい方位記号の作図手順は 配置図の描き方 の手順4を参照してください。
9-3: 縮尺の明記
図面下部に「S=1/100」のような縮尺表記を記入します。
9-4: 求積結果の最終チェック
求積表が出力されたら、次の項目を最終チェックします。
| チェック項目 | 確認方法 |
|---|---|
| 敷地面積(m²) | 確定測量図と一致するか(誤差 0.01m² 以下が目安) |
| 境界点数 | 確定測量図の点数と一致するか |
| 座標値 | 各行の X・Y が座標表と一致するか |
| 番号順序 | A1 → A2 → A3... の順で並んでいるか |
注意: 求積結果が確定測量図と異なる場合、原因は次の3つに絞れます。(1) 単位の取り違え(mm と m)、(2) 測量座標と数学座標の入れ替え忘れ、(3) 始点と方向の指示ミス。再度手順4〜7を確認してください。
画像準備中 — 完成した座標求積図全体
派生パターン
パターンA: 戸建住宅の不整形敷地(5〜7点の境界)
戸建住宅で 6〜7点の不整形敷地 に出会うのは珍しくありません。確定測量図があれば座標法が最適です。
| 要素 | 標準的な値 |
|---|---|
| 境界点数 | 5〜7点 |
| 敷地面積 | 100〜300m² 程度 |
| 図面縮尺 | A3 1/100 |
| 求積表サイズ | 横 80mm × 縦 60mm |
PERSCの推奨: 5辺以上の不整形敷地では 座標法 + 三斜法のクロスチェック が安全策です。確定測量図に「座標法計算結果」と「三斜法計算結果」の両方が記載されていることもあり、両者の差が 0.01m² 以下なら問題なし、と確認できます。
パターンB: 確定測量図がない物件
確定測量図がまだ取得できていない物件では、公図 + 自社実測 で仮の座標を作って求積する場合があります。
| 段階 | 方法 |
|---|---|
| 仮設計段階 | 公図トレース + 自社測量で 仮の座標 を作成 |
| 確認申請前 | 確定測量を依頼し、確定座標で求積を 再計算 |
| 申請後 | 隣地境界変更があれば座標値を更新し求積を 再々計算 |
注意: 仮の座標で求積した値を確認申請に出すと、確定測量で値が変わったときに 建ぺい率・容積率の計算根拠 が崩れます。確定測量を待ってから申請する方が安全です。
パターンC: 都市部の確定測量・地積測量図との連携
都市部の住宅では 地積測量図 が登記情報と紐づいて存在することが多く、ここから座標値を抜き出すのが最も確実です。
| 入手元 | 内容 |
|---|---|
| 法務局(オンライン登記情報サービス) | 地積測量図 PDF |
| 土地家屋調査士事務所 | 確定測量図・座標表 CSV / DXF |
| 設計事務所の自社台帳 | 過去物件の確定測量データ |
背景: 地積測量図は登記用に作成されたもので、座標値は 平面直角座標系(測量座標) で記載されます。建築の求積図に転記する際、A1 を相対原点(0, 0)に変換するのが定番です。
パターンD: 大規模開発・複数街区の求積
大規模開発で複数街区がある場合は、街区ごとに別の座標ファイル を作成して、それぞれに ZAHYO.BAT を実行します。
| 区画 | 座標ファイル | 求積表 |
|---|---|---|
| A 街区 | 敷地_A.dat | 別レイヤに書出 |
| B 街区 | 敷地_B.dat | 別レイヤに書出 |
| C 街区 | 敷地_C.dat | 別レイヤに書出 |
| 全体 | 敷地_全体.dat | 全街区合算 |
複数街区の求積結果を集計して、敷地全体の合計面積を求積表の最下行に手動で記入します。
派生パターン2: 測量CADデータの取り込み(DXF経由)
DXF / SXF 経由で座標を取り込む
土地家屋調査士から DXF(または SXF)形式の確定測量図データ を直接受け取れる場合は、座標表をテキスト化する手間が省けます。
取り込みの基本フロー
- Jw_cad の「ファイル」→「DXF読込」で測量CADデータを読み込む
- 読み込んだ図形のうち 敷地境界線だけを範囲選択
- 「座標ファイル」コマンド → 「ファイル書込」で座標ファイルとして書き出す
- 書き出されたテキストファイルを ZAHYO.BAT で求積に使う
画像準備中 — DXF 読込で測量CADデータを取り込んだ状態
PERSCの推奨: DXF 経由で取り込めば、手動でテキスト化する際の入力ミス がゼロになるのが最大のメリットです。確定測量を依頼する段階で、土地家屋調査士に「DXF または SXF 形式でデータを下さい」と伝えておくと作業が捗ります。
DXF 取り込み時の注意点
| 観点 | 注意 |
|---|---|
| 単位系 | DXF の単位(m or mm)と Jw_cad の単位を揃える |
| 原点位置 | 読み込み時の原点が想定と違うと敷地が画面外に飛ぶ |
| 線種・線色 | DXF の線種を Jw_cad の線種に変換する設定が必要 |
| レイヤ | 測量CADのレイヤ名が日本語化けすることあり |
詳しい DXF 読込操作は DXF 形式での読込・書込 ※準備中 を参照してください。
要確認: DXF 経由の座標取り込みは、測量CAD(IPACS、TREND-ONE 等)との整合確認が必要。事務所内の手順書に落とし込むのが推奨です。
座標ファイルへの変換手順
DXF で読み込んだ敷地形状を Jw_cad の座標ファイル形式に変換 すれば、後の物件で再利用できます。
- 敷地境界線を 範囲選択
- 「座標ファイル」コマンド → 「ファイル書込」
- 任意のファイル名(例: 敷地_○○邸.dat)を指定して保存
- 保存されたテキストファイルが座標ファイルとして使える
詳しくは 座標ファイル を参照してください。
実務での使い方 ★PERSC独自
確認申請における座標求積の位置づけ
座標求積図は、確認申請より 登記関連付属図 や 土地家屋調査士との連携場面 で主に使われます。確認申請の建築面積・敷地面積の根拠としても座標求積は最高精度ですが、慣例的に三斜法で済ませる地域もあるため、地域差を意識しましょう。
| 場面 | 座標法の使われ方 |
|---|---|
| 確認申請 | 敷地面積の根拠資料として添付(三斜法でも可) |
| 地積測量図(登記用) | 必須。土地家屋調査士が作成 |
| 境界確定測量 | 必須。隣地立会後に確定 |
| 開発許可申請 | 開発区域の面積算定に必須 |
| 売買契約 | 土地売買時の面積根拠 |
PERSCの推奨: 「確定測量図あり = 座標法で求積」「確定測量図なし = 三斜法 + 後日の座標法で再計算」の使い分けが最もシンプルです。三斜法での求積図は 求積図(三斜法) ※準備中 を参照してください。
土地家屋調査士・測量実務との連携
座標求積は、土地家屋調査士・測量会社との 共通言語 です。建築設計事務所が確定測量図を発注する段階で、次の項目を依頼書に明記しておくと連携がスムーズです。
| 依頼項目 | 推奨記載 |
|---|---|
| データ形式 | DXF / SXF / CSV / Excel のいずれかで納品 |
| 座標系 | 平面直角座標系の系番号を明記 |
| 単位 | m 単位 or mm 単位を指定 |
| 境界点番号 | A1, A2... または K1, K2... の表記を統一 |
| 真北方向 | 真北角度(度・分・秒)を明記 |
| 地積測量図との整合 | 登記面積と確定測量面積の差を明記 |
背景: 土地家屋調査士は座標法での求積を業務の標準としています。建築設計側がこの仕組みを理解していると、データ受け渡しの精度が上がり、訂正のやり取りが減ります。
求積データのテンプレ化
座標求積に使うレイアウト(求積表のサイズ・罫線・文字種)を事務所標準として テンプレJWWファイル にしておくと、新規物件で迷いません。
テンプレJWWファイルの構成案
- 敷地境界線レイヤ(線色 5・実線太)
- 境界点番号レイヤ(円囲み番号 A1〜A20)
- 求積表レイヤ(罫線 + 「番号・X・Y・倍横距・倍面積」のヘッダー)
- 方位記号(真北上向きの標準デザイン)
- 図面名・縮尺・地番のテキスト枠
詳しいテンプレ運用は レイヤテンプレート ※準備中 を参照してください。
座標法の検算(手計算でのクロスチェック)
外部変形 ZAHYO.BAT の結果を信頼する前に、最初の数件は 手計算で検算 するのが安全策です。倍横距式の手順は次のとおりです。
倍横距 = Xn-1 + Xn (前後の X 座標の和)
倍面積 = 倍横距 × (Yn − Yn+1)
合計倍面積 = 各点の倍面積を全て足したもの
敷地面積 = 合計倍面積 ÷ 2Tips: Excel で検算用のシートを作っておくと、確定測量図の座標表を貼り付けるだけで合計面積が自動で出るため、ZAHYO.BAT の出力との突合が一瞬でできます。
求積結果と建築面積の整合
座標求積で求めた 敷地面積 は、確認申請の 建ぺい率・容積率の分母 になります。建築面積と敷地面積を 同じファイル内で確認 できるよう、配置図と求積図を1ファイルに集約するのが効率的です。
| 計算項目 | 算出方法 |
|---|---|
| 敷地面積 | 座標法による求積結果 |
| 建築面積 | 配置図の建物外形を 面積測定 コマンドで算出 |
| 建ぺい率 | 建築面積 ÷ 敷地面積 × 100 (%) |
| 容積率 | 延べ床面積 ÷ 敷地面積 × 100 (%) |
数式計算(建ぺい率の自動計算など)は 計算式コマンド を参照してください。
確定測量後の図面更新フロー
確定測量で隣地境界が変更された場合、座標求積を再計算する必要があります。再計算のフローは次のとおりです。
- 新しい座標表を入手
- 旧座標ファイル(敷地_○○邸_v1.dat)を保管したまま、新ファイル(敷地_○○邸_v2.dat)を作成
- 配置図側で旧敷地境界を削除し、新座標で再作図
- ZAHYO.BAT で再求積し、新求積表を旧求積表と差し替え
- 建築面積・建ぺい率・容積率を再計算
PERSCの推奨: 旧座標ファイルは 「v1」「v2」の連番で保管 し、改訂履歴を残しましょう。後で「あの確定測量はいつのもの?」となった時の対応が早くなります。
つまずきポイント・対処 ★PERSC独自
Q: 座標ファイルを読み込んだら敷地が画面外に飛んでしまった
→ 原因は 絶対座標値(平面直角座標系の値)をそのまま読み込んでいる ためです。確定測量図の座標値は -19825 や +12450 のような大きな値で書かれているため、Jw_cad の作図ウィンドウから外れます。
対処は A1 を相対原点(0, 0)に置き換える変換 をしてから読み込むことです。手順3の「相対座標への変換手順」を参照してください。
Q: 敷地形状が90度回転して描かれた
→ 測量座標と数学座標の取り違え が原因です。確定測量図は測量座標(X = 南北・Y = 東西)で書かれていますが、Jw_cad の標準読込は数学座標(X = 東西・Y = 南北)として扱います。
対処は次の2つ。
- 「YX座標読込」を使ってX・Yを入れ替えて読み込む
- テキストファイル側で X 列と Y 列を 入れ替えて保存 してから読み込む
詳しくは 座標ファイル を参照してください。
Q: 求積結果が確定測量図と一致しない
→ 主な原因は次の4つ。
- 単位の取り違え(mm と m の取り違えで 1000倍 / 1000分の1の値になる)
- 小数桁の丸め(座標値の小数桁を切り捨てると面積誤差が生じる)
- 始点と方向の指示ミス(時計回りと反時計回りで符号が逆になる)
- 座標値の入力ミス(X と Y の値を入れ違えた等)
確定測量図の数値を 再度1点ずつ照合 することで原因を特定できます。
Q: 外部変形フォルダに ZAHYO.BAT が見つからない
→ Jw_cad の標準同梱版なら C:\JWW\ 配下の JWW_OPT3 または同等フォルダに含まれています。インストール時にカスタム選択でスキップしていない限り、必ず存在します。
要確認: ZAHYO.BAT の収納フォルダ名・並び順は実機で確認してください。バージョン差で位置が変わっている可能性があります。
Q: 計算する方向で「逆向き」を指定したらマイナス値の面積が出た
→ 倍横距式は方向を反転すると面積の符号が反転します。マイナス値の面積になった場合は、操作をやり直して 始点 → 隣接点を逆方向 に指示してください。または、出力された求積表のマイナス値を絶対値として扱っても結果は同じです(実用上は問題ありません)。
Q: 求積表の文字が小さくて読めない
→ 縮尺と文字種の組み合わせで文字サイズが決まります。1/100 縮尺なら文字種 3〜4(高さ 3〜4mm)、1/200 なら文字種 4〜5(高さ 4〜5mm)が標準です。
文字記入の操作は 文字記入の基本、文字種設定は 文字属性(文字種・サイズ) を参照してください。
Q: 求積表が複数行で1セルに収まらない
→ ZAHYO.BAT が自動生成する表は 境界点が10点を超えると2列に分割される ことがあります。そのまま使うか、表を分けて配置するかは事務所判断です。表のレイアウトを 手動編集 したい場合は、罫線・文字を個別に編集します。
Q: 確定測量図の座標値が小数3桁で書かれていて、Jw_cad の単位精度が足りない
→ Jw_cad は内部で 小数点以下無限桁 で計算するため、入力した座標値の精度がそのまま結果に反映されます。座標表の小数桁が3桁(例: -19825.123)なら、テキストファイルにも3桁を残して入力すれば精度が保たれます。
求積結果を表示する時の 小数桁の表示精度 は、コントロールバー「小数桁」で調整できます。確認申請で標準の 小数2桁(m²単位) に揃えるのが定番です。
Q: DXF で取り込んだ測量データの単位が違っていた
→ DXF の標準単位は m、Jw_cad の標準単位は mm で異なるため、取り込み時に倍率変換が必要です。読み込み時に「倍率 1000」を指定すれば mm に統一できます。
詳しくは DXF 形式での読込・書込 ※準備中 を参照してください。
Q: 確定測量で境界変更があり、求積結果を更新する必要が出た
→ 旧座標ファイル(v1)を保管したまま、新座標ファイル(v2)を作成して再計算します。配置図・求積図ともに改訂版として保存し、旧版とは別ファイルで管理します。改訂履歴をレイヤA〜Eに残しておくと、変更箇所のトレースが容易です。
詳しくは「実務での使い方」の 確定測量後の図面更新フロー を参照してください。
Q: 三斜法と座標法の結果が違う場合、どちらを採用するか
→ 確定測量図に基づく場合は 座標法 を採用します。三斜法は補助的な検算と位置づけ、両者の差が 0.01m² 以下なら問題なしと判断するのが安全です。差が大きい場合は座標値の入力ミスまたは三角形分割の誤りを再確認してください。
三斜法の手順は 求積図(三斜法) ※準備中 を参照してください。
Q: 座標求積表の「倍横距」の意味が分からない
→ 倍横距は 連続する2点の X 座標の和(Xn + Xn-1)です。求積式の中間値で、これと「(Yn − Yn+1)」を掛けたものが「倍面積」となります。すべての倍面積を合計し、最後に2で割ると敷地面積(実面積)が求まります。手計算で検算する場合の式は次のとおりです。
敷地面積 = Σ {(Xn + Xn-1) × (Yn − Yn+1)} ÷ 2背景: 倍横距式は、ガウスの面積公式(多角形の頂点座標から面積を求める公式)の派生形です。土地家屋調査士の業務では古くから標準的に使われており、Jw_cad の外部変形もこの式を実装しています。
関連項目
- 座標ファイル — 座標ファイルの読込・書込操作
- 座標ファイルの書式 — lg / ly / lc などの作図属性指定
- 面積測定 — 閉図形からの面積算出(座標法以外)
- 計算式コマンド — 建ぺい率・容積率の自動計算
- 線コマンドの基本 — 敷地境界線の作図
- 文字記入の基本 — 求積表の文字入力
- 文字属性(文字種・サイズ) — 求積表の文字種設定
- 線種使い分けルール — 敷地境界線・道路境界線の線種
- 縮尺ルール — 求積図の縮尺選定
- 建築図面のレイヤ分け実践 — 求積図のレイヤ構成テンプレ
- 配置図の描き方 — 求積図と並べる配置図の作図
- 求積図(三斜法) ※準備中 — 三斜法での敷地面積算定(座標法と並行運用)
- 図面枠(簡易版) — 求積図の図面枠
- DXF 形式での読込・書込 ※準備中 — 測量CADデータの取り込み
- 図形登録 ※準備中 — 方位記号・境界点番号の登録
- 外部変形コマンド総論 ※準備中 — ZAHYO.BAT を含む外部変形の使い方
- レイヤテンプレート ※準備中 — 求積図テンプレJWWの整備
まとめ
- 座標法は 境界点の X・Y 座標から倍横距式で面積を算出 する方式。三斜法より精度が高く、不整形敷地にも強い
- 確定測量図がある物件では 座標法が第一選択。土地家屋調査士からの座標表データをそのまま活用できる
- 座標値は A1 を相対原点(0, 0)に置き換えてから入力 するのが定番。絶対座標値そのままでは作図ウィンドウから外れる
- 測量座標(X = 南北・Y = 東西)と数学座標(X = 東西・Y = 南北)の 入れ替えに注意。「YX座標読込」で対応可能
- 外部変形「ZAHYO.BAT 座標面積計算」で、敷地境界線を選択するだけで求積表が自動生成される
- 求積表の標準レイアウトは 「番号・X・Y・倍横距・(Yn-Yn+1)・倍面積」の6列。最後に倍面積合計÷2が敷地面積になる
- DXF / SXF 経由で測量CADデータを取り込めば、テキスト化の手間が省け、入力ミスもゼロにできる
- 確認申請より、登記関連付属図・土地家屋調査士との連携場面が主たる活躍シーン
- 三斜法と座標法は クロスチェック で併用することで、結果の信頼性を高められる
- 改訂履歴は 座標ファイルを v1 / v2 で連番保管 し、後の確定測量変更にも対応できるようにする